乙女ゲームのR-18ルートに突入してしまった… 《もしかしたら あったかもしれない『はめふら』R-18ルート》 作:帆速やこぬ
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「義姉さん、どうしたの? 昨日あんまりよく眠れなかった?」
「うん、なんか変な夢を見ちゃって……」
正確には変な夢ではなく、エッチな夢、だけど。
心の中で呟き、思い出して赤面する。
ジオルドに何度も愛していると囁かれながら、たくさん愛される夢だった。
朝の通学路。
並んで歩きながら、何度もあくびをする私をキースが心配してくれる。
本当にキースは優しいなあ。
今朝目覚めたばかりの時は夢だったのか現実なのか分からなかったけれど、アンが身支度をしてくれている時に確認してみると、夜中に私を湯浴みなどさせていないときっぱり否定されてしまった。あんなによく洗って――中まで洗ってくれたのに。
確かに、ジオルドが部屋を後にしてから来てくれたアンはいつもと様子が違うように見えたけれど、それは私が急に大人の階段上っちゃったからアンも緊張しているのかと思ったし、それに―――そうだ、アンが入ってきた時、もうひとり、誰かがいた気がする。
誰だっけ? なにか、赤い――…
「やあ、おはようございます、カタリナ」
爽やかを絵に描いたような王子様に後ろから声を掛けられる。
「ジッ、ジオルド様!」
「? ……どうかしましたか、カタリナ?」
ジオルドの、昨日の夜に愛を囁いたとは思えない、いつもと変わらない笑顔、いつも通りの態度。
あまりにもジオルドが普段と変わらない為、やっぱりあれは夢だったのだと確信する。
「いえ! お、おはようございます」
「?」
夢とはいえ内容が内容なので、恥ずかしくてまともに顔を見られない。
気持ちよさも幸福感も、痛みまで思い出せる、やたらとリアルな夢だった。
今だって肌の熱さや感触、音や匂いを思い出して身体が火照ってしまう。あれが夢だったなんてとても思えない。でも――絶頂した後の事はよく思い出せないから、やっぱり夢だったのだとも思う。
もう破滅フラグの心配はいらないと安堵したのも夢なのだと思うと、とても残念だ。
――私、疲れているのかな……
前世の記憶を思い出してからずっと、破滅エンド回避の為に色々な努力を重ねてきた。
生死に関わる最重要案件だったから、とにかくそれが片付くまでは恋愛なんて無理だと無意識に諦めていたけれど、身体が大人になるにつれて潜在意識下でそういう欲求が自然と出てきたのかもしれない。
少ししたら秋の休暇に入るし、実家に帰ったら少しゆっくりしよう……。
あのエッチな夢を見てから1週間が経っていた。
私とキースは、短い秋の休暇中、実家に帰ってきている。
今日は紅葉を楽しみに郊外の森へ、いつものみんなでピクニックに出掛けた。マリアが風邪を引いてしまい一緒に来られなかったのは残念だったが、たくさん遊んで少し疲れたので早めにベッドに入った。
―――今、何時だろう?
夜中に目が覚めてしまい、何度か寝返りを打つ。
「…………」
眠れない。身体は疲れているはずなのに。
しばらく目を閉じていたが眠れそうにないので、ちょっと庭を散歩してくる事にした。
昼間のピクニックが楽し過ぎて、まだ興奮しているのかな。
ガウンを羽織り、家の者を起こさないようにそっと部屋を抜け出す。
庭をゆっくり歩きながら、秋の夜の冷たい空気を吸い込むと、なんだか更に目が冴えてきてしまう。それに思ったよりも涼しい。
「部屋に、戻ろ……」
廊下を歩きながらふと、もう冷たくなったベッドが待っている自分の部屋よりも、キースの部屋の方が近いと思いついた。
――キースにくっついて眠れば、温かくてすぐに眠れそうだもんね。そうさせてもらおっと
“大切な者をお前のものにしたくはないか?”
