※この作品はR-18です。

男娼少年イヴ -亜人っ娘だらけの異世界で穢され嫐られ毎日-   作:ノーティー・ナイト・ザ・リーアム・クラブ

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Early Bird Sequence
キス魔で陰気な作家にドロドロ愛された


 交易業で名を上げた名門貴族「ジャックドー家」。

 しかしその功績は、悪魔の契約によるものである。

 契約期限の二百年後に達し、契約で生じた債権の返済を求められてしまったのだ。

 

 その債務者に選ばれたのが、ジャックドー家の子息である十三歳の少年「イヴニンス・ジャックドー」。

 彼は債権回収の為、変質天使「アーリー」と偏屈悪魔「ナイトマン」の元で強制労働する事になってしまう。

 

 

 人間とは似て非なる亜人たちの住む世界へ、天使と悪魔共々移転したイヴニンス。

 債権額の返済として、亜人たちから「精気」を回収しなければならない。

 

 

 回収方法は「セックスして」、「相手を興奮させて」、「心を通い合わせ」、「絶頂させる」こと。

 恋もセックスも知らず、未だにキスだけで子どもができると思っているイヴニンスは、果たして精気を回収できるのか。

 

 

 

 ここは亜人たちの住む、女性優位な価値観の世界。

 物語は、世界有数の多民族都市「アーニマ」で繰り広げられる。

 少し生意気でプライドの高い純潔少年が、この世界の亜人娘(男の娘含む)に穢されて嫐られるだけの「男娼」に堕ちる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アーリーに見送られ、ナイトマンとイヴニンスはオフィスを出る。

 外は暗くなっていると言うのに、目眩くガス街灯によって華やかで、夜を感じさせない。

 

 ナイトマンが予約していたと言う辻蜥蜴車に乗り込む。

 箱型で、窓をカーテンで閉められた為、外から内部の様子は伺えないようになっていた。イヴニンスを安全に運ぶ措置である。

 

 

 馬車は一時間程度走り、閑静な住宅街にある一軒の家の前に到着。

 猫耳の馭者はナイトマンからお金をチップ付きで貰うと、にっこりと可愛らしい笑みを見せて帰って行った。

 

 

「あの馭者は変な事言わないんだな。僕の事見てたのに」

 

「見た目は華燐な少女ですがね。あれは男ですよ」

 

「……ハッ!? あれが!?……た、確かに胸が無いなと思ったけど……」

 

「この世界で生まれる男性は、女性的な見た目の者が多いですな。『男の娘』って言うんですがね?……あぁ、もちろん。見るからに男、って人もいますからご安心を」

 

「何に安心するんだよ……」

 

「ただ男の娘系の美少年はこの世界で人気が高いですからね。しかも匂いまで良いとなると、理性を保てる女の方は少ないんじゃないでしょうかね〜」

 

「……なんで僕を見るんだよ」

 

「ひっひっひ……あなたは『椿姫*1』になれるかもしれませんな」

 

 家の軒先まで着く。

 ここまでズラリと横並びの家々と同じ形状で、無個性的。イヴニンスからは安い借家のようにも感じられた。

 

 扉の前で、ナイトマンがイヴニンスに先を促す。

 

 

「後は、あなたの仕事です。時間になったらまた、お迎えに上がりますので」

 

「僕ひとりで……? 今日来たばかりで……相手の事は知らないんだぞ」

 

「お名前は『パニア・ベルダラ』さん。とりあえず出会ったら『ご機嫌よう、ミス・パニア』とでも言えば大丈夫ですって」

 

「……その。せ、精気を回収するって言っても……まだやり方が……」

 

「向こうのされるがままになって、ちょっとお喋りとリアクションをしてやれば良いです。何事も経験ですぜ」

 

 何か言おうとする前にナイトマンは扉をノックしてから、颯爽と来た道を駆け戻って行った。

 

 

「んじゃガンバ」

 

「ちょ、ちょっとお前!?」

 

『はは……はい!?』

 

「!?」

 

 家主と思われる、おどおどとした女性の声が投げかけられる。

 イヴニンスがアワアワしている内にドアノブは回り、ガチャリと鳴った頃にはナイトマンは闇の中に消えていた。

 

 

 現れたのは、猫の耳と尻尾の付いた亜人の女性。

 ブラウンの髪は長く、前髪が目を覆い隠しているほど。シンプルで華のないワンピースも相まって、陰気臭い雰囲気が強い。

 

 

「ま、ま、待ってま……アイタっ!?」

 

「っ!?」

 

 女性の身長に、イヴニンスは愕然としていた。

 上枠に頭をぶつけるほど、高い背丈を持っていたのだ。

 

 身の丈2メートルは近いと思われる大女が、身長155cmの前にヌラリと現れる。イヴニンスが受けたインパクトは計り知れないだろう。

 

