※この作品はR-18です。

愛のままにわがままに   作:生死郎

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貞淑であろうとする真面目な人だけど若いツバメに夢中となっているゼノビアが好きです。聖杯を入れてレベル100にもしました。


Fate/Grand Order編
ゼノビア


 微小特異点を消滅させて、聖杯を回収した藤丸立香と彼のサーヴァント・ゼノビアは、カルデアに帰還した後、マイルームで休息を取りながら和やかに談笑する充実した時間を過ごしている。

 

 ゼノビアはサーヴァントだ。既に死者ではあるのだが、それでもまだ女として枯れたつもりはない。自分は今を生きる者ではなく、エーテルで形作られた人理の影法師と理解しているが、納得ができるかは別の問題である。

 

「ふふ……。さて、私はそろそろお暇するとしよう。あまりマスターを独り占めしては彼女さんは嫉妬するだろうからな」

「そんなこと言われても、まず彼女なんていないよ?」

 

 妻を名乗るバーサーカーはいるけれど、続きは胸中で留まり困惑気味に返す立香。

 

「というかさ、何故いることが前提みたいなことに?」

 

 立香の反応にゼノビアのほうが驚いてしまった。

 

「若いお前がこうしてカルデアという組織に長い事所属していれば、てっきり恋人でもいるのかと思っていたが……」

「いやいや、それがいないんですよ」

「そうなのか、意外だな……」

「私がアウグストゥスと認めたほどの男だ。大命があるとは言えそのような男を放っておくとはな……」

 

 かつてローマ皇帝が名乗っていたアウグストゥスとは元は『尊厳者』を意味するラテン語の言葉。ゼノビアは生前より資格があるものであれば、アウグストゥスだと考えて息子にも名乗らせていた。そしてマスターである藤丸立香もカルデアのアウグストゥスであると認めている。

 

「それでは好きな娘はいないのか?」

「……っ」

 

 返事に詰まる立香。これほど分かりやすい反応もないだろう。

 

「別に言いふらしたりなどしないから、なんだったら人生の先達として相談に乗ってやっても良いのだぞ?」

「えっ、いやあっ……どうしよう」

 

 グイグイと迫るゼノビアにたじたじになる立香。耳まで赤くなっていた。

 

「別に照れなくてもいいのに。誰かを好きになることは素敵なことだと思うぞ。勿論、無理にとは言わないが……私でも何かいいアドバイスができるかもしれないだろう?」

「……引きませんか?」

「ん? 当然だろう」

「ゼノビア……」

「大丈夫だ。マスターは私から見ても立香な男だ。自信を持て」

「ゼノビアだよ」

「うん?」

 

 続けて呼ばれて、ようやく話がかみ合ってないことにゼノビアは気が付いた。

 

「だから、俺が好きな人はゼノビアなんだよ」

「……え、私か?」

 

 時間にして数拍の沈黙であったが、彼の言葉を理解するまで、それがひどく長いものに感じられた。

 

「……ほ、本当に?」

 

 予想だにしていない事態に、頭が混乱していた。ゼノビアはまさか彼が自分を女性として意識していたとは、夢にも思わなかった。

 相談に乗るなどと豪語しておきながら、驚きでろくに声をかけることさえ出来ずにた。

 

「今日だって、食事をするとき食器を丁寧に扱うゼノビアの指が色っぽく見えたり、二人きりと思ったら俺は……っ」

 

 ゼノビアに非があるわけではないが、多感な時期の彼を無意識に追い詰めていた事実と、軽い気持ちで立香の想い人を訊き出した自分の迂闊さが恨めしかった。

 サーヴァントであり、かつて夫がいた身である自分と比べて、彼は今を生きる人間で二〇歳目前の脂の乗った若者である。とても釣り合うとは思えない。思えないはずなのだが──

 

(マスターが私のことをそんな風に見ていたなんて……)

 

 夫がおらず、心を寄せる拠り所を失って久しいこの自分に。

 そう考えた途端、立香の肉体に抱いた感情を思い出して背筋がゾクゾクと震えた。その芽生えた衝動はあってはならないと思いつつも胸が高鳴り、落ち着かなくなる。

 しかしゼノビアの肉体は、自らの意志に反して火照りはじめた。

 

