※この作品はR-18です。

乳を搾って人助け⁉   作:キャプテンキャップ

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 本年もよろしくお願いいたします。

 長くなったので分割しています。

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07 はじめてのさくにゅう 前編 ☆

 飯島胡桃(いいじま・くるみ)の胸の状態が良くなったとSNSで画像とともに報告があった日から数日後のお昼過ぎ。

 新米嘱託搾乳師の青年、大国大和(おおくに・やまと)は、再び飯島家を訪れていた。

 娘の胸の症状が改善したことに飯島夫妻の涙交じりの感謝の言葉をもらったあと、2階にある胡桃の部屋へ。

 

「胡桃ちゃん、入っても大丈夫?」

 

「あ、はぃ、どうぞ……」

 

 ノックしつつ訊ねれば、か細い返事とともに部屋の主である胡桃によってドアが開かれて中へ招かれる。

 初日に来た時と同じくローテーブルが置かれたラグカーペットに腰を下ろして気づく。

 

「あれ、このテーブル変わった?」

 

 前のは白一色の単純なデザインの折り畳み式だったような気がするが、目の前のこれは明るいウッドブラウンの脚にガラスの天板が置かれた、いかにもお洒落なローテーブルだ。

 

「は、はぃ。……その、前のは地味だったので……ネットで探して、可愛かったのを買ってもらいました……ど、どうですか?」

 

 気づいてもらえたのが嬉しかったようで、顔をほころばせ、大和の前に冷えた麦茶の入ったグラスを置いてから対面に座る胡桃。

 

「うん、凄くいいね。お洒落だしかわいいと思うよ」

 

 大和がそう評せば、えへへ……と照れたように笑う少女。いやお前の方がかわいいな! そう内心で叫びつつ、出されたグラスに口をつける。氷で冷やされた麦茶が美味しい。……とまたもや気づく。

 この氷入りの麦茶はどこから出したんだと。部屋を改めて眺めてみれば、本棚の横に小型の冷蔵庫を見つけた。前に来たときはなかったのに。この麦茶も氷も、あそこから

出してくれたのだろう。

 さらには、今は塞がれているが元は窓だった所にはレース地の薄いカーテンがかけられ、小物も増えて華やかな印象に。

 

 そして変化はよく見れば少女の服にも表れていた。ジャージ姿というのは前と一緒だが、明らかにジャージのランクが上がっている。前のヤツは光沢のない見るからにごわごわとした生地の野暮ったい緑色の物だったが、今着ているのは柔らかそうでいて(つや)のある生地。それが染色の黒に色気を与えていて、これはどこからどう見ても高級品だと分かる。……高級なジャージってなんだ?

 なにはともあれ、

 

「良く似合ってるね、そのジャージ」

 

「へぅ……あ、ぁりがとう……」

 

 褒められるとは思っていなかったのか、胡桃は肩をすぼめて下を向く。その顔は真っ赤っ赤。

 そんな美少女を可愛いなぁと()でつつ、彼女の変化に喜びを覚える大和。

 前よりも可愛さに溢れた部屋。そして本人もどうやらオシャレに目覚めたようで。服もそうだけど、髪も前より艶やかになっているようだし、ジャージから覗く肌も一層輝いている。

 

(怖かった前の搾乳師から解放された上に、胸の症状が癒えたことで気持ちに余裕が生まれたのかもしれない)

 

 そうだといいな。大和はそう思った。

 

 それは半分……いや、3分の1は当たっているが、残りは大和を意識してのことだ。

 部屋を可愛く(いろど)ったのは、大和に殺風景な部屋だと思われたくないから。

 部屋に冷蔵庫を置いたのは、大和にすぐに飲み物を出せるように。

 そして何より、自分を可愛いと思ってもらうために服も何着か新しく購入。もちろん下着も。

 昨日も夜遅くまで今日着る服と下着に悩んだ。……結局ジャージになったのはご愛嬌。でもブランド品なのでセーフ(?)

