みたらしアンコ
みたらしアンコが目を覚ましたとき、自分が拘束されていることに気づいた。流石は忍、狼狽えるのも半拍ほどで、キョロキョロと辺りを窺う。けれども目隠しをされていたので何がどうなっているのか状況が掴めない。
自分を目隠しして、腕を拘束するものは肌触りや微かな息遣いで推測する。彼女自身にも馴染み深いものだったから、推測は容易だった。
「……これは……蛇、か……?」
アンコの予想通り、彼女を拘束するものは大蛇だった。それもただの大蛇ではない。どうやらアンコのチャクラを乱して行動を阻害しているようだった。
みたらしアンコ、二七歳。年齢は若いが木の葉隠れの里の特別上忍を務める女性である。鎖帷子の上に直接ジャケットを羽織り、タイトなスカートをはいている扇情的な衣装を着用している。身長一六七cm、バスト八七cmのFカップ。スレンダーな体型だが負けず劣らずの豊乳だった。
アンコはキングサイズのベッドの上で横座りになっている。後ろ手に拘束され、目隠しをされ、ジャケットと靴だけを脱がされた無防備なその姿は、
彼女は記憶を遡る、自分は里の外で仕事中に敵からの奇襲を受けたことまでは記憶があるが、あまりに速くて敵の姿を視認することができなかった。
「いい感じだな」
感心したような男の声に、アンコはビクッと肩を竦める。目隠しをした顔は引き攣っていた。本来ならばそのような反応することはなかった。しかしながらアンコの潜在的な部分で彼女を揺さぶるものがその声にはあった。
「お前は……何者、なんだ? 私をどうするつもりだ……」
「俺のものを取り返しに来たんだ。アンコ、お前は俺のもとですべてを尽くして役に立て」
「───ッァ!」
不遜な物言いにもかかわらず、アンコは背筋がゾクゾクする快感を覚える。そして言動には既視感があった。
男の名は
木遁が使えることに目をつけたダンゾウが任務中の事故に見せかけて謀殺して解剖しようとしたことから、木ノ葉とは決別して以降は所在不明となっていた。
十兵衛はアカデミアを卒業した後、大蛇丸を上忍師として指導を受けていた関係で親交があったからこそ、大蛇丸の弟子であったアンコとも面識があった。いや───それどころか、彼が出奔する以前からアンコとは肉体関係があった。
数年ぶりの再会は、アンコの心身に刻まれた調教の成果を充分に発揮していた。
「お久しぶりですね。みたらしさん」
「! その声……
アンコの予想通り、十兵衛に侍る女の声の持ち主は
「夕顔は俺のもとで実によく働いてもらっている。お前も夕顔の後輩として精一杯励め」
「何を勝手なことを……!」
「さてと……そろそろ、いただこうかな……」
「あっ、やっ……」
アンコは足首に何か触れたのを感じ、反射的に身を小さくした。これから自分がどうされようとしているのか否が応でも想像が付く。そして、そのためにまるでただの女であるかのように反応してしまう自分にアンコは悔しくなる。
触れられた足首から手が這い上がり、腿を、腰を、背筋を撫でる。チクりとした小さな痛みがあった途端、身震いは恐怖ではなく、身体が熱くなって息が荒くなってくる。
「そうそう、いい反応だ」
「やぁぁっ」
突然押し倒され、膝を掴まれ、力強く脚を開かれる。身の危険を感じ足掻こうとするが、全身に甘い倦怠感が蔓延し上手くいかない。
「思いつきでやってみたが、いいな、こういうの」
「……無理矢理な、レイプみたいなプレイですか? 言ってくれたらいつだって……」
「最初からわかっていたら意味ないだろう」
十兵衛は苦笑して夕顔に言う。夕顔の恍惚とした声音からただの義務感だけではなく、十兵衛への愛情を感じさせられる。
「んああっ……」