大切な、者……。
一番に思い浮かべるのは、水色の瞳。茶色い髪。明るい笑顔。繋いだ温かな手。
カタリナ義姉さん――…。
愛人の子と蔑まれて兄弟たちにいじめられていた前の家から引き取られ、幸福など望めないと諦めていた僕に、優しく手を差し伸べてくれた義姉さん。
姉と呼んで欲しいと、これからもずっと傍にいる、ずっと一緒だと言ってくれた義姉さんは、世界で一番大切な人だ。
そして恋心を自覚してからは、世界で一番大切な女性だ。
“ならば、目の前のものを受け取れ”
真っ暗な自室でゆっくりと覚醒し、ベッドの中の違和感に気付く。
――義姉さん……?
寮に入る前は割とよく、義姉さんが一緒に寝てくれた。だから、僕のベッドに義姉さんがいる事自体は不自然ではない。
問題なのは、義姉さんの様子がおかしい事。
もぞもぞと身体を動かし、息が乱れ、時折漏れる短い声が耳に甘く絡みつく。
――もしかして、義姉さん……シてる、の……?
僕だって精通してからは毎日のように自慰をしているし、女性だってそんな時があるだろうという事は分かる。
だけどいつも天真爛漫な義姉さんが、性に関する事どころか恋愛にも疎い義姉さんが、自慰をするなんて思いもしなかった。
――僕の頭の中では、毎晩淫らな事をさせられているけれど
切なそうに乱れる息遣いを聞きながら、自分の下半身が反応してしまっている事に気付く。
心臓の音がうるさい。
ここは眠っているふりをするべきだと分かっている。けれど。
触れたい。僕の手で滅茶苦茶に乱れさせたい。僕が欲しいと求めてほしい。
理性が、そんな欲望に飲み込まれそうになる。
義姉さんは僕が起きているとは思っていないと分かってはいても、心のどこかで、もしかしたら義姉さんが実は僕の事を愛してくれていて、だから僕のベッドでこんな事をしているのではないか、などと妄想してしまう。
小さく喘ぐ義姉さんから、声が漏れた。
「……ジオルド、様……」
あの日以来毎晩、あの夢を思い出してはひとりエッチをしてしまうようになっていた。
ベッドに横たわるだけで、夢の中のジオルドの息遣いや愛撫を思い出し、身体が疼いてしまうのだ。
ジオルドが、こんな風に触れて、こんな風に動かして――
「あ……んっ……」
だめ、こんな事。キースが隣で寝ているのに。もし目を覚まして見られてしまったら――
頭ではちゃんと分かっているのに、指が止まらない。
だめ……だめなのに――…
「んっ……ぁんっ……ん…………ジオルド、様……」
声を漏らしてしまった瞬間、身体を弄っていた手を掴まれ、ベッドサイドのランプが灯る。
凄く怖い顔でキースが睨んでいた。
「どうして義姉さんは、僕のベッドで、他の男の名前を呼びながら自慰をしてるの?」
「あ、えっと、これは……」
恥ずかしさで頬に血が上る。言い訳のしようがない。
「義姉さん、今、ジオルド様の名前を呼びながらシてたよね。……ジオルド様の事が、好き、なの?」
「ち、違うの! この前、変な夢を見ちゃって、それで……」
「ふーん。どんな夢?」
「え……」
言えない! 言える訳がない。あんなエッチな夢、欲求不満の妄想女だと思われてしまう。
「……き、聞かないで。恥ずかしくて言えない」
「義弟のベッドで自慰はできるのに?」
キース、怒ってる。
当然だよね。それにきっと、私の事、変態だと思ってる。
第2の破滅フラグである義弟のキースの破滅エンド回避の為に、子供の頃からずっと傍にいて孤独にしないよう注意を払ってきたのに、こんな事で信頼を失ってしまうなんて。
ここは、正直に話すしかない。
「ジオルド様に、その……いやらしい事を、される夢」
「どんな風に?」
「どんな風、って?」
「場所は? 無理矢理襲われたの? それとも義姉さんが誘ったの? ジオルド様はどんな言葉で愛を囁いて、どんな風に触れたの? どんな体位で、何回くらいしたの?」
義弟よ、義姉の妄想をなんでそんなに細かく聞きたいの!?
