※この作品はR-18です。

乙女ゲームのR-18ルートに突入してしまった… 《もしかしたら あったかもしれない『はめふら』R-18ルート》   作:帆速やこぬ

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another story 気付いたら入学直前だったので脳内会議を招集してしまった… 《プロローグ》

――秋の気配を感じさせるその日、重々しい空気の中で脳内会議は招集された。

 

議長カタリナ「それでは、破滅エンド回避に向けての対策会議を始めたいと思います」

 

真面目カタリナ「今置かれている状況を確認してみましょう」

強気カタリナ「状況も何もないわ! 私たち、破滅エンドを回避したはずなのに!!」

弱気カタリナ「一体どうして、こんな事に……」

ハッピーカタリナ「まー、そもそも乙女ゲームの世界に転生するって事自体、説明のつかない不思議な事だけどー」

真面目以下略「皆さん、今の状況になる前の事を覚えていますか?」

 

強気以下略「もちろんよ! ゲームの最終イベント、ニコルの卒業パーティーで無事破滅エンドを回避した帰り道に、嬉しさでスキップしてたら木の根につまずいて、すっころんだのを覚えているわ!」

 

弱気以下略「そして目が覚めたら、時間が巻き戻っていて……」

ハッピー以下略「魔法学園入学の半年前になっていたのよねー」

議長以下略「しかも8歳の頃から準備してきた破滅エンド回避の対策は、なかった事になっています」

 

真面目「つまり、ゲーム通りの悪役令嬢カタリナ・クラエスに転生し直してしまったと思って間違いなさそうですね」

 

強気「それって転んだ時に死んじゃったって事!?」

弱気「打ち所が悪かったのでしょうか……」

ハッピー「せっかく破滅エンド回避できたのにねー」

 

議長「なぜ、と考えるのは時間の無駄でしょうな。とにかく現状を理解し、今できる対策を考えましょう」

強気「現状って言ったって……」

弱気「ジオルドとは婚約しているものの疎遠、姉弟仲も最悪でキースは部屋に閉じこもっているし、アランとメアリ、ニコル、ソフィアとは全く交流がありませんわ……」

ハッピー「これじゃーまるっきり、乙女ゲーム『FORTUNE LOVER』そのものねー」

真面目「つまりこのままだと、なんの準備もないまま魔法学園に入学する事になります」

強気「無理ゲー過ぎない!? 入学まで半年しかないのよ!?」

 

議長「なにより、親しくしていた友人たちが他人のように振る舞うのを見ると、悲しくなってしまいますな」

全員「……………(しょんぼり)」

真面目「……試しにジオルドをお茶会に誘ってみましたが、断られてしまいましたしね」

弱気「それにあんなに仲の良かったキースに冷たい目で見られるのも、心が傷つきますわ……この世界のカタリナが嫌われても仕方がない事をしてきたので、当然なのですが……」

 

 

真面目「……とにかく破滅エンド回避に向けて、今できる対策をしましょう」

弱気「時間はあまりありませんが……」

強気「それが一番の問題ね! できる事を効率よくやりましょ!」

議長「では攻略対象について、改めて考えてみましょう。それと便宜上、日本で生きていた時の事を“前世”、破滅フラグを回避できた前世を“前回”と呼ぶ事にします」

 

真面目「まず、最大の要注意人物がジオルドとキース。この二人のルートは、ハッピーエンドでもバッドエンドでもカタリナは破滅を迎えます」

弱気「アランルートのライバルはメアリですし、ニコルルートはソフィアですから、とりあえず今回は考えなくてもいいと思いますわ」

強気「大事な事を忘れているわよ! 隠しキャラのシリウス、じゃなくって、ラファエル!」

ハッピー「つまりジオルドとキースとラファエル、この三人の対策が最優先って事ねー」

 

 

議長「ではまず、ジオルドについて、何かいい案のある方?」

強気「とにかく婚約を解消してもらえばいいんじゃないかしら!」

弱気「でも仲の良かった前回ですら、婚約を解消してもらえませんでしたし……」

真面目「今はほとんど顔を合わせる事もありませんし、相手は王子です。正当な理由もなく婚約解消を持ち掛けるのは難しいのではないでしょうか?」

ハッピー「それにゲーム通りなら、カタリナは腹黒ドS王子にとって面倒な見合い話を断る為の防波堤だものー。簡単に了承してくれるはずないわよねー」

強気「う……そうね。じゃあとりあえず後で考えましょ」

 