「ごめん、ゼノビア。忘れてくれ」

 

 そう言って謝る立香の手をゼノビアは咄嗟に掴んでいた。

 

「ゼノビア?」

「……勢いに任せて貞淑ではない行動をしてしまうのは私らしくはない。ないのだが、今日は特別だ」

 

 状況が呑み込まない立香に構わず、ゼノビアは彼を引き寄せて唇を重ねた。

 

 

 ◇◆◇

 

 

「んっ、んふぅ……」

 

 ゼノビアも、自分の思い切った行動に緊張しているが、立香は思いに区切りをつけようとしたつもりがキスで返され、より混乱を極めていた。

 

 熟れた肉体は火照りを抑えきれず、夫は既に亡く、寄る辺を求める自分の弱さを免罪符にして、男にすがりついてしまった罪悪感を覆い隠す。

 

 ゼノビアはその、敗戦後の奴隷時代を思わせるような服──というよりビキニ──のまま、しかし黄金の枷を外して、立香の首にしがみつくように腕を回して抱き着いた。

 激しく打ちつけられている鼓動と、硬くがっしりとした胸板の逞しさが伝わってくる。

 

「存外、大きかったのだな……」

 

 密着してみると、改めて彼の逞しさを感じることができた。歴戦のマスターといえどまだ立香本人は少年だと思っていたが、もうとっくに肉体は立派な男性になっているのだと思い知らされてしまった。

 

「───」

「ふふっ……遠慮することはない。今日は特別なのだから」

 

 立香とゼノビアの背の高さにそれほど差はない。だからこそ、ゼノビアが立香の首にまわしたことで立香とゼノビアの顔が触れ合うほどに近くなる。

 

 どれだけ戸惑っていても欲望には正直なもので、興味津々な目で見つめつつ触れていいものかとあと少しで触れられる距離で手を彷徨わせていた。

 身体こそ大人に成長しつつあるが、女性経験が皆無なのがありありとゼノビアに伝わってきて可愛らしく見えて来た。

 

 若くて瑞々しい同年代の異性ではなく、歳の離れた自分に興奮してくれていると思うと、愛おしいとさえ思えて来る。顔は真っ赤で息も少し乱れており、今はまだ理性の制御ができているようだが、張り詰めた欲望が弾けたら一気に襲い掛かってきそうだ。

 服越しでも彼の熱い体温が感じられて、彼がゼノビアに抱いていた思いをぶつけれる瞬間に期待してしまう。

 そのために立香には、遠慮という無用な配慮を忘れてもらわなければならない。

 

「あの……本当に、いいの?」

「告白してくれたのはマスター……立香だろう?」

 

 細く長い指で彼の頬を撫でつつ、ゼノビアは吐息を感じ取れる距離まで顔を近づける。間近に迫ると彼の瞳が小刻みに揺れて動揺しているものの、興奮のあまり心臓が破裂しそうなほど激しく脈打っているのが伝わってくる。

 

「ぜ、ゼノビア……っ」

 

 ゴクリッと、喉を鳴らして生唾を飲みくだす立香。言動が一致していないところで、本当にゼノビアに劣情を催しているのがよくわかった。ゼノビアは初々しさに微笑みつつ、ゼノビアは唇を押し付けた。

 

「むっ、んむぅ……っ」

 

 ゼノビアは瞼を閉じると柔らかく温かい立香の唇の感触が全身へと広がっていく。

 

(キスしてしまった……立香と、キスを……)

 

 驚きのあまりにされるがままになっているが、本能が荒れ狂ってズボンのなかで押し上げている熱い感触が伝わって来た。

 

「ゼノビア……」

 

 差し出すように伸ばして来た彼の唇を咥えるように、濃厚なキスを交わしていく。ゼノビアは高揚のあまり脳天まで痺れて来た。

 

「んぁ、ちゅ……っ、んふぅ……そう、その調子だぁ……」

 