戸惑いながらも問われるがままにキースの質問に答える。恥ずかしくて死にたい。
「……汚らわしいって、怒ってる?」
「汚らわしいなんて思ってないよ。怒ってはいるけど」
「この事、お母様とかジオルド様に話したり、する…?」
キースが少し考える。
「ん――、どうしようかな」
迷うような素振りを見せる義弟に、焦ってつい口走ってしまう。
「お願い、誰にも言わないで。なんでも言う事聞くから!」
「!」
ごくり、とキースが唾を飲み込んだ。
「――…本当に、なんでも? なんでも僕のお願い、聞いてくれるの?」
「う、うん。私にできる事なら……」
「………なら、さっきの自慰の続き、僕の名前を呼びながら、僕の手を使って、してみせて?」
「!!?」
キースが――私の可愛い義弟が、なんかおかしい!
確かに私が言い出した事だけど、ひとりエッチを義弟の名前を呼びながら、義弟の手を使ってしてみせろって、どういう事!?
「どうしたの、義姉さん? なんでも言う事聞いてくれるって言ったよね?」
真剣な目で、キースが詰め寄った。
やっぱり怒ってる。凄く怒っているから、恥ずかしい事、人前で最後までさせて罰を与えようとしているんだ……。
「……分かった」
キースに背中を向けて横たわると、すぐ後ろに横たわったキースが腰に手を置く。
おずおずとその手を取り、お腹に当てた。
乾いて温かい、大きな手。
「んっ………」
昔はあんなに可愛かったキースの手、よく繋いでは引っ張り回していたキースの手は、いつの間にか男の人の手になっていた。その感触に、凄くドキドキしてしまう。
キースの手に手を重ねて、胸まで滑らせ、そのまま乳房にあてがう。
「ぁあっ……」
自分の手の感触じゃないだけで、こんなに興奮してしまうものなの!?
乳房を揉むと、大きな手に包まれて柔らかくたわむ。手の中で乳房の中心がキュウっと敏感になっていく。まるでキースに鷲掴みにされて、揉みしだかれているみたいでゾクゾクする。
刺激を求めて、キースの人差し指で乳首を弄ってみると、少し弄っただけですぐに硬く勃起してしまう。そのまま、今度は親指も使ってコリコリとつまみ上げる。
「あっ、んんっ……」
義弟の前なのに、声を抑えられない。
「……僕の名前を呼びながらするの、忘れてるよ」
キースに後ろから囁かれて思い出す。
「キ、キース……」
キースの名前を口にすると、とてもイケナイ事をしている気分になり、それにつられてきゅんきゅんと下半身も疼いてくる。
「キース……あ、んっ……キースぅ……」
まるでキースに愛されているみたいだ。
「凄くドキドキしてるね」
胸に触れているのだから、当然心臓の鼓動も隠せない。こんなにドキドキと興奮している事が伝わってしまっていると思うと、凄く恥ずかしい。
「……キースはイヤじゃないの? 自分の手を使って、その……自慰をされるなんて」
「僕がどうして怒ってるか、義姉さんは分かっていないんだね……」
キースが溜め息を吐く。
「いいよ。そのまま続けて。オーガズムを迎えるまで、ちゃんとシてね」
イクまで!? 義弟の前で!?