 

「イタタ……や、やっぱり、今より大きな家にお引越しした方がいいですよね。で、で、でも、この場所静かでジメジメしてて、居心地良くて、な、なかなか気に入ってて……こ、こ、ここならそれに、静かだから執筆も捗るしで……あ、あの! 別にお金がないとかそんなんじゃなくて」

 

「………………」

 

 ただただ圧倒されるイヴニンス。

 デカいのは身長だけではなく、身長(と、陰気臭さ)に伴うように、(しし)置きも良い。

 

 胸はイヴニンスの頭より大きく、その胸部から腰にかけて滑らかな曲線を作った末にまた、臀部で円やかに膨れる。

 それらがワンピース越しにぴっちり浮き上がり、プロポーションの良さをこれでもかと主張していた。

 

 イヴニンスが見上げれば、彼女の乳の下が影となる。

 思わず瞬いている内に、下を向いた彼女と目が合った。

 

 

「…………え? 男の子?」

 

「……あ……あの……」

 

「……ぅえ"え"っ!?」

 

 目が合った途端からが早かった。

 素早い挙動で女性はしゃがみ込み、イヴニンスと目を合わせ、ズイッと顔を近付ける。

 

 鼻先と鼻先がくっ付き、彼女の前髪がはらりと捲れる。

 そばかすが目鼻の間に、そして右から左の頬にかけて帯の様に出来ている。

 伴ってどことなく垢抜けなさがある顔立ちだが、ほっそりと整っていた。大人しそうな美人である。

 

 しかしグリーンの瞳を爛々と光らせる今の彼女は、さしずめ暴走寸前の猛獣。

 口元緩み開いた隙間から、荒い息が吸って吐かれる。獣人特有とも言える鋭い糸切り歯がチラリと見えた。

 

 

 イヴニンスが圧倒されている内に、女性は彼の腕を掴みながら勝手に自己紹介を始めた。

 

 

「は、は、はじめまして……! わ、私、パニア・ベルダラです! さ、作家やってます! あの、か、か、怪奇小説って言って、なんと言うか不気味でジメジメした奴を書くのが得意で」

 

「……僕は」

 

「お、お名前は聞いてるから! い、い、イヴくんだよね!?」

 

「あいつイヴで通したのかよ……! 違うっ! イヴじゃない! 僕はイヴニンス・ジャックドーだ!!」

 

「い、イヴニンス・ジャックドーくん……? い、イヒヒ……私なんかに本名教えてくれるんだ……」

 

「ふぅ……あぁ。それが本名だが……由緒ある家名、ジャックドーの方で呼んでくれ」

 

「じゃあイヴくん」

 

「僕の話聞いてたのか!?」

 

 パッと離れたパニアは、家の中へ入るよう促す。

 イヴニンスはどこか身の危険を感じ、帰ろうかと思ったものの、催眠が効いているのか易々と玄関の中に入ってしまった。悔しげに顔を歪める。

 

 

 

 

「ちょ、ちょっと散らかってて……イヒヒ……」

 

「……ちょっとどころではないぞ」

 

「…………そそ、そうですよね。はい」

 

 ちょっとどころではない。

 玄関から居間まで、大量の本や丸められた紙で占領されている。そこはかとなく、酒臭い。

 足の踏み場はなく、ただ彼女が通る箇所だけはゴミが除けられているのか、そこだけは獣道のように出来ていた。

 

 床も掃除していないのか、靴跡や乾燥して固まった泥で酷く汚れていた。

 

 

「少しは片付けろよ……床も泥だらけで酒の匂いもするし……それにあんな隅っこに本を置いてちゃシミが出来ちゃうぞ」

 

「ななな……なんかイヴくん、思ってたイメージと違うね? こ、こんな厳しい子って思わなかった……」

 

「どう思ってたんだよ……」

 

「お、男の子って聞いてて……ヨワヨワでホワホワな感じを想像してました……」

 

「ヨワヨワって……誰がなんと言おうとこれが僕だ。気に食わないなら帰る」

 

「いやいやいや! 寧ろ……イヒヒヒ……顔が良いし、生意気かわいいから大丈夫……イヒヒ……♡」

 

「…………変な奴だな」

 

 ふとイヴニンスは、落ちていた紙屑を拾って広げる。

 そこに書かれていたのは、詩の一節だ。

 

 この世界の言語や文字は、イヴニンスのいた世界と同じ物だった(それを配慮してアーリーらはこの世界を選んだのだろう)。

 なので文字を読む事に何の障害もない。

 だがイヴニンスを驚かせたのは、そこに書かれている文字の筆跡や文字間隔が、無機質に均等であった事だ。

 

 

「……そう言えば作家と言ってたな。これは、君の?」

 

