「──もう、終わりにしよう」
僕がそう言い放ったとき、妹がどんな表情をしていたのかは知らない。優香の顔を見てしまったら、決意が揺らいでしまいそうだったから。
その日は夕飯代だけ置いて、雨の降る外へ出て行った。そのまま書店やコンビニを渡り歩いて深夜まで時間を潰した。家に帰ってくる頃には優香はもう眠っていた。
次の日から、僕は妹との接触を絶った。朝は早く起きて優香の朝食と夕飯を作っておき、妹が起きるより早く学校へ行く。夜は優香が寝るころまで外をぶらぶらして、帰ってきたら一人で夕飯を食べる。
優香が他の誰かと笑っているのが嫌なら、関わらなければいい。簡単な話だった。
しかし、その生活を始めて間もない頃は優香からの連絡も何度かあった。
『兄さん今なにしてるのー?』
『うちで一人でいるのつまんなーい』
『寂しいよ。。。』
妹からそんなメッセージが届くたび、どうしても見てしまう。胸がぎちぎちと締め付けられるが、全部無視した。
そうしているうちに、次第にその頻度も落ちていった。
『したくなったらいつでも言ってね』
『兄さんにされるの全然イヤって思ってないよ』
最後のメッセージはそんな内容だった。それっきり、優香から僕に連絡が来ることはなかった。
寂しいとも思ったが、優香のためだと思えば耐えられた。それに、友達のいない僕と違って、優香には仲がいい奴なんてたくさんいるだろう。だったらきっと大丈夫だ。
もし誰かと付き合うことがあっても、きっと兄妹で過ちを犯し続けるよりは何倍もいいことだろう。
そんな、優香のいない空っぽな日々は、あっという間に一か月が過ぎようとしていた。冬は終わりに向かい、桜の開花が近づく卒業シーズン。
少しだけ寒さも和らいできた夜、いつも通り遅くに僕は家に帰ってきた。だが、家の様子がいつもと違った。
今は深夜零時近く。普段なら家の電気は消えているはずだが、リビングと二階の優香の部屋から光が漏れていた。
それと、駐車場にあまり見ない車が止まっていた。それは、母さんの不倫相手の車だった。
「ただいま」
玄関の鍵を開けて中に入る。リビングからはテレビの音が聞こえてきていた。
そこへ足を踏み入れると、ソファでだらけている母さんの姿があった。
「母さん。帰ってきてたんだ」
「んー……ああアンタね」
けだるそうに僕に振り向いた母さんからは、酒の臭いが漂ってきた。ソファの前のテーブルには缶ビールが五本ほど置いてあった。
「どうしたのさ。今日なんかウチに用事でもあったの?」
「あたしは別に来たくなんかなかったんだけどさぁ、啓一さんが久しぶりにアンタと優香の顔見たいって言うから仕方なく来ただけよ」
テレビに目を向けて母さんはそう言った。だいぶ酒が入ってるせいか、あまり呂律が回っていない。
以前からのことだが、親とは思えないその態度にはため息すら出ない。
「てかアンタ今日合宿じゃないの?」
「は?」
合宿。想定外の言葉に、間抜けな声を出してしまった。
「部活の合宿があるから今日は帰らないって優香から聞いてるんだけど」
「いや僕そんな予定ないけど」
僕はそもそも部活に入ってない。碌に僕らに関わらない母さんはそんなことなど知らないが。
というか、優香はなぜ僕が合宿に行くなんて嘘を教えたんだろう。遅くまで帰ってこないことを誤魔化すためだろうか。
「そういえば篠崎さんは? 一緒に来たんだろ?」
篠崎啓一。それが母の不倫相手の本名だ。
下の名前で呼んでいいと言われているが、距離を取りたい僕はずっと名字で呼んでいる。
だがその姿はリビングに見当たらなかった。
「んー? ああ、優香の部屋じゃない?」
「は? なんで」
どうでもよさそうに返事をする母さんに、僕は語気を強くして聞き返した。
「えーっと、なんだったかしら……遊んでやってるんじゃないの? ……はぁ、ねむ」
だらしなく大きな欠伸をして母さんは答えた。はっきりとしないその態度にさらに言葉を続けようとしたが、母さんはそのままうつらうつらとし始めた。