 

議長「ではキースについては?」

強気「このままだと確実にチャラ男になっちゃうわ!」

真面目「今からでも、どうにか仲良くできないでしょうか?」

ハッピー「具体的にはー?」

弱気「今までのひどい態度を謝って、それから……」

真面目「でも7年もいじめてきた相手を、謝られたくらいで今更許せますかね?」

強気「それでも、まずは謝らないと始まらないわ!」

弱気「そ、そうですわ。許してもらえなかったとしても謝って、たくさん謝って……」

真面目「その後が問題ですね」

ハッピー「キースをハッピーにしてあげればいいんじゃないのー?」

真面目「なるほど。キースが喜ぶ事をしてあげる、という事ですね」

強気「名案だわ!」

弱気「少しでも孤独を埋めてあげられれば、もしかしたらキースも心を開いてくれるかもしれませんわ」

真面目「前回はキースがチャラ男にならずに済んだおかげか、破滅フラグを回避できましたからね」

 

議長「それでは、キースに対しては“ひたすら謝り倒してから構い倒す”という事でよろしいですかな?」

全員「異議なーし」

 

 

議長「次にラファエルですが」

強気「そうよ! ラファエルは一刻も早く手を打たないと! もう7年も闇の魔力に囚われて苦しんでいるのだから!」

弱気「ですがラファエルには、入学しないと出会う事ができませんわ」

真面目「……思ったのですが、何もカタリナ自身が解決しなくてもいいのでは?」

ハッピー「どうゆう事ー?」

真面目「魔法省に匿名で、ディーク侯爵家が闇の魔力を用いてラファエルたちにした悪事についての手紙を出すのです。秘匿されているはずの闇の魔力に関した情報であれば、きっと魔法省は無視できません。調査し、解決してくれるのでは?」

全員「天才!!」

強気「それならラファエルがこれから魔法学園で起こす、マリア誘拐事件も最悪のバッドエンドも回避できるわ!」

 

議長「では、ラファエルに関しては、“魔法省に垂れ込む”という事でよろしいですか?」

全員「異議なーし」

 

 

議長「それで、最後にジオルドですが……」

真面目「結局、それが一番の難問ですね」

議長「そもそも、前回破滅フラグを回避できた要因はなんだったのでしょう?」

真面目「ゲームと前回で大きく異なった条件をクリアできれば、今回もあるいは可能性があるという事ですね」

強気「一番は攻略対象やマリアと、仲良くできた事じゃないかしら!」

ハッピー「つまり今回も、ジオルドとキース、マリアとどれだけ仲良くなれるかにかかっている訳ねー」

弱気「あの……今からでも親交を深めてみては……?」

真面目「前回と違い、今回のジオルドはゲーム通り、ほとんどカタリナに興味を持っていません。相手にしてくれるとは思えませんね」

強気「婚約解消を持ち掛けるのもだめ。今からじゃ仲良くもなれない。一体どうすればいいのよ!!」

 

???「――話は聞かせてもらったわ!」

 

全員「誰!?」

コツコツと足音が近づき、その姿が露わになる。

議長「あなたは――!」

 

全員「エロ担当…!!」

 

エロカタリナ「正攻法では切り抜けられないこの状況で、恋愛経験のない烏合の衆が集まったところで、乙女ゲームの攻略対象と仲良くなれるはずがないでしょう」

全員「あなただって同じでしょう!!」

エロ以下略「私でしたら、前世や前回で聞きかじったり、漫画やロマンス小説で読んだりして得た知識を駆使して、男を落とすなんて容易い事ですわ!」

真面目「それで、具体的にはどんな妙案を持っているのですか?」

 

エロ「もちろん、性奴隷にして飼いならすのです」

全員「アホか! 何言ってんの!?」

 

エロ「アホではありません。なにしろエロは本能に直結しているのですから! 皆さんだって分かっているでしょう? 前回のように準備にかけられる充分な時間はなく、多少強引な手段が必要だという事は」

弱気「ですが性奴隷というのは、さすがに……」

エロ「要は、ジオルドの興味をカタリナに向けさせればいいのです」

強気「……つまり心を虜にするのは難しいから、身体で虜にする、と」

 

