※この作品はR-18です。

双鶴の運命   作:瑞鶴好きの龍鶴

3 / 9
早く前置きを書き終えてストーリーを進めたい。


世界の実情

瑞鶴を含む艦隊は1度、敵の攻撃を受けたもののその後は何事も無く航行していた。艦隊は佐世保まであと数時間というところまで来ていた。龍鶴は瑞鶴から佐世保についた後の段取りについて話していた。

 

龍鶴「俺の存在を隠したいってことか?」

 

瑞鶴「そう。龍鶴さんだって拘束されるのはいやでしょ?」

 

龍鶴「そりゃそうだが、瑞鶴はそれで大丈夫なのか?」

 

瑞鶴「大丈夫よ。どうせ、艦に人間はのってこないしバレないって。」

 

龍鶴「でも妖精達にはもう見られてるしいずれバレるんじゃ。。。」

 

瑞鶴「うちの妖精さん達には内緒にしてもらうから大丈夫よ。」

 

龍鶴「いや、、、でも。。。」

 

瑞鶴「龍鶴さん、、、ここにいるの、、、いや?」

 

龍鶴「いやそうじゃなくてだな。」

 

瑞鶴「じゃあ、決まり。佐世保に着いても外から見えないところにいてね。」

 

龍鶴「ああ、分かった。なあ、瑞鶴。この世界についてもっと教えてくれないか。どうやら俺は元の世界には帰れないようだし。」

 

瑞鶴「いいわよ。どこから話そうかしら。」

 

20XX年 ハワイ近海

 それは突然現れた。何の前ぶりもなく海の一部に大きな穴が開きそこから天高く黒い光が上っていった。それと時を同じくして世界各地の海では当時としては第二次世界大戦時に使用されていたような戦闘艦艇が一斉に現れ、各地に攻撃を行った。これらの艦艇を人類は深海棲艦と呼称し終わりの見えない戦いが始まった。普通に考えれば21世紀の兵器を用いれば容易に排除可能と思われた。しかし、この深海棲艦の出現と同時にどういう訳か半導体を搭載するような高度な電子機器が使用できなくなってしまったのである。この時代の兵器は多くが高度の電子機器で支えられており当然のことながらそれらは使用不可能になってしまった。これによって有効な反撃能力を失った人類は海を伝っての交流の一切が不可能となってしまった。また、高度な電子機器を使用しているのは何も軍事関係のものだけではない。この時代、一人一台スマホをもち一部の車は自動運転が実用化され飛行機は空飛ぶコンピューターと呼ばれる。つまり、この影響は一般に対しても大きなインパクトがあった。交通機関の多くは不通となり連絡手段を失い、多くの国は国の体を成さなくなってしまった。多くの国では元から存在していたゲリラやテロ集団による攻撃が激化し多くの市民が犠牲になり海だけだはなく陸を伝っての交流も難しくなった。日本は幸いにもそれらの過激な集団が元からいなかったことやその穏やかな国民性により辛うじて国としての体を成していた。しかし、通信網の全てを失った日本からすると他国の状況を把握する手立てが無く同盟国のアメリカに助けを乞うことも出来なかった。日本は島国でありこの日本列島の中だけで完全に自給自足することは出来ない。従って、日本にだってタイムリミットはある。こんな状況で多くの国民に不安や絶望が広がり徐々に治安が悪化し、2000年以上続いてきた日本国もこれまでかと思われた。そう、彼女達が現れるまでは。追い詰められた日本に対して救世主が現れた。それが艦娘と妖精である。彼女達は深海棲艦と同様に第二次世界大戦時の兵器を用いて深海棲艦に対して有効なダメージを与えることができる唯一の存在であった。彼女達の操る船には人間が乗ることができず現地指揮が出来ないなどの制限はあったもののそれでも人類は遂に反撃に転じるのであった。

 

瑞鶴「ここまでは軍人さんから聞いたはなし。」

 

龍鶴「はあ。もう、なにがなんだか。。。」

 

瑞鶴「そうよね。いきなりこの時代に来てすぐこれだもんね。」

 

龍鶴「まあな。で、その後、深海棲艦との戦いはどうなったんだ?」

 

瑞鶴「うん。その後は、、、」

 

 

