今回は団長さんの視点で進みます。
いつもの注意事項です
■二次創作です。本編の設定とは違う場合があります
■オリジナルの団長が出てきます。ご了承ください
とある休日、ゴデチアさんが熱を出していたので、僕は彼女の看病をしていた。
「ごほっ、ごほっ…うぅ〜、またアレンさんとのおでかけが〜…」
「ゴデチアさん、次の休暇には絶対に遊びに行こう。だから今は身体を治して欲しいな…そうだ、何か欲しい物はある?」
悲しむ彼女をなだめながら、欲しいものは無いかと尋ねた。すると彼女は少し考えて…
「そうですね…喉が渇いちゃったので何か飲み物を…できれば冷えてるジュースをお願いできますか?」
「わかった、すぐに持ってくるから待ってて」
僕は彼女の要望に返事をして、すぐに食堂からジュースを持ってきたのだった。
「ありがとうございますっ。んくっ、んくっ…はあっ…甘くて美味しいです…」
「よかった。それじゃあ眠くなるまで話でもしようか…」
美味しそうにジュースを飲むゴデチアさんを見て安心していると、急に彼女の身体が輝き出して…!?
「えっ? どういうことだ!?」
「一体何なんですか!?」
そのまま彼女は強く輝いて、ぽんっ、というかわいい音と共に光が弱まっていった。
そうして光が消えると彼女がいた場所には、彼女によく似た小さな女の子がいた。
「ふぇぇ…アレンしゃん…わたし、どうにかなってましゅか…?」
声もゴデチアさんにそっくり…というか彼女そのものだ…まさか…
「…? あれ? 袖が届かない…? どういうことなんでしゅか…? あぅぅ…」
「身体が…小さくなってる…!?」
とりあえず僕はゴデチアさんを落ち着かせる為に、部屋にあったぬいぐるみを抱かせてなだめながら、彼女の身に起こった事の原因を説明していた。
「どうやらこのジュース、若返りの効果のある果実を使っているようだね…普通の人が飲むなら精々体力回復程度みたいだけど、花騎士が飲むと世界花の加護と反応して若返りの効果を強くもたらすみたいだ…
僕が飲む為に買った物を間違えて渡したせいだ…本当にごめんなさい…」
「そんな…謝らないでくだしゃい…それよりも元に戻る方法はわかりましゅか…?」
僕が自分の失態を謝罪すると、彼女は許してくれた。
やっぱり彼女は天使様みたいに優しい…じゃなくて、元に戻る方法を伝えてあげないと…
「元に戻る方法、というか時間経過だけど…どうやらジュースを消化したら元に戻れるよ。
時間は長くても半日くらいだと思う」
「そうなんでしゅか…? よかったでしゅ…もうこのままなんじゃないかと思ってまひた…」
彼女は時間さえ経てば戻れることを知ると、安心してふにゃふにゃした笑顔を見せた。
普段よりも舌足らずになってるのも可愛らしくて、守ってあげないと…という気持ちがいつもよりも強く、沸々と湧いてくる。
そんな事を考えていると、扉が急に開いて美味しそうな匂いが漂ってきた。
「ゴデチアさん、お粥を作ってきましたよー…って、団長さん…その娘は一体…?」
「ゴデチアさーん、早くよくなってくださ…あれ? 誰ですかその女の子?」
お粥を作ってくれていたエリンギさんとカカオさんがやって来たのだった。
この状況、説明しても理解してもらえるだろうか…
「なるほど…つまりゴデチアさんは若返ったってことなんですね…流石わたしたちの天使様…幼い頃から可愛らしいです…」
「若返りというよりは幼くなったって感じだけど概ねその通りだ。幸い時間経過で元に戻るからこの幼くなった天使様を安全にかんさ…ごほん、安心したよ」
僕はエリンギさんとカカオさんに事の顛末を話した。すると二人はすぐに納得してくれたようで、今はカカオさんがゴデチアさんにお粥を食べさせてくれていた。
「はい、お口をあーんって開けてください。カカオがふーふーしたお粥ですよー」