キース……そんなに恥ずかしい事をさせたいほど、怒っているんだ。
「う、うん……」
覚悟を決めて、パジャマと下着を脱いでしまうと、キースが慌てたように声を上げた。
「え!? 下着も脱いじゃうの!?」
「え? だって汚れちゃうし……」
キースが何か呟いたけど、“僕が脱がせたかったのに”と聞こえたのは気のせいかな。
キースの手を持って、今度は下腹部から太ももへと滑らせる。なんだか、キースの手が熱い。その熱が伝わるように私も熱くなってしまう。
思い切って、秘部へとキースの指を滑り入れると、自分でしているのに、予期しない刺激のように身体がビクンと跳ね上がった。
「んっ……ん……キース……あっ……んんっ…キース…キース……」
自分の指は触れていないのに、キースの指の感触とクチュクチュと立てる音で自分が凄く濡れてしまっているのが分かる。
――今、私、義弟の指を自分の愛液まみれにしてしまっているんだ……
そんな風に考えると背徳感で逆に興奮してしまう。
義弟のベッドで、義弟の指を使ってひとりエッチして興奮するなんて、私本当に変態かも……。
そう思いながらも、指が止められない。
――義姉さん、もっともっと、淫らに乱れて――…
あの義姉さんが、僕の名前を呼びながら、僕の手を使って、自慰をしている。
僕の見ている前で喘ぎ、悶え、震えている。
義姉さんの興奮が手を通して伝わり、こちらまでドクドクと血液が下半身に集中していく。
今、僕が手を動かせば、簡単に義姉さんをオーガズムに導けるだろう。
それではもったいない。だから敢えて手は動かさない。
それでも初めて触れる、愛しい人の滑らかですべすべとした肌、すんなりとした腹部に腰のくびれ、柔らかで張りのある乳房や触れるうちに硬く尖る乳首、熱くてトロトロに濡れていやらしい音を立てる秘部、全てが愛おしくてたまらない。
本当は僕の唇や舌や男性器、身体の全部を使って気持ちよくさせたい。
僕の腕の中で、僕の目を見て、オーガズムを迎えさせたい。
だが、せっかくの機会だ。こんな状況、望んで作り出せるものではない。
だったら、今この瞬間を最大限楽しもう。
「義姉さん……中に、指を入れて…シて?」
「んっ……んんっ……」
いつの間にか首筋に息がかかるくらい傍にいたキースに言われて、中指をゆっくりと中に入れる。根元まで入れると自分では届かないところまできて、ゾクゾクしてしまう。
連日のひとりエッチのおかげで指2本くらいまでなら痛くなくなっているはずなのに、キースの節くれだった長い指は自分でするのとはまた違った感じに刺激してくる。
さっきから、キース自身は全く指も手も動かしてはいないのに、まるでキースに愛撫されているように錯覚してしまう。
後ろから聞こえるキースの息遣いも少し荒い。
しばらく抜き差しし、中指だけでは物足りなくて、一旦抜いて2本の指を入れる。
「あぁっ」
押し広げながら奥に入っていく感覚に、思わず声が出てしまう。
反射的にキースの指をギュウッと中で締めつけてしまった。
「ご、ごめんね、キース。痛くなかった?」
「大丈夫だよ。僕の指、そんなに気持ちいい?」
声に出して肯定するのが恥ずかしいので頷くと、キースが嬉しそうに笑う。
抽送を繰り返すと中がピクピクと痙攣を始め、キースの手首の辺りで陰核を潰すように刺激してみた。
「あんっ、あっ…あっ…あっ…あっ……」
私、本当に義弟の手を道具みたいに使って、気持ちよくなっちゃってる…!
ガクガクと腰が勝手に震えて、自分では止められない。
快楽の波が押し寄せ、一気に絶頂へと押し上げる。
「ああッ…キースッキースッ」
――イク! イっちゃう…!
だがイク寸前――キースは指を引き抜いてしまった。
「キー…ス……どう……して……?」
荒い息で、つい恨みがましく聞いてしまう。
もうちょっとでイケたのに…!
耳鳴りがし、絶頂に昇り詰め損ねた膣がピクピクと痙攣しながら抗議する。
「駄目だよ、義姉さん。自分だけ気持ちよくなっちゃ」
「!」
キースが、イクまで自分の手を使ってしろって言ったのに……!
