※この作品はR-18です。

乙女ゲームのR-18ルートに突入してしまった… 《もしかしたら あったかもしれない『はめふら』R-18ルート》   作:帆速やこぬ

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extra story 双子の王子に同時に塞がれてしまった… 《ジオルドとアラン編》

「……カタリナ、これは一体なんですか?」

 

ジオルドが笑顔で、うっかり枕元に置きっぱなしにしていた一冊の本を手に取った。

「え!? あっ、それはえっと――…」

絶対に見られてはいけない相手に見つかってしまった動揺で、誤魔化す言葉が咄嗟に出てこない。

「随分と扇情的な題名の小説ですね。中を見ても?」

「いえ、あの、ジオルド様が読んでも、たぶんあまり面白くないと思いますので――」

「面白く感じるかは、読んでみないと分からないですよ」

かなりエッチなシーンが描かれているロマンス小説を開いたジオルドを、絶望的な気持ちで見守る。

婚約者がこういうものを読んでいると知ったら、なんとなくジオルドは怒りそうな気がした。

 

――なんで私、出しっぱなしにしちゃったの!

両腕いっぱいの大きな花束を抱えて訪れたジオルドを私室に通したのが、間違いの始まりだった。

――よりにもよって、ジオルドにこの本を見られるなんて――

 

窓から射す光を浴びながら本の頁を繰る美しい王子様の口から、含みのある呟きが漏れる。

「へえ………」

「~~~っ!!」

カアッと頬に血が上り、死刑宣告を待つ気持ちで首をすくめる。

ジオルドはパタン、と音を立てて本を閉じた。

「――意外ですね。君にそんな願望があったとは」

「がっ、願望ではなくたまたまです! たまたま手に取ったロマンス小説が、そういう内容で――」

しどろもどろで言い訳を始めた私を見て、ジオルドがくすりと笑った。

――あれ? 怒ってない? セーフ?

「たまたま、ね……ま、それはいいとしても、君の好み、最近少し過激になってきていませんか? この前も男性同士の性愛について描かれた小説を読んでいたでしょう」

「あれはっ、ソフィ…人から薦められて――って! どうしてジオルド様がご存じなのですか!?」

「愛する人の好みを把握しておくのは、婚約者として当然でしょう」

――私のプライバシーは!?

「まあそういう年頃ですから、色々と興味を持ってしまうのは仕方がないですね。ですが――」

にっこりと、有無を言わさぬ笑顔でジオルドは本を持ち上げた。

「この本は没収です」

――やっぱり怒ってた――!

 

 

 

 

本を没収されてから数日後。今日はお城でのお茶会だ。

優雅で見目麗しい王子様が通りかかるだけで、周囲からは溜め息が漏れる。

「――楽しんでいますか、カタリナ?」

「ええ、どのケーキも絶品です!」

ちらりと傍に積まれた皿を見て、ジオルドが苦笑した。

「随分たくさん食べたようですね」

 

 

――初めてのキスから会う度にエッチな事をするようになったジオルドの行為は、回を追うごとに少しずつエスカレートしている。

 

ジオルドの好みを教え込まれ、ベッド以外の場所――庭や窓の傍、馬車の中といった誰かに見られてしまいそうな場所や状況でシたり、エッチな下着を着けさせられたり、逆に下着を着けずにドレスを着て焦らされたり、色々な体位を試したり。

たっぷりと身体中を甘やかされ、何度も名前を呼んで愛していると囁かれながら、自分では触れる事のできない奥の奥まで愛され、満たされる。

 

他の誰も知らないジオルド――着瘦せする身体つき、滑らかで熱い肌、乱れた息遣いや喘ぎ声、熱っぽく切ない視線、絶頂する時の震え、私の奥へと注いだ後の満足そうな笑み――それらを思い出すだけで身体は火照り、疼き出してしまう。

けれど。

 

――誰もが憧れる、美しくて完璧な王子様が、どうしてこんな私を好きなのか、未だに分からないな……

 

そんな事を考えていると、ジオルドが腰に手を回す。

悲痛と羨望の小さな悲鳴が上がったが、ジオルドは意に介さずにそのまま私を抱き寄せた。

「……また考え事ですか?」

腰に置かれた手の感触と熱さに、否が応でも身体は反応してしまう。

「あ……すみません」

ジオルドが身体を寄せ綺麗な顔が間近にくると、心臓までドキドキと暴れ出す。

「顔が赤いですね。もしかして熱がありますか? 薬を用意させますから、静かな部屋で休みましょう」

「……また変な事をしようとしていませんか?」

つい胡乱な目を向けると、クスクスとジオルドが笑う。

「今は、しませんよ」

「今は?」

「ええ、“今は”」

 

 

微妙に引っかかる言い回しに不安を感じつつ、お言葉に甘えて、赤い顔と高鳴る心臓が落ち着くまで休ませてもらう事にする。

城内の一室に通されホッと息を吐いていると、すぐにジオルドの従者が盆に薬と水を持ってきた。

「ありがとう」

受け取って、さて、と困る。

ジオルドとのエッチを思い出して赤面してしまっただけで、本当に熱がある訳じゃない。

――お水だけもらって、薬は飲まなくてもいいかな……

くっとグラスを空けて、少し休んでからお茶会の会場へ戻るつもりで目を閉じる。

と、目を閉じているのにクラクラと眩暈に襲われた。

――何……?