 熱い吐息をこぼして、唇を歪ませながら押しつけ合う。久しく忘れていた熱烈な情動に、ゼノビアも呼応するように興奮を高めていく。

 密着する面積を広げ、唾液を流し込んで自分の存在感を刻みつけるように、淫靡な音を立てて貪る。

 

「はむっ、んぅ……キスって、こんなに興奮するんだね……」

「私も、久しぶりだからだろうか……年甲斐もなくドキドキが止まらないんだ」

 

 顔を捻りながら唇を絡ませ、吸いついたり啄んだりと、立香とのキスの心地に陶酔する。立香は最初こそ受け身一辺倒だったが、すぐに舌を伸ばしては唾液を絡め取り、口腔粘膜の感触を楽しむように口づけに没頭していく。

 

 生前の夫の貌が脳裏をよぎりながらも官能的な心地に衝動が膨れ上がり、鼻息を荒げては何度も唇を重ねた。

 そうして暫くの間、艶めかしい水音を奏で、まるで恋人同士と言わんばかりの熱烈なキスに溺れていった。

 しっかりと彼の思いを感じたところで、自然と顔を離す。

 

「あぁ……ゼノビア」

「はふぅ、んっ……立香」

 

 まるで清く初々しかった乙女に戻ったような錯覚さえ覚えながら、互いに見つめ合う。ゼノビアはキスだけで呼吸が乱れるほど興奮するとは思ってもいなかった。

 

「まさかゼノビアとキスできるなんて、夢みたいだ……」

 

 ゼノビアはどうしても年齢差を意識してしまうが、彼はまるで気にした様子もなかれば、むしろますます劣情を募らせていた。

 

 久しく忘れていた悦びが体内で肥大化していくなか、立香が息を荒げて熱い眼差しを向けていた。

 

「ゼノビア、俺っ……もうたまらないんだ……っ」

 

 切実で、それでいて肉欲に彩られた瞳で訴えてくる立香。ただお互いを求めてセックスをしたいという意思が溢れていた。

 立香の積極的な姿勢にゼノビアは軽く舌なめずりし、彼を誘導するようにベッドに腰を下すと両脚を開き、褐色の太ももと、太ももの付け根のデルタゾーンを辛うじて覆うほど面積の狭い黒色の薄布を見せつける。

 

「ああ、構わない。立香がしたいようにしてみて」

 

 自らの恥部を見せつける羞恥に鼓動は加速しているが、年上の威厳を保つために挑発的な態度を装う。

 そして立香も衝動の昂ぶりによって気が大きくなっているのか、立香はすぐにゼノビアの真正面に陣取った。

 

(ああ、見てる……立香が、私の恥ずかしい場所をギラギラした目で……)

 

 熱烈な視線を浴びて、思わず腰をくねらせてしまう。不躾な視線を向けられたら普段であれば羞恥を感じながらも不快に思うものの、立香の視線には情欲を煽られてしまった。

 興奮のあまりいやらしい蜜が分泌されて下着に卑猥なシミができあがっていあないかと、少なからず心配になってしまう。

 

「さ、触るよっ」

「あっ……! 立香に大事な場所を触られて……っ」

 

 最初からそのつもりではあったが、男の指が股間に触れると、反射的に身を強張らせていた。立香は秘密の花園を前にして気持ちを落ち着けられず、ゼノビアの反応に気づくことなくクロッチに指をかけてずらしてきた。

 

「これが女の人の、ゼノビアの……っ!」

 

 薄布をずらすと、その下からキスによる興奮で、うっすらと潤みを帯びた艶めかしいサーモンピンクの花弁が露わになり、押し込められていた淫臭が漂う。

 

 立香はゆっくりと割れ目に指を第一関節ほど沈め、上下左右に動かしていく。しかしそれは丁寧で、ゼノビアの粘膜を傷つけないようにおっかなびっくりで、初めての緊張に加えて気を遣ってばかりで勢いのある大胆さがまるでなかった。

 しかし、立香は徐々に手の動かし方が変わっていく、ジワジワと甘い痺れが下腹部からゆっくりと広がっていたが、さらに慣れない手つきながらも粘膜を引っ掻き回していく。

 