 

 

 

 前の怖い搾乳師はもういない。おっぱいの傷も先生(大和さん)のお陰で治った。

 

(先生が私のおっきなおっぱいをどう思っているのか分かんないけど、ダサい服と下着は見られたくない)

 

 その一心で胡桃は母親に頼んだ。腐乳臭の問題もあって直接会えなくてスマホ越しのお願いだったけど、すぐに頷いてくれた。

 Bカップ以上にまで育つ胸は腐乳症患者しかおらず、その数も決して多いとは言えないため、腐乳症患者に合うお洒落(しゃれ)なブラはそう多くない。あってもそれなりに値が張る。

 だけど胡桃の母親は首を縦に振った。「胡桃ちゃんの好きなデザインを選びなさい」と。

 それを横で聞いていたらしい父親も「ついでに部屋の家具も欲しいのがあったら言うといい」と言ってくれたので、両親の言葉に甘えて服と下着を何着か、そしていくつかの家具やカーテンのほか、小物類を買った。

 もしかしたら胡桃の様子から、新しく頼んだ嘱託搾乳師に娘が特別な感情を抱いたことを見抜いてのことだったのかもしれない。

 ……ちなみに、父親は娘と母の下着購入の内緒話を盗み聞きしていた罪で、妻からはその日の夕食からおかずが一品減らされ、娘からはその日電話がかかってこなかった上に電話しても出てくれなかった、という悲しい一幕があったのは余談である。

 

 ともあれ、両親の全面協力のもと、胡桃の自分磨きは始まったのだった。

 

 

 昨日、悩んだ末に胡桃が選んだのは着慣れたジャージだけど、下着には自信がある。

 可愛いブラをチョイスしたのだ。

 なので見られても恥ずかしくない。さあ来いどんと来い。

 

(いつ先生が「始めようか」と言っても、私は準備万端)

 

 ふんす! とその小さな鼻を小さく鳴らす美少女。垂れ目もいつもよりは凛々しく見える。

 お高いジャージと可愛いブラに、体とおっぱいを包んだ胡桃は無敵だった。

 

「それじゃあ胡桃ちゃん、そろそろ始めよっか」

 

 けれどその無敵は大和の言葉を聞いた瞬間、はじけ飛んだ。

 

(は、始まる! せ、せせせ先生の手、手でっ、今から私のおおおおおおっぱい、絞られちゃう!)

 

 初めて会った日に、短く触れ合った、あの大きな手。硬い皮に、ごつごつした感触。あれが大人の男の人の手。

 今からあの大きな手が、私のおっぱいに触れて、中に溜まった母乳を絞り出すんだ。

 どうやって絞り出すんだろう?

 それはきっと、揉むんだろう。

 ちらりと目の前の青年の手を見やる。

 あの手に今から揉まれるのだ。

 もしかしたら乳首や乳輪も触ったりするかもしれない。

 胡桃だって14歳。お年頃な少女は最近、ネットや腐乳症患者専用のスレであれこれと性知識を得ている。

 男の人がどうやって胸を揉むのか、どうやって乳首を触るのか。胡桃は知っている。むしろ年齢に比して知りすぎているまである。

 

(も、揉まれるだけじゃなくて、乳首をひねられたり爪でひっかかれたり指先で押されたりす、す()のかな? さささsさらぬg(さらに)は吸われたり! ででででも、せせんせいあふぁ(先生だ)ったら私オーケイしちゃうかも!?)

 

 豊富すぎる性知識は具体的すぎる妄想(映像)を少女にもたらしたようで、思考の一部が文字化けを起こしていた。

 結果、目をグルグルにした胡桃はお湯を沸かせそうなほど赤くした顔を勢い良く下げて、

 

「お、おねがい……しまっしゅ! へぅぅ……」

 

 と大きな声で盛大に噛みながらお願いし、噛んだことを可愛らしく恥ずかしがって大和を悶えさせたのだった。

 

 

 

 さて、搾乳である。乳を搾ると書いて搾乳。大和が夢にまで見た行為。それを行う時が遂に来たのだ。

 それも患者に負担をかける搾乳機は使わずに、自分の手で搾るのだ。

 ちらりと胡桃を見る。青年の視線に気づいたのか、きょとんと首をかしげる胡桃。かわいい。……ではなく、あの美少女の、あのたわわに実った巨乳を生で触るばかりか、揉みしだくのだ。

 これも立派な医療行為ではあるが、巨乳と腐乳臭が大好きな大和に興奮するなという方が無理だろう。

 

(なんならもう、股間が反応しかけてるし)

 

 萎えてはいるものの、先ほどから陸に打ち上げられた魚のように、ぴくんぴくんと跳ねているのをどうにか抑えているのが現状。少しでも気を抜けばすぐさま勃起するだろう。

 14歳美少女の前でズボンに高々とテントを張る社会人……事案どころか自殺物である。

 