立ち上がって扉に向かおうとしたけれど、上手く身体に力が入らずに座り込む。まるでメリーゴーランドに乗っているように世界が回っている。

「なん…で……」

――お酒は飲んでいないし、体調だって悪くなかったのに……でもこれ、やばいかも……誰か呼ばないと――…

扉が開く音がし、なんとか目を開く。

「ジオルド、様………」

静かに部屋に入ってきたジオルドが、微笑みながら人差し指を口元で立てる。

ジオルドに向けて手を伸ばした私は、そのまま気を失ってしまった――…。

 

 

 

「……本当に、やるのか?」

「あなたも読んだでしょう、あの本」

「だが、こういうやり方は――…」

 

――何か……ひそひそと話す声がする………

「――ぅ……ん……」

息を吐くと、話し声はピタリと止んだ。

 

「………?」

ゆっくりと覚醒し目を開いた私は、真っ暗な場所にいた。

何も見えないし、両腕を上げた状態で動く事もできない。

――そうだ……確か、お茶会の途中で眩暈がして……

それからどのくらい時間が経っているのか、見当もつかない。

 

真っ暗って事は夜なのかな? だとしたらお茶会はもう終わってしまったよね……ケーキ、全種類をもう一個ずつ食べたかったのになあ……そういえば気を失う直前、ジオルドが部屋に入ってきたような気がするけれど……

 

断片的に思い出しながらゆっくりと頭が回り始め、ようやく自分の状況に疑問を持つ。

――どうして私、腕を上げているんだろう?

下ろそうとしても、両手首をしっかりと固定されているらしく、ビクともしない。

動かそうとするとカチャカチャと金属音がした。

これって、まさか――…

 

「――目が覚めましたか、カタリナ?」

ジオルドの声がごく近くで聞こえ、聞き慣れた声に少し安心する。

「ジオルド様! どうして私、こんな真っ暗なところにいるんでしょう?」

「部屋が真っ暗なのではなく、君が目隠しをしているのですよ」

――目隠し!?

「えっと、どうしてそんな事に……?」

「それはもちろん、君の望みを叶える為に」

「私の、望み?」

クスクスと笑うジオルドに、だんだんと不安が募ってくる。

「そんな……ジオルド様、これ外してくださいませんか? もしかしてジオルド様も目隠しを?」

「いいえ、僕には君の姿が見えていますよ」

急にジオルドの声が耳元で響いた。

「君のしどけない姿が、よーく、ね」

その言葉でハッと気付く。

――もしかして私、ドレス着てない!?

ドレスの締め付けがない事にようやく気付いて焦る私に、ジオルドが続ける。

「……それにしても悪い娘ですね、カタリナ。せっかく僕が用意した薬を飲まないなんて」

「え……」

「グラスの水だけ飲んだでしょう?」

「あ、はい……」

「まあ、今からでも遅くはないですが」

ジオルドの手が顎にかかり、顔を上向きにされる。

「カタリナ……唇、開いて」

訳が分からないまま、温かい唇が覆うように口を塞いだ。

「んむっ―――んんっ――…」

いつもなら優しいキスから始まるのに、今日のジオルドは興奮しているらしく、いきなり激しく求められる。

貪るように舌を絡め、吸う音も激しい。

と、息継ぎで軽く唇を離した隙間から、小さな粒が口に入り込んだ。

それを飲み込ませる為か、グイッと顔を真上に向けられ、唾液が流し込まれる。

ゴクン、と音を立てて飲み込むと、ジオルドはようやく顔を押さえていた手を離した。

「――これは王家不出の秘薬。感度を倍に高める媚薬です」

「………ふぇ? 媚薬?」

今までにない激しいキスに、頭がボーッとしてしまう。

「分かりやすく言うと、これから君を、とても気持ちよくしてあげる、という事です」

「で、でもジオルド様はいつも私を、凄く気持ちよくしてくださっていますよ?」

「――――…」

喜びと優越感と嫉妬と羨望を綯い交ぜにしたような、妙な間が空いた。

ジオルドはふっと息を吐くと、嬉しそうに頬に手を置く。

「……可愛いカタリナ…本当に可愛いですよ……やはり僕だけのものにしておきたい――…」

そう呟いた途端、横から抗議の声が上がった。

「おい! これだけ手伝わせておいて、それはないだろう!」

え!? この声――

「アラン様!?」

――アランもいたの!?

「いつからそこに!?」

「……最初から……」

バツが悪そうにアランが答えると、ジオルドが少しからかうように言った。

「おや? 先程まで反対していたのでは?」

「は、反対なんてしていないだろ! ただ、こいつの気持ちもちゃんと確認するべきだと言っただけで――」

「つまり、カタリナが承諾すれば、やぶさかではないと? ――では聞いてみる事にしましょう」

ジオルドはそう言うと、目隠しを外した。

ようやく視界に光が入り、ホッとしたのも束の間、自分がいる部屋と置かれた状況に息が止まるほど驚く。

 

それほど大きくはない部屋の壁には磔にする拘束具が取り付けられ、あちこちに鎖が下がり、椅子型の拘束器具やどう使うのか分からない器具が置かれていた。一瞬、拷問の為の部屋かと見紛うが、少し違うのは四方と天井が鏡張りになっていて、大きなベッドがある事だ。

――なんか……そういうコンセプトのラブホテルみたいな……?

