※この作品はR-18です。

ふしぎな気遣い   作:佐田トレコ

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集会9

拓也の想像している"最悪の未来"は、綾子の母親と勇太の母親…両方からお仕置きで死ぬほど尻を叩かれ、それを周囲の母親達に見られてしまうことであった。

先に勇太の母親から始まったことで、綾子の母親から猛烈に尻を叩かれた後に300叩き…という展開だけは回避されたが…、単に叩く順番が逆になっただけである。

 

(…ど…っ、どっちにしても嫌すぎるよぉぉ〜っ!!?)

 

果たしてどちらの方がマシだったかは拓也にもわからないが…、始まってしまった以上、奈津子からのお尻ペンペンを素直に受けるしかない。

 

…バチィィィィィ〜ンッ!!!

 

「…くぅぅ〜っ!!?」

 

…このまま300回なんて嫌だ、…もう泣く、絶対に泣く…。

拓也がそうして絶望感に打ちひしがれていると…。

 

「…ま、こんなところかな?」

 

(…えっ…!?)

 

「…"拓也君"、もう悪いことしない?」

 

なんと奈津子の手はピタリと止まり…、まだ数十発程度しか叩いていないにも関わらず、拓也を抱き起こして質問を投げかけてきた。

 

「…し、しません…っ!!…もう絶対に…っ!!」

「…そう。じゃあ…、おばさんからはもうこれで許してあげる。」

 

(…え…っ?…や…、やったぁぁ〜っ!!?…でも…、なんで、こんなに急に…?)

 

てっきり奈津子から生尻300叩きの刑だと思っていた拓也は、拍子抜けしたが…、非常に嬉しい誤算だった。

 

「…喜ぶのはまだ早いわよ?…綾子ちゃんのお母さんだって、相当怒っているみたいだから…。」

「…あ…。」

「…おばさんから"は"って言ったでしょ?…ふふっ、頑張ってね?"拓也君"。」

 

(…そっ、そうだ…!…僕、綾子ちゃんへのお尻ペンペンをやめて貰うために、ここへ来たんだった…!…それなのに…!!)

 

…拓也が"お願い"をする前に…、"わざとお尻ペンペンされた"のが2度目であることが発覚してしまい、綾子の母親をすっかり怒らせてしまった。

…そんな状態で、果たして"お願い"を聞き入れてくれるのだろうか…?

 

「…拓也君、今度はこっちにいらっしゃい。」

「…えっ…、あっ…、はい…。」

「…勇太君のお母さんにお尻ペンペンされたばかりだから、まだだいぶヒリヒリしてるだろうけど…。おばさんだって同じくらい怒ってるから、容赦はしないわよ?」

「…は…、はい…っ。」

 

 

 

一体、どのくらい叩かれるんだろう…。

先日…、綾子の母親を相手に"本気のお尻ペンペン"を要求し、その痛さを嫌というほど思い知らされた拓也は…、勇太の母親とは別次元の恐怖を、綾子の母親に感じてしまっていた。

勇太の母親である奈津子の場合、自分の母親とも繋がりがあり、お尻ペンペンに関する情報が筒抜けになってしまう怖さはあるが…、叩いた箇所が痣にならないよう細心の注意を払ってくれたりと、その優しさもよく理解している拓也にとって、ある意味最も心から信頼出来るお仕置きでもある。

…しかし、綾子の母親とは先日ようやく喋るようになったばかりで…、まだどういう人物なのかもはっきりとわからないまま、好奇心に負け、"わざと"お尻ペンペンされに行ってしまった。

…その報いとして、10人もの母親達が集まる部屋でお尻ペンペンの刑を受けなければならなくなった拓也に…、綾子の母親が厳しい言葉をかける。

 

「…拓也君、もしかしたら手加減して貰えるって思ってるかもしれないけど…、この前とは状況が違うからね?…今回は綾子と同じお尻ペンペンよ?覚悟は良い?」

「…はっ…、はぃぃ…っ!!」

 

…ついに来てしまった。

拓也は昨日、間近で見せられた綾子のお尻ペンペンと同じ威力で叩くと脅され…、恐怖に震える。

慣れてるから平気よ…、と学校では強がっていた綾子だが…、昨日は、痛さのあまりボロボロと涙を流しながら謝っていた。

…そんな威力のお尻ペンペンを、今から拓也も受けさせられてしまう…。

 

「さっ、拓也君。…おいで?」

 

(…うぅ…っ。)

 

拓也の尻にはまだ、勇太の母親である奈津子の手形がくっきりと一面に浮かんでいる。

そんな真っ赤に腫れた尻を出したまま、今度は綾子の母親の膝の上へ寝転ばなければならない…。

 

(…こ、こうなることも一応覚悟はしてたけど…、やっぱり怖い…。)

 

拓也は昨日…、娘の綾子に対するお尻ペンペンがどれほど容赦がなかったか、間近で見てしまっている。

そんな綾子が受けていたお尻ペンペンと、"同じ"にすると言われてしまったため…、恐怖で体がすくんでしまった。

 

「…拓也君?どうしたの?…早くいらっしゃい。」

「…お、おばさん…、僕、やっぱり…。」

「…拓也君、もしここでおばさんから逃げたとしても…、勇太君のお母さんが絶対に許さないと思うわよ?」

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