※この作品はR-18です。

ツンデレわん娘の躾け方   作:デイジー亭

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ヒロインもさらにアガってきました。


第9話 お散歩で躾けずに、別の方法で躾けよう! わん娘視点

~前回までのあらすじ~

 

 無意識の乳揉みに、一睡もできなかったアカネ・クリムゾン。

 

 涙と鼻水と愛液と小水でぐっちゃぐちゃになりつつ、愛するブリーダーの目覚めを待っていた。

 

 やっと目覚めた彼に、なんとか揉むのをやめるよう哀願するが、邪悪な彼に更に愛玩される結果となる。

 

 涙と鼻水を舌で舐めとられつつ思う。やばい壊される。

 

 必死に抵抗しようとするも、既に抵抗する権利は剥奪されていた。

 

 思うがままに貪り尽くされるも、なんとか見逃してもらい、自室で一人作戦会議。

 

 自身が愛されたがりのわん娘であることを再確認し、やたらと光る自慢の髪に首を傾げつつ、リビングへ。

 

 鼻歌混じりに料理をしつつ、愛する彼の様子を見ると、世界が滅びかけた事を知ったらしい。

 

 だが流石の朴念仁。彼女が犯人だとは思っておらぬ。

 

 しめしめと料理を継続すると、背後に感じる愛のオーラ。

 

 もちろん逃走などできぬ。好き勝手に料理中にイタズラされ、背中に当たる闘志と、共同作業にメルヘン回路を躍らせる。

 

 なんとかエロい調理を終え、くりむの乳皿らくちん愛犬ごはんの時間。

 

 思うさま貪られ、挙句の果てに彼の闘志注入棒の香りを、卑劣なる罠で覚え込まされる、くりむちゃんなのであった……

 

 

 

 

 

 「クリム。さんぽの時間だ」

 

 頭を撫でる、彼の愛しい手と闘志の滾りが止まる。

 

 もちろん乳は引き続き揉まれている。

 

 もちろん彼女は未だ、大好きにさせられた匂いに夢中であった。

 

 「すぅ──ー♡ふぅっ♡すんすんっ♡イっ……♡ふぅー♡ふぅー♡すぅぅ……♡」

 

 (しゅごいっ♡このにおいっ♡くせになるっ♡嗅げば嗅ぐほどっ♡ばかになるっ♡イっぐっ♡)

 

 びくんびくんと快楽に跳ね、嗅ぎを続行。これはしばらく止められない。

 

 「クリム。さんぽの時間だ。……それとも、直で嗅いでみたいのかな?」

 

 耳元で囁かれる、優しい声に潜む興奮。それに気づき、意識を浮上させる。

 

 「ひゅっ!? ひんっ♡さ、さんぽっ♡さんぽがいいれすっ♡すぅーっ♡」

 

 (直はやばいっ♡こんなの直で嗅いだら……♡もっと壊されるっ♡理性なんて残らないッ♡こ、ここはさんぽでリセットしないと……♡でももうちょっとっ♡)

 

 「そうか……思いっきり、嗅いでもいいんだが……」

 

 少し残念そうに言う彼。かわいい。だが騙されてはいけない。これは罠だ。

 

 「お、おもいっきり……♡だ、だいじょうぶよぶりーだー♡そんなことしたら、あたし、おかしくなっちゃう……♡すんすんっ♡」

 

 (んふっ♡だまされないわよブリーダー♡んきゅっいい匂いっ♡あたしはまだ、理性を残しているわっ♡くんかくんかッ♡)

 

 脳内でドヤ顔しつつ、騙されなかった事に快哉を叫ぶ。

 

 自分を堕とすにはもっと時間をかけるべきと、思い知らせてあげるのだ。まぁ結局堕ちるけど。

 

 「わかった。さんぽに行くとしよう。……後でもっとすごいことをしてやる」

 

 ぐりぐりと、頭部に感じる圧力が増し、平静を装った声。

 

 圧迫感に被支配欲を高めつつ、乗り切ったと安心していると、低音の熱が籠った声が耳を犯す。

 

 「ひ……♡ひぃん♡あたし、壊れちゃう……♡さ、さんぽっ♡さんぽ行きましょうっ♡」

 

 (こ、壊す気ッ♡ブリーダー、あたしを本気で壊す気だわっ♡に、にげないとっ♡いえ、これは戦略的撤退よっ♡)

 

 慌てて立ち上がり、自室に向かう。これ以上は、即堕ちしかねぬ。

 

 断じて自分はチョロくなどないのだ。自分に言い聞かせつつドアを閉める。

 

 

 

 

 

 「さぁブリーダー、乗って!」

 

 (ふふっ……あたしに時間を与えた事を後悔するのね、ブリーダー!)