「へ?……わっわっ! それボツにした奴だから読まないでっ!?」

 

「読まれたくないなら丸めてそこらに捨てるなよ……」

 

「ごご、ごもっとも〜……」

 

「しかし……これ、わざわざ活字でやったのか? 推敲段階なら手書きで良いだろ」

 

「……ん? あ、アレ? イヴくん、タイプライターを知らないの?」

 

「知らない……」

 

 パニアは手招きして、とある部屋まで先導する。

 途中、凄い勢いでゴミを蹴り除けて行くので、イヴニンスを呆れさせた。

 酒瓶と思われる瓶も、ゴロゴロ転がって行く。

 

 

 

 

 案内された部屋には机と椅子、そしてその「タイプライター」と思われる機械が机上に置かれている。

 

 

「こ、これが私の仕事道具で……ほら、ここに紙を差し込んで……ここに文字が彫られたボタンがあるでしょ? 押してみて」

 

 恐る恐るイヴニンスがボタンを押す。

 すると何かを叩くような音が響いた後に、セットされた紙の上にその押したボタンと同じ文字が印字されていた。

 

 

「っ!? え!? お、押しただけで文字が打たれるのか!? しかも活字みたいに……」

 

「い、イヒヒ……ぎ、技術の進歩って凄いよね? 手書きより速く書けるから、今の作家はみーんなコレ使ってるんだ……イヒヒ……」

 

「凄い技術だな……うーん。どんな構造なんだろう……文通好きの母上ならば喜んで使われるだろうに……」

 

「きょきょ、興味あるなら、使ってみる?」

 

 イヴニンスは返事よりも先に椅子に座ると、人差し指だけで辿々しくボタンを押して行く。

 ガシャガシャと音が鳴る度、押した通りに文字が打たれる。

 

 

「うわ……これは、便利だな……空白はどうしたらいい?」

 

「それは……こ、この何も書かれてないボタンだよ」

 

「本当だ……次の行に行きたいんだが」

 

「なら横のレバーを引いたら……ほ、ほ、ほら。次の行の一文字目に」

 

「へ、へぇ……! 手も汚れないし、最高じゃないか!」

 

 目をキラキラとさせながら、イヴニンスはタイプライターで印字を続ける。

 次第にボタンを押した際の圧力や文字を打つ度になる音にも楽しさを見出した。

 

 

 この時ばかりは自分の立場や役割を忘れていた。

 夢中でタイプライターを使うイヴニンスだったが、そのひと時もそろそろ終わりだ。

 

 

 

 

 

 

 

 さわり。

 背後からパニアが、イヴニンスの肩を掴んだ。

 

 

「んっ……!?」

 

 突然の事にびくりと身体が跳ね、ボタンを押す手も止まる。

 

 

「イヒ……イヒヒヒ……さ、最初はなんか生意気だな〜って思ったけど……子どもっぽいところもあるんだね……イヒヒ……♡」

 

「……!?」

 

「……かわいい」

 

 肩からダラリとパニアの手が落ち、胸板をツーっと撫でた。

 ぞわぞわとする感触に気を取られ、頭の上からこちらを見下ろすパニアに気付かなかった。

 

 首の後ろから肩甲骨の辺りにかけ、柔く暖かい感触。

 それが彼女の豊かな胸であると察するには、ワンテンポ遅れた。

 

 

「わ、わ、私ね……か、書いた物をボツにされて、本にもならなくて、友だちもいなくなって……そ、それに恋人もできた事なくてね?……その内書けなくなって、今じゃ食べて寝て、寂しい身体を一人慰めるだけの毎日になっちゃって……」

 

 イヴニンスの胸を撫でていた手を、今度は彼の顎の下まで持ち上げる。

 

 

「……ゆ、夢を諦めよっかなって思ってた時に……あ、あ、あの……な、ナイトマンって人に君をオススメされて……い、イヒ……実家帰る前に、奮発して来てもらっちゃったんだ……」

 

「え……?」

 

「い、言ってもお金ないから……本番とか、せ、せ、せ、性器へのお触りはできないコースだけど……い、イヒヒ……」

 

 両指でイヴニンスの顎を支え、そのままクイッと顔を上げさせる。

 

 ドキリと胸が高鳴る。

 彼女の長い髪が垂れ、檻のようにイヴニンスの頭部を覆う。

 イヴニンスからはもう、パニアの燃える瞳と紅潮した顔しか見えない。

 

 

 そのパニアの顔がゆっくりと下がる。

 顔を背けさせないよう、イヴニンスの頭を固定しながら。

 

 

「……凄いね、イヴくん……想像以上に……美少年だよ……並の女の子より、女の子みたいな顔してる……」

 

 右手で顎を固定し、左手で顔を撫でる。

 むず痒さと、上を向いたままで溜まった唾液の処理とで、ごくりと喉を鳴らした。

 