(――こいつぁ、スリル満点だな)

 

 ハードボイルド風に言ってもただの変態発言だった。

 

 搾乳するといってもすぐさま行うわけではなく、まずは準備が必要だ。

 搾乳機を使わず手で搾る以上、噴き出す母乳で床が汚れてしまう。それを防ぐために大和が用意したのが、大きめのブルーシート。

 これを敷いてその上で搾乳を行えば、床を汚す心配はないのだが……

 

「この部屋だとちょっと狭いかな?」

 

 バッグから取り出したブルーシートを見せながら大和が言えば、こくこくと頷く胡桃が提案する。

 広げれば一辺3mはある大型のヤツだ。確かにこの部屋で広げるには狭いだろう。

 

「ぇっと、だったらあまり使ってない部屋があるから……そこで……する?」

 

「――いいの?」

 

「ぅ、ぅん……大丈夫」

 

 未成年の口から出た「……そこで……する?」の淫靡な言葉に大和の股間がオラオラとイキろうとするも、どうにか鎮まれぇい!と気合で(なだ)め――きれなかったので、黄門様の印籠(いんろう)よろしく母親の顔を思い出すことで亀頭(あたま)を下げさせることに成功。その代償に大和本人のテンションもちょっと下がった。

 

「……ど、どうかした? 先生、急に落ち込んだみたいだけど……」

 

 心配そうに顔を覗き込んでくる胡桃に、大和は誤魔化すように「いや、冷蔵庫の奥に隠してた秘蔵のシュークリームのこと思い出したんだけど、半年たってるからもうダメだよなぁ……」と芝居がかった仕草で大げさに肩を落として見せた。

 

「ぁう、それはしょんぼり……。わ、私もシュークリーム好きだから、先生が落ち込むの、分かる、よ」

 

 自分のことのように悲しそうな顔になる胡桃。ちょっとした嘘をきっかけに少女の好物をしることができたが、それ以上に罪悪感が半端ない。お詫びにこんど、シュークリームの詰め合わせを買ってこよう。

 

 

 

 

 

 ブルーシートを広げるのに十分なスペースがあるという胡桃の案内で向かったのは、物置に使っている部屋だった。位置的には胡桃の部屋の斜向(はすむ)かい。

 ちなみに2階には他にもリビング使いの広めの部屋、台所、風呂場、トイレが完備されている。これは腐乳症患者が家族と同じ空間にいられない為の処置だ。

 

「ここなら、ブルーシート広げても大丈夫。……だよね?」

 

「うん、十分だよ。ありがとう、胡桃ちゃん」

 

「えへへ……褒められた」

 

 部屋の電気をつけて上目遣いで尋(たず)ねてくる胡桃に、大和は8畳はある部屋を見渡して返せば、両手を頬に当てて嬉しそうにはにかむ美少女。

 

(あざと可愛いなあもう!)

 

 あざといと言ったが当の胡桃は無自覚である。

 それはともかく、大和は準備のため物置部屋とは名ばかりのほとんど何もない部屋の真ん中にブルーシートを広げた。

 それからバッグからいくつものT字型のブックスタンドを取り出すと、ブルーシートの端から20㎝ほど開けて下に一定間隔をあけて置いていく。するとブックスタンドに押し上げられてブルーシートが山なりになる。それをブルーシートの四方で繰り返して、最後に4隅にこれまたバッグから取り出した氷枕を置けば完成だ。

 ブルーシートの端が持ち上げられ、中心がくぼんでいるように見える様は、水の入っていないビニールプールのようにも見える。

 

「先生、これは?」

 

「この中で搾乳すれば、母乳で床を汚す心配がないでしょ?」

 

 困惑した様子で聞いてくる胡桃に自慢げに答える大和。

 なるほど確かに、これなら母乳が噴き出していくら流れ落ちようとも大きめのブルーシートが受け止めるだろうし、ブルーシートの四方が土手のように盛り上がっているので、零れ落ちた母乳がブルーシートの上を流れていっても土手にさえぎられて床を汚す心配がない。

 これは講習で習ったものではなく、手で母乳を絞っても床を汚さないようにと、大和が考え出したオリジナルの物である。……まあ、搾乳を手で行うのは世界中の搾乳師の中でも大和だけだろうが。

 ちなみに全て100均で購入した。なんせまだ給料が出ていない懐が寂しい社会人なので。

 

