「山本さん、そこの漫画をとってもらってもいい?」
「うん、これでいい?」
「ありがとう」
今日も天音君の部屋で2人で遊んでいる。たまに二人で漫画の感想を言い合ったりするが、僕も天音君もあまりしゃべる方ではないので、部屋にはページをめくる音だけが響いている。僕はしゃべるのが苦手なのでこの静かな空気が好きだった。
天音君はベッドにうつぶせになって漫画を読んでいる。足をプラプラさせながら本を読んでいるのでスカートの隙間から太ももまで見えてしまっている。もう少しで下着まで見えそうになってしまったので慌てて目をそらす。僕の頭の中はお母さんから言われた色仕掛けという言葉がぐるぐると頭を駆け巡っている。
色仕掛け…
僕の確かなふくらみはあるがとても豊満と言えない胸元を見る。前世でも今世でも不細工な上に、体も貧相だと色仕掛けどころか異性としても見てもらえない、そう考えるとため息が出そうになってきた。そんなことを考えていたらもう日が暮れ、夕ご飯の時間になってしまった。
「山本さん、今日もご飯を食べていく?」
「ありがとう、でも何回もお邪魔してごめんね…」
「そんなことないよ!母さんも山本さんのごはんはおいしいって言ってるし、邪魔なんてことはないよ」
家族以外から褒められたことなんてほとんどない僕は天音君の言葉に自分のことを認められたような気がして少しのむずがゆさとうれしさがこみあげてくる。
天音君は今台所で料理を作っている。食器の配膳も終わり手持ち無沙汰になった僕は天音君が料理を作るまで待つことになってしまった。今日は新しいレシピをネットで調べたから挑戦してみたいと言い、天音君が張り切って料理を作っている。制服の上からエプロンをつけて邪魔にならないよう髪を後ろでまとめている姿を見ると、この世界で男の子であるが僕にはかわいい女の子にしか見えなかった。前世では彼女が僕に料理を作ってくれて、一緒に食べるのが夢だったことを思い出しながら天音君を見ていた。
天音君と結婚して、ご飯を作ってもらう。そんな馬鹿な妄想をしながら突っ立ていたら、目の前に天音君が来ていた。
ふにゅん
天音君も僕に気づいてなかったようで、腕が僕の胸にあたっていた。天音君は慌てて僕から離れて顔を真っ赤にしながら謝っていた。ただ僕は胸をちらちらと見ている天音君を見て、僕の体でも魅力的に思ってもらえるかもしれない、そう考えていた。
それから僕は天音君と二人でいるときはなるべく近くに座ったり、わざと服を緩く着たりしてみた。効果は覿面で今まで僕と目が合うことはあっても体に目を向けられたことはあまりなかったのだが、視線が体に向かっていた。
このまま続けていけば今の関係から進めるかもしれない。テレビかなにかで聞いたことのあるドキドキする気持ちが好きだと思ってしまうという吊り橋効果で天音くんに僕のことを意識してもらおう。このやり方なら口下手な僕でも天音くんにアプローチできる、そう意気込んで始めた。
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この作戦を始めてから2ヶ月がたち、僕たちの関係は特に変わることもなかった。良く考えたらそれはそうだろう。前世での僕も女の子と二人きりになるだけでドキドキしていたがそれで好きになったかというとそんなことはなく、ただ気まずいだけだった。
そもそも、体目当ての関係でどうするんだろう。そこまで考えて僕は色仕掛けをすることがバカらしくなった。お母さんに言われて少し焦る気持ちがあったのかもしれない。恋人にはなれないかもしれない、でも別に今の関係でも十分に僕は幸せだ。
それに、これを始めて良かったこともある。天音くんとの距離を縮めることができたことだ。心の距離とかそういう意味ではなく物理的に近くにいることができる。前までは拒絶されるのが怖くて近くに座ることもできなかった。でも今は拒絶されないことが分かる。たまに体がふれあったりする。天音くんから一緒にいることを許されていることが実感できる。それが僕には堪らなく嬉しかった。
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今日も天音くんと一緒に漫画を読んでいる。以前は拒絶されるんじゃないかという気持ちが心のどこかにあり、少しだけ怖かった。でも今は違う。天音くんと二人でいても拒絶される心配をしなくなっていた。
体がムズムズして目を覚ます。どうやら僕は天音くんの部屋で寝てたみたいだ。寝ぼけ眼で目を開けると夕陽を背に、僕に覆い被さる天音くんが目に飛び込んできた。僕が寝てたから擽って起こそうとしたのかな?寝込んでしまったことを謝ろうと体を起こそうとして、驚愕した。
僕の服がはだけて下着どころか、胸が出ているのだ。流石に女としての自覚が薄い僕でも恥ずかしいので思わず手で隠そうとして、手が動かせないことに気づく。天音くんが僕の手を掴んでいるみたいだ。
「天音くん?」
