※この作品はR-18です。

花騎士SS集   作:Allen(アレン)

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今回はゴデチアちゃんの恥ずかしがり屋な性格…特に肌を見られない部分を治す為に騎士団の皆と一緒に頑張る回です。

いつもの注意事項です
■二次創作です。本編の設定とは違う場合があります
■オリジナルの団長が出てきます。ご了承ください


恥ずかしがり屋を治したくて

 とある日のお昼頃、僕は執務室で新しく入ってきた花騎士であるステラさんを眺めていた。

彼女は仮眠用のベッドに寝転がっていて、布団の上には普段着ている服が置いてあった。

 

…つまり、今彼女はおそらく下着姿で布団に入っているのかもしれないのである。その事が気になった僕は、彼女に質問をしてみるのだった。

「ステラさん、ちょっといいかな? もしかして今…下着姿で布団に入ってるのかい?」

「えっ? ああ、そうですよ?何かありましたか?」

当たっていた…しかも満面の笑みで臆面もなく答えてくれた…普通はこんなことを聞かれると恥ずかしがりそうな気がするんだけど…

 

でも彼女にこの格好でいられるのはこの騎士団の副団長が見たら卒倒しそうなので、ここはしっかりとやめてもらわなければ。

「いや、ごめん…できれば執務室では服を着て欲しくて…やっぱり身だしなみはしっかりしておきたいからさ…それにそんな格好は恥ずかしいからね…」

僕がそう言うと、彼女は不思議そうな顔でこう言った。

「? お外ではちゃんと服を着ますし、いざとなったら布団の中で早着替え出来るから大丈夫ですよ?」

 

なるほど…すぐに着替えられるから大丈夫…そう来たか…そう返した彼女に少し感心しつつも呆れてしまい、困ってしまった。どうすればちゃんと部屋でも服を着てくれるだろう…

そんな事を考えていると扉がノックされて、お菓子を持ったこの騎士団の副団長のゴデチアさんがやって来たのだった。

 

「団長さん、ステラさん、お菓子ができたので持ってきました。そろそろおやつにしましょうか」

お茶とお菓子のトレーを部屋の真ん中にあるテーブルに置いた彼女は僕とステラさんにこう話しかけてくれた。彼女は今日も天使のように可愛らしい。

しかし、僕は大事な事を忘れていた…

 

「わあっ、美味しそうなクッキーですね!ボクにもください!」

そう言ってステラさんが布団から出てきた。そう、子供が着けるようなブラジャーと同じ色のぱんつの…下着姿のままで…

 

「はい、沢山作ってあるのでステラさんも沢山たべ…きゃぁぁぁぁぁ!!?」

その後、ゴデチアさんの恥ずかしさから来る叫びが執務室に響いたのは言うまでもなかった…

 

 

 

 

「ごめんなさい…恥ずかしいからってあんなに叫んじゃって…驚いちゃいましたよね…?」

「大丈夫です…ボクの方こそごめんなさい…団長さんが注意してたのはこういう事だったんですね…」

格好を正して落ち着いた二人がお互いに謝り合っているのを、エリンギさんと眺める。

ステラさんはゴデチアさんが人の肌を見るのを恥ずかしがる事を、僕は伝え忘れていたんだった…

「団長さん…もしかしてステラさんってゴデチアさんが肌を見るのを嫌がるのを知らなかったんですか…?」

「うん…ゴデチアさんは自己紹介の時に恥ずかしがり屋なことしか言わなかったからね…」

 

どうやらエリンギさんも知らなかったようだ。それならこの件は事故のようなものか…

僕がそう考えていると、ゴデチアさんが立ち上がってこう言ったのだった。

「皆さんにも迷惑をかけてごめんなさい…驚きすぎでしたよね…でも…できればわたしのお願いを、少し聞いてはくれませんか…?」

彼女は少し間を置いて、もどかしそうにお願いを話した。

 

「わたしの…肌を見ると恥ずかしくなっちゃう所を…治すお手伝いをしてくれませんか…? 日頃からお洋服が乱れてるのを注意しちゃうのも、今思うとやり過ぎてご迷惑だったでしょうし…」

それは、彼女が常日頃から治したいと思っていた願いであったのだった。とはいえ、衣服の乱れを指摘してくれるのはそこまで迷惑でもなかったのだけれど…

 

すると本を読んでいたこの騎士団の花騎士の一人であるプミラさんが手を挙げて、ゴデチアさんに質問した。

「ゴデチアさん、まず最初にお聞きしたい事があります。肌の露出が苦手だとは言っていますが、逆に言えばどれくらいの露出なら大丈夫なんですか?」

「ええっと、そうですね…団長さんやジューンベリーさんの格好やプミラさんやエリンギさんくらいなら大丈夫なんですが…ステラさんの場合は普段の格好でギリギリで、カカオさんの格好は…正直に言うともうダメです…」