前世でも実際に見た事はないけれど、イメージとしてそんな感じ。

そしてその部屋の中央で、私は下着姿で手首に手枷をつけられ、天井にある鉤に引っかけられた鎖に繋がれていた。

「なんですか、この部屋!?」

「素晴らしいでしょう? 君の為に、私室の一部を改装しました。壁を厚くし、鏡を張って――玩具などもたくさん揃えたのですよ」

「どうして、そんな――」

言いながら、不意に気付く。

――あれ? このシチュエーション、つい最近どこかで――…

「カタリナ」

「は、はい?」

「この本、覚えていますね」

ジオルドが傍にあった椅子から取り上げたのは、数日前にジオルドに没収されたあの本だった。

「!!」

――そうだ。あの本のシチュエーションだ!

「どんな内容か、教えてください」

「それは、その………ど、どうしても言わなければいけませんか?」

「君の口から教えてほしいのですよ」

――このドS王子め!

さあ、と促され、半ばヤケで大まかな内容を要約する。

「主人公の女性が二人の王子から求められ、取り合いの末に、その……三人で愛し合う話、です……」

「三人で“愛し合う”? アラン、あなたの読んだ印象は?」

「いや、あれは愛し合うというより――凌辱される話だろう」

「それも“双子の王子に”ね」

「~~~~~」

――だからジオルドたちにだけは絶対に見られたくなかったのに!!

 

 

『美しい双子の王子たちに熱烈に取り合われ、二人を同時に愛してしまった主人公はどちらを選ぶ事もできず、黙って姿を消す事にする。

愛を受け入れられず選んでもらえなかった王子たちは、探し出した愛する人を監禁し共有して、歪んだ愛情を注ぐ――…』

 

 

つまり、今のこの状況は。

「――君の望みを再現してみました。どうですか、カタリナ? 物語の主人公になった気分は?」

「こんな事、私、望んでません!」

「そう? ではこの本、どうして枕元にあったのですか? これを読みながら、どんな想像をして眠りについていたのでしょうね?」

「それは――」

 

読みながら、自分と幼馴染みの双子の王子を重ねたりはしなかったと言えば、嘘になる。

そしてその想像にゾクゾクしてしまっていた事も。

 

「本当は君も、この状況に興奮しているのでは?」

「そ、そんな事…!」

ない、と言い切れなかった。

「はっきりと否定できないですね」

「でもだからって、こんな――“三人で”なんて……ジオルド様はご自分の婚約者を、自分以外の男性と共有できるのですか!?」

「自分以外の男は絶対に許しませんが、アランは僕の半身のようなものですし」

その後ジオルドが何か呟いたが、よく聞こえなかった。なんとなく、“だからこそ同じ女性に惹かれてしまったのでしょうね”と言ったような気がした。

 

「それよりも僕には重要な課題があるのです」

「重要な課題?」

「そうです。君をこれから一生飽きさせず、僕から離れられなくする、という課題がね。だから考えたのですよ」

少し屈んだジオルドが耳元に顔を寄せ、熱い息と共に囁く。

「時に優しく甘く、時に激しく淫らに、メリハリをつけた快楽に溺れさせる事で、新鮮味を失わないでいられるのではないかってね」

「でも、こんな――」

ジオルドは微笑むと、耳を舐め回し始めた。

 

ゾクゾクと身震いしてしまうのをこらえ、アランに顔を向ける。

「ア、アラン様だって、自分の兄とひとりの女性を、なんておかしいと思いますよね!?」

「おかしい、とは思う。思うが―――それ以上に背徳的な魅力も感じる」

「!? ――そんな、だって……アラン様にはメアリだっているのに――」

言いかけた唇をアランがそっと手で押さえて塞ぎ、反対の耳を舐め回す。

 

ちゅぷ、じゅる、といやらしい音と熱い吐息が両耳から直接脳に響くように流し込まれ、キュウッと下半身が疼き出してしまう。

「んっ―――っ」

目の前の鏡に映る、拘束されて二人から両耳を責められている自分の姿を目にした途端、ゾクッと全身に震えが走った。

急に息が乱れて、全身が熱くなる。

「んぁっ……ぁっ…あ………」

秘部が脈打ち、身体の奥がジンジンと痛いくらいに疼き始めた。

「ああ、ようやく媚薬が効いてきましたか?」

ジオルドとアランの手にするりと、キャミソールの前を開かれて露わにされた乳房を弄ぶ。

 

「カタリナ……君は本当に感じやすくて可愛いですね」

「もうこんなに乳首を勃てて――いやらしいな、お前」

 

二人とも――凄く手が熱い――!

軽く揉みしだかれているだけなのに腰が砕けてしまいそうに気持ちがよくて、怖くなる。

「や――やだ……こんなのイヤです、ジオルド様、アラン様!」

「上の口はなかなか強情ですね……では下の口にも聞いてみましょう」

脚の間に滑り込んだジオルドの手が、下着の上から柔らかな秘肉をなぞった。

「ふぁっ!!?」

軽く触れられただけなのに、電気が走ったようにビクッと身体が跳ね上がる。

ジオルドが含み笑いをした。

「君は下の口の方が素直ですね」

下着の中に手を入れたジオルドは、クチクチと音を立てて弄り回す。

「こちらは、嫌とは言っていないようですよ?」

そう言ってジオルドは愛液をたっぷりと指に絡めて、目の前に持ってきた。トロッと指の間に糸を引く愛液を見て、アランがごくりと唾を飲む。

「嘘を吐く悪い娘には、お仕置きが必要ですね」

ジオルドとアランがちらりと視線を合わせると、アランが部屋の隅から何かを持ってきた。

「アランの手を見て、カタリナ。この形――ゾクゾクしてしまうでしょう?」

アランが持つ、いくつものボールが紐で繋がった独特の形をした性玩具に、震えが走る。

――これって!?

