リリルカ・アーデにTS転生した男がふたなりチ○ポで無双する 作:季式-キシキ-
寝室のベッドで目覚めると、ソーマの姿はなかった。
神酒造りに向かったのだろうか。
机の上には裏面にされた私のステイタスが書かれた紙が置いてあった。
興味が失せたのか、あるいは自分の部屋に誰かが勝手に入ってくるとは思わなかったのか、どちらにせよ不用心だ。
アビリティにめぼしい変化はないが、一つだけ見覚えのないスキルが書き足されていた。
リリルカ・アーデ Lv.1
力:I 42 → I 77 耐久:I 42 → I 92 器用:H 143 → H 198 敏捷:G 285 → F 378 魔力:F 317 → E 414
《魔法》
【シンダー・エラ】
・変身魔法。
・変身像は詠唱時のイメージ依存。
具体性欠如の際は
・模倣推奨。
・詠唱式【貴方の
・解呪式【響く十二時のお告げ】
《スキル》
【
・一定以上の装備過重時における補正。
・能力補正は重量に比例。
【ふたなりチンポ】
・マジカルチンポ。
・孕ませた対象のスキルをランダムに一つコピーする。
「……これって、ひゃっ!?」
寝起きで気づくのに遅れたが、スカートの上からくっきり見えるほどご立派なモノが付いていた。
「うわー……。すごく、大きいです……」
さてどうしようかと悩んだ末、まずは自分の体を確かめてみることにした。
寝室の鍵を閉めて、スカートをたくし上げる。
うん、間違いなく男だった頃とは比べ物にならないほど大きい。
これでもまだ半勃起に近い。
「あれ?」
今気づいたがパンツ履いてない。
スキルの発現とともに消えたか?
どうやって隠そうか、これ。
魔法を試してみたが、容姿を変えることができても自己主張の激しい股間だけは消すことができなかった。
「まあ、なんとかなるでしょう!」
私の変身魔法は服装まで変えることができたので、ひとまずショートパンツを履いてごまかすことにした。
改めてスキルの内容に目を向けるが、【ふたなりチンポ】のコピー条件が厳しすぎる。
責任感を無視すればスキルを集められなくもないが、真相を知るものが現れれば袋叩きにされかねない。
それに、できるだけ能力を秘匿しておきたい私とは相性が悪い。
書き方的に同じ相手のスキルをコピーできるかも怪しい。
主神に尋ねればその辺りもはっきりするはずだが、できるだけ素性を隠しておきたい私にとって、神との接触はできるだけ控えておきたい。
そもそも、どうして望んだ能力が融合して使用条件まで厳しくなっているのか。
女性に転生したこと自体が存在Xにとっても予想外だったのか、あるいは強すぎる能力を無償でもらえるわけではなく、もともとこちらの要望を聞いた上でこういう形に落とし込む予定だったのか。
どちらにせよ、真相は闇の中。
答え合わせができる日が来ることはないだろう。
ソーマ・ファミリアの拠点を離れて数日、私は童貞のままだった。
これからダンジョンに入るべく装備や道具の準備を行っていたのだ。
おかげでノームの貸し金庫に預けていた資産は十分の一になったが、そこはこれから出世していくための先行投資として割り切ることにした。
前の
少なくとも、今の私は冒険者の道を歩みたいと思っている。
この世界にはLv.1のままでは死んでしまう人が後をたたない。
前の
自分を置いて帰らぬものとなった両親、身の危険を感じた冒険者がサポーターを囮にして逃げようとしたことも一度や二度ではない。
それでも、私はリリルカ・アーデの魔法やスキルが冒険者として十分やっていけるものだと思っている。
当面の目標は「ダンジョンでモンスターを倒しながらステイタスを鍛えつつ、お金を貯めてスキル持ちの相手を探す」というものだ。
歓楽街にいけばスキル持ちの娼婦を見つけられるかもしれないが、私の【ふたなりチンポ】は男性器だけでなく、女性器まで変身魔法で消すことができない。
素人相手ならごまかせるかもしれないが、相手が娼婦だと手練であればあるほど気づかれてしまうだろう。
この世界なら探せばいるかもしれないが、両性なんてリリルカの記憶を探っても聞いたことがない。
秘密が漏れることはできるだけ避けたいので娼婦は選択肢から消しておく。
それに今求めているのは戦う力だ。
できればいい武器を手に入れて、戦いの経験を積んでいきたい。
「よしっ! 準備完了です!」