その質問の答えにプミラさんはうんうんと頷き、その後彼女にこう答えた。

 

「えっと…そこまで大丈夫なら無理に治す必要はないと思いますよ…そもそも今回はステラさんの下着姿に驚いたのが主な理由ですし…

流石に下着姿で執務室にいたら私も驚いちゃいますから…」

確かにそうだよなぁ…普通は執務室で下着姿のままのいる人がいるとは思えないだろう…

 

 

しかしこのままだとステラさんが責められる事になりかねない。この騎士団に入団したばかりの彼女にそれはいくらなんでも酷いだろう…

そういう流れにはしたくないと僕が声を上げようとすると、今度はカカオさんが口を開いた。

「でもゴデチアさんが自分が恥ずかしがり屋なのを治したいって気持ちはよくわかります。

カカオも早く大人になりたいって努力してるけど、全然上手くいかなくて…誰かに手伝って欲しいけど何かきっかけがないと手伝って欲しいって言えないです…

だからカカオは、勇気を出して言ってくれたゴデチアさんに協力してあげたいです」

 

なるほど…今回はカカオさんに助けられちゃったな…それにそういう事を言ってあげられるのは、大人になった証だと思う。

その件も含めて後で褒めてあげないとな…

「…そうですね、ゴデチアさんが恥ずかしがり屋なのを治したい気持ちそのものは今回の件と関係ないですもんね…でもどうしましょう…」

プミラさんはカカオさんの発言に納得しつつも、ならば恥ずかしがり屋を治すにはどうしようかと悩んでしまっているようだ。

ここは、僕の出番かな…

 

「僕にいい考えがあるんだ。ねぇゴデチアさん、まずは肌の露出から慣れてみる所から始めようか…ステラさんの普段の格好くらいがギリギリ大丈夫なら、皆でそれくらいの格好をして慣らしてみよう。それでいいかい?」

僕はゴデチアさんを中心に皆にそう提案した。すると彼女達は皆頷いてくれて、ゴデチアさんは顔を真っ赤にしながらもこう言った。

「はい…皆さんが協力してくれたら、きっと克服できると思うんです。頑張って恥ずかしがり屋な性格を治してみせますから、よろしくお願いしますね…」

こうしてゴデチアさんとステラさん以外の花騎士達は執務室から出て、自室へと着替えに行った。

 

少しするとステラさんが僕とゴデチアさんの方を向いて、再び謝ってきたのだった。

「団長さん、ゴデチアさん…本当にごめんなさい…ボクがだらしないせいでこんなことになっちゃって…布団の中で着替えられるって言ったのに下着のまま出てきちゃったし…うぅ…あぅ…」

僕は泣きそうになっている彼女の前に立ち、そのまましゃがんで頭を撫でた。

 

「ステラさんのせいじゃないよ。僕がゴデチアさんが肌を見るのを恥ずかしがるのを君に言わなかったのが悪かったんだ…よければステラさんも服を選んできてくれないかい?

君が自分のことを悪いと思うなら、お詫びの気持ちでもいいからさ…」

目線を合わせて、ステラさんにそう囁く。不思議そうな面持ちの彼女に、机の横にいたゴデチアさんが僕に続くように話しかけた。

「流石に下着姿で出てきたのはびっくりしちゃいましたけど、驚いたわたしが一番皆に迷惑をかけちゃいましたから…だからそんなに気にしないで下さい…」

 

僕らの言葉を聞いたステラさんはハッとした顔になり、すぐに笑顔になってこう言ってくれた。

「二人とも…ありがとうございます! せっかくだからボクもゴデチアさんの為に服を選んで来ますね!」

彼女はその後僕らに会釈をして、執務室を後にしたのだった。

 

 

 

 

 

その後、最初にやって来たのは大きな旗を持って大胆に肩を出したジューンベリーさんだった。

普段の格好と比べると少しラフな感じがしつつも、大きな冠のような帽子と旗が目を引く格好となっていた。

可愛いと思うけれど、その旗は一体何のためのものなのだろう…?

「アレン騎士団の旗振り担当、ジューンベリーです! 皆の士気を上げるために頑張りますよ!」

あっ、旗振りってことは私服じゃないんだ…その格好…というか旗振りって普通団長の僕か副団長のゴデチアさんの役割のような気もするのだけど…

 

「ふぁぁ…! ジューンベリーさんっ…それはちゃんと着れてるんですか…!?

ちゃっ、ちゃんと着てくださいっ…!」

ゴデチアさんの言う通り、彼女の肩の出し方は少しだらしがない気がする。

僕もその事を指摘しようとすると…彼女は自信満々な顔で僕らにこう言った。

「ふっふっふ…二人とも、これはだらしない訳ではありません。ファッションなんです!