陰部に圧迫が及んだ瞬間、ビクビクとアンコの腰が踊った。微かな痺れがじわじわと腰の奥へ浸透していき、下腹部には熱が宿った。
「これが、久しぶりだなアンコの……」
「ひぁっ、な、何これぇ、ぁぁっ、あっ」
全身の力が抜けていく中で、卑劣な感触から逃れようと腰を蠢かすものの、ままならない。上がる声は嫌悪を示したいという意に反し甘く濡れてしまう。むしろ、まるで身体は歓迎するように接触に歓喜する。
「そうだったな。お前はこういう声で啼くんだったな」
十兵衛は微笑むと、スカートを切り裂いてパンティをずり下ろして片脚だけ抜いてから、アンコの脚の付け根へ顔を埋めた。肉厚で柔らかな大陰唇と縦に延びる陰裂に嘗める。そうするとアンコが腰をクナクナと揺らし、ビクビクと震えながら身を捩る。美しき忍が見せるその姿と声が堪らない。
「んんっ、あっ、ああぁぁっ、ひゃんっ」
「さて、と……」
ヌラヌラと光を弾く陰部。その中央に走るクレバスを十兵衛は両手を使って無遠慮に押し開く。
剥き出しになった秘部はよく熟れた大人の柔肉で、なぶって欲しそうにヒクヒクしている膣孔が視界に晒される。
どこの誰かもわからない男から無遠慮に観察されている。拒絶するようにイヤイヤと首を振るが、一方で身体は火照り、全身が蕩けたように力が入らなかった。
「やぁ……やめ、んぁっ、あんっ……」
ニュルリとしたものが大事なところを這い、アンコは全身に甘美な刺激が電撃のように走るのを感じた。頭がクラクラして、ボーッとして、否定したい想いが霞んでいく。
「ああっ、いやいやっ、いやあああッ!」
濡れた柔らかいものが敏感な淫核を刺激すると途端にアンコの中で快感が爆発し、腰が跳ねる。拒みたい快感が容赦なく、理性が薄れさせる。
「いっ、あっ、あっ、あはああっ、んっ、んんぅっ」
アンコの長い脚を押さえ付け、股を開かせ、無理矢理晒した肉唇を貪る十兵衛。後ろ手に縛られたアンコは為すすべなく快感を浸かる。くびれた腰を艶かしく捻りながら悶絶し、いつの間にか甘い声で喘いでいる。
そのような遊びに興じている十兵衛の背後には抜け忍の夕顔が控えており、彼の臀部に口を埋めている。
「っんはあ……んぅん、れへ……」
艶かしい息継ぎを聞かせた夕顔は優美な唇を十兵衛の菊門へ寄せ、可愛らしい舌で嘗めている。頬を赤らめながら愛おしそうに行う顔は、うっとりとしているいう表現が一番相応しい。
「っああ……かたぁい……」
夕顔は片手に感じる肉幹の逞しさに婀娜っぽい声を漏らしつつ、しっかりと絡みつかせた細い指で丁寧に肉幹をさすり続ける。そうしながら次は舌を尖らせ、不浄の穴に突き立てていく。
不自由な身体で仰向きに寝そべり、M字に脚を開かされ、無理矢理与えられる性的刺激に全身をビクビクさせながら喘ぐことしかできないアンコ。彼女の股関節を押さえ付け、捕食者が非捕食者を食らうが如く獰猛に陰部を貪る十兵衛。
アンコを無理矢理感じさせている十兵衛の興奮を、アナル嘗めと手淫とで快感と愉悦を煽る夕顔。爛れた性の饗宴と言える光景だった。
「このくらいにしておくか」
ようやく十兵衛は顔を離した。快感に身悶えていたアンコは、何度も味わったアクメにぐったりとしていて、時折余韻にピクピクと肢体を震わせている。パックリと淫らに咲く花弁から、膣孔が何か求めているように蠢いている。
「あぁぁ……」
とアンコが呆けた吐息を漏らす。快感に痺れた頭では思考は散漫になっている。快楽地獄がこれで終わったのかそうでないのか、それすらもよくわからなかった。今はただ、身体が蕩けていくような心地に身を委ねていたかった。
鎖帷子を引きちぎるようにして、彼女の前をはだけさせることで巨乳が露わになった。木ノ葉隠れの里の全くノ一を見まわしても、これほどの巨乳はそう見当たるまい。