「今からこれで、君にもうひとつの穴の悦びを教えてあげますからね」 

少し前から、お尻の穴を軽く広げられたり指を入れられたりと、興味があるみたいだとは思っていたけれど……。

 

下着を脱がされ、脚を開いて立たされた私の前と後ろから秘部を覗き込むように、ジオルドとアランがしゃがみ込んだ。

「見ないで――二人で見ないでください、そんなところ!」

「こんなに濡らしてしまって、恥ずかしいからですか?」

「凄いな……いつもこんなに?」

「さあ?」

アランの疑問には答えず、ジオルドがチラッと私を見て、“内緒”とでも言うように口元で人差し指を立てる。

「アラン、カタリナのアナルに媚薬を直接塗り込んで、よくほぐしてあげてください。痛くないようにね」

「ああ。カタリナ――力、抜けよ」

アランは傍にあった入れ物の蓋を開け、塗り薬のようなものを指にたっぷり取ると、お尻の穴に塗り始めた。

「ひあ!?」

冷たいのに熱い、ぷるぷるとした不思議な感触の膏薬を纏った指が、ぬちぬちとお尻に入ってくる。

――あれ……気持ち、いい……?

ピアノを嗜む者特有の長い指を根元まで突き立てられ、ジオルドにも触れられた事のない奥を探られているのに、まるで悦んでいるみたいにピクピクと反応してしまう。

「お前――随分気に入ったみたいだな。嬉しそうに指に吸い付いてくる――ジオルド、指増やすぞ?」

「ええ、しっかりほぐしてあげてください」

 

アランが2本の指でアナルを弄ぶ一方で、ジオルドも性玩具のボールひとつひとつに媚薬を塗り付けている。

「……どうですか?」

「ああ、奥までたっぷり塗り込んだし、これだけ慣らせば大丈夫だろ」

ジオルドは頷くと、ボールをお尻の穴へと押し込み始めた。

「っ……ぁあ…………」

つぽん、つぽん、と入ってくるボールがどんどん奥へと押し込まれてくる。

ぎゅっと唇を噛むと、ジオルドが少し心配そうに眉根を寄せた。

「痛いですか、カタリナ?」

「い、いえ……お尻が熱いけど、痛くはない、です」

――お尻で感じてしまっているなんて、絶対言えない!

排泄の為の穴に異物を挿入され、頭ではイケナイ事だと思うのに、身体は背徳感でゾクゾクしてしまう。

「――全部入りましたよ。カタリナ、どうですか?」

「お腹が少し苦しい、ような?」

「そうですか。でもすぐによくなりますよ」

ジオルドが囁く。

「これはね、抜く時に気持ちがいいんですよ」

「へ…?」

ジオルドはアランに目配せすると、アランがボールに繋がった紐をゆっくり引っ張った。

「ひぐっ!?」

ボールがお尻の穴から抜ける排泄感に、恥ずかしさと快感で変な声が出てしまう。

「や――やだやだ! これだめです、アラン様! 引っ張ったら―――やあぁっ!!」

ズポッ、ズポッ、とゆっくりボールを抜かれる様子を見ていたジオルドが、口を出す。

「アラン、そろそろ一気に抜いてあげては?」

――一気に!? これを!? 一個抜かれるだけでも凄いのに…!?

「だめぇっ! 絶対だめです! ま、待って! 待っ―…!」

アランが勢いをつけて残りのボールを一気に引き抜いた。

「ふああぁぁあぁっ!!」

ズボボボボボッと音を立てて身体の芯を引き抜かれてしまうような強烈な快感に、ガクガクッと脚の力が抜けた。手首に着けられた枷にぶら下がるようになった私を、ジオルドが腰に腕を回して支える。

「っと――大丈夫ですか、カタリナ」

「はい……ありがとうございます、ジオルド様……」

――お尻で……イッちゃった……

恥ずかしいはずなのに、それ以上に爆発してしまいそうなほどに高まっている身体が、もっともっと欲しいと期待してしまっている。お腹の奥がきゅんきゅんと甘く疼く。

 

「アラン、そちらの具合はどうですか?」

「アナルがぽっかりと口を開けて、物欲しげにヒクヒクして――もう完全に出来上がっているな」

「そうですか」

満足そうにジオルドが微笑む。

「カタリナ、下半身の力を抜いて……アランは少しカタリナを支えていてください」

「おう」

ジオルドは身に着けているものを手早く脱ぐと、傍にあった椅子にかけた。

 

「――欲しいのでしょう? カタリナ、“これ”が――ふふ……こんなに太ももに涎を垂らして……床にまでしたたっていますよ?」

 

「あ……」

硬く反り返ってビクビクと震える陰茎を見せつけられて、ゾクゾクッと背筋が震えてしまう。身体中が、欲しいと叫んでいる。

ジオルドは勃起した陰茎に媚薬を塗り込むと、「こちらにも追加しておきましょう」と言って、私の乳首と陰核にも媚薬を纏わせた。

途端にジンジンと痺れるような刺激で感度が上がり、理性が飛んだ。

――入れて! 突いて! 硬いの、早く欲しい!!