「んひぃいっ!?」

 

 指の先端が敏感な媚肉に軽くめり込む。絶妙な力加減にゼノビアはたちまちくぐもった嬌声をあげて肢体をくねらせた。

 

「これくらいが、いいんだね?」

 

 ゼノビアの反応を伺いつつ、さらに手首の動きを加速させる立香。

 

「ひくぅぅう……っ! やっ、これいいっ……! ジンジン痺れるぅ!」

 

 ビリビリと股間に生じる甘美な刺激によって、ゼノビアの口から艶めかしい声がこぼれた。

 

「んくぅうっ! そう、その調子ぃ……ぁあんっ! 最初は繊細に、そして徐々に大胆にぃ……あぁああん!」

「はい……はいっ!」

 

 立香は最初の気を遣う愛撫が噓のように、手首を返しては粘り気を帯びた粘液を掻きわまして、たっぷりと刺激を与えて来る。立香の愛撫は熱烈でゼノビアの肉体が痙攣をはじめては震える唇を抑えきれない。

 

「こんなの、絶対にダメなのに……ぃんっ、いけないことをしていると思うと余計に興奮するなんて……!」

「いけないこと、か……」

 

 ゼノビアを啼かせることで幾分か自信がついたのか、立香は着実に自発的に動きを見せはじめた。

 

「こういうのは、どうかな?」

 

 立香は悪戯めいた笑みを浮かべると、指に自分の唾液をつけて嬲っている淫裂の下にある肛門へ侵入させた。

 

「ひゃうっ!? り、立香そこは……んぁあっ!」

 

 彼がここまで強気な行動に出るとは予想できなかったゼノビアは、指がアナルを穿たれる衝撃に目を剥くが、同時に肌が粟立つほど身震いしながら官能的な嬌声をあげていた。

 

(お、お尻なんて弄られたことないのに……!)

 

 普段の生活のなかで刺激らしい刺激を受けたことがない場所なだけに、衝撃は鮮烈なものだった。

 

「大丈夫みたいだな」

 

 立香は過敏に反応するゼノビアの様子から問題なしと判断し、窄まりを引っ掻き、捻りを加えて着実に穴を広げて穿っていく。

 

「んくぅぅ……まさかお尻に指を挿される日がくるなんてぇ、あぁあっ! グリグリされてるぅ!」

 

 体温が上昇してじっとりと汗が浮かび、慣れない異物感にピクピクと太ももを痙攣させるゼノビア。立香はそれを間近で見つめながら、鼻息を荒げて尻穴へ指を突き立ててくる。

 

 性器を擦られ、尻穴に指が埋まっているなど、傍から見ればさぞかし滑稽なことだろうが、こみあげてくる快楽の前では羞恥や尊厳など霞んでしまう。

 

 ゼノビアは肛虐の快楽に声が思わずこぼれる。爛々と瞳を輝かせた立香は尻穴に埋めた指を捻って転がし、小さく前後させては腸壁に摩擦を与えて責め立てる。ゼノビア自身にも無様な姿を晒している自覚はあるが、それが心地よかった。

 

「あぉ、おっ……んぃ、お尻っ、搔き回されて……あんっ、恥ずかしいけれど、それがいいのぉ!」

 

 指による刺激に応じて、反射的に収縮を繰り返す尻穴。排泄器官を弄られるのが、これほど感じるものだとはゼノビアも知らなかった。

 

 括約筋が強く締め上げても、立香の指は腸内で蠢いては未知の悦びを刻みつけられる。そして同時に敏感な性感帯である淫裂も刺激に晒され続けているゼノビアは、無意識に腰を浮かせては、とめどなく淫らな声を漏らし、頭を突き抜けていく電撃に襲われ頭の中が真っ白になった。

 

 もはや限界を察し、恥じらいもなく絶頂の到来を訴えた。手指に弄ばれ、大人としての尊厳も意識する余裕すらなく高らかに叫んだ。

 