エロ「お、分かってますね! そんなあなたには――はい、これ」

強気「“エロ”と書かれた、たすき?」

エロ「さ、それを掛けてください」

強気「はあ……(もぞもぞ)……ん!? 何か――みなぎってくる!?」

真面目「いけない! それを外して!」

 

エロ「もう遅い! 強気 + エロで“S”誕生です。さあ、あなたも――」

 

弱気「え!? 何!!? いやぁー!」

 

エロ「――弱気 + エロで“M”に進化です」

 

Sカタリナ「生まれ変わった気分ですわ」

Mカタリナ「ええ、本当に」

議長「衣装がボンテージに!?」

M以下略「あ、椅子が足りませんね。私が四つん這いになるので、上に座ってください」

S以下略「あら、いい子ね」

 

真面目「どどどどうしましょう、議長!?」

エロ「……(ササッ)」

エロ議長カタリナ「どうもしません。破滅フラグ回避の為です。致し方ありませんな」

真面目「議長まで!? いつの間に!?」

 

ハッピー「よいしょっと……」

真面目「ちょっと!? あなたはどうして自ら、たすきを掛けてるんですか!?」

ハッピーエロカタリナ「なんか楽しそうだったからー?」

 

真面目「私が……私がしっかりしなくては……」

 

エロ「何をごちゃごちゃ言っているのかしら?」

エロ議長以下略「これはこれでアリですな。思考と選択肢の幅が広がります」

S「さあ、あなたも生まれ変わって、本能を解放なさい!」

ハッピーエロ以下略「とってもハッピーよー」

M「何も心配いりませんわ」

 

真面目「いや……来ないで……助けて……」

 

エロ「怖がらないで……あなただって本当は、エッチな事に興味あるでしょう?」

真面目「そ、それは――」

エロ議長「自分の心に嘘はよくありませんな」

真面目「ですが私くらいはまともでいないと――」

ハッピーエロ「大丈夫、大丈夫ー」

M「エロが解放された時点で、もうこの状況は不可避だったのですわ」

エロ議長「全ては破滅フラグを回避する為――」

エロ「さあ皆さん、押さえてください」

真面目「いやああぁぁぁっ!!」

 

エロ「――真面目 + エロで、“むっつり”誕生ですわ」

 

むっつりカタリナ「うう……」

ハッピーエロ「これで私たち、カタリナシックスねー」

 

S「いいえ、まだよ!」

全員「!!?」

 

S「聞いた事があるわ! 最高のSは、同時に最高のMでもあるって!!」

エロ議長「まさか…!」

S「さあM! 私と一緒になりましょう!」

M「Sに全てを委ねますわ」

 

全員「SとM―!!」

 

SMカタリナ「――爆誕!!」

 

エロ議長「なんと!」

ハッピーエロ「新生カタリナファイブねー」

 

SM以下略「ふふふ、これでドSのジオルドだって調教して籠絡してみせますわ!」

むっつり以下略「Mどこいったのです? まるっきり女王様ではないですか」

SM「Mの気持ちが理解できるからこそ、最高のSのパフォーマンスを発揮できるのですわ!」

 

 

エロ「我々はとんでもないモンスターを生み出してしまったのかもしれませんね……」

全員「…………(ごくり)」

 

 

 

 

 




信じてください。
初めは『エロ』が登場して『カタリナシックス』になるだけの予定だったんです。
でも書くうちに気付けば、何かおかしな方向に……。ナンデコウナッタ? (。-`ω-) オカシイナ?


気を取り直して、another storyにつきまして。
全ての破滅エンドを無事回避してお友達エンドを迎えた帰り道、うっかり死んでしまった(?)カタリナが、魔法学園入学半年前に転生し直してしまった!というお話です。
つまり、『はめふら』のカタリナ×『FORTUNE LOVER』の攻略対象たちのお話になります。

R-18本編とextra storyはカタリナ総受けでしたが、another storyは、カタリナ攻めになります。なる予定です。たぶん…。『新生カタリナファイブ』がやってくれるはず……。
ウーン…σ( -ˇ.ˇ-。) ムリカナー?

そして『ハッピーエロ』と『エロ議長』がなんの捻りもない……。
何か他のよい名前を思いついたら、変えたいと思います。
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