花田提督と艦娘達の日常2~受け継がれし魂を持つ者 作:花田司令
望月元帥「各隊状況知らせ」
江風『こちらフタヒト敵掃討完了』
山風『サンヒト同じく掃討完了』
海風「こちらも掃討完了」
望月元帥「よしこれより我々のみで
敵本拠地を奇襲これを叩く!」
江風『中央突破!?』
海風「正気ですか?」
望月元帥「あぁ今敵は主力艦隊に釘付けで
本拠地の守りは手薄のはずそこを突く」
海風「しかし報告では主力艦隊防衛について
いるのは艦廻衆のみ戦力差がありすぎます
ここは反転し救援に向かうべきと具申致します」
望月元帥「いやそれでは奇襲は不可能だ
このまま続行する」
江風『それでは龍治郎達があぶねぇぞ!』
望月元帥「奴もこうなることはわかっている
はずだそれなのにあえて手薄にした…
その責任を取らないといかん」
江風『見捨てるのか実の息子を…』
望月元帥「見捨てるのではない教育だ
奴には一度自分の職務の重大さを
知ってもらわないとな」
山風『隊長…』
望月元帥「よし全隊集合しろこれより
敵本拠地を叩く!」
【ラジャー!】
海風「本当によろしいのですか?」
望月元帥「…言ったはずだ」
海風「真意は?」
望月元帥「何が言いたい?」
海風「いえただ…」
望月元帥「どうした?」
海風「いえ!」
望月元帥「先に行くぞ」
海風「はい!」
正面海域
龍治郎「フン!」
(爆発音)
龍治郎「まだまだぁ!」
(爆発音)
浜風「司令!」
龍治郎「大丈夫だこの程度…問題ない
それよりデータリンクはどうなっている」
浜風「先ほどデータリンクが繋がり
なんとか統制は取れています」
龍治郎「アルファチームは?」
浜風「それが…」
龍治郎「まさか全滅したのか」
浜風「いえアルファチームは現在単独で
敵本拠地を叩いています」
龍治郎「なんだと」
浜風「恐らく敵主力がこちらをついてる隙に
手薄となった本拠地を叩くかと思われます」
龍治郎「囮か…くそ!」
浜風「恐れながら現在の状況ではそれが
最適かと」
龍治郎「そんなことは分かっておる…ただ」
浜風「司令?」
龍治郎「なんでもない…本土からの応援は?」
浜風「約二十分後に到着予定です」
龍治郎「分かったそれまで持ちこたえるぞ」
浜風「ハッ!」
救難海域
迅鯨「司令…」
長鯨「姉さん!民間人の退避完了したよ!」
迅鯨「分かったわ…全艦反転!艦隊救援に
向かいます」
長鯨「姉さん…イムヤちゃんから報告が」
迅鯨「艦隊の様子は?」
長鯨「現在司令を先頭に奮戦するも敵の数多く
防戦一方このままでは…」
迅鯨「アルファチームは?」
長鯨「それが単独で敵本拠地を攻撃中と」
迅鯨「…長鯨」
長鯨「はい」
迅鯨「貴女に伝えておきたいことが
あります…」
長鯨「姉さん…それは!」
迅鯨「万が一の場合はそうしなさい
いいわね」
長鯨「しかし姉さん!」
迅鯨「長鯨!」
長鯨「ッ!分かりました…」
迅鯨「よし…急ぐわよ」
長鯨「了解!」
迅鯨「司令…どうかご無事で」
正面海域
龍治郎「グォー!」
(爆発音)
龍治郎「くっ…」
浜風「司令!」
龍治郎「浜風…戦況は?」
浜風「敵は未だ健在…
されど我が方の被害甚大
動ける者が半数を割りました」
龍治郎「本土からの増援は?」
浜風「未だ到着が遅れる見込みです」
龍治郎「伏兵か?」
浜風「はっそのようです」
龍治郎「もはやここまでか…」
浜風「司令退却を」
龍治郎「お前は?」
浜風「司令の退却まで殿を務めます」
龍治郎「駄目だ…無駄死は許さん!」
磯風『司令…私も退却を進言致します
今貴方を失う訳には…』
龍治郎「それは君たちも同じだ…」
浜風「ありがとうございます」
磯風『その言葉が聞けただけで充分です』
龍治郎「お前達…」
磯風『もはやこれまで…浜風!』
浜風「御免!」
ドスッ
龍治郎「浜…か…ぜ」
迅鯨「司令!」
浜風「迅鯨さん…由良さんも」
由良「司令は!?」
浜風「ここに…」
迅鯨「長鯨!」
長鯨「分かった!」
浜風「司令を頼みます」
長鯨「お任せを」
迅鯨「作戦は?作戦はどうなったのですか」
浜風「それが…」
『作戦展開中の全部隊に告ぐこちらアルファ
我敵本拠地の破壊に成功せり繰り返す
我敵本拠地の
破壊に成功せりこれより反転し残敵掃討に向かう』
浜風「聞いてた通りですだけど…」
由良「敵の残党予想以上に多いですね」
浜風「えぇまったくきりがない」
迅鯨「どうしますか?」
浜風「これより艦廻衆残存兵力で突破口を開きます
貴女方はその隙に司令を連れて退却して下さい!」
迅鯨「分かりました…ただし私は残ります」
長鯨「姉さん!?」
由良「私も残るわ」
長鯨「由良さんまで」
迅鯨「長鯨…これは貴女しか頼めない事なのよ」
長鯨「でも姉さん!」
迅鯨「大丈夫…司令の撤退が完了したら私達も
すぐに離脱するわ」
由良「それまであの人のこと
任せたわよ」
長鯨「分かりました…ご武運を」
迅鯨「さぁ行って!」
長鯨「はい!」
由良「良かったの?貴女も行かなくて」
迅鯨「それはこっちのセリフです」
由良「大丈夫…あの人を守ることが側近として
私の責務ですから…」
迅鯨「私も一度は救ってもらった命あの方のために
使いたいのです」
浜風「お二方そろそろ」
由良「では行きますか」
迅鯨「はい」
長鯨「司令…そろそろ回収地点ですよ」
駆逐棲鬼「イタゾ奴ダ!」
長鯨「こんなときに!」
駆逐棲鬼「沈メ!」
長鯨「ッ!」
「陰陽術 斎火の計(いみびのけい)
劫火(ごうか)必中」
駆逐棲鬼「ギャー」
長鯨「貴方…確かアルファチームの」
望月元帥「大事ないか」
長鯨「はい!でもまだ姉が」
望月元帥「しんがりか?」
長鯨「はい」
望月元帥「分かった後は俺に任せて先に行け!」
長鯨「はい!ありがとうございます!」
望月元帥「ったくいい部下を持ってるじゃないか
さてともうひと暴れでもしますか…」
この二日間に渡る対馬沖海戦において
統合特殊戦術海軍は敵本拠地を破壊に成功し
残敵掃討するも戦艦 三 戦術機母艦 四
巡洋艦 九 駆逐艦八隻を失いその他の戦力も
傷だらけだった こうして二度目の反抗作戦は
戦術的敗北として幕を閉じたのだった
続く