こうすれば大人っぽく見えるとベリーズのブラックベリーさんが言っていたのを私なりにアレンジしてみたんです! どうですかっ!」

 

「は、はぁ…なるほど…そうなんだ…」

と納得しつつもやはりだらしなく感じる…ブラックベリーさん…なんてことを教えてるんだろう…もしくは彼女のアレンジの仕方に問題があるのかも…?

そんな事を考えていると、執務室の扉がノックされる音が聞こえてきた。僕が誰か尋ねると、二人の声が扉から聞こえてくる。

 

「団長さん、ゴデチアさん。わたしです、エリンギです。プミラさんと一緒に来ました」

「プミラです、ゴデチアさんの肌の露出が苦手なのを治す為にちょっと大胆な格好で来ました」

エリンギさんとプミラさんの二人がそう言ってきたので、扉を開けてあげて中に入ってもらった。二人の格好は雰囲気こそ変わらないが、そのまま露出度を高めたような格好になっていた。

 

「普段の格好よりも少し露出度を上げて、おへそを出してみました。ゴデチアさん、この格好は大丈夫ですか…?」

「私は胸元を開いた衣装にしてみました、二人ともどうですか? 似合ってますか?」

二人は僕らに対して恰好の感想を聞いてきた。

恥ずかしがって直視出来ないゴデチアさんに替わって、僕が答えていった。

「二人とも凄く似合ってるよ…! エリンギさんは薄い布がひらひらと舞う様が踊り子みたいで華麗だね…いつもより大胆な格好をしてると、凛々しく感じるよ…

プミラさんは…その…頭の冠は手作りかな…? 凄いね…えっと…やっぱりその格好は恥ずかしくないかな…? 胸元が開きすぎてる気がするけど…大丈夫…?」

 

肌の露出に関しては…エリンギさんはおへそと太ももくらいでそこまで恥ずかしい格好ではなかった…あくまで僕の感想としてだけれど。

プミラさんは…大きく胸元を露出していて、少し動いたらはみ出てしまいそうだった。

その格好はゴデチアさんどころか普通に見ても刺激が強すぎないだろうか…?

 

「ありがとうございます…踊り子みたい…ですか…? わたしはそう思ってなかったんですが…団長さんや他の人達にはそう見えるみたいですね…ゴデチアさん、見るのに関しては少しづつでいいですからね…恥ずかしいのは私も一緒ですから…」

ゴデチアさん程ではないけれど恥ずかしがり屋のエリンギさんとしては、かなり無理をした格好だったようだ。彼女にも後でお礼をしてあげないと…

しかしプミラさんはあんな格好で…恥ずかしくないんだろうか…?

 

「団長様、ゴデチアさん…私の事ももっと見てください…なんだか気を遣われるせいで逆に恥ずかしくなってきました…」

あっ…やっぱり恥ずかしいんだ…どうやら彼女も無理をしていてくれたらしい…

「ご、ごめん…恥ずかしがらせちゃったね…頑張ってそんな格好をしてくれて…ありがとう」

僕が顔を真っ赤にしていたプミラさんに謝罪と感謝を述べると、彼女はそのままの顔でえへへと笑ってくれた。

 

「団長様…ふふっ、どういたしまして。って、そうでした…ゴデチアさんはこの格好は大丈夫ですか?」

プミラさんが僕にお礼を言った後にゴデチアさんの方を向き、彼女に自分の格好は大丈夫かどうか聞いた。すると彼女は顔を真っ赤にしながらこう答えた。

「プミラさんっ…エリンギさんっ…ふぁぁ…あの、その…ごめんなさい…うぅ…二人とも凄い衣装ですっ…頑張ってもちょっと見るのがやっとで、ずっと見てられなくて…」

 

声も涙声で少し体も震えながら、ゴデチアさんはちらちらと二人の方を見て謝る。やはり彼女には二人の格好は刺激の強い姿らしい。

とはいえ出会ったばかりの彼女ならすぐに顔を手で覆ってしまっただろうし、そこら辺も成長しているようだ。

そんな事を考えていると、ジューンベリーさんが何かを呟いていた。

「なるほど…もっと胸元を開けてセクシーな格好をすれば大人っぽくなれるかも…!」

 

ジューンベリーさんにもカカオさんと同じように大人とはなんたるかを教えないといけないようだ…僕とそこまで歳は変わらない筈だけど。

 

 

 

それからしばらくして、カカオさんとステラさんが執務室に入ってきた。二人の格好は露出度の低い格好だったので、僕らは少し驚いてしまった。具体的に言うとカカオさんはチョコレートを思わせる色合いの着物と黒いスカートとニーソにブーツ。ステラさんは修道女のような長い、けれどふわふわしておしゃれでかわいいクロークを着込んでいたのだった。