 

「はぁ……♡ 髪も金色のシルクみたい……♡ 私と違ってそばかすもないしさ…………イヒヒヒ……♡ こ、こ、これ、私の好きにしていいんだ……♡」

 

「な……なに、を……?」

 

 垂れたパニアの茶髪とイヴニンスの金髪が混ざり合い、そして茶髪の方が飲み込んでしまった。

 

 

 髪のベールの中、充満したパニアの甘い香りがぼんやりとイヴニンスを酔わせる。

 押し付けられた柔い、双丘の心地良い感触もまた、彼の抵抗力を奪っていた。

 

 

 抵抗すべきタイミングを、完全に見失っていた。

 

 

 

 

 

 

「最後に……夢、見させて……イヴくん」

 

 ぱかりとパニアの口が開く。

 あっ、と思った時にはもう遅い。

 

 上から迫った彼女の口と、下で待っていたイヴニンスの口が重なり合う。

 

 

「んっ♡」

 

「んん……!?」

 

 ぬるりと口内に、温かくそして湿ったものが差し込まれる。彼女の舌だ。

 締め出そうと唇を閉めるものの、侵食した舌は既に歯茎を舐め取り始める。

 

 パニアはネコ科型の獣人。その舌の表面は、ザラリとしていた。

 

 

「……んっ……♡」

 

「んぁぇ……!?」

 

 ザラザラとした舌が歯茎、唇の裏を削るように這わして行く。

 滑らかではなく、少々引っかかる分、何とも言えない快感がイヴニンスの脳を惑わした。

 

 

「んちゅ……♡ んぁ……ぷあ……っ……♡」

 

「ぁう……ん……ふっ、ぅふっ……!!」

 

「んむ……ん……むぅ……?」

 

 せめてその奥には入れまいと、必死にイヴニンスは歯だけは閉めた。

 とろんとしていたパニアの目が、不機嫌そうにジトリと顰められる。

 

 

 何とかこじ開けてやろうと、歯の隙間に舌を押し込む。

 更にはパニアから滴る唾液を、流し込んだ。

 

 

 バチバチと、イヴニンスの目の前が瞬く。

 初めてのキスの感触に戸惑っているだけではない。

 初めての時点で経験してはいけない程の激しいキスに、慄いていた。

 

 それ故か何とか快感に抗おうと、歯は締め続ける。

 彼女の唾液さえ甘く感じ始めた、壊れつつある神経を何とか正気にまで持ち上げて。

 

 

「んっ……ハッ、ハッ……んちゅ……ぷあ……っ」

 

「んん……!? むぅ……うぐっ……むう……!」

 

 パニアの方も躍起になったようだ。

 更に口を押し付け、歯の向こうに抉り込もうと舌を動かす。

 

 鼻先と鼻先どころではない。もう歯と歯がぶつかりそうなほど、密着していた。

 それに伴ってパニアの膨よかな胸は、イヴニンスの背中でぐにゃりと潰れる。

 

 口の中、背中の感触と、イヴニンスはもう狂気に陥りそうなほどの快感を注がれた。

 それでもなんとか、踏ん張り続けた。

 

 歯の向こうにパニアの舌を入れられたら、もう戻れない。

 漠然とした、そんな恐怖が、尚もイヴニンスの理性を細い細い糸のようになってまで保たせた。

 

 

 

「……ぷはっ」

 

 呼吸の限界が来て、パニアは口を離す。

 

 

「……ぷはぁ!?」

 

 イヴニンスは解放されたと同時に息を大きく吸い込み、俯く。

 小さな部屋の中、二人の荒い呼吸が響く。

 

 

「ハァ……ハァ……このっ……やり過ぎだろ……っ!……も、もう満足か……!?」

 

 これで終わりだろうかと考えたイヴニンス。

 

 

 しかし、今のパニアにとっては生殺しだ。

 満足どころか、燃え上がらせた。

 

 

「……イヒヒ……イヒヒヒ……♡ ほんと、生意気……かわいい……イヒヒヒヒヒ……かわいい……♡」

 

 不気味な笑い声をあげるパニア。

 途端、ガシリと、イヴニンスの脇の下に両手を差し込む。

 

 

「え?…………っ!? うわぁ!?」

 

 そのまま勢い良く抱き上げられ、真っ正面を向かされた上でギューっと、抱き締められる。

 パニアの大きな胸が、今度は自分の胸や腹にぶつかって潰れる。

 

 カーッと、イヴニンスの顔が赤く染まる。

 

 

「ハァ……ハァ……んちゅー!」

 

「んっ……!?」

 

 一度離され、またキスされる。

 今度は口内まで入っては来ず、唇の表面を舐めるような軽いキスだ。

 