「欲しいですっ! ジオルド様の硬いので滅茶苦茶にしてください! もう我慢できない!」

「っ!」

ジオルドが苦しそうに笑った。

「……本当は少し焦らすつもりだったのですが――その可愛いおねだりに免じて、望み通りにしてあげましょう。どうぞ――」

腰をしっかりと押さえつけて、ジオルドがあてがった陰茎で一気に貫く。

「――たっぷり味わってください」

「はああぁっ! ああぁ、あっ…あ――…♡」

媚薬のせいで神経のひとつひとつが敏感になっていたところに挿入され、その硬くて熱い感触に簡単に達してしまう。一瞬、視界が揺れた。

「うっ、くッ!? ――カタリナ? もしかして、イキましたか?」

「わ、分か――?」

「分かりますよ、こんなに身体を震わせて、きゅうきゅう締め付けて、吸い付いて――でも休ませてはあげませんよ。僕が一度射精するまではね」

「!!?」

「仕方がないでしょう? アランが待ちきれないようですから」

グリッ、と硬い感触がお尻に押し付けられて、ドクドクと脈打つ熱さを感じる。

気付けばアランが息を乱して、下半身を押し付けていた。

「……そういう約束だからな。ジオルドがいいと言うまでは、お前に触れないと」

ジオルドは、天使のように微笑んだ。

「という訳ですので、これから君をたくさん突いて滅茶苦茶にしますね」

 

 

鏡張りの部屋に荒い息遣いと、ヌチュヌチュッ、ズポッズポッ、と愛液が絡まりながら肉が擦れる音が響く。

「っあぁっ♡ ――この角度、ジオルド様が動く度に敏感なところに擦れて――…もうだめッ! 気持ちいいの止まらない――あーッ、またイク♡ イッちゃうぅ♡♡」

ビクン、と仰け反る身体を後ろからアランが支える。

「ふふ……これで5回目。媚薬の効果で、感じやすい君がいつにも増して感じやすくなっていますね。でもまだ僕はオーガズムには達していないので、このまま続けます」

「少し――少しでいいので、休ませてください!」

「んー…そうですねぇ……アラン、まだ待てそうですか?」

「俺はもう、かなり限界なんだが――こんな激しいの、さっきからずっと目の前で見せつけられているんだぞ」

苦しそうにアランが答えると、ジオルドは考えるような素振りをした。

「では、少しだけペースを落として続けましょう」

ジオルドは私をしっかりと抱き締め、後ろに回した手でグッとお尻の肉を掴む。

先程まで激しく突き上げていた抽送が、膣内を楽しむようにじっくりと擦り上げるものに変わった。

――これはこれで、だめなところ当たってやばいかも……

「………ふぁっ……は…ぁ……♡」

ねちっこい抽送に自然と声が漏れてしまう。

「敏感な君はこれでも感じてしまいますか?」

私の様子に気付いたらしいジオルドが、首筋に熱い息を吹きかけた。

「では、気を紛らわす話でもしましょうか。そうですね……」

ジオルドは小首を傾げると、すぐに何か思いついたように微笑んだ。

「カタリナ、王族教育にはね、精通すると性に関する知識を学ぶ性教育もあるのですよ」

「セイキョウ…イク?」

「そうです。大まかに3段階あるのですが――」

あ、セイキョウイクって、性教育か……。

媚薬のせいか、立て続けに絶頂させられたせいか、頭が上手く回らない。

アランが焦ったように声を上げた。

「お、おい! それは王族以外に口外したらまずいだろ!」

「大丈夫ですよ。カタリナは僕の伴侶として必ず、王族の一員になるのですから。それに貴族であれば当然、その家独自に伝わる知識や技術があるでしょうし」

ジオルドが肩をすくめてから話を続ける。

 

「1段階目は、基礎。男女の身体の違いや生殖の過程などですね。もちろん――」

意味ありげにジオルドは声を潜め、熱い息と共に囁いた。ゾクゾクと甘い震えが背筋を走る。

「性感帯――女性の身体の敏感な部分の事も」

「っ!」

思わず息を飲むと、ジオルドはくすりと笑う。

 

「2段階目は、技術。体位だけでなく、前戯や愛撫の仕方、道具の使い方など、性行為に関する具体的な方法――つまり、どうしたら相手を悦ばせ、オーガズムを与え、虜にさせられるか、ですね」

どうしてジオルドが、気持ちのいいポイントをいつも的確に責めてくるのかが分かった気がした。

 

「そして3段階目は、王族に伝わる秘術中の秘術で、僕もまだ内容を教わっていません。これは結婚してからでなければ知る事を許されていないのですが、ま、大体予想はつきます。おそらく、“確実に妊娠させる”方法」

――妊娠!?