「イクんだね!? 最期まで頑張るから、いっぱい気持ちよくなって!」

 

 立香は嬉しそうに手首の振りを加速させえ膣口を掻き回し、尻穴を引っ掻きながら引き抜いた。

 

「ひぐっ!? あぁあっ、イク! イクイクッ、イッ──ひぃぃいっ!!」

 

 破裂寸前の衝動にダメ押しの刺激を加えられた瞬間、甘美な衝撃が全身を駆け巡り、ゼノビアは顎を目一杯仰け反らせながら黄色い悲鳴を迸らせる。獣さながら雄叫びをあげてベッドに倒れ、指に嬲られていた淫裂がギュッと閉じてガクガクと腰を痙攣させて絶頂へ昇り詰めた。

 

「イッてしまった……立香にオマンコとお尻の穴を弄られて、みっともなくイッてるとこを見られて……でも凄く気持ち良かったぁ」

 

 甘く痺れる官能の余韻に身を任せながら、ゼノビアは乱れた呼吸を整えていく。

 

「ゼノビアが、あんな声を……!」

 

 一部始終を見届けた立香は達成感に声を震わせているが、ずっと思い人の痴態を見続けてきて下半身に熱が集まることを自覚していた。

 

「ふぅ、ふぅ……んぅ……っ、だらしのない女ですまない。立香が思いのほか上手で我慢できず……くっ……情けない。……でも、今度は、私がしてあげる」

 

 まだ余韻が抜けきっておらず、身体に上手く力が入らないが、このまま興奮しきった立香を放置することはできなかった。立香を自分の横に座らせて、官能に弛緩した身体をゆっくりと起こすと彼にもたれかかって仰向けに押し倒した。

 

「ゼ、ゼノビア?」

「大丈夫、私に任せて……」

 

 ゼノビアは甘い痺れの残る身体を這わせて立香の上に覆い被さり、躊躇いなくベルトを外してズボンを緩めると、そこへ手を滑り込ませて勃起したペニスを取り出した。

 

「すごく、大きい……こんなに硬くして……」

「あぁ、ゼノビアが俺のちんぽを……っ」

「ふふふっ、じっとしていてくれ、立香。今度は私が気持ちよくしてやるから」

 

 余裕を装いながらも、手のひらから伝わる硬さと熱さに震え、ペニスから漂う生々しい牡の臭いに下腹部が熱くなり疼いてくる。それを挿入される瞬間を想像しながら、ゆっくりと握った手を上下させた。

 

「ふあっ!? くぅ……っ!」

 

 戦士女王のあだ名を持つ女傑とは思えない、優しく柔らかな手肌の感触がペニスに鮮やかな快感をもたらし、彼はたまらず声をあげていた。

 

「ふふっ、すごく熱くて火傷してしまいそうだ……どうだ? 気持ちいいか? 痛くないだろうか?」

「ゼノビアの手、柔らかくて……すごく、いいですっ」

 

 カリ首に指をかけながらしごくと、ピクピクと震えて悦んでいるのが伝わってくる。身体つきは逞しいが、こうしてされるがままになっている姿にゼノビアは愛嬌を感じられた。

 

「ふふ……手の中で元気に暴れている」

「だってゼノビアにしてもらえるなんて、夢みたいで……」

「嬉しいことを言ってくれる。じゃあここはどうだろう?」

 

 自然と顔が綻ぶ。そしてもっと悦ばせたいと、肉幹を扱いていた手を下へと這わせて玉袋に触れる。

 

「んぁ……そ、そこはっ」

 

 力加減を意識しつつ袋を揉み始める。シワシワの袋は弾力があり、睾丸の適度な硬さがアクセントになって触り心地が良い。

 

「こんな感じがいいのね。おちんちんが脈打ってる……」

 

 密着している身体からも彼の熱さがゼノビアには伝わってくる。ゼノビアが直接性感を受けているわけではないというのに、再び下腹部が疼き出していることを感じた。

 

「あぁ……ゼノビアに触れて貰えば、どこだって気持ちがいいよ」

「まったく、おだてるのが上手だな」

 

