ルーデウス家の女子会① プロローグ
「行ってきまーす!」
俺が元気に挨拶をすると、
「行ってらっしゃい!ルディ!」
「気を付けてください!」
「頑張って!ルーデウス!」
「お兄ちゃん!気を付けてね!」
向こうも元気に送ってくれる。
ありがたいなぁ。
さて、こっから丸一日出勤か…。
もしかしたらこれ、現世よりよっぽどブラックなんじゃね!?
まぁ、嫁や家族の絶対安全やら、物凄い大金が給料として支払われるやら、
待遇はいいが。
それと、今日はノルンとエリナリーゼも呼んで、女子会をするんだっけか。
会いたいなぁ、ノルン。
そういえば、ルイジェルドの所に嫁に行ってから暫く会ってないな。
明日の朝には帰れるだろうから、またその時にゆっくり話そう。
仕事、頑張ろう!
☆★☆
「ただいま!」
「お帰り、ノルン姉!」
姉妹二人は、久しぶりの再会に感動し、お互いを見るやいなや抱き着く。
「うわー。ノルンから凄くルイジェルドさんの匂いがするよ。」
「そりゃそうですよ。…私は、ルイジェルドさんの妻なんですから。」
「きゃー!ノルン姉可愛い!」
「…何だか、アイシャも変わりましたね。」
「もちろん!なんてったって、お兄ちゃんと」
「結ばれたんでしょう?まったく。手紙できた時は、本当にびっくりしたんですからね?
…まぁ、アイシャが幸せなら、私も嬉しいです。」
「…うん。私、お兄ちゃんと結ばれてやっと、結婚する意味が分かった。」
「ふふっ。そうですか。どんな気持ちでしたか?」
「うーん…。何だか、言葉にするのが難しいんだよね。」
「そうですか。…私も、同じです。」
☆★☆
「済まないな、家にまで入れてもらって。…ノルンから話を聞いた限り、俺はノルン
を送ってやった後は、すぐにでも宿に行くべきだったんだが。」
「そんな、全然大丈夫ですよ。逆に、今日はうるさくしてしまわないか、こっちが心
配なほどですよ。」
「そうか。」
ルイジェルドとの距離感を、なかなか掴み切れないシルフィ。
そこへ、
「あ、ノルンちゃん。」
「シルフィ姉さん…と、ルイジェルドさん?どうかしましたか?」
アイシャと話し終えたノルンが来た。
「ノルンか。いや、こっちの話だ。」
「大丈夫です。どうせ、どこかの宿に泊まるつもりだったんでしょう?ですが、ここは私の家でも
あります。遠慮なんてしないでください。何か言う人がいたら、私がお話します。」
「そうか…。済まないな、ノルン。」
「もちろんです。」
エッヘンと胸をはるノルン。
ルイジェルドは、そんなノルンのおでこにキスをすると、二階に上がっていった。
「…もしかして、ノルンちゃんは凄い人なのかな?」
「いえ、そんなことありませんよ。」
☆★☆
「では、グレイラット家定例会議特別版、グレイラット家女子会を始めます。拍手」
集まった一族の女性たちが、一斉に拍手する。
シルフィ、ロキシー、エリス、アイシャ、ノルン、エリナリーゼ、ゼニス、リーリャと、正に勢揃いだ。
「じゃ、早速始めよっか。せーの…。」
そう言って、今回の司会者でもあるシルフィが高くコップを持ち上げると、
「乾杯!」
と高らかに声を上げた。
☆★☆
暫くは、普段のような他愛もない話が続いた。
全員に少しずつ酔いが回ってきた所で、シルフィがこんなお題を出す。
「それじゃあ、こんな話題はどうかな?」
「あら、どうしましたか?シルフィ。」
「うふふ…。それはね、みんなの旦那さんとの普段のエッチが聞きたいです!」
一同に衝撃が走る。
ノルンなんか、びっくりしすぎてむせている。
「ゲホッ、ゲホッ…。ど、どうしたんですか?」
「えへへー。皆、こんな時じゃないと話してくれないでしょう?だから、この際、話しちゃいましょう!」
「いや、恥ずかしいですよ…。」
「まぁまぁ、いいじゃないですか、ノルン様。」
リーリャもいい感じに酔っているのか、目がキラキラしている。
「…まぁ、リーリャさんがそう言うなら…。」
「じゃ、決まりだね。誰から話す?」
楽しい。実に楽しいぞ!