そして少しもしないうちに眠りこけてしまった。酒の飲みすぎだ。僕は着ていた学ランを母さんの体に被せた。
「遊んでやってる、って」
もう時間も遅い。明日は休みとはいえ、限度があるだろう。
それに、あいつと優香が二人っきりで一緒にいるのは気に食わない。
母さんに呼びに行ってもらいたかったが寝てしまった。優香と接触するのは躊躇いがあるが、僕が行くしかないみたいだった。
遊んでいるという割に、二階は静かだった。階段を上っている途中で話し声の一つでも聞こえてくるものだと思っていたのだが。
だが、優香の部屋に近づくと、小さな声が聞こえてきた。まるでバレないように抑えているみたいだった。
妙だと思った僕は、そっとドアに耳を近づけてみた。
「放してください……っ、何するんですか……!」
優香の声。明らかに嫌がっている声色だ。
「そんなこと言って。こんな短いスカートはいちゃってさ、誘ってるんでしょ?」
「何言ってるんですか……お、大きい声出しますよ」
「お母さんならお酒飲んで寝てると思うよ。お兄さんだって合宿でいないんでしょ? 誰もこないよ」
「やだ、やめて──あっ、ダメ、脱がしちゃ……!」
ごそごそとした音と、ベッドが軽く軋む音。部屋の中で何が行われようとしているかは明白だった。
「おい」
反射的にドアを乱暴に開ける。がたん、という大きな音で、ベッドの上の二人は僕のほうを向いた。
ベッドに押し倒された優香と、その手を押さえつけて覆いかぶさる篠崎。
優香はブラジャーが見えるほど服をたくし上げられ、スカートもめくられている。その体を犯そうと、勃起した陰茎を露わにした男がのしかかっている。
優香はレイプされる一歩手前だった。
「何やってんだお前」
一瞬で頭に血が上る。多分、今まで生きてきて一番の怒り。そのまま一発殴ってやろうと近づく。
が、そこでそいつが口を開いた。
「さ、聡くん!? 合宿に行ってるんじゃ……」
爆発寸前の僕とは対照的に、篠崎は無様に狼狽えた表情を見せた。下半身丸出しであることも合わさって、その姿はひどく滑稽だった。
それで少しだけ冷静になれた。僕はポケットからスマホを取り出して、シャッターを切った。
「もう証拠とったから。言い逃れできないからな」
「聡くん、これは違うよ、ほら落ち着いて──」
未練がましく言い訳をしようとする篠崎。それでついに我慢できなくなった。
「まず妹から離れろよ!」
優香の手を押さえつけているそいつの手首をがし、と掴む。そのまま怒りに任せるように引っ張って優香から引きはがした。
驚いたのか、そいつは受け身すら取れずベッドから転げ落ちた。僕も少しよろけるが、立て直して優香をかばうように立つ。
「父さんに知らせる。逃げるなよ」
「ちょ、ちょっと聡くん、何言って──」
「じゃあ警察に通報する」
僕がそう言い放つと、それっきりそいつは大人しくなった。
その後、さっきの写真と一緒に父さんに連絡を取った。さすがに事態が事態だ。職場にいたようだが、すぐに戻ってきてくれた。
そのまま、篠崎と母さんを連れて出て行った。今後の対応について話し合うらしい。即刻警察に突き出してもいいと僕は思ったが、あまり騒ぎ立てたくないのだろう。
だが、出ていく直前に僕と優香に頭を下げていった。
「すまなかった。今回の件は、父親なのにお前たちの近くにいてやらなかった俺の責任だ」
心の底からすまなそうな顔をして言う父さんに、僕はちょっと面食らった。
「じゃあ、これからはもっと父親らしくしてよ」
「ああ。約束する」
僕の言葉に、父さんは真剣な顔で頷いた。正直、今までのことがあるからあまり信頼はできなかった。だが、前よりはいくらかマシになってくれることを祈ろう。
「兄さん……今日は、一緒にいて」
その夜、優香はそうせがんできた。僅かに体を震わせながら、僕のパジャマの裾をつかむその姿に、拒むなんて選択肢はなかった。