「え! そうなのか?」

「あくまで僕の予想ですよ」

驚くアランをジオルドが軽くいなす。

「楽しみですね。君と僕の子ならきっと、優しく利発でいて思慮深い子に育つでしょう。ああ、安心してください。子供が生まれても、僕が一番に愛しているのは君ですから」

「え? あ、はい……」

結婚とか妊娠とか、なんだか現実味がなさ過ぎて、なんと答えればいいのか困ってしまう。

 

と、ジオルドが苦しそうに息を吐いた。

「まったく君は――狭い入り口でキツく扱いてくるのに、中はトロトロに柔らかく包み込んで、ギュッと強く締め付けて――いつも僕をおかしくさせてくれますね。さすがにもう、イキそうですので――少し、激しくしますよ?」

ジオルドは返事を待たずにバチュッ、バチュッと腰を突き上げ始める。

「やあぁ!? だめですっ、ジオルド様! 今、刺激したら――」

懇願はジオルドを煽るだけだと分かっているのに、えぐるような強い刺激に口が勝手に制止してしまう。

話しながらじっくりと焦らすように高められたせいで、ゴリゴリとお腹の中を削られてしまうような少し乱暴な抽送が、気が変になるほど気持ちいい。

 

「イク! イクっ! イックぅ♡ …ッ!!」

「僕も――クッ、ああ! 飲み込まれる――ッ!!」

 

ジオルドはガッチリと腰を掴み、奥へと届かせるように深く挿入したまま射精する。

「あ―――ぁっ――っ♡」

――奥――熱いの、いっぱい出てる……

お腹の奥に熱いものが弾けるように流し込まれるのを感じながら、チカチカと目の中に星が飛ぶ深い快楽に身を委ねる。パタタ、と音を立てて精液が床に落ちた。

 

「な!? 膣内射精!? お前、それは結婚するまでは駄目だって、王族教育で教わっているだろう!?」

「随分古い考えですね、アラン。今時そんな考え、流行りませんよ。そもそも何も問題ありません。僕たちが結婚する事は決定事項ですし、子供ができてもせいぜい結婚式が早まるくらいのものです。むしろ僕は、早まってほしいくらいですしね」

 

 

 

「――そんな――お尻にそんな――無理です!」

ようやくイッたジオルドから許可が出て、待ちきれなかったようにアランがガチガチに反り返った陰茎をお尻の穴にあてがう。

「アラン様……お願いです、イヤ……そんなの入れたら――お尻戻らなくなっちゃう!」

「悪いがカタリナ……あんなに見せつけられて、俺ももう、我慢できそうにない」

「でもアラン様、メアリは? メア――んぐっ!?」

アランが口に指を入れてきた。

「頼む。今は、その名は言わないでくれ――…どうしても苦しいようなら、俺の指を思いきり噛め」

硬くなった陰茎が、ズププ、と音を立てて突き立てられる。

「んむっ――っ、んーっ! んんーっ!!」

「――うぁっ!凄い――締まるッ!」

――これ、が……アランの……

ジオルドのものとは違う熱さに貫かれ、“双子なのに、容姿だけでなくこちらも全然違うんだ”と頭の隅でちらりと思う。

「――嫌がっていたわりに、奥まですんなり入ったな」

口に入れていた指を引き抜くと、唾液がとろりとこぼれた。

「ジオルドに、口づけは絶対にしないと約束させられているが――自分の指を舐める事までは禁止されていない」

そう言ってアランは、軽く嚙み痕のついた自分の指に絡まる唾液を舐め取る。

「甘い? ……不思議だな……もっと味わえたらよかったんだが」

残念そうに言ってから、後ろからガッチリと腰を掴んだアランは、ハッと深く息を吐いた。

「馴染むまではこのままでいるから――まあ、さっき媚薬を奥までしっかり塗っておいたから、痛みはないだろう?」

「え、あ……はい……」

「あー…でも、少しでも苦しかったらちゃんと言えよ」

ぶっきらぼうなのに優しさが透けて見える言い方が、いつものアランで少しホッとする。

 

「――ん、だいぶ馴染んできたな……そろそろ動くぞ」

少しするとアランがゆっくりと腰を打ち付け、探るようにえぐりながら聞く。

「……ところでさっきからお前たちが使っている、“イク”っていうのは何なんだ?」

「あれは、その……絶頂してしまうという意味です」

「へえ……まあなんとなくそういう意味だろうとは思ったが……初めて聞いた言葉だが、下町かなんかで流行っているのか?」

「ええっと……」

「――それはカタリナの作った言葉ですよ」

ベッドに腰かけ水を飲んでいたジオルドが、口を挟んだ。なんだか少し不機嫌そうだ。

――私が作った訳ではないのだけれど……

前世の世界の言葉だと言っても理解してもらえないだろうから、黙っておく。

 

「それよりも、鏡を見て、カタリナ。アランに突かれる度に乳房が揺れて――いやらしくて凄くいい眺めですよ。それにそのとろけた表情――妬けてしまいますね」

ちらりと鏡を見たアランも、煽ってくる。

「……いやらしいな、お前。それにさっきから腰くねらせて……気持ちいいところ、探ってるだろ?」

「え!? 違っ――」

「嘘つけ。さっきから俺のをぎゅっと包み込んで、奥に誘うみたいに痙攣させておいて」

アランは片手を下腹部へと回し、おへその下辺りをスリスリと撫でながら、急に声のトーンを落として囁いた。

「カタリナ――アナルのイイところ、俺が教えてやる―――こうして――腹側をえぐりながら突くとな――」

「!!?」

突然、グリッ、グリッと、予想もしない方向から子宮口をこねくり回され、目にチカチカッと光が飛ぶ。

「ほああぁぁあっ!?」

強烈な刺激がゾクゾクと脳にまで走る。

「――凄いだろ? 子宮を裏側から刺激できるんだ」

――なにこれ!!? 凄い♡ 凄いっ♡ 凄いぃ♡♡

膣奥の気持ちいいところをありえない方向から責められ、立っていられずに崩れ落ちた。手枷がガチンッと大きな音を立て、アランが慌てて身体を支える。

「お、おい! 大丈夫か?」

「ああぁっ! 凄いっアラン様っ! それ凄いの……っ♡」

今までにない刺激に膣が戸惑うように痙攣し、勘違いして昂った子宮がアランの陰茎を射精させようと導く。

反応に気をよくしたアランが下腹部を手でグリグリと強く押し込みながら、子宮を更に陰茎に押し付ける。

――こんなのっ……頭おかしくなるっ!