 しかしそれを、何度も何度も繰り返す。

 敏感になった唇をぞりぞりとザラ舌が這い縫う度に、びくびくとイヴニンスの身体が震える。

 

 

「フーッ……! フーッ……!! イヒ、イヒヒ……!」

 

 不気味な笑い声とキスとを繰り返し、イヴニンスを抱き抱えたまま部屋を出て居間に入る。

 

 本性を表したかのようにズンズンと突き進み、邪魔するゴミは乱暴に蹴飛ばして道を作った。

 ガシャガシャと混沌とした音が響く。

 

 

 それでもキスはやめなかった。何度もキスされ、イヴニンスは酩酊状態だ。

 

 

 辿り着いた先は、居間に置かれたソファの上。

 抱いていたイヴニンスをそこにボスンと仰向けに寝かせる。

 

 身体を起こそうとする彼の下半身に乗っかり、パニアは逃げられないようにした。

 

 

「な、なにして……えっ!?」

 

 イヴニンスの上半身さえ、片手で押さえ付ける。

 そして残った手を、ソファの傍らにあったテーブルの上へゆらりと伸ばす。

 

 

 力強く掴んだそれは、酒瓶。中身はまだある。

 パニアは俯き、前髪で顔を隠したまま荒い口調で宣言。

 

 

「イヒヒ……イヒヒヒ……()()じゃやっぱ、本気になれないや……」

 

「……嘘だろ?」

 

 親指だけで酒瓶の口を塞いでいたコルクを、ポンッ、と弾き飛ばす。

 

 

 

 

「イヴくんが悪いんだよ……イヴくんが煽るから……」

 

「ま、待って……! よ、酔っ払うのは駄目だって……!」

 

「イヒヒ……わ、わ、分からせちゃうから……っ……!!」

 

 らっぱ飲みで一気に飲む。

 唖然とその様を見るイヴニンスの目の前で、瓶の中の酒はどんどんとパニアの中へ流れ込んだ。

 

 

 

「んぐっ、んぐっ、んぐっ…………ぷはぁーーっ……!」

 

 ものの十秒足らずで、飲み干した。

 口から瓶が離れたと同時に、キツい酒の匂いがイヴニンスに降り注ぐ。

 

 そしてパニアは、空いた酒瓶をポイっと背後に投げ捨てた。

 

 

 

 

 

「……ひ、ヒヒヒヒ……! ハッ……ハッ……はははは!!」

 

 パニアは髪を掻き上げた。

 隠れがちだった顔と目を、イヴニンスに晒した。

 

 

 一気に巡ったアルコールによって、そばかすが際立つほどに肌は紅く火照り出す。

 目元は顰められ、不機嫌な様子を醸しているが、反して口はニタァっと裂けているように笑っていた。

 

 思わずイヴニンスは息を呑んだ。

 

 

「……っ……!?」

 

 完全についさっき玄関先で見た彼女とは違う。

 タイプライターを試させてくれた彼女とは違う。

 あのオドオドとした雰囲気は微塵もない。

 

 酒に酔っているのに、その目の焦点はしっかりイヴニンスを捉えている。

 

 

 

 抑圧された欲望と獣の性が、酒によって解放された。

 そこにいたのは暴獣だ。

 

 

「私ねぇ〜? お酒酔うとさぁ〜? なぁーんか『キス魔』なっちゃうみたいで〜……イヒヒヒ〜! 前なんかパブで、従業員の男の娘チューしてイカせちゃって、出禁なっちゃって〜?」

 

「あ、あ……あの……」

 

「デヘヘヘ……イヴくんはぁ……耐えられるかなぁ〜……?♡」

 

 んべっと、舌を出すパニア。

 波立たせたり、巻いたりと、かなり器用な舌使いを披露。

 恐らく素面の時よりも良く動いている上、舌も長く出ている。

 

 

「……っ!! ……っ!!」

 

「あーー! 逃げるなこらー!」

 

 バタバタと抵抗するイヴニンスを、覆い被さる事で制止させる。

 眼前には舌を出す、不敵な笑みを浮かべたパニアの顔。

 

 

「イヴくんは私が買ったんだよ……私の物なんだ……私の物、私の物……私の物だから匂い付けないと……♡」

 

「うぁ、待って……!……ひぃっ!?」

 

 ベロリと顔を舐められた。

 酒臭い息とザラザラした感触に、身を捩って反応するイヴニンス。

 

 酒のせいもあるだろうが、相乗効果で彼女の興奮度は更に引き上がったようだ。

 潰れた胸越しでも、パニアの心臓の鼓動を感じるほど。

 

 

「身体の中から……私に染め上げてあげるから……」

 

 パニアの口が、イヴニンスの口へ近付く。

 

 

「イヴくんは……夢で、終わらないでね……」

 

 再び口は重ねられる。

 