僕は優香に連れていかれて、彼女の部屋で一緒のベッドに入った。一人用のベッドに二人は狭い。必然的に僕らの体は密着する。
久方ぶりの優香の温もりと匂い。ふわり、と包み込まれるようなそれは、とても愛おしく、安心した。
「にいさん……」
縋るような声とともに、ぎゅう、と後ろから抱きつかれる。華奢なその体は、さっきの恐怖で震えていた。
「優香、ごめんな。僕がそばにいなかったから……」
父さんは僕らに謝っていたが、もっと謝るべきなのは僕だ。
妹のことを本当に大切に思っているなら、守ってやることなんて当然だ。だというのに、僕は自分の自制心を保つためだけに優香を遠ざけていた。
「すごく、怖かった……。押さえつけられて、服も脱がされて──レイプ、されちゃうって……」
口にするだけで思い出してしまうのか、さらに僕の体を強く抱きしめてきた。それがあまりに痛ましくて、僕は優香のほうを向いて抱きしめた。
優香から息をのむ音が漏れる。そして、ゆっくりと僕にその顔を向けた。
「助けてくれてありがとう──兄さん」
涙で頬を濡らしながら、だけれど精一杯の笑顔を作って優香はそう口にした。
だけど、僕はそう言ってもらう資格なんかない。だって、僕も同じだ。
あの男と同じように、自分の欲望を満たすために優香を犯した。それも、一度や二度じゃなく、数え切れないほど。
「優香……本当は僕にされてる時も同じだったんだよな? あいつにみたいに、無理やり優香のこと犯して……。怖かった、よな」
今までの行いを懺悔するように、そう口にする。それだけで贖えることではないけど、今の僕にはこれくらいしかできない。
「ううん」
だが優香は、僕の言葉に首を横に振った。
「兄さんにされるのは怖くなんかなかったよ。──初めての時から、ずっと」
「え、優香……?」
予想もしていなかった言葉を口にされ、思わず優香の顔を見た。
そこには、いつも通りの幼い笑顔がある。嘘や強がりを言っているようには見えなかった。
「ねぇ、兄さん」
僕が何か言う前に、優香が口を開く。
「また、私のこと犯して──?」
僅かに頬を朱に染めて、優香は言った。そのまま、きゅ、とさらに体を寄せられる。
より伝わってくる、優香の柔らかな体の感触。抱きしめれば壊れてしまいそうに細い体なのに、胸や太ももには女らしさを主張するような柔肉がある。
「優香、それは……」
しかし、まだ残っている自制心がそれを押しとどめる。もう優香のことは犯さないと決めた。
兄妹で交わるなんて間違ってるから。それが優香のためだから、と。
だけど、その理性の堤防を打ち壊すように優香は言葉を続けた。
「兄さんに抱かれるの、気持ちいいの。あったかくて、ふわふわして、兄さんでいっぱいにされて──。だから、きっと今日されたことなんて全部忘れられるから──」
だから犯して、と優香はそっと囁いた。鼓膜から脳髄まで入り込むようなそれには、女らしい色香があった。
それが想起させる、優香と交わした数々の秘め事。どくどくと心臓が早鐘を打ち、あの頃の情欲が蘇ってくる。
そして、最後の一押しとばかりに優香が口を開く。
「お願い……あの人にされたこと、全部なかったことにして──兄さんだけのモノにして」
それで、もうダメだった。気づけば、僕は優香の体を抱き寄せて唇を奪っていた。
「んっ──!!」
くちゅ、と二つの柔らかなものが触れ合う。わずかな湿り気を帯びたそれは、溶けるような密着感をもたらした。
全身がぞくん、と震えて、優香の熱が体の芯まで入り込んでくるようだった。
約一か月ぶりに感じる妹の唇の感触に、僕の頭は一瞬で虜にされた。
「んっ、ぁむ──っ、ん、んぁ、ぁ……っん、ふぁ、ぁ……んっ──」
ごろん、と体を転がして、優香の上を取る。その勢いに任せるように、ちゅぶ、と舌を口内へ侵入させた。
すぐに優香の舌と触れ合う。唾液と熱に塗れた舌同士のキスで、僕ら二人の体はびくんと震えてしまう。
「んっ、ぁ、アっ……にい、さ──んむ……っ、ん、ぁ、んちゅ……っ」