「アラン様ぁっ! お尻っ熱い! 溶けちゃう♡ お尻溶けちゃうっ♡♡」

息を乱したアランも、歯を食いしばった。

「うぐっ……うねりと締め付け、凄っ――」

「深いのキちゃうっ! アラン様、もうイッちゃいます! だめ♡ イク♡ イックぅぅ!!」

「俺、も――ぐぅッ…搾り取られ――ッ!!」

お尻の奥に熱いものが噴き出し、ドク、ドク、と脈打ちながら、たっぷりと注がれるのを感じる。

 

――アランに――幼馴染みの王子に――お尻で気持ちよくされちゃった……

 

絶頂の余韻でピクピクと痙攣していると、傍に来たジオルドが、私の顎をくっと持ち上げて前に向けた。

鏡の中の自分と目が合う。

真っ赤な顔はだらしなく緩みきり、涙と唾液でぐちゃぐちゃだ。

「あ……」

恥ずかしくて顔を背けようとすると、ジオルドが囁いた。

「いやらしくて凄くそそる――いい表情ですよ、カタリナ……アランにアナルを愛されて、そんなに気持ちよかった?」

「ジ、ジオルド様だって――」

ジオルドの股間にはこれ以上ないほどに猛り反り返る陰茎が、ビクッビクッと脈打っている。

「仕方がないでしょう。目の前で愛する人が自分以外の男に――弟に辱しめられて悦んでいるのです。嫉妬と背徳感でどうにかなるかと思いました……ああ、アラン、抜かないでいいですよ」

「え? あ、もうやるのか?」

「ええ、カタリナのペースが早過ぎるので……そのままカタリナの片脚を抱えてもらえますか」

「おう」

ひょい、とアランが膝裏に手を入れて持ち上げる。

「や!? やだやだ! これ、まる見え――」

「ああ……君とアランが繋がっているのがしっかり見えますね。こんなにアナルを広げて、美味しそうに咥え込んで――本当に妬けてしまう……」

「ジオルド様が仕向けたのではないですか!」

「まあ、それはそうなのですが、頭で理解する事と心が納得するのとではやはり違いますね……」

ジオルドはひとつ溜め息を吐くと、ゆっくり膣へと陰茎を挿入した。

「ひぅっ!?」

「前と後ろから、王子二人に同時に塞がれてしまう気分はどうです?」

その言葉に、答える余裕はなかった。

「か……は………♡」

――入れられただけなのに――全然動かしてないのに――…!

一瞬で、イってしまった。

「もうイったのですか? まったく君は、本当に感じやすいですね……アラン、少しそのままでいてください」

ジオルドは呆れたように言うと、じっくりと抽送を始める。

「う、動かさないでぇ…!」

お腹がギチギチで狭くて苦しいのに、小刻みにイクのが止まらない。

次第に苦痛と快楽の境が曖昧になっていく。

拘束され、媚薬を飲まされ、双子の王子二人に嬲られている状況と、それを鏡越しに見せつけられるせいで興奮した身体は、簡単に絶頂へと昇り詰めてしまう。

 

甘イキを重ねて痙攣の止まらない私に、ジオルドが囁いた。

「……そろそろ僕も、アランに倣ってとっておきをしましょうか」

「とっておき……?」

ジオルドが、もう片方の脚を抱え上げた。両脚が浮いてしまい、踏ん張る事ができない。

「君の大好きな――奥責めです」

アランとジオルドに片脚ずつ抱えられ、無防備に晒した秘部を真下から、子宮へ向けて突き上げられる。

ねちっこい突きで子宮口の弱いところを亀頭でグリグリと潰しながら、こね回す。

「あぁっ、深いぃっ♡ それだめ! だめです、ジオルド様ぁ!」

ジオルドが後ろに目配せすると、頷いたアランも抽送を再開した。

 

奥のいいところを狙って前と後ろから交互に子宮を潰され、頭の奥からがパチパチと弾けるような光が視界を揺らす。

「やああぁぁ! これ以上したらおかしくなる! おかしくなっちゃうぅ!!」

 

「おかしくして欲しかったのでしょう? こうして求められて、奪い合われて、貪られて――心のどこかで望んでいたのでしょう?」

 

「望んでません! そんな事、一言も――」

「ではもう一度、素直な方の口に聞いてみましょう……アラン、合わせますよ?」

「ああ」

「だめえぇッ! これ以上、奥を揺らさないで! 壊れる! 壊れちゃうぅ!」

 

「いいですよ、壊れてしまいなさい。理性も道徳も全て壊して――君はただ、僕たちに愛されて、僕たちの与える快楽に溺れていればいい」

 