「こっちも可愛がってやる」
「あ、ありがとう、ございます……」
よく熟れた女盛りの乳房だった。手のひらの上で溶け崩れてしまいそうなほど柔らかい。強く握ると、その心地よい温かさの中に指先が沈み込んでゆく。
「ひっ、うあ、あぁっ……」
悶えるアンコの股間に十兵衛が手を伸ばす。
「ひっ、うぁ、や、やめろっ……あっ、あひっ、くひあぁっ!?」
膣をかきましてやると、アンコは激しく悶絶した。媚薬を投与して感覚が鋭敏になった膣内を刺激してやるたびに、汁が噴き出し、下腹部がヒクつき、太ももが痙攣する。快感に耐えかねた膝がカクンと抜ける。
「ひぁあぁっ!?」
だが十兵衛はアンコの乳房に五指を食い込ませ、崩れかけた身体をむりやり引き起こす。熟れきった柔乳を鷲掴みにして吊り上げると、アンコは爪先立ちになって懸命に上体を反らした。
「上等だ。よく感じているみたいじゃないか」
その身体を背後から抱きすくめ、全身に指を這わせる。乳房を揉み、首筋を撫で、へそをくすぐり、顔を撫でまわす。その一方で、膣内愛撫の手も緩めない。十兵衛の手が彼女の肌を這い回るたび、膣肉もキュンキュンと締まって、十兵衛の指先を締めつけていた。
「お前のまんこもいい塩梅になってきたな」
「ひっ……!? は、くあ、ひあっ、くぁああぁっ!?」
指を鉤のように曲げて膣内を強く刺激すると、膣内が強く収縮した。ぷしゃあああぁっ、と熱い潮の飛沫が散って、両膝がガクガクと震える。
「こんな……こと……私は、認めない……」
絶頂感に表情を蕩けさせながら、アンコは喘いだ。たまらない法悦に浸りながら、アンコは身体をくねらせた。そのもがく女体を背後から抱きすくめながら、なおも乳房を転がし、乳頭をしごき、膣内をかき回す。絶頂の最中にある肉体を責めたて、さらなる絶頂へと追い込んでゆく。
「なかなかいい反応をするじゃないか。俺の教育が良かったんだな。男に可愛がられたくて仕方ないエロメスになっているじゃないか」
「ふ、ふざけるな、お前に……何が……!」
熟れた女体を快感にわななかせながら、アンコは喘いだ。房中術の訓練も受けてきた彼女だがこの男は別格だった。快感に耽り、男から与えられる快感に対して貪欲になってきた。
「わかるんだよ。俺には」
「くひっ!?」
そう言うなり、十兵衛はクリトリスを強めに転がしてやる。昂りきっていた身体は、それだけで次の頂へと登りつめた。到達する寸前、快感は到達せずに収まり、鎮まったかと思えば再び頂きへ追い詰めされる。それを何度も繰り返されて、アンコの膝がガクガクと崩れて、大量の淫液がアンコの内ももを伝ってゆく。
「お前のこの淫乱な身体はお前の淫蕩な素質もあってこその成果だ」
「うぅ……違う……」
「なにが違う? はしたない声で鳴いて、まんこを汁びたしにして! 同胞がこんな恥知らずの女だったと知れば、侮蔑するだろうな!」
「……っ!?」
まともに言い返すこともできず、アンコは固く唇を噛んだ。まるっきり理不尽な言いがかりではあるのだが、恥辱を味わわせるたびに、彼女の心に修復不可能な罅が広がってゆく。彼女が封じて目を逸らしている本心を取り繕うことをやめさせるのだ。
「そ、そこはっ……お、おまんこの、奥がっ……ビリビリって、なってるっ……!?」
だから、なおも激しく責めたてる。激しい快楽で理性を揺さぶり、隷属を望むほどの精神へと矯正してゆく。数十分も時間をかけえ休むことなく愛撫を続け、数限りない絶頂でアンコを溺れさせてゆく。
愛撫を開始して一時間は超えている頃、アンコは息も絶え絶えになっていた。快楽に茹りきった表情は、実に艶めかしい。