そしてその二枚の味覚器官を深く絡ませる。ぐちゅ、ぐちゅん、とぬるぬるの粘膜が擦れ合うと、麻薬のような快感が全身を侵していく。
際限なしに快楽を生み出すそれに、僕らはすぐに夢中になった。僕は妹の口内全てを犯すように舌を這いまわらせ、優香はそんな僕の首に両腕を回して引き寄せてくる。
「ぁむ、んぁ……っ、ン、ぁ、ふぁ、んん……っ!」
くちゅくちゅとした水音が脳内に直接響いてくる。それはディープキスの快感と混ざりあって、僕たちの理性をどろどろに溶かしていく。
激しい接吻で、どちらのものともわからない唾液がチョコレートのように口の端からこぼれていく。高まる興奮で熱くなっていく体温のせいか、むわりとした優香の匂いが漂ってくる。
それらが、今まで抑えてきた僕の欲望を解放していく。もっと優香の感覚を感じたい。その体の隅々まで僕で染めてしまいたい、と。
「んはっ……っ、ぁ、にい、さん──」
ちゅく、と僅かな水音とともに、唇を離す。僕のものに引っ張られるように、優香の舌が突き出されている。
唾液でどろどろのそれと僕のものとの間に、半透明の橋が架かっていた。
「兄さん……きす、久しぶり、だね……」
火照った顔を綻ばせて優香は言った。
「ああ……そう、だな」
「ふふっ、私と兄さんのべろ、ぐちゃぐちゃにするの──すごく気持ちよかった」
快感のせいか、とろん、とした目を僕に向けている。その、酔ったような表情に心奪われる。
「あっ……にいさん──」
気づけば、僕の手は優香の胸に触れていた。ぴく、とその体が反応する。
そのまま両手で軽く揉んでみる。パジャマの上からなのに、むにゅん、とした柔らかさが伝わってくる。少しのうちにまた成長したみたいだ。
「んっ、あっ──にいさん……ぁ、もっと、んっ、ン……もっと触って……」
惚けた顔で僕を見つめながら口にされる。その端々に混ざる小さな喘ぎ声が、女らしい色香を漂わせている。
僕は優香のパジャマのボタンを外して、そっとはだけさせた。そこから覗く透き通るような白い素肌と、純白のブラジャー。
「んっ、ぁ……」
ふにゅ、と下着の上から両手で包む。もう僕の手では、ぎりぎり覆いきるのがやっとの大きさになっている。
僕が少しの力を入れて揉むだけでも、五指がぐにゅ、と沈み込むほど。温かくて弾力のあるその乳房は、どんな男だって虜になってしまうだろう。
「あっ……にいさん──ぁ、ふぁ……あ──」
我慢できず、背中の留め具を外してブラを抜き取った。
そうしてさらされる、優香の乳房。小ぶりに膨らんでいる白く滑らかな肌の頂点には、桃色の乳首がある。
キスと軽い愛撫だけで、もうそこはびん、と固さを主張していた。
「は、ぁん……っ!」
きゅ、とその乳首をつまむ。大した力も入れていないのに、優香は大きくその体を跳ねさせた。
そのままくりくりとこねくり回してやると、簡単に優香は感じ始めた。びくん、びくん、といやらしく痙攣させながら、甘い声を垂れ流す。
「んっ、ぁ、アっ……兄さん、あっ、ふぁ……おっぱい……っ、ぁ、あんっ、気持ちいいっ──」
その姿に、僕もぐつぐつと情欲がこみあげてくる。前していた時みたいに、優香を欲望のままに貪ってしまいたい。
それを押さえつけるように、ぐり、と優香の太ももに自分のものをこすり付けた。互いに服は着ているけど、性器への刺激はそれだけで気持ちがいい。
「んっ、ぁ……っ、あ、ねぇ、兄さん──」
不意に呼ばれて顔を上げる。
「ん、どうした?」
「なんか今日、優しくしてくれるんだね」
はぁ、はぁ、と吐息交じりに優香は言った。
「そりゃ、あんなことがあったばっかりなんだから、乱暴になんかできないだろ」
「そっか……ふふ、兄さんは優しいね」
さす、と僕の頬を優香の右手が撫でる。そのまま優香は「でも」と続けた。
「私ね、前みたいにされたい。大切にしてくれるのはすごく嬉しいけど、毎日シてた時みたいに──道具みたいに扱われて、兄さんに乱暴に犯されたいの」