 というもののゼノビアも単純なもので、わかりやく反応してくれる立香に思わず頬が緩んでしまう。そしてしばらく玉袋を揉んだあと、改めてペニスを握り直して絞り上げていく。

 

「うっ、あ……!」

「あら、おちんちんの先っぽからお汁が……」

 

 快感の波に蕩けてゼノビアにされるがままになっていると、間もなく先走りの汁が分泌されはじめていた。

 徐々に滴るほど溢れて指に絡みつき、饐えた牡の臭いが立ち込めて鼻腔から脳へ到達し、しごくゼノビアの呼吸も乱れてきた。

 

「んふっ……本当に大きいな。こんなにすごいの、私に入るだろうか」

「お、俺のが……ゼノビアに……ぅ!」

「あんっ、急に暴れるな……そんなに、私としたいのか?」

「は、はい! したいです。ゼノビアと……セックスを」

 

 立香に躊躇うことなく言い切られたことで、ゼノビアは顔が熱くなる。

 

「……そうしたいのだけど、私にも立香がイクところを見せて欲しい」

 

 そう言うと、ゼノビアは立香のシャツを捲り、露わになった乳首に吸いついた。

 

「ゼ、ゼノビア……?」

 

 熱く湿った舌の感触に、ときどき息を詰まらせる立香。ペニスのしごきと相俟って、徐々に彼が腰を浮かせていく。そんな素直な反応に、しゃぶる舌にも熱が入る。

 

「れろれろ……ちゅ、ちゅっ、んふぅ……どうだ? 男の人も乳首で感じると聞いたことがあったのだが……」

「少しくすぐったいけれど、気持ちいいよ」

「それはよかった。ちょっとした思いつきで、かつての夫にもしたことがなかったから」

「俺が、初めて……?」

「ええ……だからちょっと心配だったけれど……んっ、ちゅぷ、んれろっ」

 

 立香に効果があるのを確認すると、手コキを続けながら執拗に彼の乳首を嘗めしゃぶる。胸を嘗める刺激は微弱ではあるが、夫にもしたことがないという事実が、彼の情欲を搔き立てていく。そしてペニスの震えがいっそう大きくなり、射精に向けて昂っていく。

 

「ぴちゃ、んんぅ……手のなかで、立香がすごい暴れている……んぅ、そろそろ出そうかな?」

 

 力を抜くとペニスの勢いに引っ張られそうになる。それほど射精を求めて勢いよく跳ねまわる。若い欲望の力強さを直に感じて、ゼノビアもますます下腹部が熱くなってきた。

 

「うあっ……気持ち良すぎて、もう出るぅ……っ!」

「いいぞ、出して……若くて濃い精液、出してぇ……んっ、ちゅぱ、れろれろっ」

 

 ゼノビアは立香の乳首を吸いながら、先走り汁でドロドロになった手の動きを加速させる。既に限界寸前だった立香に抗う余裕などなく、集積した欲望が一気に尿道を駆け上がっていった。

 

「うくっ、そんなにされたら……ぁあああっ!」

「んっ……! すごいドクドク脈打って、熱いのが指に垂れている……んふっ、精液がこんなところまで……」

 

 ゼノビアの手に包まれたペニスの先から溢れ出した白濁液は、堪えていた反動もあってか立香の胸板にまで飛んできた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……っ」

 

 忙しく肩を上下させながら射精感に喘ぐ彼を見下ろしつつ、その胸板へ舌を伸ばして付着した精液を嘗め取った。

 

「れろ……んっ、ふぅ……これが立香の味、か……」

 

 艶っぽく頬を上気させ、うっとりと呟いた。ねっとりと絡みつく濃厚さと、鼻に抜ける生臭さとわずかな苦味。夫のものではないというのに嫌悪感は微塵もなく、この味わいに女としての本能にいっそう火が点るのを感じる。

 

「どうだった? 射精、気持よかった?」

「あ、ああ……すごくよかった。自分の手とは、全然違って……」

「ふふふっ」

 

 最後の一滴まで搾りだそうとペニスを扱きながら微笑むゼノビア。

 