 艦娘を用いた反撃は序盤においては上手くいっていた。日本は西太平洋の大部分を奪回し、資源の確保に成功し、国内においても高度な電子機器なしでも国を安定的に統治できる体制が整いつつあった。日本は資源地帯の安全を確固たるものにすべく中部太平洋に進出を開始した。ここからが地獄の始まりであった。深海棲艦は一定の海域に1艦その海域を束ねる深海棲艦が存在する。その深海棲艦のことをその海域におけるボスと呼んでいるがボスを沈めない限りたとえ相手を沈めても一定時間後に復活するという性質がある。中部太平洋への戦いに以降してからこのボスがこれまで以上に強くなっていったのである。それでも撃沈できない訳ではないのだが少しずつ被害がでるようになってきた。しかし、戦場に人間は行けないためその状況を把握できず無理な攻勢が指示されることもあった。こうして徐々に戦力を削られていったある時、戦局を一変させる出来事が起こる。トラック島空襲である。日本は旧日本海軍も拠点として利用していたトラックを本拠地として中部太平洋に進出していた。中部太平洋進出以降、トラック島には多くの被害艦が本土への向かうための応急修理をそこで待っている状態であった。そんな状態のトラック島が奇襲攻撃を受けたのである。当然、元から大きな損害を受けていた艦も多かったことから撃沈された艦もいた。しかし、より致命的だったのが奇襲攻撃を行った敵の機動部隊によってギルバート方面に展開していた艦隊を挟撃され壊滅させられたことである。ここで失ったのは当時、主力だった機動部隊であり大きな痛手であった。この敗戦は度重なる戦闘で艦載機の稼働率が低下していたことも要因であった。これ以降、日本は拡大政策を見直し守勢に回ることになる。しかし、勢いづいた深海棲艦を止めることができず、マリアナを失い本土への爆撃を許すまでになった。フィリピンへの敵の攻勢は辛うじて防いだもののそこでも大きな犠牲を払うことになり今となっては初期の5分の1ほどの戦力しか残っていない。その後、敵は日本のシーレーンを空母を用いて攻撃してくるようになった。それによって南方の資源地帯から日本に物資を移すのには護衛が必須となった。本土への爆撃も厳しさを増し、九州を除く全域が焼け野原となり生き残った人は九州に移住しているという状況である。

 

龍鶴「なんだか、似てるな。」

 

瑞鶴「うん。似てるよね。」

2人はこの日本の置かれている状況が大戦末期の日本と似ていることには共通認識を持っていた。そんな会話をしていると艦隊は佐世保に到着した。そこには日本の残存艦隊が錨をおろしていた。見渡せば空母、戦艦、巡洋艦、駆逐艦と多種作用な艦が停泊しているがその数はこれから起こるであろう戦いに際してはあまりに少なく見えた。ただ、その中に龍鶴の目にとまる艦があった。それは横須賀を飛び立った日、本来の目的地、信濃である。龍鶴がその信濃に目をやっていると瑞鶴が話しかけてきた。

 

瑞鶴「信濃がどうしたの?」

 

龍鶴「いや、向こうの世界で最後に着艦したのが信濃で、それを思い出してただけだ。」

 

龍鶴は紫電改四の試験の前に紫電改二の試験も行っておりその着艦試験は信濃で行われていたのである。信濃は艦の幅が広く着艦しやすい印象がある。また、飛行甲板には装甲が施されておりこの厳しい戦場でも生き残り続けていることもうなずける防御力を兼ね備えていた。

 

瑞鶴「えっ!?龍鶴さん信濃に着艦したことあるの?信濃は生前、数回しか離着艦したことないはずなのに。」

 

龍鶴「俺、マリアナ沖海戦の後教育隊に転属になってな、そこで新型機のテストパイロットもしててその一環で信濃に行ったことがあるんだ。」

 

瑞鶴「そうだったんだ。じゃあ、信濃も龍鶴さんこと覚えてるよ。」

 

龍鶴「どうだろう?居たのはほんの少しの時間だったからな。しかも、今は俺が居ることがバレるとマズいんじゃなかったか。」

 

瑞鶴「あっ。そうだった。」

 

徐々に陸地に近づくのを見て龍鶴は外から艦に人が乗っていることがバレないように艦の中に入っていった。そして、瑞鶴を含む艦隊は無事に佐世保に入港した。

 

 




もう少し他の艦娘の話題が必要だと思い始めました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。