「さ、胡桃ちゃん、中に入って」

 

 大和に言われ、土手を崩さないようひょいと超えてブルーシートの中心に座る。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 続いて大和も中に。歩くたびにカサカサと音を鳴らしながら、まずはバッグを横に置いて胡桃の正面に座った。

 

「胡桃ちゃん、これから搾乳するけど大丈夫?」

 

「は、はぃ! ……だ、大丈夫! です! でしゅ!」

 

 普段から猫背の胡桃だが、今はさらに猫背になっていて、肩も耳にひっつきそうなほどに()()()()、視線もあっちこっち飛んで定まらない。漫画でいえばグルグル目だ。

 なにより小声の胡桃が大声を出している。そして噛んでいなかったのにわざわざ言い直して盛大に噛んだ。しかもそれに気づいていない。いや可愛いけど。

 要するに、全然大丈夫じゃない。カチンコチンだ。

 とはいえ、胡桃が体をこわばらせるのも無理もない。なんせ今から男の人におっぱいを見られ、あまつさえ手で母乳を絞られるのだ。

 多感な年ごろの少女には羞恥に過ぎる。

 

 大和は苦笑一つ、それから少女の緊張を取り除くべく口を開く。

 

「胡桃ちゃん、連想ゲームしようか」

 

「……連想……ゲーム?」

 

 いきなりの大和の言葉にきょとんと聞き返してくる胡桃。

 

「うん、連想ゲーム。ただし、連想して言っていいのは自分が好きな物だけ」

 

「? ん? ……ぅに?」

 

「そうだなぁ……例えばお題が『甘い物』だったら、僕は好きな『シュークリーム』って答える……みたいな」

 

「あ、ぅん……分かったよ、ルール」

 

 分かっていない様子の胡桃に例えを出すとすぐに理解したらしく、こくこくと頷いた少女はしばし考えてから「……なんでゲーム?」と聞いてくる。

 

「胡桃ちゃん、すごく緊張してるでしょ? だからゲームしながら緊張をほぐしていって、大丈夫そうになったら上着をとろうか」

 

「ぅ、緊張してるのバレ、た……?」

 

「そりゃあ、あれだけカチコチだったらね」

 

「ぅう、恥ずかしい……」

 

 両手で顔を隠す胡桃に笑いかけながら「それじゃあ始めよっか。出尽くしたら新しいお題ね」と大和。

 

「さっきの続きからね。『シュークリーム』」

 

「ぇと、えと……『カスタードクリーム』」

 

「ジャム」

 

 ――苺。――ショートケーキ。――……苺は最後に食べる派。――僕は最初に食べる派だなぁ……え、今のあり? ありなんだ。……じゃあ……いやあの答えから何を連想すればいいのさ。――えへへ、先生の負け、だね。じゃあ新しいお題は『漫画』、ね?

 

 2人はいくつもお題を変えながら答えあう。答えの数だけ相手の好きな物が分かっていき、お題の数だけ相手の理解が高まっていく。距離が縮まっていく。

 終始和やかな雰囲気でゲームが進み、胡桃の緊張もすっかりほどけたよう。

 ……なのはいいのだが、当の少女はゲームに夢中……というか大和のことが知れるのが嬉しくて当初の目的をすっかり忘れている様子。

 今も大和の答えた『ペンギン』から連想するものを考え中。ちなみにお題は『生き物』だ。

 

 楽しそうに体を左右に揺らしている胡桃に苦笑しながら、大和は「……仕方ない」と小声で呟いて、少女にそっと手を伸ばした。

 大和が手を伸ばしたのはファスナーのスライダーに付いている()()()

 ゲームに夢中の少女の代わりに上着を脱がそうというのだ。

 もちろん胡桃も気づいて、びくりと体を震わせたが――大和の意図に気づいて頷き一つ返して青年に身を預け、少し震え気味の声で『ペンギン』から連想した自分の好きな動物を答える。

 

「パ……パン……ダ……」

 

 少しずつ、ファスナーが下りていく。

 

「どっちも白黒で可愛いもんね。……レッサーパンダ」

 

「パンダ、つながりだね……んと…………アライグマ」

 

 ジジジ……とスライダーがエレメントをほどいていく音が、2人だけの会話(ゲーム)に混ざる。

 

「ん~……たぬき」

 

 スライダーが胸の丘を登って――下りていく。

 