「ひゃっ、ひゃい…あーん…もぐもぐ…ごくん…おいしいですっ…もっとくださいっ…」
普段とは違う二人のやりとりに、僕とエリンギさんは思わずにやけてしまっていた。
「本当に可愛らしいですね…これは動物さん達にも愛されていたのがよくわかります…」
「そうだね…でも身体が今よりも弱かっただろうからこうやって寝てたことも多かっただろうから、あまり思い出したくもないかもね…」
「ふぇぇ…だからわたしは天使様なんかじゃないれしゅっ…!二人ともそんなにたくさん褒めないでくだしゃい…恥ずかしいでしゅ…」
そんなことを二人で話していると、ゴデチアさんが顔を真っ赤にしながら恥ずかしがってしまった。
「ごめんなさい…つい口が滑ってしまいました…」
「わたしもごめんなさい…」
僕達はゴデチアさんに謝罪すると、彼女は驚きつつも「えへへ」と笑ってくれた。
どうやら許してもらえたようだ…
「って、ああ!? そういえば今日はエリンジウムちゃんと約束があったんでした…ちょっとお名残惜しいですが行ってきます。夕方にはもどりますから…」
「あっ、わたしもチョコ姉やコスモスさんと遊びに行く予定があるんでした!! ごめんなさい団長さん、あとはお願いします〜!」
そう言ってエリンギさんとカカオさんは部屋から出て行ってしまい、また二人きりになってしまった。
「ああ、そうだ。ゴデチアさん、お粥が余ってるけどまだ食欲はある?」
「はいっ…アレンさんにもまたあーんってして欲しいでしゅ…お願いできましゅか…?」
彼女のかわいいおねだりに僕は無言で頷き、お粥を掬って口に運んであげた。
「あーんっ…もぐもぐ…んく…ごくん。美味しいでしゅ、もっとお願いしましゅ…」
可愛い…そんなことを思いながら僕は次々とお粥を彼女の口に運んでいった。
彼女との間に娘が出来たら、こんな感じなのかな…
「ごちそうさまでした。アレンしゃん、わたしのお願いを聞いてくれてありがとうございましゅ…」
「これくらいならいつもやってることだし大丈夫だよ…それより、具合は大丈夫かい?」
僕はゴデチアさんの感謝の言葉に謙遜しながら、彼女のおでこに手を当ててみる。するとかなり冷たくなっており、平熱と変わらなそうだった。
「ふぁっ…ふぁい、全然具合も悪くないでしゅ…不思議でしゅね…なんででしょうか…?
でもこんなに元気だと、アレンしゃんと今からおでかけしたくなっちゃいましゅ…!」
確かに出かけたいけれど、今の彼女を連れて出歩くのは少し危険な気がする…少なくとも本当の関係を明かしたらいけないような…
そう思った僕は、彼女を急いで宥めた。
「え…えっと…ゴデチアさん、今はちょっとやめた方がいいんじゃないかな…?
ほら、その体に合う服も無いし…病み上がりだからね…?」
すると彼女は今置かれている状況を思い出し、顔を真っ赤にしてしまった…
「ふぇぇ…そうでした…確かに小さい頃の服を持っているわけじゃないので着替えられましぇん…ぅぅ…こんな身体じゃ、一緒にお出かけすることもできないんでしゅね…」
今度は目に涙を浮かべてしょんぼりしてしまった。
まずい…と思った僕は新しい話題を切り出した。
「でもゴデチアさんは子供の頃から可愛かったんだね…話は聞かせてもらった事があるけど、姿を教えてもらった訳じゃないから…
本当に天使様みたいだよ…」
そう言うと彼女は熱を出していた時よりも顔を真っ赤に染めてしまった。
「ふっ、ふぇぇぇ…そ、そんにゃにほめにゃいでくりゃはい…褒めてもこんな身体じゃ何もできないでひゅ…あぅぅ…」
舌足らずな言葉で恥ずかしさを表現する彼女が本当に可愛い…気が緩み切ってしまう…
「…実はわたし、アレンしゃんの昔話を思ったんでしゅ…
わたしがこれくらい小さな頃からアレンしゃんのそばにいてあげれたら、きっとアレンしゃんはご両親や、イアンしゃんやメコしゃんと離れ離れになった時も、今より寂しくなかったのかなって…」
