「…はい"拓也君"、ご〜かいっ。」
…ピシャァァァァァンッ!!!
「…ぎゃあああああっ!!?」
「ろ〜っかい。」
…バチィィィィィィッ!!!
「…いぐぅぅぅぅっ!!?」
「…な〜なかい。」
…パァァァァァァ〜ンッ!!!
「…うううううう〜っ!!?…ぐずっ、…ぐずっ…!」
ここで拓也は涙を堪えきれず、泣き出してしまったが…、勇太の母親である奈津子は、今まで通り拓也に対する口調は優しいものの、お尻ペンペンに関しては非常に冷徹である。
「…痛いねぇ?"拓也君"…。…でもさっき痛くなかったぶん、ちゃんとペンペンしないとだから…、あと3回、頑張ろうね〜?」
「…お…、おばざぁん…、ぐずっ…、も、もう…っ!!」
「駄〜目。…"拓也君"、自分で10回って言ったんでしょう〜?…は〜っかいっ。」
…バッチィィィィィ〜ンッ!!!
「…ぎぃぃぃぃぃ〜っ!!?」
「…きゅ〜うかい。」
…ピッシャァァァァァ〜ン!!!
「…ぎゃああああ〜っ!!?」
「…じゅ〜っかい。」
…バチィィィィィィィッ!!!
「…うううううう〜っ!!?」
「…はい、おしまい。…"拓也君"、今度はちゃんと痛かったかな〜?」
「…ううう〜っ…、ぐずっ…、ひっぐ…、ひっぐ…!」
「…まぁ…、聞くまでもないか…。」
奈津子はしばらく拓也の頭を撫でながら、どうにか喋れるまで回復するのを待っている。
…その間も、周りの母親達の会話は、奈津子のお尻ペンペンで持ち切りだった。
「…やっぱり凄いわね…、勇太君のお母さんのお尻ペンペン…。」
「…えぇ。たった10回だけなのに、さっきまであれだけケロッとしてた拓也君が泣いちゃってるわよ…。」
「…そりゃあ、あんなの受けたらねぇ…。」
母親達は拓也の尻に残る、奈津子の手形のあとに注目する。
かなり前から赤く腫れていたにも関わらず…、奈津子の叩いた"10回"は鮮明な手形として浮き出ており、その威力を物語っていた。
「…あ〜嫌だ嫌だ、私も子供の頃を思いだしちゃったわ…。」
「…私もです。…痛いんですよね、あの感じ…。」
「…そうそう。体育座りなんかすると特にね…、って、みんな案外お転婆だったのね?」
「…あはは…、まぁ昔は、どこでも良くやってましたからね…。」
話している間に拓也の呼吸が少し整った。
そこで奈津子は、膝に寝かせた拓也に新たな提案をするのだった。
「…"拓也君"、今からお尻ペンペンしてくれるお母さん達に…、ちゃんと"お願い"しておいた方が良いんじゃない?」
「…ひっく…、ぐずっ、…えっ…?」
「…だって、これから叩かれるお尻ペンペンがもし痛くなかったら…、またおばさんが、その数だけお尻ペンペンしないといけないわよ?そんなの嫌でしょう?」
「…ひ…、ひぃぃ…っ!!?」
その話を聞くだけで、拓也は恐怖でガタガタ震える。
まだ拓也にお尻ペンペンしていない母親は…、残り6人。
尻が腫れていて可哀想だから、という理由で手加減などされては…、後でそれと同じ数だけ、奈津子の痛すぎるお尻ペンペンが待っている…。
「…だから…ねっ?…ちゃんと"拓也君"からも、お母さん達にお願いしましょう?…悪戯してごめんなさいって。…手加減無しで、とっても痛いお尻ペンペンして下さいって。」
「…ひっぐ…、…ぐずっ、…は、はいぃ……。」
拓也は言われるまま、奈津子の膝からゆっくりと起き上がり…、真っ赤に腫れた尻を出したままの状態で周りの母親達に向き直る。
「…ぼ…、ぼぐは…、とっでもいげない悪戯をしたので…、ひっぐ…、ぢゃんど…、全員がら…、おじりべんべんざれないど…、いげない、でず……、ひっぐ…!」
10人の母親達は、黙って拓也の言葉に耳を傾けている。
「…ぼぐに…、もっど、おぼいっぎり…、おじりべんべん…、じでぐだざい……、おねがい…じまず…、ぐずっ…。」
涙で顔をくしゃくしゃにしながらも、更なる罰を懇願する拓也に…、周りの母親達は、拓也を抱き締めてしまいたい衝動に駆られる。
…しかし、それでは拓也本人のためにならないからと、各々が少しだけ怒ったような顔をつくり、拓也をたしなめ始めた。
「…ま、今回は拓也君の自業自得だものね?…おばさん達、しっかり拓也君にお尻ペンペンしてあげるから…、最後までちゃんと頑張るのよ?」
「…わざとお尻ペンペンされるなんて…、本当なら、もっともっと痛いお尻ペンペンされても仕方ないわよ?1人30発ずつで済んで良かったわね?拓也君…。」
「…もう拓也君のお尻、真っ赤だけれど…、おばさん達、最後まで手は抜かないからね?キチンと反省して、明日から良い子でいられるように頑張りましょうね?」
「…うぅ…っ、…ぐずっ……。」