 

 少女漫画を眺め、理性を取り戻すことに成功。さらに爽やかな散歩により、さらに理性を強固なものとする。

 

 彼女の必勝の策である。これで堕ちるまでの時間を延ばせるのは確定的に明らかである。

 

 彼女は満足して、鼻をふんすふんすした。またアレ嗅ぎたいなぁ。 

 

 そう思いつつ待機していると、彼が背中に乗っ……? 

 

 プッピ……がちんちーん。

 

 「んあっ♡ぶ、ぶりーだー♡おっきいのが、あたしの背中に当たってる……♡」

 

 (硬く♡なってる♡もう、この変態ッ♡あたしの背中にまで欲情するなんてっ♡)

 

 先ほど覚え込まされた感触。思わず身が固まる。 

 

 そこで彼が耳を啄み、囁いてくる。

 

 「トレーニングの一環だ。気にしつつ、散歩に行くぞ」

 

 なんたる男か。この女王の背中に、素晴らしい闘志を押し付けながら散歩をさせるつもりか。

 

 「ひんっ♡こ、こんな硬いの感じながら、おさんぽ……♡」

 

 (んひっ♡だめっ♡抵抗するのよあたしっ♡こんな好き勝手許したらもう……♡)

 

 そこに囁かれる呻くような声。

 

 「不満か? 最近、闘志を持て余していてな……」

 

 闘志を持て余している……? 

 

 気付く。これはもしや自分のせいではないか。

 

 毎日夕食に睡眠薬を大胆に異物混入させているのだ。自分の闘志を鎮める作業ができていないのだろう。

 

 「んっ♡だ、だいじょうぶ……♡あたしのせいで、闘志を持て余していたのよね……? ♡」

 

 (ごめんなさいっ♡あたしのせいねっ♡せ、せきにんもって……♡鎮めてあげないと……♡でも、あくまでしょうがなく♡しょうがなくしてあげるのよっ♡)

 

 「クリムがかわいすぎるのは罪ではない。だが、敢えて言うなら……その通りだ」

 

 自分を正当化しようとしていると、肯定の声が帰ってくる。

 

 「えへへ♡かわいい……♡うんっ♡これも、トレーニングねっ♡ね、ねぇブリーダー……♡散歩が終わったら、その闘志の昂りを、愛犬で発散してみない……♡」

 

 (やっぱりっ♡あたしの事を好きすぎるからっ♡睡眠薬には気づいてないみたいだけど……♡これは、あたしが未来のおよめさんとして鎮めてあげなきゃっ♡)

 

 だんな様の闘志の処理はおよめさんの大事な仕事。

 

 気合を入れて臨まなければ。そう思っていると。

 

 「……舐めてくれるのか?」

 

 期待に満ち溢れた声。背中に感じる感触がさらに硬く尖る。

 

 「な、舐めっ!? だ、駄目よブリーダー♡そういうのは、キスの後♡余韻に浸りたいから、キスの後3か月は待って♡」

 

 (それはだめっ♡ちゃんとした手続きを踏んでからっ♡あたしはおよめさんになるのっ♡はしたないけど貞淑にっ♡ぺろぺろするのはもっと後よっ♡しょうがないだんなさまねっ♡)

 

 だが無駄だ。いくら頼まれようと、このクリムの唇、そこまで安くはない。

 

 でもキスの後ならいくらでも大安売り……いや、無料でご奉仕しちゃう。だって愛してるもの。

 

 「……じゃあ、どうするんだ?」

 

 不思議そう、そして得体の知れない熱を孕んだ声。

 

 しょうがないだんなさまだ。教えてあげねばなるまい。このクリムの秘策を。

 

 「んっ♡またおっきく……♡愛犬のおっぱいを楽しみながら、愛情たぁっ♡ぷり♡のお手をさせるの♡

 ブリーダーが望むなら、毎日やってあげたい……♡」

 