「え、アライグマと、たぬき、さんって……同じじゃない、の?」

 

「違う動物さんだから、今度からは分けて見てあげてね?」

 

 ファスナーの開いた部分から淡いミントグリーン色のブラのアンダーベルト部分が見えた。

 

「そう、だったんだ……知らなかった。てっきりたぬきさんの今風の呼び方が、アライグマだと思ってた……えへへ」

 

「ぷっ……なかなか斬新な発想だ」

 

 2人が小さく噴き出している間にファスナーが下まで引き下ろされると、大和の手によってジャージがゆっくりと左右に開かれる。

 現れたのは乳白色の肌。鎖骨から下腹部までのなだらかな曲線が(なま)めかしい。

 次に大和の視界に飛び込んできたのは、たわわな胸を姫に見立てて守る騎士のごときブラ。しかしてその騎士(ブラ)にいかつい印象はなく、鮮やかなミントグリーンの色合いもあって逆に()()()()だ。

 ブラの表面を彩るのは、花々の刺繍(ししゅう)と散りばめられた極小のビーズ。前に送られてきた画像とは違うデザイン。

 可愛らしいフルカップブラジャーに包まれた胸が作り出す深い谷間に目を奪われそうになるのを必死にこらえながら、大和は胡桃に尋ねる。

 

「ジャージ、取るね」

 

 返ってきたのは言葉ではなく、頷き。

 それを答えに、大和はゆっくりと上着を肩から抜いていき――ブルーシートの上に落とした。

 上半身がブラのみとなった胡桃は今まで以上に顔が赤くなった。先程まで10秒に一度は目が合っていたが、今はあちらこちらに目が泳いでいて合わせようともしない。当然ではあるが、よほど恥ずかしいのだろう。

 だけどこれから、その上半身で唯一身にまとうブラも外すのだ。

 

「ブラも外すね」

 

「じ、自分で外す、よ?」

 

「……分かった。でも僕が目の前にいたら恥ずかしいだろうから、後ろに回るね」

 

 言って、大和は横に置いていたバッグをもって胡桃の後ろへと回り、座る。

 それを横目で見ていた胡桃は震える手を後ろに回し、ブラのホックを外そうとして――何度も失敗する。恥ずかしさと少しの怖さに指先が震えて上手くいかないのだ。

 胡桃が焦り始めた時、彼女の腰まである長い髪を左右に割って入り、震える少女の手に優しく触れる大和。

 

「大丈夫、落ち着いて。僕はちゃんと待ってるから、ゆっくりでいいよ」

 

 落ち着いた声音が胡桃の鼓膜を震わせ、高鳴る動悸とは裏腹に小さくなる震え。

 気持ちが()()()()としながら、ブラのホックを外す。今度は成功。

 それを見た大和はブラのストラップ(肩ひも)に指をかけ、静かに下ろして彼女の腕を滑らせていく。

 

「はい、胡桃ちゃん、肘にかかったブラを取って」

 

「……ん、はい」

 

 胡桃はまだ気持ちが飛んでいるようで、されるがままだ。しかもなぜか肩越しにブラを渡してくる。

 

「あ、こっちに渡すんだ」

 

 そして大和の手に残ったのは、特大のブラ。初めてブラのカップに触ったが、思っていた以上に硬い。でも内側は表面よりも柔らかく(なめ)らか。

 思わず匂いも嗅ぎたくなったが――それはどうにか自重した。

 

「どぅ? 先生、そのブラ可愛い?」

 

「え? あ、うん。とってもかわいいと思うよ」

 

 先に畳んでおいたジャージの上着の上にブラを置いていると、胡桃からの質問。急だったため動揺したが、なんとか答えた。

 

「えへへ……それ、自分で選んで買ったから、褒めて貰えて、嬉しい」

 

 お前の方がかわいい。略しておまかわ。大和の心情はまさにそうだった。

 

 

 さて、ようやく準備が整った。胡桃の上半身は何も身に着けておらず、これから使うジェルと液体タイプ2種類の乳液や最後に使う搾乳機もバッグから取り出して横に置いてある。ここまでくるのに1時間はかかっている。

 ちなみに搾乳機は胡桃に使うのではなく、ブルーシートにこぼれるだろう母乳を最後にこれで吸い取るために用意した。いってしまえば掃除機だ。

 