穏やかな笑みを崩さず、優香は恥じらいもなくそう口にした。
さすがに躊躇はする。だけど、その言葉はきっと嘘じゃない。
ごく、と唾を吞んで僕は口を開いた。
「……じゃあ、服脱いで、四つん這いになって」
優香は満足そうに笑って頷いた。
「ん……これでいい?」
ベッドの上。白く、瑞々しい体を惜しげもなくすべて晒しながら、優香が四つん這いになっている。
僕はそれを後ろから見下ろしている。妹と同じように服を全部脱ぎ、勃起した生殖器まで露わにしている。
「優香……綺麗になったな」
さわ、と柔らかな尻の肉を撫でながら口にする。
もとから優香は綺麗だったが、そこからより女らしく成長した。胸も徐々に大きくなり、僕が今触れている臀部も肉付きがよくなった。
「そう、かな……ありがとう、兄さん」
少しだけ頬を紅くしながら優香は言った。
「じゃあ、挿れるから」
優香の腰を掴み、尻肉に勃起した陰茎を触れ合わせる。ぶるり、とお互いに電流が走ったように震えてしまう。
そのまま、男のものを受け入れる割れ目へとそれをあてがった。ぐちゅ、と濡れた音と柔らかい感触に受け止められる。
当然のように濡れているソコは、長い間留守にしていたモノを欲しがるようにひくついていた。
「ぁう……っ!」
ずぶん、と先端だけ突き入れる。きついのに、いとも容易く受け入れられた。
亀頭を包む優香の肉ひだは、にゅるにゅるとソレに絡みついてくる。
「ん……おちんちん、ひさしぶ──んオっ!!」
いやらしく誘惑してくる膣内に、我慢できず一気に挿入した。びくびく、と大きすぎる快楽にもがくように優香の体が反応する。
「すご、優香のナカめちゃくちゃキツい……」
「んっ、ぁ、あっ……だって、ずっとシたかった、からぁ……っ」
息も絶え絶えになりながらも、優香はこっちに顔を向けてそう言った。その姿と言葉は、一撃で僕の理性を破壊した。
ぬるる、とゆっくりと限界まで生殖器を引き抜く。そして、カリの部分まで抜いたところで、一息に膣奥まで亀頭をえぐりこませた。
「おっ……! あっ、アっ、んあ……っ、兄さんっ、はげし……っ、あっ、んオっ──!」
そのまま絶え間なく抜き差しを繰り返す。逃げられないように優香の腰をがっしりと掴み、ぱんぱんと何度も腰を叩きつける。
そのたびに、優香の柔らかな尻肉がぶるん、と波打つ。一緒に、ぐちゅん、と無数の膣肉が絡みついてきて気持ちがいい。
「んっ、あっ、ぁ、ダメっ……オっ、あっ、ごめん……っ、あっ、あんっ──わたし、もうイっちゃうっ! あ、っオ、おっ、いくっ──イくイク、イ、っくうぅっ……!!」
ぎゅうう、と僕のものを飲み込むように締め付けながら、優香がびくん、と絶頂した。まだピストンを始めて間もないが、久しぶりにしたせいだろうか。
だが、そうやって優香がイッても、僕は腰の動きを少しも遅くしたりしない。びくんっ、びくんっ、と壊れたように優香の体が痙攣するが、その姿にすら興奮してしまう。
さらに、絶頂中の優香の膣内は締め付けがきつく、きゅんきゅんと強弱を繰り返しているから気持ちよくて仕方がない。溢れるほどの愛液でぬるぬるだから、抜き差しに妨げがないのもそれに拍車をかける。
「あっ、ア──にいさ……オっ、んぁ、あぅ──っ! すご……っ、ぁ、ふぁっ、あっ、もっとシてっ……! あっ、お、ぅあ……っ、もっとめちゃくちゃくに、突いてっ……んオっ、兄さぁんっ!!」
僕が乱暴に犯しているのに、優香はそうやってさらに淫らにねだってくる。
ずっとイっていて力も入らないのか、上体はぐったりとベッドに突っ伏してしまっている。それでも余りある快楽が、その両脚をがくんがくんと震わせていた。
それを後ろから強引に、道具みたいに犯す。実の妹なのに、レイプしているみたいな感覚。
「優香、もう出る──っ、全部中に出すからっ!」
「あっ、ぁう、おっ──うんっ……! 出してっ──ぅあ、んオっ、んアっ……せーえき、あっ、んあぁ、あっ、全部出してっ……!!」