 (おててよっ♡あたしのおててっ♡あたし、お手も得意だものっ♡教えてもらえれば、完璧なはしたないお手を披露してあげるわっ♡毎日、トレーニング♡だんなさまを喜ばせるため、誠心誠意努めてみせるっ♡)

 

 この誘惑には抗えまい。やれやれ、愛され過ぎるというのも困ったものだ。

 

 メルヘンも守れる。だんなさまも気持ちいい。あたしも気持ちイイ。三方よしというやつだ。

 

 商売の基本である。あたしの愛は無料でご奉仕大セールだけど。

 

 「毎日……? まさか、一日一回で、足りるとでも?」

 

 ぐりぐりと闘志を押し付けながら、彼が不思議そうに聞いてくる。

 

 なんだと。ヒトの雄は一回出せば満足すると、少女漫画で見たのだが。

 

 「ひんっ♡だ、だって男のヒトって、一回出したら満足するんでしょ……?」

 

 (だって♡少女漫画に描いてあったもの♡ブリーダーも、ヒト雄♡一回で満足するはずっ♡)

 

 少女漫画は自分のバイブル。いつだって正しい道を示してくれるのだ。

 

 「……クリム。オレはお前の手なら、毎日20発は楽しめる自信があるぞ」

 

 彼の声に呆然とする。それはつまり……少女漫画のヒーロー20人分……? 

 

 「ひぃっ♡に、にじゅう……♡そ、そんなにあたしに、シゴいてもらいたいの……? ♡」

 

 (に、にじゅうっ♡一人なのに、逆ハーレム展開ッ♡少女漫画のヒロインの、二十倍愛されちゃうっ♡もうっ♡どれだけあたしのこと好きなのよっ♡大好きっ♡あたしもヒロインの100倍気持ちよくしてあげないとっ♡)

 

 なんということだ。だが問題はない。彼が20倍愛してくるなら、あたしは100倍愛してくれよう。

 

 決意を新たにする。愛の百裂手コキ。これが生まれ変わったあたしの必殺技となるだろう。

 

 「ああ。飲んでもらえないのは心底残念だが……愛する愛犬の手。それで闘志を解放してもらえるのなら。とても気持ちよく、毎日を過ごせるだろう」

 

 彼の少し残念そうな、しかし後半は期待に弾む声。

 

 「ご、ごめんなさい……♡ブリーダーの闘志を飲めないなんて、不出来な愛犬で……でも、キスした後なら、いくらでもがぶ飲みしてあげるわ……♡闘志でおなかをぱんぱんにするの♡」

 

 (ごめんなさいっ♡お詫びに、百回シゴいてあげるっ♡そしてキスした後っ♡一日百回がぶ飲みよっ♡おなかたぷたぷにして、よくやったなって撫でてもらうの♡)

 

 このばかいぬ、0か100かしか目盛りが無い。常ヒトは100回も出せない。

 

 ただのブリーダーを愛しており、奇跡的にメルヘン即死を免れていたなら、相手を搾り殺していたことだろう。

 

 だが、彼女がそれを知ることはない。

 

 彼自身も知らないが、進化した彼は100回は余裕で出せるからだ。

 

 もはや種馬を超越した何かである。

 

 

 

 

 

 「ちなみに、キスはいつ頃するつもりだい?」

 

 「最低でも半年は欲しいわ。最高のあたしを楽しんで欲しいもの」

 

 彼の質問に即答する。こちらも譲れぬ物がある。

 

 メルヘンなキスは夜景の綺麗なホテルで、最低半年、できれば一年後。

 

 これだけは、これだけは譲ることは出来ぬ。

 

 乳を揉まれるのはいいだろう。愛されているのだ。

 

 背中に闘志を擦りつけられるのもいいだろう。愛されているのだ。

 

 だが、キスだけはロマンティックに。譲れぬ信念が溢れ出す。

 

 固い信念を確かめていると、背中から、愛しい重みが消える。

 

 「寮に戻るぞ」

 

 短く告げる彼。信念が揺らぎ、顔を青くする。耳が横に倒れる。

 

 「ご、ごめんなさいブリーダー……怒った?」

 

 (めんどくさい愛犬だと思われた……? 愛してもらえない……? 愛されないなんて、もう……考えられない……!)