肌は発情して桜色に染まり、眉根を寄せ、視線は虚空を彷徨う。涙、涎、鼻水……顔を濡らす様々な体液を拭う余裕もなく、半開きの唇で喘いでいる。
アンコが願うまでイク寸止めを繰り返した結果、最後にはアンコが泣きながら懇願したのでイカせたのだった。
アンコはベッドに倒れ伏している。開きっぱなしの唇からトロトロと涎が垂れ落ちて、シーツに水たまりを作っている。
うつ伏せで身体を投げ出しているアンコに十兵衛はのしかかり、彼女の入口に亀頭を押し当てる。落ち着きなくヒクつきながら亀頭に吸いついてきた。そのまま十兵衛は体重をかけ───。
「あぐぅうぅっ……は、入って、来たっ……熱くて……大きいのが、奥にぃっ……!?」
豊満な尻めがけて腰を打ち付けながら、アンコのなかを堪能する。
「うぎっ!? あ、あぐっ……く、くはっ……」
「どうした、口もきけないくらい気持ちがいいのか?」
「ち、違っ……でも、ひぐっ……あ、熱くて、ああっ……す、すごい……どんどん、熱いのがっ……は、入ってきてっ……あっ……あっ……奥までっ……!」
ほどなくして、亀頭が最奥に突き当たった。
アンコのそこは浅い造りで最奥まで挿入しても十兵衛のペニスが最後の数センチを余していた。それにも構わず体重をかけ、子宮を体奥へ押し上げるようにして、ペニスを根本まで突き入れる。
「ん、んくぅっ……くあ、あああああぁっ……!?」
そんな強引な膣責めにも、アンコは甘い喘ぎを返してくる。そのまま子宮口を刺激すると、アンコはしきりに頭を振って身悶えた。
「根本まで入ったぞ。アンコ」
「ひぐっ……う、うれひっ、ですっ……ん、んんっ……メス豚として……しあわせっ……」
単に無理強いされているわけではない。その声音には、紛れもない快楽の響きが混ざっていた。
うつ伏せになったアンコの尻めがけて、何度も、何度も腰を打ち付ける。そのたびに豊満な女体が激しく揺さぶられて、乳房がシーツに擦れてぐにぐにと変形する。
「イけっ! ザーメンを注ぎ込んでやる」
「く、はあ、あひぁああぁっ!?」
きつい角度をつけて抉り込むと、アンコはひときわ高い声で啼いた。潮と小便と愛液が噴き出して、シーツに生温い染みが広がった。
その池に浸かるようにして、ビクン、ビクン、と腰が跳ねまわる。その身体に背後から覆い被さると、十兵衛は思い切り欲望を解き放った。
「あっ、うあ、オチンポ深いっ……あ、あひっ、オチンポがぁっ……あっ、あぁ、ザーメンが、どぷどぷってぇ、私の、中にぃっ……!?」
結合部は狭膣に収まりきれない精液が、肉と肉の隙間からトロトロと零れ落ちている。
一方的に凌辱に曝される我が身を嘆くことなく、アンコには鮮やかな歓喜があった。ここに至って自分を犯す男の正体をようやく悟ったのだった。
「じゅ、十兵衛様……ですか?」
「ようやく気付いたか」
十兵衛は笑いながら、媚肉を突き抉る。
「はうううんっ、あああっ!」
十兵衛が肯定した瞬間、アンコの胸が大きく脈を打った。目隠ししていた蛇がどき、彼の姿を見ることで呼吸を忘れたように息が詰まっていた。かつて徹底的に調教された時から脳裏に焼き付いている十兵衛を生身で見て感激する。
十兵衛が去ってからは他の男では満足できず、欲求不満が続いていたがアンコはついに隷属したいという気持ちが芽生える。
「アンコ、お前は里を抜け、俺のもとへ来い。お前を存分に働かせてやる」
「お声がけくださり、ありがとうございます。私、みたらしアンコは、十兵衛様の牝奴隷です。存分に私を使い、もよおしたときは好きにこの身体を使ってください」
勝気で優秀なくノ一の姿は無く、格上の強者に屈服して隷属する非征服感に酔う牝へと堕ちていった。
◇◆◇
ぐぽっ、ぐぽっ、ぐぽっ、ぐぽっ、ぐぽっ……!