僕が気を緩ませていると、ゴデチアさんが凄い事を言ってきた。
僕がぽかんとしていると、彼女は切なそうな顔で話を続ける。
「ご両親もお友達も突然いなくなって…ずっと寂しい思いをしてたと思うと…わたしまで胸が苦しくなって…せめてそんな時にわたしがそばにいてあげれたら…って思っちゃって…
でもこの時のわたしは今よりも病気がちでお世話される方になっちゃって逆に迷惑をかけるかもしれなくて…その…ええと…頭がこんがらがってきちゃいました…ふぇぇ…」
ただの妄想だというのに途中から自分が置かれていた状況まで気にする程に、小さな頃の僕の事を本気で励まそうとしてくれていたのか…
そんな彼女の純粋な優しさに、僕は胸が一杯になった。
だけど彼女には、悲しかった昔の事に囚われて欲しくない…
「ゴデチアさん、ありがとう。小さな頃の僕の話を聞いてそこまで思ってくれていたんだね…
でも、過去にばかり目を向けてもダメだ。
だって君と出会ってから僕の日々は色付いていって、今はすごく幸せなんだ」
僕の言葉を聞いて、彼女の顔はどんどん真っ赤になっていった。
「えっ…あっ、ふっ…ふぇぇ…どういたしまして…アレンしゃんがしあわせならよかったでしゅ…」
「それにこれからの日々だって、害虫との戦いはあれど君と過ごす事を思うと凄く楽しみなんだ。休日にはこうやって一日中一緒に過ごしていたし、お祭りも警備だけじゃなくて2人で参加したいし、海にも行って…ゴデチアさんの水着を見てみたい…」
僕は恥ずかしがる彼女の顔から目を離さずに、想いを伝える。
「ふぁっ…おまつり、一緒に行ってみたいれしゅ…でも海は…水着は恥ずかちいぃ…」
「大丈夫だよ…行くとしたらプラタノのプライベートビーチだから…僕以外に君の水着を見る人はいないよ。だから安心して欲しいな」
あまりの恥ずかしさに俯く彼女に、僕はちゃんとした"肌を見られない対策"を言う。
ゴデチアさんの透き通るような、すべすべの素肌を、他の誰にも見られたくない…
「ぷ、プライベートビーチ…本当にいいんでしゅか!?
わたしのためにありがとうございましゅ…!」
どうやら喜んでくれたようだ。
「そうやって日々を重ねて…ゆくゆくは君と結婚して…家族になりたいんだ…子供だって欲しい…!」
喜んでくれたのが嬉しかった僕は彼女との将来の展望を包み隠さず話した。
だがそれを聞いた彼女は…
「けっ…けっこん…こども…わらひとあれんしゃんの…こども…
こどもをつくるためには…えっちなことをしにゃいといけにゃくて…ふぁ…え…ふぇぇぇぇ…」
ぷしゅー…という擬音が聞こえてきそうな程に顔が真っ赤になって、ぽふんとベットに倒れてしまった。
「ゴデチアさんっ!? 大丈夫かい!?」
僕が駆け寄ると、また彼女の体が光り出した。
戻る時もこうなるのか…と思っていると、ぽんっと音がなって光が収まる。
するとそこには、いつも通りのゴデチアさんが寝息をたてて寝ていたのだった。
「すぅ…すぅ…アレンさん…お帰り…なさい…すぅ…」
嬉しそうな寝言が聞こえて来る。どうやら幸せな夢を見ているようだ…
そんな彼女が愛しくてたまらなくなった僕は、その唇に軽くキスをした。
すると彼女は幸せそうににやけて、また寝言を呟いた。
「ふふっ…アレンさんったら…あの子達も見てるのにちゅーなんて…はじゅかちいでしゅ…すぅ…すぅ…」
どうやら夢の中では子供が産まれているようだ。
「その夢をいつか現実にしてみせるよ…だからこれからもずっと一緒に頑張って沢山の思い出を作ろう、子供達にも話せるような楽しい思い出を…」
僕はそう言って、お昼に彼女が起きるまでずっとその手を握っていたのだった。
えっちな内容じゃない時は甘酸っぱい感じを目指しているのですが…
ちゃんとそれっぽく書けてるか心配ですね…