 

 絶望が心を蝕む。寒い。もし彼が自分を面倒だと思ったら。それは、死刑宣告よりも重い。

 

 「……怒ってなんかいない。だけど、この昂りをクリムに鎮めてもらいたい」

 

 ぶっきらぼうに告げる彼。あまりに闘志が昂りすぎたのだろう。

 

 耳がぴぃんと立ち直り、髪が更なる光を放つ。ぺかー。

 

 「え、えへへ……しょうがないブリーダーね……♡我慢できなくなっちゃったのね……♡あたし、頑張る……♡」

 

 (もうっ♡心配して損しちゃったっ♡しょうがないわね♡我慢のできないブリーダーの、闘志をあたしが鎮めてあげるっ♡そして、あたしを絶対に手放せないように、わからせてあげるのよっ♡)

 

 むんっ、と気合いを入れる。そう。不安になるなどらしくない。

 

 愛とは勝ち取るものなのだ。このクリムの本気の手コキで離れられないようにしてくれよう。

 

 闘志を燃やす彼女は、気づかなかった。

 

 愛する彼の、口元。

 

 そこに邪悪な三日月が浮かんだことに。

 

 

 

 

 

 「さ、さあブリーダー、闘志注入棒を出して……♡」

 

 (ふふふ♡あたしの心の準備は完璧♡シゴいてシゴいてシゴき倒してあげるわ♡わん、つー、ひゃく♡のっくだうーん♡)

 

 寮に戻り、眼帯ビキニとホットパンツに着替えた後。浴室にて。

 

 素振りにて動きを確かめ、ブリーダーを誘う。

 

 はじめは慣れない動き故、気持ちよくないかもしれない。

 

 だが100回もするうちに、快楽に蕩けた声で自分を求めるだろう。

 

 ノックダウンさせ、自分に溺れさせてやるのだ。さぁ早く闘志注入棒を。

 

 考えていると、愛する彼の命令が。

 

 

 「クリム。およめさんのポーズを取って欲しい」

 

 「わんっ♡」

 

 (およめさんっ♡およめさんっ♡わんわん♡およめさんだわん♡)

 

 あまりにメルヘン心を擽る言葉。一も二もなく、三つ指を突いて、頭を下げる。

 

 とても心が満たされる。そう。自分は彼のおよめさんになるためにこの世に生を受けたのだ。

 

 唄葉先輩には感謝しなければ。このようなポーズを教えてくれたのだ。

 

 

 「よしよし、えらいな。クリムは良いおよめさんになるな」

 

 満足しつつ頭を下げていると、優しい声と、頭を撫でる彼の愛しい手。

 

 「え、えへへ♡およめさん……♡」

 

 (およめさん♡あなたの良いおよめさん♡もっと褒めて♡愛犬はおよめさん♡)

 

 その支配領域を著しく狭めたはずの、メルヘン回路が唸りを上げる。

 

 脳内が幸福とメルヘンで満たされていく。

 

 おおきな草原のちいさな家。愛しいだんなさま。かわいいこどもたち。庭の犬小屋には白い雌犬。

 

 いや待て異物が混じった。社長がなんか入ってる。

 

 なんて社長だ。このクリムのメルヘン妄想に大胆に領空侵犯をキメてきた。

 

 メルヘンに頭を蕩かせながら、ぷんぷんしていると。

 

 彼が自分の背後に回る。

 

 ボロン。

 

 (……これは、闘志注入棒が解放された音……?)

 

 身を固める。

 

 まさか。

 

 まさかまさかだ。

 

 もしや、彼は……? 

 

 深紅のツインテール。

 

 輝く髪に、燐光が灯る。

 

 「ブリーダー。まさかそんなことはしないと思うけれど……念のため言っておくわ。

 もし、もしもよ? ロマンティックなキスをする前に、あたしに闘志注入棒を挿入しようものなら。

 あたしはこの世界を焼き滅ぼすわ」

 

 (まさか、昨日は思いとどまったけど……今日、世界を焼き滅ぼすことになるなんてね……

 信じているけど、ホットパンツをずらし、闘魂を注入しようとした瞬間、あなたを除いて世界の全てを焼き滅ぼす……! 

 あたし自身さえも……!)