大蛇が普通の女には受け止めきれるはずもない激しさでアンコの肉体を突き崩す。女体が歪み、軋み、ビクビクと跳ねるたびに、巨乳も弾んで、乳首に嵌められたピアスが空中に銀色の軌跡を描く。
「アンコッ! 俺があらたな力を恵んでやる。すべてを飲み干せっ!」
十兵衛が叫びながら、咽喉深くまで蛇を侵入させた。アンコの顔面がうねる蛇体に打ち付けられて、形のいい鼻が無様に潰れる。白くほっそりしたのども、一回り膨らんで大蛇の存在感が浮かび上がらせていた。
同時に十兵衛も、深く、深くペニスを抉り込む。
「おごぉっ、やめっ……ゆるひ、で……イぐっ……子宮っ……きゅーってなっでぇっ……!」
肉幹を根本までねじ入れると、ちょうど子宮めがけて精を注ぎ込み、口腔に侵入させた大蛇からも特殊な液が放たれ、アンコの身体に注ぎこまれた。
「俺が見つけ出した六道仙人の遺産である
「あっ、お、おぉっ、イぐっ……おお、のろと、しきゅーにぃ、んぶっ! ぐひっ……おお、んぐぉ……おお、んぐぉ……おぉあぉおほおおおおぉっ!」
肉穴を抉られる破壊的な絶頂感に、膣内射精の幸福感、口内にから注がれた
◇◆◇
木ノ葉の暗部養成部門・根のリーダーである志村ダンゾウのもとに、部下が大きなズタ袋を抱えて帰還した。
狷介そうな老人───ダンゾウは部下を迎え入れた。その顔は苦々しげである。彼が十兵衛暗殺のために派遣した二〇人のうち帰還したのは一人。
「ご苦労、大儀であった」
「恐ろしい手練れでございました。生き延びたのは私一人。誠に無念でございます……」
仮面越しにからも部下の苦悩が伝わるような声音だった。
「だが、その成果はあった。奴は死に、死体を持ち帰ることができた。彼らの犠牲は無駄ではなかった」
「御意……」
忍の、特に血継限界を持つ忍の死体はまさに情報の宝庫である。さらに言えば突然変異的に生まれた木遁使いである十兵衛の死体の価値は、彼の死体と同じ重さの黄金以上の価値があった。
「顔を確認なさいますか?」
「ん───」
ダンゾウが答える前に、部下はズタ袋の中をぶちまけた。
「なっ!?」
ダンゾウは瞠目する。飛び出したのは首、首、首、首!
十兵衛暗殺に派遣された根の忍二〇人の首が空中を舞う。
「貴様っ! 十兵衛か!?」
部下の姿が消えて自信と覇気に満ちた長身の美丈夫が現れた。ダンゾウの師匠でもあった扉間の末裔である十兵衛である!