ポーションなどの消耗品を買い揃え、動きやすさを重視した革防具一式、最後に二つの武器をバベルの塔で手に入れることができた。
私はダンジョン探索にあたっていくつかの策を用意していた。
その一つが変身魔法で体格を変えることだ。
生まれてからずっと小人族の背丈で生活してきたリリルカには難しかったかもしれないが、成人男性だった私にはむしろ体格を変えたほうがしっくりくる。
身長を伸ばしつつ、顔つきは変えず、胸はちょっと盛る。
装備も変身後を想定したものを用意している。
「ギギッ、ギヒッ!」
一階層に足を踏み入れると、早速ゴブリンと目が合った。
一階層では人の出入りも激しいとあってモンスターが路頭を組むことは少ない。
「よいしょっと……」
ゴブリンがこちらに接近する前に、背負っていたリュックサックをおろす。
中身は空っぽ。
今日から始まるソロの冒険に備えて、新調したものだ。
「これで心置きなく戦えますね」
私は懐から短刀を取り出すと、ゴブリンを迎え討つべく構えた。
ゴブリンの動きと合わせて接近し、相手の初撃を誘って避け、攻撃後の隙を狙って首を掻っ切ろうとする。
こちらの攻撃に遅れて気づいたゴブリンはとっさに避けようとして短刀が首を掠める。
ゴブリンは致命傷こそ避けられたものの、勢い余って転んでしまう。
私は敵の体勢が整う前に追撃に迫り、相手の顔に短刀を突き立てた。
何度も、何度も、念入りに、相手が絶命していると分かるまで、手を止めることができなかった。
「……ふう」
息を整えてから、血振りをして刃についた汚れを落とす。
「これじゃあ、ダメですね」
体の動きに心がついてきていない。
前世では殺生とは無縁の人生を送ってきたせいか、戦いの中にためらいや戸惑いといった感覚が出てきてしまう。
一階層のゴブリンだったから良かったものの、戦うたびに躊躇してしまえばこちらがやられてしまう。
Lv.1の身体能力での戦い方もまだしっくりこない。
武芸の心得があるわけでもなく、ステイタスのアシストに頼り切ったゴリ押し戦法になっている。
まずは苦手意識の克服と、この感覚に慣れる必要がある。
「そろそろ行きましょうかね」
再びリュックを背負い直し、私は再び迷宮探索へと向かった。
それから二時間ほどかけて、三匹目のゴブリンを倒したところで少し休憩を挟むことにした。
壁際に腰を下ろして水袋の水を飲んでいると、ふとあることに気づく。
腹の虫が鳴っているのだ。
ダンジョンに入る前、朝食は済ませてきたが、もう日が高くなっている。
正午を回っているはずだ。
「そういえばお昼ご飯がまだでした……」
初日は一階層に留まり、宿代くらいは稼ごうかと思っていたが、今日は早めに探索を切り上げて、どこかのお店で昼食を摂ってもいいかもしれない。
手応えは感じているので、無理してまで戦おうとは思わなかった。
「ん? あれは?」
遠目に何かが動いた。
薄暗い洞窟の中で目を凝らすと、そこには黒い犬のような二足歩行の獣がいた。
「コボルト……?」
「ガルルルルッ!!」
私が声をかけると、コボルトは牙を剥き出しにして威嚇してくる。
コボルトとも一戦くらいは戦っておきましょうか。
そう思って、再び戦闘を始めたものの、ゴブリンよりも機敏に動き、鋭い爪で襲いかかってくる。
幸いにも革防具とステイタスのおかげで、致命傷を負うようなことはないが、何発も受けてしまうと危ういかもしれない。
何とか懐に飛び込み短刀で急所を狙うが、相手も素早いため、なかなか上手くいかない。
私は一度距離を取るために後ろへ下がるが、それを読んでいたかのように、コボルトも同じく間合いを取って追ってきた。
「くっ!?」
武器を振るっても避けられる。
攻撃した隙を何度も突かれてしまう。
なんとか反撃の機会を見つけようと、相手の出方を窺っていた時、一瞬だけ奴の視線が逸れたのを見逃さなかった。
「そこ!」
その瞬間を狙いすましたかのように、私は捨て身覚悟で突撃すると短刀で上半身から下半身にかけて切り裂いた。
「ギャイン!!?」
私の渾身の一撃を受けたコボルトは、悲痛な叫びを上げると、そのまま動かなくなった。
「……やりましたね」
私は動かなくなったコボルトに安堵した。
「さあ、帰りましょう」
これで今日の昼食にはありつけそうだ。
コボルトから魔石を抜き取ると、私はその場を後にした。