 

 覚悟を決める。

 

 進化したわん娘スキル。これならば彼以外の全ての生命を、取りこぼすことなく。

 

 焼き滅ぼすことができるだろう。

 

 深紅の女王『世界焼滅』レーヴァテイン。

 

 頭の中に、すとんと落ちてきたワード。なるほど、これが進化した自分の力か。

 

 断罪の炎剣。罪ビトを殺せないため、罪無き者を八つ当たりで焼き滅ぼす。

 

 彼女の燃えるような愛の具現。

 

 もはや力を事前に世界に撒く必要も無い。ただ命ずるのみ。

 

 愛するヒトよ。どうか世界を滅ぼさせないで。

 

 

 

 「そんなことはしない。初めてはロマンティックなキスの後。オレも同じ気持ちだ」

 

 落ち着いた声。真実だ。わかる。

 

 そっと脳内で振りかぶった炎剣を下ろす。

 

 髪から放つ燐光が収まる。

 

 世界の危機は去った。だが疑問が残っている。

 

 

 

 「でも、ブリーダー、どうするの? この態勢じゃ、あたしがご奉仕できないわ」

 

 (信じてたわブリーダー♡でも、この態勢はちょっとね……あたしがご奉仕できないのはつらいわ……だってご奉仕するのはおよめさんの義務で、権利だもの)

 

 彼はやはり怒っているのか。およめさんに奉仕させないなど。

 

 それはもはやDVではあるまいか。

 

 やはりさらに謝罪をした方が……? 

 

 考えていると。

 

 

 

 「こうするんだよ……!」

 

 グリィッ! 

 

 なんと彼が自分に跨り、背筋に闘志注入棒を突き立ててきたのだ。

 

 背中ズリである。

 

 「!?」

 

 (せ、せなっ!?)

 

 動揺に背が跳ねる。

 

 なんということだ。こんなプレイ、少女漫画に載っていなかった。

 

 どうしろというのだ。これは。

 

 混乱する頭。追い討ちをかけるように。

 

 「ふぎゅっ♡ぶ、ブリーダー♡」

 

 (ンあっ♡おっぱいまでっ♡なにこれッ♡わけわかんないっ♡)

 

 身体から力が抜ける。

 

 乳揉み背中ズリ。このようなプレイ、少女漫画に載っているはずがない。

 

 載っていたら発禁待った無しである。

 

 さらに乳を大胆不敵に揉みしだき、背中で傍若無人に跳ね回る、種馬ライダー。

 

 「まって♡うきゅっ♡これっ♡にゃにっ♡」

 

 (ちょっ♡まっ♡ほんとわかんないっ♡何を求めてるのこれっ♡)

 

 「馬乗り背中ズリだが。言っただろう。背中がセクシー過ぎると」

 

 野性的に彼女を乗りこなしながら、冷静に告げる彼。

 

 理性と野生の融合。武の極みをここで魅せてくる。

 

 「特にこの、オレの闘志注入棒を挟むためと言わんばかりの鍛えられ、盛り上がった腰の筋肉……!!」

 

 闘志注入棒を大腰筋の間に沿って上下する彼。

 

 「ひぁぁぁぁ♡」

 

 (ほ、褒めてるのそれ♡♡♡)

 

 「椎骨の美しい間隔と、描くライン……!」

 

 腰椎付近に重点的に切っ先を押し付ける彼。

 

 「ひんっ♡押し付けすぎぃ♡」

 

 (あたま♡おかしいっ♡よりにもよって背中♡♡♡)

 

 だが、嘘はない。わかってしまう。彼は、自分の背中で最大限の快楽を得ている。

 

 あまりの興奮のためか、自分の乳を握りしめる彼の手に、力が籠る。

 

 「あっきゅ♡ぶ、ぶりー♡んきゅっ♡」

 

 (愛犬で気持ちよくなるって、そういう意味じゃないのにっ♡♡♡で、でも、気持ちよくなってくれるなら、受け入れるべき……? くりむ、わかんない!)

 

 乳を揉まれる快感と、戸惑い。彼を気持ちよくしてあげられているという充足感。

 

 感情が入り乱れ、メルヘン回路にバグが発生する。

 

 愛犬に乗って気持ちよくなるのは、愛……? 

 

 違う。常識的に考えて、そんなはずは。

 

 だが、彼は本当に愛犬で気持ちよくなっている。

 

 ならば、常識が間違っているのでは? 

 

 いや、そんなはずは……だって教科書(少女漫画)に載ってない。

 

 それを言うならクリムの乳皿らくちん愛犬ごはんも載っていない。

 

 なるほどそれならもしや常識とは。

 

 

 幼い頃に見た競馬のCM。闘犬には劣るが、人気があった。

 

 距離適性を克服しようとした、偉大なる無敗の二冠馬のポスター。

 

 溶鉱炉に沈みながら、嘶く彼の姿を幻視する。

 

 

 

 常識は、敵だ。

 

 

 

 また彼女の頭が、おかしくなった瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 ズリッ! ズリッ! 