「二〇人の精鋭を屠られたか……」
「───」
ダンゾウが忌まわしそうに呟く。十兵衛は否定しないが、実際は彼の護衛についていた夕顔が殲滅したのだった。
「まあ、とりあえずうちに送り込まれた奴らは返すぜ。次からは正式な手続きでうちに入るんだな」
「渦潮隠れの里を乗っ取り、我が物顔か。厚かましい奴め。一体何が目的なのだ?」
木ノ葉隠れの里と同盟関係であった渦潮隠れの里が十兵衛と彼が率いる部下たちに占拠されていた。そして十兵衛が統べる渦潮隠れの里が達成する任務や、戦闘において優れた成果を上げており、十兵衛占拠前以上に頭角を現していた。ダンゾウが勢力拡大する十兵衛による木ノ葉崩しの可能性ありと見ていた。
「目的などない。ただ面白そうだったからだ! それに、俺が乗り込まなかったら里は遠からず消滅して、忍たちも離散していた。むしろ彼らは感謝しているさ。里での仕事は木ノ葉崩しなんぞ退屈極まりないことをするより、よっぽど楽しいのだから貴様の下劣な妄想でちょっかいかけてくるのはやめてもらおう!」
木ノ葉崩しなど容易いことだと言外に言っているように聴こえたダンゾウは、語調を強めた。
「貴様は思いあがっているぞ、自分には不可能なことがないとでもいうつもりか!」
怒り狂うダンゾウを、十兵衛は冷然として見返した。ダンゾウの呼吸が静まりかけたところへ、彼はさらに冷然と爆弾を投げつけた。
「無論、俺にも不可能なことがあるさ。それはお前以上の失敗をやってのけるということだ」
こういう言い方をされて怒らずにいられる人物は、きわめて広くて深い度量の所有者であろう。そして、そういう人物は、滅多に存在しないのである。当然、ダンゾウは稀少な例外ではなかった。
「さて、用は終わった。ヒルゼン様の墓参りついでの用事だったが、時間をかけ過ぎた」
「───帰れると思うのか?」
ダンゾウの言葉と同時に四方から襲撃する忍たち。しかし、十兵衛は退屈そうに、淡々と対応する様子は、まるで戦闘ではなく掃除や単純作業をするような熱のなさであった。
「木遁・大槍樹」
地面から先端のとがった大樹を出現して忍たちは串刺しとなり、部屋の床や壁を流血で塗装する。
ダンゾウへ挑戦的笑みを向けて、十兵衛は消えた。
飛雷の術で木ノ葉隠れの里の外へ転移した十兵衛を迎えたのは三人のくノ一だった。
「お帰りなさいませ、十兵衛様」
「時間通りだ。ありがとうパクラ」
十兵衛が鷹揚に答えた相手はかつて砂隠れに所属して、表向き死亡している忍パクラだった。そしてみたらしアンコ、卯月夕顔もいた。彼女らによって十兵衛を転移したのだ。
「まったく、この術を単独で操れたご先祖様や四代目はバケモノだな」
不敵に笑いないがら十兵衛が呟く。
飛雷の術は極まった情報処理能力、ずば抜けた空間認識能力と四次元的思考が揃って初めて発動できる忍術。本来三人以上が役割を分担して発動できる術を、一人で軽々扱える千手柱間、波風ミナトのような忍はごく稀と言える。木ノ葉に存在する忍術を全て修得している猿飛ヒルゼンであっても実戦では使うことはなかったであろう。
「さあ、帰ろうか、俺たちの里に……」
傍らにみたらしアンコ、パクラ、卯月夕顔を伴って、十兵衛は歩き出した。
エロ以外にも呪術廻戦編並に書きたいことがありすぎてしまった……。
木ノ葉隠れでイチャイチャパラダイスがが人気だそうだから、こっちは水滸伝のノリでいくとしよう、というのがオリ主。強い宋江がオリ主でパクラは林冲とかそのへん。