「あっ……服は大丈夫?」

「気にしなくていい……そもそも、射精させたのは私だからな」

 

 そんなことよりも、ゼノビアには立香の火照り汗の浮いた身体が艶っぽくてたまらない。さらに彼自身も、射精を終えて興奮が治まるどころか、ペニスは依然として硬く若さが漲っていた。

 

「まだとっても元気じゃないか……このまますぐでも、大丈夫か?」

「うんっ……もちろんだよ!」

 

 興奮冷めやらぬ立香は、大きく頷いた。

 

「あんなに出したばかりなのに……」

「だってゼノビアとこんなことになるなんて、夢にも思っていなくて……」

 

 男にここまで真っ直ぐに思いを伝えてくれたことが今までのあったか怪しかった。ひたむきな思いがゼノビアには嬉しかった。

 

「私もだ……そんなに私のことを思ってくれてありがとう。だからお前のはじめてを貰いたい」

 

 熱心な瞳で見つめてくる立香の姿をもっと見ていたいと思うものの、悠長に構えていられるほどゼノビアには余裕はない。若く滾ったペニスに直に触れて、精液の味を思い出したことで満たされていなかった肉体が燃えるように熱かった。

 

 早くこの衝動を鎮めたいと、一秒でも早く彼を求めていた。立香を仰向けにしたまま素早く起き上がり、パンティーを脱ぎ捨ててその上に跨った。

 

 一度の射精では萎えることがない肉幹に、愛液に濡れて妖しく光る陰唇がヒクヒクと物欲しそうに蠢いている。

 

 ゼノビアは腰を浮かせると、反り返っているペニスに手を添えて位置を調整する。

 

「あっ……!」

 

 ぬるりと、発情して淫蜜にまみれた陰唇に亀頭が触れて、立香がたまらず身を硬くし、情欲に満ちた眼差しでゼノビアを見つめる。

 

(私とうとう、立香とセックスをするのだな……)

 

 貞淑とは一万光年離れた行為だが、自身の行動に淀みは無く、肉幹を手で支えながら腰を落として、一息に膣内へと招き入れた。

 

「んんんぅ!」

 

 異物によって体内を広げられる感覚に喘ぎ、次の瞬間にその熱さに身悶える。膣奥まで逞しい牡の存在感が伝わって、強烈な悦びが全身を駆け抜けていく。

 

「あ、ああっ……俺、ゼノビアとっ!」

 

 ゼノビアはペニスの心地を嚙みしめながら、彼によく見えるよう結合部を見せつけている。互いの陰毛が絡み合い、長大なペニスを根元まで呑み込まれている。ペニスに負けないほど熱くぬめる膣粘膜でペニスを締めつけて刺激してやると、生じる快楽が立香に現実を突き付けている。

 

「童貞卒業おめでとう。立香」

 

 時おり夫の顔が脳裏によぎるが、後ろめたさを覚える余地もないほどに悦びが大きくうねりとなってすべてを吞み込んでいった。

 

「うくぅ……! ゼノビアの膣内、ぬるぬるで……包み込まれているようなっ」

 

 根元まで肉幹を咥えられた立香は、ペニスにまとわりつく感触に声を震わせた。

 

「立香はそのままにしてて……あは、あぁん……っ、私がいっぱい動いて気持ちよくしてあげる」

 

 手で握った時とはまるで違うため、肉幹の形を確かめるようにゼノビアは率先して腰を動かしていく。引き抜く際にひっかかるカリ首に太腿が震え、気を抜くとうっかり力が抜けそうになるが、より強い官能を求めて腰に力を込めた。

 

 膣孔をこじ開けられ、亀頭に突き上げられながらも、ゼノビアも肉幹の表面に襞を絡みつかせ、搾るように責め立てる。

 

「んくぅ……ゼノビアッ、そんなに動かれたら……ぅあっ!」

 

 弱々しい声で訴えられるが、ゼノビアは止まらない。抽送するたびに目が眩みそうになるほどの愉悦が全身を奔り、感じ過ぎて自ら動くことが辛くなるほどだというのに、肉欲に突き動かされた腰が意思にかかわらず一定の間隔で上下の律動を繰り返していく。