 

 (ふぅー♡ふぅー♡そうよ……♡)

 

 ズリッ! ズリッ! 

 

 (ブリーダーが、頭のおかしいプレイだとしても、あたしで気持ちよくなってくれている……!)

 

 ズリッ! ズリッ! 

 

 (ならば、あたしも気持ちよくなるべき……! それが当然というもの……!)

 

 興奮が高まる。あまりの衝撃にバグった彼女。

 

 自らのマゾ性を最大限に高め、快楽を貪ることを決めたのだ。

 

 セルフマゾ調教。サポートには背中で跳ね回る彼。

 

 この万全な布陣で、マゾにならぬ方が不自然というもの……! 

 

 「はぁーっ♡はぁーっ♡んっ……♡ふぅっ……♡」

 

 (気持ちよくなってきた……! 背中でも気持ちよくなれる……! 愛の力ね♡)

 

 んなわけあるか。

 

 「クリム。今、どんな気分だ」

 

 彼女に取返しのつかない性癖を植え付けた外道の声。

 

 「ぶ、ぶりーだーに乗られて……♡おうまさんごっこされちゃってるのが……♡

 す、すこし、少しだけよ? ……少しだけ、興奮するわ……♡」

 

 (気持ちいいけど……♡でも、さすがにはしたなすぎるわね……♡ブリーダーならそれでも好きって言ってくれるとは思うけど……♡でも、やっぱり貞淑に♡貞淑にマゾ快楽を貪りましょう♡)

 

 貞淑なマゾとは。(哲学)

 

 彼が首を傾げる。

 

 ズリッ。パァン! 

 

 背中ズリと同時の乳ビンタ。

 

 「ひっきゅううううう♡」

 

 (ひぃんッ♡どっちもしゅごいっ♡イっぐっ♡)

 

 快楽に背を跳ねさせる。

 

 「クリム。馬には鞭が必要だな?」

 

 彼の意地悪な囁き。

 

 「はぁーっ♡はぁーっ♡ひぃ……♡ひ、ひひー……ん……♡」

 

 (ひ、ひどい……♡愛犬を、おうまさん扱い……♡およめさんなの? おうまさんなの? でも……♡嘶いちゃうっ♡これってやっぱり、愛だものっ♡ドSなブリーダーも、大好きっ♡)

 

 嘶く。彼の歪んだ愛に対して、自分の愛を伝えるため。

 

 愛してくれてありがとう。おうまさん扱いしてくれてありがとう。

 

 あたしは全てを受け入れます。そう想いを籠めて。

 

 背中で彼の息がさらに荒くなる。

 

 期待に背筋が震える。

 

 もっと、愛してくれる。もっと、壊してくれる。

 

 そんな予感。

 

 ズリッ! パァン! 

 

 先ほどよりも強い愛。

 

 「んきゅっ♡イッ♡」

 

 (んぎゅっ♡正解なのねっ♡)

 

 ズリッ! パァン! 

 

 強まっていく愛。

 

 「あひっ♡ひぃん♡」

 

 (もっと♡愛でいぢめてっ♡)

 

 ズリッ! パァン! 

 

 乳に手形がついていく。歪んだ独占欲のカタチ。

 

 「あきゅっ♡んンッ♡」

 

 (あたしのおっぱいっ♡あなたのものの証がっ♡)

 

 興奮とマゾ快楽が最高潮に達し。そして。

 

 ズリッ! 

 

 手が振り下ろされない。

 

 「きゅうっ♡……?」

 

 (あれっ? 叩いて、くれない……?)

 

 疑問に思う。もっと愛して欲しいのに。

 

 彼が、手をぶらぶらと乳の横で揺らしている。

 

 「ふぅーっ♡ふううぅ♡ひ、ひひーん♡」

 

 (……はい♡愛されるためには、もっとはしたなく、無様に♡くりむ、わかった♡)

 

 彼女は嘶き、身体を振り、乳を大きく左右に揺らした。

 

 ドSな彼に愛をねだるために。もっと愛してもらうために。

 

 ズリッ! パァン! 