 さあ、ここからは待ちに待った搾乳の時間だ。長年、文字通り夢にまで見た搾乳タイム。自然、大和の鼻息が荒くなる。武者震いのごとく、身体がぶるりと震えた。

 できれば正面からおっぱいを見ながら搾乳を行いたかったが、胡桃が恥ずかしがるだろうと思いこのまま後ろからすることに。

 密着するのも悪いので、少し空間を開けてもいる。

 だけどこの方がいいのかもしれない。なにせ今の自分は鼻息が荒く、目も血走っていると思うから。ついでに股間もヤバい。むっくむっくと()き上がりつつあって、すでに半勃起(アイドリング)状態。少女の後ろなら今の状態を見られなくてすむ。

 胡桃がさっきから上の空っぽいのが気になるが。

 

(まあ大丈夫だろう)

 

 そう判断した大和は始める前に一応声を掛ける。

 

「胡桃ちゃん、始めるよ?」

 

「……ぁい」

 

「……」

 

 今のは返事だろうか? 返事だとしてOKなのかNOなのか。……うん、OKだと思おう。

 自分を納得させた青年は、まずは液状タイプ――液状乳液を適量手のひらにとり、人肌程度になるまで揉んで温め、胡桃の腕ごと抱きしめるように背中から手を回して……乳房に触れた。

 柔らかくも張りがあり、触れた指先が沈むと同時に押し返してくる。それでいて瑞々(みずみず)しい。張りで押し返した指先を乳肉から離さないと言わんばかりに吸い付いてくるのだ。

 そしてこの、なめらかさ。乳液を塗るために指先を動かせば、何の引っ掛かりもなく(すべ)っていく。

 大和は指先に五感を集中し、それをフルに使って少女の胸の形状を図り、妄想し、五本の指を走らせていく。

 後ろからなので胸を直接見れないのは残念だけど。

 

 ――だが、ここで大和は気づいた。

 

 大和の身長は180cm近い。しかもどちらかといえば、胴が長くて足が短いタイプの長身だ。間違っても胴長短足とは言いたくない。

 であれば当然、座高が高くなる。

 そして対する胡桃の身長は150cmちょうどと低い。身長差だけでも30cm近くある上に、胡桃は足が長いので、座高も低い。

 その結果、

 

(み、見える! 後ろからでも、おっぱいが見える!)

 

 肩越しに見える、乳白色の淡い肌色の乳肉。胡桃という名前には似つかわしくない、スイカと見間違うほど大きな胸。ぷっくらとしたゆるやかな丘の乳輪。その頂点に咲く、奇麗な桜色の乳首。

 

 その全てが、少し顔を下げただけで見下ろせたのだ。

 この時ほど自分の座高身長の高さに感謝したことはない。

 大和は胡桃のおっぱいを見下ろしながら、塗り残しが無いよう丹念に丹念に、乳液を塗りこんでいく。

 まずは鎖骨に近い乳肉の上の部分から谷間に向かって手のひらを落としていき、指の付け根まで指が埋まったら、今度は引き戻して逆側の(わき)部分へ。腕の上腕骨とつながっている大胸筋は、腋のくぼみ(腋窩(えきか))を作るのでそこもしっかりと塗っておきたいところ。なので大和は一度乳房から手を離し、胡桃の脇から手を入れ、腋下にもしっかりと乳液を塗りこんでいく。……ここをおっぱいの一部と(とら)えていいのかわからないが。

 

 

 ここまでされれば、流石に気持ちが飛んでいた胡桃も我に返る。

 

(はわわ! い、ぃつの間にか、始まってる! く、くすぐったい……)

 

 親指の腹で腋のくぼみを押され、残りの指がその周囲を(ねぶ)るように這いまわってくすぐったい。

 だけど少女が感じたのはそれだけじゃないようで、

 

(くすぐったいのに……なんか、変。……気持ちいい?)

 

 液体とはいえ、すぐに流れ落ちないように軽くとろみがかった乳液が塗られ、その上を大和の指が滑り、腋やその周囲を押されると、胸がうずく。身体が火照ってくる。体内の熱に温められた息が(あつ)い。

 

(なんで、こんな気持ちに……)

 

 くすぐったいのに気持ちいい。好きな人に好きなように触られて恥ずかしいのに、もっと色んな所を触って欲しい。相反した気持ちに困惑しながら、次第に胡桃の意識は大和から与えられる刺激に夢中になっていった。

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