 

「んんーーーっ!?!?」

 

 パニアの舌が入った途端、まるでのち打ち回るように口内を蹂躙し始めた。

 差し込まれた舌が、最初のように歯茎を舐める。

 

 しかし最初と違うのは、動きだ。

 まだ壊れ物を扱うような感じだったものが、乱暴で暴力的な動きに変わっていた。

 

 無理やり唾液を流し込まれ、唇を食べ尽くさんばかりに押し付ける。

 更には顔の角度を変えて頰の裏まで侵入。長くなった舌が、それを可能にしていた。

 

 

「んんー!? んんんんーー!?!?」

 

「ンハ……っ♡ じゅる……♡ ぷぁ……ジュルルルっ!!」

 

「んぐっ!?!?」

 

 口の中を吸い取り始める。

 間髪なく与えられる暴力的な快楽に、必死に歯を締めていたイヴニンスも耐え切れなくなって行く。

 

 

 そしてとうとう、パニアの行為はキスだけではなくなった。

 空いた手がイヴニンスの服の下に入り込み、お腹を愛撫し始めたのだ。

 

 

「んぁ……っ!」

 

 思わず開けてしまった歯茎。

 パニアの目が歪んだ。

 その目を見た瞬間、脳裏に浮かんだのは「敗北」の文字。

 

 

 

 ジュルルルと、彼女の舌が歯の向こう側へ挿入。

 逃げるイヴニンスの舌に、絡み付いた。激しく痙攣する。

 

 

「ぅあ……!? んむぅ!? んん!?」

 

「んっ……んふ……んちゅ……ぷはっ……♡」

 

 舌が絡み、唾液が移り合い、口蓋まで舐め取られた。

 何とか追い出そうと舌を動かせば動かすほど、逆にパニアの舌と絡んでしまった。

 

 イヴニンスに成す術はない。

 次第にイヴニンスの舌の動きは緩慢になり、受け入れる姿勢へと変わる。

 

 

「んん……ん……っ! んん……」

 

「はぁ……はふ……じゅる♡……チュゥ……♡」

 

「んは……ぁ……ちゅ……じゅる…………」

 

 服の下に潜り込んだパニアの手が、腰から脇腹、胸までを撫で上げる。

 その上で口内を縦横無尽に舐め上げるのだから、イヴニンスには溜まったものではない。

 

 

 途端、彼の身体に異変が起きた。

 

 

「ん……ん!?」

 

 身体の奥底でぞわぞわとした快感が迫り上がり、止められない。

 意思に反して痙攣が起こり、段々と強まって行く。

 

 

「ふぅッ……んふっ……!?」

 

 イヴニンスの変化を見逃す、今のパニアではない。

 スパートをかけるように歯茎、口蓋、口腔底を一気に舐め取る。

 

 

 

 そして最後は、イヴニンスの舌に巻き付いた。

 

 

「……んー……んふふ♡ ちゅるっ……♡」

 

「んぁぇ……?」

 

 緩んで奥へ引っ込もうとするイヴニンスの舌を、パニアは器用にそれを舌で巻き取り、離さない。

 

 

 ズルズルと、引き出し、引き出し、引き出し…………

 

 

 

「はむっ♡」

 

 とうとう口外まで出されたイヴニンスの舌を、パニアは唇で喰む。

 

 

 

 

 それがフィニッシュだった。

 イヴニンスの腰が浮き上がり、ビクンビクンと快感が全身を突き抜けた。

 

 

「……〜〜〜〜ッ!?!?」

 

 ソファがギシギシと揺れるほど、パニアの身体が少し持ち上がるほどの激しさで、イヴニンスは三度身体を跳ねさせた。

 

 

 初めての絶頂。

 チカチカ、眼前が光って、世界が回る。

 

 最後は力尽きたようにダラリと、脱力した。

 

 

 

 

 イヴニンスの絶頂を見届けた後でも、パニアは彼の舌を喰んだままだった。

 

 

「……ぁ……」

 

 咥えたまま顔を上げ、イヴニンスに見せつけてやった。

 

 

 

 

 

「……んふーっ♡」

 

 イヴニンスの舌を咥えて笑うパニア。

 どうだ、お前の大事な場所を晒してやったぞと、満足げだ。

 

 

「……んぇっ」

 

 パッと、舌を解放してやる。

 イヴニンスはすぐに舌を口内へ引き戻したものの、その唇は開き放しだ。

 

 

「…………イヒヒ……♡ 凄いイキ方してたね〜?」

 

「…………っ」

 

 頭を撫でられながら、顔や唇をキスされたり舐められたりする。

 

 

 首筋には吸い付き、強く噛み付き、マークを付けた。

 この少年は自分の物だと、主張させる為に。幾つも幾つも付けて行く。

 