 

 「んっきゅ♡ひ、ひひぃぃぃん♡」

 

 (正解っ♡愛してくれるっ♡もっと、もーっと愛して♡)

 

 マゾ性感がさらに高まる。満足感と、背中で膨れ上がる独占欲。

 

 愛して、愛して、愛し尽くしてくれるのだろう。

 

 密やかに、淫らな笑みを浮かべて、彼女は嘶いた。

 

 

 

 

 

 

 

 「ひ、ひひぃん♡ひぃん♡ンっ……♡はぁぁ♡ひひぃん♡」

 

 (愛ッ♡えへえへ♡愛されてるッ♡あたしで気持ちよくなってくれて、あたしまで気持ちよくしてくれるッ♡もっと愛してッ♡滅茶苦茶に愛してっ♡)

 

 あまりの快楽に、崩れ落ちるのを必死にこらえつつ、彼好みの無様な嘶きを上げる。

 

 左右に乳をはしたなく揺らし、さらに彼の嗜虐心を刺激する。

 

 乳には彼の手形がくっきりとついている。

 

 とてもとてもとても、ドSの心を満足させる、マゾ姿。

 

 「クリム。今までで一番大きく、はしたなく嘶け」

 

 興奮を隠す気が全くない、彼の欲情の籠った囁き。

 

 「ひ、ひひぃん……♡すぅぅ……♡」

 

 (わかったわっ♡はしたなく、愛されるためのおよめさん馬の嘶きっ♡よぉく聞いてねっ♡)

 

 了承の嘶きを返し、大きく息を吸い込む。

 

 天まで届け、愛の唄。

 

 口が開いた瞬間。彼女の乳を、両側から挟み込むように。

 

 力一杯のビンタが襲う。

 

 ッパァァァァン! 

 

 「ひ……ひぎぃッ♡ヒヒィぃぃぃぃああぁぁぁぁぁぁぁん♡♡♡」

 

 (イっぐうううううううううううううううううううううう♡♡♡)

 

 目が眩むほどの快楽。

 

 背を思い切りのけ反らせつつ、思い切り無様な嘶きを上げた。

 

 そして愛するヒトが、その闘志を解放した。

 

 びゅううううううううううう! びゅるるるるるるるるるっ! びゅくっ!! びゅるるるっ! 

 

 解き放たれた欲望は、あまりの愛の深さ故か。

 

 自慢のツインテールまで盛大に白く汚しつつも、尽きる気配を見せない。

 

 「ひぃぃぃぃんッ♡んぶっ♡においっ♡しゅごいっ♡」

 

 (しゅごいっ♡およめさん馬の背中で、こんなに気持ちよくなってくれたのねっ♡すごい匂いっ♡最高だったって、伝わってくるっ♡こんなに愛を出してくれたのに、飲めなくてごめんなさいっ♡)

 

 嘶きを続けながらも、どっぷどっぷ♡と自分の鼻を伝い、口元を過ぎる愛の滝。

 

 口を開いて飲んでしまいたい。

 

 だがそれをしてしまったら終わりだ。

 

 キスもしないままそれをしてしまったら、それはもはやおよめさんではなく。

 

 ただのマゾ奴隷だろう。

 

 自分はおよめさんになるのだ。その一心で、必死に口を引き結ぶ。

 

 だが、解き放たれた愛の滝から確かに伝わる、怒り。

 

 何故受け入れないのか。旦那様の愛を零すなど、およめさんとしてあり得ざる行動。

 

 さっさと口を開いて、オレを受け入れろ。

 

 本当ならば、お前の赤ちゃん部屋でぬくぬくと、オレ専用のたまごを貪りたいのだ。

 

 それを堪忍してやっているのに、最低限のマナーも守れないとは。

 

 滝から感じる怒りに、身が竦む。

 

 (ご、ごめんなさいっ♡ほんとはぜんぶ、飲んであげたいっ♡あたしのたまごを食べたいのに、我慢してくれただんなさまの愛っ♡でも、でもぉ……♡あたし、およめさん……♡)

 

 メルヘン回路の必死の抵抗。

 

 なんとか自制に成功する。

 

 びゅるるるるる……パァン! 