際限なく激しさを増すセックスに、精液がどくどくと昇ってくる。久しぶりで溜まっていたから、それを留めることもできない。
優香もそれを望むように、さらに締め付けを強くしてくる。ちゅぽ、と膣内のひだ一つ一つがキスをしてきて、子種をせがんでくるのがわかった。
「優香っ、いく、出る──っ!!」
「アっ、あぁ、あっ──! わたし、もっ、オっ……イクっ、イクイク、イッグぅ、うううっ──!!」
ごちゅ、と優香の子宮口に生殖器をねじこんで、その瞬間に射精した。
どぶん、どぶん、と大量に溜め込まれた精液が一気に溢れ出ていく。一緒に果てた優香の膣内も、それを促すように脈動する。
「んっ──あ、ぁあ……あっ、にい、さん──オっ、ぁ、っお、んぁ……あっつ、い──ぁ、いっぱい、出てる……っ」
びゅるっ、びゅるん。半固形の白濁が、優香の子宮の中に何度も注がれる。
まだその勢いは弱まらなくて、かくかくとその快感に腰が震えてしまう。でも優香はもっと気持ちがいいみたいで、はしたなく何度も大きく体を跳ねさせている。
「ゆう、か……っ、まだ──」
「う、ん──いいよ……あっ、んお……ぉ、せーし、全部出して……」
どぶ、どぶ、とやっと勢いが衰えてきた。だけど、精液が尿道を擦る快楽は変わらない。
今まで体験したことのない長い射精。トんでしまいそうな快感が続き、おかしくなってしまいそうだ。
「ん、ぁ、あ──精液、全部出た……?」
「ああ──もう出ない……あ、いま抜くな……」
ずるん、とゆっくり引き抜く。僕のものと優香の蜜壺からは、つう、と何本もの糸が引いていた。
さらに、その入り口からどろり、と精液がこぼれてくる。そんな光景を前にして、自分が出した量にちょっとぞっとした。
「は、ぁ、はぁ……あは、もう、動けないや……」
ごろ、とベッドに体を寝かせて優香は照れくさそうに笑った。僕もどっと疲れが押し寄せてきて、その横に寝転がった。
「兄さん……きすして──」
ともに布団を被ると、優香はそう口にして顔を寄せてきた。それをなんの躊躇いもなく唇で受け止める。
「ん……」
はむ、はむ、と啄み合う。その柔らかな感触は、さっきまでの熱い交わりとは別の心地よさを与えてくる。
そのまま少しの間楽しんだあと、そっと唇を離した。
「ねぇ、兄さん」
僕の目を見て、不意に優香が呟く。「なに?」と返事をすると、優香はくすりと笑って言葉を続けた。
「私ね──生理、きたんだ」
「え──」
予想だにしていない言葉に、思考が固まる。僕が落ち着きを取り戻す前に、優香はさらに続ける。
「もう赤ちゃん作れる体なんだよ」
優香の笑みは崩れない。それは、いつもの優香の微笑ではなく、もっと大人びたものに見えた。
「デキちゃうかも」
ふふ、と何が面白いのか、優香はそう言って笑った。
「優香──」
「そしたらさ」
ようやっと頭が回るようになってきた僕を優香は遮った。そのまま、すっ、と僕の耳元に近寄って囁いた。
「ずっと一緒にいてね。二人で、ずーっと」
どくん、と心臓が跳ねる。それは甘い誘惑のようで、呪いのようにさえ聞こえた。
「大好きだよ、兄さん」
そして、決定的な言葉を口にされる。
それで気づく。僕はとっくに優香の掌の上だったのだろう。
少なくとも、今夜迫ってきたときにはすでに。「毎日犯していいよ」と口にした時かもしれない。
ただ、いずれにせよ、僕には選択肢など一つしかない。
「ああ、僕も大好きだ」
ぎゅ、とその体を抱く。
妹のその気持ちを受け入れない選択肢なんかない。それは、優香の処女を奪った時からそうだ。
それに何より僕自身、妹を心の底から愛しているから。優香が僕を好きでいてくれるのなら、僕もその気持ちに応えよう。
「ずっと一緒だ、優香」
くい、と優香の顎を上げる。そうして、誓いを交わすようにそっとその唇を塞いだ。
この作品は今回で最終回となります。
今までお付き合いいただき、大変ありがとうございました。
物語はこれで終わりですが、最後におまけエピソードを一話投稿します。