 

「あれ…? カカオさん、ステラさん、その格好は…?」

僕が二人にそう尋ねると、カカオさんは笑顔で、ステラさんが少しはにかんで答えてくれた。

「はいっ! チョコ姉が普段から着ている着物を着てみました! どうですか、似合ってますか?」

「ボクはママから送ってもらったお洋服です。着るのは初めてだったんですけど…似合ってますか…?」

 

カカオさんが言うチョコ姉というのは、ベルガモットバレーの花騎士、チョコレートコスモスさんのことで、彼女の憧れのお姉さんである。

彼女は何度か見かけたことはあるが、器量の良さそうな人で、カカオさんが憧れるのはわかる気がした。そしてそんな彼女が着ている着物からはおしゃれで大人っぽい雰囲気を感じた。

ステラさんの方はどうやら実家のお母様から送ってもらった衣装らしいけど…普段とは打って変わって身体の殆どを包んでいる真っ白なクロークからは、普段の華やかだけど子どもっぽい印象からは打って変わって清楚で大人しい印象を感じる…だけど…

「二人とも凄く似合ってるよ…カカオさんは凄く大人っぽい雰囲気になったね…ステラさんは普段とは違って物静かな雰囲気になってて…

でもどうしたんだい? あまり露出の少ない格好になってるけど…」

 

僕は二人のことを褒めつつも、疑問に思ったことを尋ねてみた。すると二人はそれぞれこう答えた。

「チョコ姉の格好がしてみたかった…っていうのもあるんですけど…カカオの普段の格好がゴデチアさんには恥ずかしくてすごく見づらかったって事がわかって…お詫びの意味も込めてこの格好をしてみました…ゴデチアさん…どうですか…?」

「ボクもカカオさんと同じような理由です…元はと言えばボクのせいでこうなっちゃった訳ですし…みんなとは着替えてる目的とはズレちゃってますけど…ゴデチアさん…ボクの格好はどうですか…?」

 

二人はそうやってゴデチアさんの方を向いて、彼女に自分達の格好の感想を尋ねた。

すると彼女は急に自分に迫ってきたことに驚いて顔を真っ赤にしながらも…二人を褒めた。

「カカオさん、ステラさん…気を遣ってくれてありがとうございます。二人の衣装、すごく可愛くて似合ってます…特にステラさんの衣装が可愛くて…わたしも着たくなっちゃいます…!」

その言葉を聞いた二人は手を取り合って喜んでいた。そしてその姿を見た僕達も、自然と笑顔になっていたのだった。

 

 

 

 

それから幾らかの時間が経って、僕は二人きりの時にゴデチアさんに今回の件を聞いてみた。

「ねぇゴデチアさん、今回は皆に露出度の高い格好をしてもらったけどどうだった? 僕としては露出の多い格好でも少しは見れるようになってると思ったから、それが確認できただけでも進歩したと思うけど…」

 

すると彼女は僕を見つめながらはにかんで、こう言ったのだった。

「エリンギさんやプミラさん、ジューンベリーさんの格好は見るのは恥ずかしかったですけど、以前のわたしだったら一瞬でも直視できなかったと思います。これはアレンさんもいうように進歩できてると思います。カカオさんとステラさんは…気を遣わせちゃいましたね…でも二人ともかわいい衣装でよく似合ってました。

今回付き合ってくれた皆さんにはいつかお礼をしてあげたいです」

ああ…可愛い…紅潮した頬、嬉しそうな表情と仕草…本当に地上に舞い降りた天使みたいだ。こんな娘に愛されているなんて、今でも少し夢なんじゃないかと思う事があるくらいには夢心地な気分になっていく…っと見惚れてるとすぐに時間が過ぎるからな…それはいけない、切り替えないと…

 

「ふふっ、そうだね…僕も付き合ってくれた皆にお礼をしないとね…ゴデチアさんも一緒に考えてくれないかな? こういう時のお礼の品ってあんまり思いつかなくて…」

僕はそう言って彼女に一緒にお礼を考えてくれないかと提案する。すると彼女は笑顔で頷き…

「一緒に考えてくれるんですか…? ありがとうございます! わたしも一人じゃ思い浮かばなかったでしょうから…嬉しいです…」

と言ってくれたのだった。

 

彼女の成長と過ごすひとときに、僕はいっぱいの幸せを感じるのだった。

 




今回は新メンバーも出せたし久しぶりに全員にちゃんとした出番が作れましたね。…ジューンベリーちゃんがギャグ要員になっていってるような気もしますが。

しかしこの騎士団、大分見た目の平均年齢が低い気がしてきましたね…
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