――ああ、だめ――

 

悪魔の囁きと分かっているのに、拒めない自分を身体で自覚させられる。

 

――堕とされる――…

 

「ああぁぁあぁぁぁ――ッ!!」

悲鳴にも似た喘ぎが部屋に響き、それが自分の口から出ていると後から気付いた。

バチバチバチッと脳が焼き切れてしまいそうに強烈で深い絶頂に耐え切れず、思い切りお腹に力を入れる。

「グッ――締まる――ッ」

ブルルッと二人が同時に震えて、歯を食いしばった。

「僕たちの愛を――君の奥で、受け止めて!!」

身体の奥で熱さが弾け、二人分の欲望を注ぎ込まれる強烈な多幸感に、クラクラと酔う。

 

――溶ける……身体、溶けちゃう……

 

ふわふわと身体が浮いているような絶頂の余韻がいつまでも続き、チカチカと止まらない目の奥に舞う星が、今まで感じた事のないくらい深い絶頂だったと物語っていた。

 

「――見ていて、カタリナ」

二人が同時に陰茎を抜く。

噴き出すように、精液が溢れこぼれた。

 

拘束されて抵抗もできずに双子の王子に貫かれて、塞がれて、弄ばれて――

注がれた精液がボタボタと下半身から溢れる自分の姿を鏡越しに視姦させられて――

なのに、どうして――

 

――どうしてこんなに気持ちがいいの――…

 

二人が耳元に顔を寄せ、乱れた息遣いで囁いた。

「『これからもこうして二人でたっぷりと愛してあげる』」

「『お前は俺たち二人だけのものだ』」

 

――あの小説の――王子たちのセリフ……?

 

「『さあ、上手にねだってごらん』」

「『お前の本当の望みを――』」

 

――小説の主人公のセリフは、何だったっけ? 何て答えていたんだっけ?

ぼんやりとした頭で思い出す。

「あ………」

――でもそれを口にしてしまったら、もう私たち――…

 

ジオルドとアランが、私を見つめる。

王子たちの熱を帯びた真剣な眼差しに抗えず、私はそのセリフを口にしていた。

 

「『二人で愛して――二人だけのものにして……』」

 

それがこの場の空気を読んだ小説通りのただのセリフだったのか、本当の望みなのかは、自分でもよく分からなかった――。

 

 

 

――ジオルドは息が治まると、身体に力が入らない私を抱え上げた。

アランが手枷を外してくれる。

「……よかった……跡はついていないようですね」

「へえ、内側がクッションになっているのか」

「特注で作らせましたからね。まあ跡がついたとしても、それはそれでそそりますけれど」

「お前……」

ジオルドは私をベッドに優しく横たえ、シーツを掛ける。

 

「カタリナ、手首や身体に痛みなどはありませんか?」

「大丈夫です……でもジオルド様、その……拘束とか媚薬とか、怖いのはちょっと……」

ドS王子の性癖は否定できないので、せめてもの抵抗にやんわりと伝えてみる。

「心配しなくても大丈夫ですよ。媚薬というのは嘘です。あれはお腹を壊しやすい君の為に特別に調合させた、ただの胃腸の薬ですよ」

――胃腸薬!?

「あ、えっと……では塗り薬のような媚薬は?」

「あれは性行為を楽しむ為に開発された、ゼリー状の潤滑剤です。ぬるぬるとした感触のおかげで痛みなく挿入できて、ミントの清涼感と辛みのある香辛料の刺激で、いつもよりもよかったでしょう?」

――それはいわゆる“ローション”ってやつかな……

「思い込みの激しい君なら、媚薬と言われただけで反応しそうだと思いましたけど、思った通りでしたね」

「じゃ、じゃあ、急に眠くなったのも、たまたまなのですね」

「あれは水に入れた眠り薬です」

「………」

怒っていいのか呆れていいのか分からず困惑で固まっていると、ジオルドが水を注いで渡してくれた。

受け取ったものの、飲んでいいのか躊躇してしまう。

「大丈夫。何も入っていませんよ」

クスクスと笑うジオルドに精一杯のふくれっ面を向けてから、ふと思い出してアランを振り返る。

 

「あの、アラン様。さっきは指を噛んでしまってすみませんでした」

「別にこのくらい、なんとも……」

 

アランが指を見て、くるりと背中を向けた。

指についた噛み痕に口づけをしているアランを鏡越しに見たジオルドが、にこやかに釘を刺す。

 

「ああ、アラン。僕の知らないところで勝手にカタリナに手を出したりしたら、今回の事をメアリに伝えますから、そのつもりで」

それを聞いたアランがサッと青ざめる。

「そんな事は絶対にしない! あいつの耳に入ったりしてみろ――」

アランは身震いした。

 

「確実に殺される――!!」

 

 

 

 

 




extra storyも一通り書いてしまったので、二人×カタリナ編に突入です。
ジオルドが自分以外の存在を許すとしたら(ありえないけど)、アラン以外になさそうだったので、今回このカップリングになりました。

今まで”この世界にローションとかないだろうなあ”と香油で代用していましたが、今回は、たぶん王家直属の開発部みたいなところがジオルドから要請されて開発したと思われます。

しかしシリーズ通してタイトルがひどいですね~。出オチやん (;゚Д゚) ヨマナクテモ ワカル!!
タイトルのセンスのある方が羨ましい…
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