 それを跳ね除ける力をもう、イヴニンスは持ち合わせていなかった。

 

 

 

 

「……これでイヴくんは私の物だよ」

 

「…………」

 

「…………だから、さ」

 

 暫く軽いキスを受けた後、パニアは強くイヴニンスを抱き締める。

 

 

「……どこにも行かないで……お願い、ずっとここにいて……」

 

「………………」

 

「…………ホントは寂しいのも、夢を諦めるのも嫌なの……」

 

「…………!」

 

「……ねぇ。夢を追ってるだけなのにさ。なんでみんな見捨てちゃうのさ」

 

「……」

 

「…………私のイヴくん……」

 

 それから先はあまり覚えていない。

 ただパニアの温もりと酒臭さ、なによりも心地良い脱力感がイヴニンスを包むだけ。

 

 流されるように、目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 パチリと、目を開けたのはパニア。

 

 

「……あ、あれ? なんで私、ソファでなんか寝てて……頭も痛いし……」

 

 のっそりと起き上がり、辺りを見渡した。

 窓から差し込む朝日をボーっと眺めている内に、じわりじわりと記憶が戻って行く。

 

 寝起きのだらしない顔が一気に真っ赤に染まり、パニアはソファの上で膝を抱えた。

 

 

「う、うわうわ……!! またやっちゃった……! さ、さ、酒に逃げる悪い癖が出ちゃった……!!」

 

「本当だよ。もうないようにしてね」

 

「う、うん! ないようにする…………え?」

 

 声のした方を見ると、椅子に座って読み物をしているイヴニンスの姿が。

 服と髪は酷く乱れ、首筋には幾多のキスマーク。若干唇も腫れていた。

 彼のそんな生々しい姿が、昨夜の情事が夢でないと思い起こさせる。

 

 

「い、イヴくん!? まだいたの!?」

 

「迎えが来るまで待ってるんだよ……それと、ジャックドーって呼べ」

 

「ご、ご、ごめん……てっきり怒って帰っちゃったかなって……めちゃくちゃしちゃったし……」

 

「………………」

 

 イヴニンスも顔を赤らめ、持っていた物で口元を隠してそっぽ向く。

 可愛らしい彼の仕草にキュンとなるパニアだが、イヴニンスの持っている物に気付いて声を上げた。

 

 

「アーーッ!? そ、それボツした奴だから読まないでーーっ!!」

 

「だったら丸めて捨てるなっての……き、昨日も言ったぞ……」

 

「うぅ……ご、ごもっとも…………アレ?」

 

 テーブルの上には何枚もの、ボツして丸めたはずの原稿が、広げられた状態で重ねられていた。

 どうやらパニアが起きるまでの間、イヴニンスはそれを読んでいたようだ。

 

 

「………………ず、ずっと、よ、よ、読んでたの……? 先に起きて?」

 

「ん……暇だったから……その……僕って朝日浴びたらすぐ起きちゃうから」

 

「け、健康的だね……羨ましい……」

 

「…………それで。何枚か読んだけどさ」

 

 ごくりと感想を待つパニアの前で、顰めっ面を見せてやった。

 

 

 

 

「…………書き直しても書き直しても……同じ展開なのどうなのさ?」

 

「ひぃーー……! 辛口ぃ〜!!」

 

「あと『もたげる』と『舐めるように』って表現が多過ぎるし、怪奇小説だって言うのに……さ、作品の中までキスシーンばっか書いててどうなのさ?」

 

「うわ〜〜ん! ごもっともですぅ〜〜!」

 

「……でも」

 

 重ねた原稿の何枚かを取り出して、パニアに渡す。

 

 

「……ほら。『濡れた眼の先に、赤ら引く一筋の日の光があった。いつの間にか、降り濡る夜は明けたのだ』……とか、その原稿にある『疾風が吹き立ち、椿は散る。されど風落ち、花弁は辺りを揺蕩う』……とか。凄く幻想的と言うか……綺麗な表現が多かった」

 

「………………」

 

「……言葉選びが上手いんだなって、僕は思ったよ……うん。それだけ」

 

「…………イヴくん……」

 

「で、でも! 表現が上手くても肝心の話が駄目だったらしょうがないから! 才能がないとは言わないけど、なんと言うか……」

 

「…………」

 

「えーっと……の、伸び代はあると思う……と、思う! そ、それだけ!」

 

 ちょうど良いタイミングで、迎えがドアを叩いた。

 向こうで「イヴくーん!」と声が投げかけられる。アーリーが来たようだ。

 

 

 持っていた紙をテーブルに置いて、イヴニンスは立ち上がった。

 

 

「……それじゃ。僕はこれで……えと。その…………また、って言えば良いのかな…………」

 

 顔を背け、そそくさと玄関先は走って行くイヴニンス。

 

 

 