 

 だが、さらなる叱責が彼本人から。

 

 「んぎゅっ! ひ、ひひぃぃぃんぶっ♡ひぃぃぃぃん♡」

 

 (ごめんなさいっ♡不出来なおよめさんをゆるしてっ♡謝罪と感謝を込めて、無様に嘶きますっ♡)

 

 開こうとする口を閉じながらも、滝の途切れた瞬間を狙い、必死に嘶く。

 

 あれもダメ。これもダメ。なんと不出来なおよめさんか。

 

 せめてこの愛を、嘶きに変えて。無様姿で溜飲を下げていただくのだ。

 

 びゅくっ……パァン! びゅくくっ……パァン! 

 

 自分に自覚を促すため、叱責を続けてくれる彼。

 

 不出来なおよめさんに失望したのか。

 

 勢いが衰えていき、床に吸い込まれていく彼の愛。それを涙目で見送る。

 

 本当ならば、全部自分が飲むべきものなのに。罪無きだんなさまの愛を、地面に全部吸い込ませてしまった。

 

 罪悪感に打ちひしがれていると、優しい自分のだんなさまは、最後に罰を与えてくれた。

 

 びゅっ……ッパァァァァン!! 

 

 乳を両側から思い切り叩かれる。

 

 「ひんっ♡あふっ♡イっ♡ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡」

 

 (ごめんなさいいいいいいい♡せめて、せめて無様なマゾ姿、いっぱい楽しんでくださいっ♡♡♡)

 

 自分の反省に気づき、罰を的確に与えてくれるだんなさま。

 

 なんと素晴らしい主人か。さらに愛を深め、与えられた罰のあまりの快楽に腰が砕ける。

 

 だが、倒れない。およめさんとして、おうまさんとしての意地。

 

 「ひへーっ♡ひぃん♡んぶっ♡ンきゅっ♡ンああっ♡ひ、ひひぃぃ……ん♡」

 

 (だ、だんなさま……♡不出来なおよめさん馬の無様姿、満足していただけましたか……♡)

 

 絶頂に喘ぎながらも嘶き続け、だんなさまに感想を求める。

 

 やはり不十分であり、もし床に零れた愛を全て飲み尽くせというならば。

 

 そうしなければいけない。彼が望むのならば。

 

 だってだんなさまの要望を叶えるのはおよめさんの義務だ。

 

 メルヘン回路などもう知らぬ。自我の崩壊よりも、だんなさまを満足させる方が重要である。

 

 そう思いつつ、嘶きを続ける。さぁだんなさま、感想をお願いいたします。

 

 だんなさまが愛馬から降りる。やはり足りないか。

 

 およめさんから無様な奴隷に堕ちる覚悟を決める。

 

 顔を上げると、優しく微笑む彼の顔。

 

 その笑顔。満足して頂けたのか。

 

 そう思っていると、お褒めのなでなでを賜った。

 

 べちょっ……ぐりぐり……べちゃっ……ぐりぐり……

 

 愛を塗り込まれる。

 

 なるほど、体内に入れれぬ代わりに、髪に吸わせてくれるのだ。

 

 愛犬を褒めつつ、愛を少しでも自分にすりこんでくれる。

 

 「んっ♡えへへ……♡なでなで……♡嬉しい……♡」

 

 (許してもらえた……♡なんてやさしい……♡不出来なおよめさんの無作法をゆるして、なでなでまでしてくれるなんて……♡だんなさま、愛しています……♡) 

 

 なんと寛容な。やはり自分のだんなさまは素晴らしい主人だ。

 

 想いをさらに深め、ご褒美に頬を緩ませて全身全霊でなでなでを味わう。

 

 

 

 「ところでクリム。まだこんなに闘志が昂っているのだが」

 

 彼が笑顔で告げる。

 

 「ヒィ……♡ひ、ひひーん♡」

 

 (はいっ♡不出来なおよめさんだけど、いっぱい楽しんでくださいっ♡)

 

 およめさん馬としての自覚を身に着けた彼女は、さらに無様な姿を見せ、ジョッキーをさらに喜ばせた。

 

 わん娘マゾメスダービーである。

 

 

 

 

 

 でも11発はちょっと多いと思うの。

 

 おうまさんごっこを終え、床に崩れ落ちて全身を愛に浸しながら思う、くりむちゃんなのであった。

 

 

 

 

 

 メルヘン回路の影響力がさらに下がった! 

 およめさん馬の心得を身に着けた! 

 マゾ心をいたく刺激され、マゾ性がぐ────────んと上がった! 

 

 

 

 

 つづかない

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