夕日を背にする天音くんの顔は暗くて目しか見えない。怖くなってきた僕は天音くんに問いかける。しかし、天音くんは何も答えてくれない。
天音くんは僕の両手を片手で押さえると僕の胸をまさぐってくる。
「や、止めてっ」
天音くんの細腕から出してるとは思えない力で、押さえつけられてる僕は身をよじることしかできない。僕の胸は無遠慮に揉まれて正直すごく痛い。
天音くんの顔が夕陽に照らされて紅く染まっている。だんだんと息が荒くなってきた天音くんが僕のスカートを思いきり下げる。恐怖で腰が抜けてしまった僕は全く動けない。それを抵抗しないと見たのか天音くんも下着とスカートを脱ぎ捨てた。
天音くんの股間には前世の僕に有ったものがそそり立っている。流石にここまで来たら天音くんが何をしようとしているのか気づいた僕は逃げようと腰が抜けた体で動こうとする。
しかし天音くんに腰をがっしりと掴まれた僕は、そのまま引きずり戻された。恐怖でもはや動くこともできなくなった僕はただ震えることしかできない。
天音くんとこういうことをする妄想は今まで何回もしていた。けれど、それは天音くんから告白され二人でデートして、キスをしてそこから二人で抱き合う。そんな物語のようなことを考えていた。
今、天音くんは僕の中に肉棒を入れようと擦り付けている。慣れていないのか、穴には入らずに秘裂の表面をなぞるだけだった。穴の位置を探るためなのか僕の穴の中に天音くんが指を差し入れてくる。乱暴に僕の中をかき混ぜられ膣に痛みが走る。
「ひぐっ、うぅ」
指の差し入れが激しくされ痛みしか感じないが、しばらくしたらだんだんと濡れてきたのか痛みがましになってきた。指が抜かれてこれで終わりかと息を付こうとした瞬間、割けるような痛みが僕を貫いた。
「いた、い。どうして…」
そこから先は言葉にならなかった。痛みで息が荒くなる。天音くんは僕の胸を揉みながらひたすら腰をふっている。接合部がずくずくと痛んで、悲しくて涙が溢れてくる。天音くんと繋がれた。嬉しいはずなのに涙が止まらない。
天音くんの腰をふる速度が速くなってきて、僕の中に暖かい感覚が広がる。中に出されたんだな、そう他人事のように考えていた。
「ごめん…」
天音くんは青ざめた顔で僕にそう言った。僕の頭の中はぐちゃぐちゃでどうしたらいいか分からなくて、無理やりされたことは辛いけど天音くんと会えなくなるのは想像したくない。
「ううん、大丈夫だよ。気持ち良かったし…」
嘘だ、痛くて泣きそうだった。始めてはもっと優しく愛し合うような形になると勝手に考えていたから、それのできなかったことが痛みより辛かった。だから、望んでやったんだと自分に言い聞かせたかった。
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それから天音くんと2人きりになると関係を求められるようになった。今も天音くんの秘裂を舐めている。天音くんの顔を下から覗き込みながら反応がいいところを探る。
「ふっ、んっ」
天音くんは目を瞑って声を圧し殺している。天音くんの顔にさらさらの髪が垂れてきて良く顔が見えないがなんとか読み取ろうとしている。秘裂を舐めながら天音くんの肉棒に手を伸ばす。前世では僕にも同じものが付いていたので、なんとなく気持ちのいいところが分かる。鬼頭の周りを擦りながら秘裂を舐めていると、秘裂から蜜が溢れてくる。気持ち良くなってくれたようで少し嬉しい。
始めの頃はフェラも求められたが、僕は口に咥え込むことができても上手く顔が動かせず結局、口をモゴモゴさせるだけになってしまった。気持ち良くなかったのだろう、天音くんはもういいよと言ってそれから頼まれることはなかった。天音くんから見捨てられるのが怖かった僕は、それから必死に気持ち良くなってくれる方法を探して今のかたちになった。
このやり方なら天音くんの反応を見ながらできる上、前世の記憶を生かせるので僕に向いていた。
「山本さん、出そうっ!口を開けて」
「んぁ」
僕が口を開けて待っていると、口の中に天音くんのものが吐き出される。未だにこの味にはなれないけど美味しそうに見えるように飲み込む。
天音くんが着ていた制服を脱いでいるので、僕も制服を脱いで横にたたんで置いておく。生まれたまの姿になった僕と天音くんはそっと抱き合う。僕より少し大きな天音くんの胸と僕の控えめな胸が腕の中で潰れあう。僕はこの瞬間が天音くんとしているときに一番幸せな瞬間だ。愛されていると錯覚できるから。
コンドームを付けてから天音くんは、僕の中に侵入してくる。正直この行為を気持ちいいと思ったことはない。だけどこの時が一番天音くんの近くにいられる行為で、不安をまぎらわせるためにさらに温もりを求めて天音くんを掻き抱く。
あの日から天音くんは僕の顔を見ることがなくなった。でも好きでなくても、体だけの関係だとしても、この関係が続くのであれば僕には止めることができなかった。
それでもわがままが許されるのであれば、天音くんとキスをしたかった。