 

「あぅ、ぁあんっ! 立香のおちんちん……いいところに擦れて好きっ、気持ちいいっ……気持いいっ」

 

 一突きするたびに喉を震わせて嬌声をあげる。立香を見下ろしながら、膣内を圧迫する肉幹の感触を確かめるように媚肉を締めつけていく。

 

 粘膜を摩擦される感触に背筋を震わせ、亀頭をぬかるむ穴の奥へと押し込んでやる。肉と肉がぶつかり合っては珠の汗を飛び散らせるほど、しきりに肢体を捩らせては喘ぎ乱れる。

 

「あぉ、おんっ、おちんちん奥まで届いて……んぁ、子宮が押し上げられているみたいでっ!」

「くっ、ふぅ……ゼノビアに褒めてもらえて嬉しいなっ」

 

「あっ、あはぁんっ……腰が止まらないのぉぉっ……ああん、オマンコに擦れてるっ、はああッ、子宮に擦れてるううっ、あああッ」

 

 いつの間にか立香をひたすら求めるようになってゼノビアのほうが夢中でピストンを繰り出していた。

 

「ゼ、ゼノビア……もっとゆっくりしてくれないとっ、すぐにぃ!」

 

 膣腔のうねりに翻弄され、早々に立香の表情から余裕が消えた。そしてひたすら貪るゼノビアも同じで、張り詰めた亀頭で奥まで突き上げられると、抗いようのないほどの快楽が脳天まで響いてくる。

 

「私も、私ももう少しだからっ……!」

 

 立香に現界が迫ると同時に、ゼノビアにもまた絶頂の津波が間近まで迫っていた。自然とどちらからともなく手を繋いで一心不乱に腰を振る。腰が抜けそうになる快感に悶えながら、渾身の力を込めて膣奥へ亀頭をぶつけ続けた。

 

「くぅうっ、ゼノビア……ゼノビアァッ!」

 

 目も眩む悦楽に意識が飛びかけ、下腹部の震えが止まらなくなる。

 

「あぉおっ、立香! 立香!」

 

 互いに呼び合いながら、マスターである男の力強さと熱気に包まれて、ゼノビアは彼とともに頂きへと昇り詰める。

 

「す、すいません! 俺はっ……」

「きて! 来て立香! このまま、このまま──ぁああああっ!!」

 

 恥も外聞もなく、肉欲を貪る。そして迸りがゼノビアの膣内で解き放たれ、大きく脈動するペニスから白濁液を注がれる感覚に全身がのたうつ。

 

 貞淑さの欠片もないが、甘美な放出を味わい、すべてを曝け出す解放感はまさに至福だった。

 

 やがて二人の荒い息遣いだけを響かせながら、絶頂の波に揺蕩う。

 

(喉がカラカラになるまで叫んで、みっともないところもいっぱい見られて……セックスであんなに乱れたの、初めてだ……立香が若いせいだけじゃない。こんなものを知ってしまったらもう……)

 

 肉感的な肢体を戦慄かせて完全に蕩けたゼノビアは、かつてないほどの充実感に包まれながら、立香に覆い被さるように倒れこんで余韻に浸るのだった。

 

 

 ◇◆◇

 

 

 鎮まることのない情欲に身を任せて互いを貪るようなセックスを続けて三回も行ってしまった。

やがて熱が引き、欲望を曝け出し合った恥ずかしさから無言で乱れた衣服を整てていると、立香がゼノビアにお礼を言った。

 

「ありがとう……ゼノビア」

 

 立香にとっては、ゼノビアとの最初で最後の逢瀬。そういう気持ちだったのが、ゼノビアは理解してしまった。

 自分の望むものを得るには、彼の言葉を受け入れるわけにはいかないと。

 無様でも、ふしだらの誹りが免れなくとも構わない。むしろ望むところである。

 

「明日、シミュレーター室で鍛錬をしようと思うのだが、付き合ってくれないか? その、それで鍛錬が終わったらだな……」

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