 しかしいつの間やら近付いていたパニアが、優しく背後から抱き止めた。

 

 

「ちょ……!? もう時間で」

 

「……ありがとね」

 

「…………!」

 

 イヴニンスの肩に鼻先を乗せ、パニアは静かに泣いている。

 耳元へ口を近づけ、囁くように言った。

 

 

「……今はお金ないけどさ……また、夢に挑戦してみて……売れる作家になるように頑張るから……」

 

「…………」

 

「そ、そ、それで、売れたら……そ、その時は……」

 

「…………」

 

「……も、もっと高いコースでイヴくん買って、今日よりめちゃくちゃにしてあげるから!」

 

「それはやめてくれ」

 

 今度は少し強めにドアがノックされる。

 待たせちゃ悪いとパニアはイヴニンスから離れた。

 

 彼は紙屑と置き晒しの本との間にできた轍のような道を進む。

 ドアの前まで来たところでクルリと振り返った。

 

 

「……とりあえず片付けなよ。次、呼ぶ時があるのならさ……」

 

 そう言ってドアを開け、朝日の中へ飛び出して行く。

 

 

 パニアはただ、膝を付いたまま、ドアが閉まるまで見送っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 家から出て来たイヴニンスを、アーリーは抱き締める。

 

 

「イヴくーーん! 初仕事おつかれーー!」

 

「うわ……」

 

「んーー……うん! ちゃんとクライアントはコース通りやってくれたっぽいねー! 破ってたらブラックリストに載せちゃうところだったよー!」

 

「……は、離れてよ」

 

「でもナイトマンめちゃくちゃ不機嫌だったよー?『あんなんじゃ全然精気が集まらない』ってさー? やっぱセックスしなきゃ無理っぽいね〜」

 

 アーリーを引き離し、停められていた辻蜥蜴車へと先々歩く。

 だが蜥蜴車の中へ入った際に目を剥いた。

 自分の背後に置いて来たはずのアーリーが、もう乗っていたからだ。

 

 

「しかし……うわー。キスマークエグっ! キス魔って聞いてたけど、ここまでやるんだ……へぇ……エロいじゃん」

 

「……!?」

 

 服の襟を引き上げ、首元を隠す。

 そのままドカッと車内に乗り込み、「出して!」と叫んだ。

 馭者は鞭を振るう。ガタンと一度振動し、車は動き出した。

 

 

「ねぇねぇ? キスでイった? てかイッてるね! 初イキおめでとう! 射精してないっぽいけど」

 

「う、うるさいな……い、イクとかしゃせーとか、まだ分からないし……」

 

「あははは! まぁまぁ、その内分かるって!」

 

「……それより……あの……す、凄いキスしちゃったけど……あの人、赤ちゃんデキたりとかは」

 

「キスじゃ赤ちゃんはできないよ」

 

 蜥蜴車はゆっくりと街道を走り、オフィスまでの道を直走った。

*1
1848年にアレクサンドル・デュマ・フィスが発表した、一人の娼婦と青年による恋と悲劇的な顛末を描いた物語。




▼イヴちゃんエロエロ感度累加記録♡
●各部感度
・弱点:脇腹と首筋!特に脇腹!撫でるとビクビクしちゃう!エロい!
・口:感度良好!でもまだ舌は不器用かなぁ〜。自分からのキスは下手下手。クンニやフェラでイカすなんて夢のまた夢。
・乳首:まだ弱い。でも素質あり。
・陰茎:射精回数ゼロ。敏感さは人並み?付いている意味ないよね。
・お尻:未経験。処女。エッロ……私にチンポくっ付けて掘り倒して鳴かせたい。
・前立腺:めちゃプリプリなのにさぁ、男として普通の機能しかない。もったいなくない?

●精神状態
・好きな人:意地っ張りだけど、パニアさんのキスが忘れられない程度にはメロメロ!
・堕落具合:無垢。まだまだジャックドー家としての矜持が強いかな〜。でも快楽に対してはヨワヨワだから、堕ちるまで時間の問題?
・雌雄度数:まだオス。チンポの方が感じるレベル。でも喘ぎ声はメス。


▼ナイトマンダイアリー
●現状の見立て
・ジャックドー家を守ると言う気概で頑張っている。あの年齢で、しかもこんな状況に陥ったと言うのに、この高潔さと適応能力は特筆すべきだ。ただ立派な反面、誰に対しても心を開こうとしないもんですから、精気回収の妨げとなっている……まぁ、その反抗的な態度が相手方の劣情を煽ってくれるので、まだ良いとする。分からせたがりの多い世界で良かった。

●今後の指標
・まだまだ快楽に対して恐怖の方が強いようで。暫くは性器にノータッチかつ甘サドイチャラブ嗜好なお客さんのみに限定しよう。
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