昂るだけ昂らせておいて2回続けてイケなかった事で、頭も身体も快楽を得る事しか考えられなくなっている。
「ひどいよ……キース……」
義姉さんは、これまでの穏やかな関係が僕の忍耐力の上に成り立っていた事をもっと自覚するべきだ。
まるで僕を試しているかのように、無防備過ぎる義姉さん。
庭や木陰、僕の部屋。人目のない場所どころか夜のベッドで二人きりでも平気で眠ってしまう義姉さんに、口づけやそれ以上の事をしたいという衝動を抑えつけるのに、僕がどれだけの理性を動員してきたか、義姉さんは知らなさ過ぎる。
今夜だって、僕のベッドでジオルド様の名前を呼ぶなんて、あまりにひど過ぎる。
だからちょっとだけ意地悪をしてしまった。
オーガズムの直前のおあずけ。
ちょっとした思い付きの意地悪だったが、本当につらそうに目の前で涙を溜める義姉さんを見て、罪悪感に囚われる。
馬鹿だな、僕は。
夢の中の恋敵に嫉妬して、愛する人に意地悪してれば世話はない。
夢の中とはいえ、ジオルド様が義姉さんにどんな風に触れ、愛したのか、それを聞いて嫉妬が生まれない訳がない。もしかしたら、それは義姉さんの願望かもしれないのだから。
現に義姉さんは、夢をきっかけにジオルド様を意識し始めている。
“変な夢を見た”と言った朝から、義姉さんの様子がおかしい事には気付いていた。
だが肝心のジオルド様の方はいつもと変わらない。だから余計に心配していた。
義姉さんがジオルド様を“男として”意識し始めたのではないか、と。
婚約者の立場と権利を主張して、いつも義姉さんを独占しようとするジオルド王子。
だけど、僕には同じ屋敷に住んでいる分、有利だと信じていた。家族としていつも傍にいられる権利と口実があった。
そうして今まで、婚約者として関係を進めようとするジオルド様と義姉さんとの間に割り込み、邪魔をし、決して二人きりにはさせないように細心の注意をしてきた。
それと同時に僕が男である事を意識させないよう、家族として誰よりも近くにいられるよう苦心してきた。
僕と義姉さんに血の繋がりはない。だからこそ僕を異性と意識して壁を作られてしまったら、“義姉さんを守る”という誓いが果たせなくなってしまうかもしれない。
だけど本当は気付いている。単に自分は臆病なだけなのだと。
意識しギクシャクする事で今までの二人の関係が壊れてしまうのが怖い。義姉さんの一番近くにいられなくなるのが怖い。それだけなのだ。
強引に二人きりになろうとし、あからさまに義姉さんに手を出そうとするジオルド様に嫉妬するのは、それがそのまま僕のしたい事だからだ。
何も遠慮することなく、ただ愛したい。世界中で一番愛していると伝えたい。あなたが欲しいと抱き締めたい。そして義弟としてではなくひとりの男として愛してほしい。
強い魔力を持って生まれてきた事。クラエス家に引き取られた事。義姉さんに出会えた事。
全て幸運だったと分かっている。
それでも夢想しないではいられない。家族ではなく恋人として出会えていたなら、どんなに幸せだっただろうと。
義姉さんの中から引き抜いた指はたっぷりと愛液にまみれ、指の間に糸を引く。
甘酸っぱい匂いに誘われ舐めてみると、世界一甘くていやらしい蜜の味が口に広がった。
「ふふ……やらしい味――これが義姉さんの味なんだね」
見せつけるように指を舐めると、義姉さんの頬がカァと赤くなった。
「キース…そんな……舐めたり、しないで……」
「どうして?」
「どうしてって――私たちは姉弟なのだから……」
「夜中に義弟のベッドに潜り込んで、自慰をするのはいいの?」
「っ……そ、れは……ごめんなさい……もうしないって約束するから」
「もうしないって、何を?」
「何って……」
言い淀む義姉さんに顔を近づける。
「義姉さんはどうして僕が怒ったか、本当に分からない?」
「自分のベッドでいやらしい事をされて、それで――」
「違うよ」
首筋に顔をうずめると、火照った肌から甘い匂いが香り立つ。
「凄くいい匂いがする」
子供の頃、義姉さんは怖い夢にうなされる僕を気遣って、色々な理由を付けてはよく一緒に眠ってくれた。彼女の温かな匂いに包まれると不思議と安心して、嫌な夢を見ずに眠る事ができた。
ここ何年かは義姉さんからする甘い匂いのせいで、逆に眠れなくなる事も多かったけれど。
「あの……キース?」
目に入る度、ずっと顔をうずめたいと思っていた義姉さんの首筋。
一度越えてしまった一線から、先に進むのは簡単だった。
義姉さんの15歳の誕生日パーティーで、首筋に口づけの跡を残したジオルド様を思い出し、消毒する為に舌を這わせる。
「……肌、甘いね」
先程オーガズムぎりぎりに昂った肌は少し汗ばんでいるのに甘く、舐め回しているとまるで媚薬でも舐めているかのように舌が気持ちいい。
「や……だめよ、キース」
逃げるようにもがき、起き上がろうとする義姉さんをベッドに押し倒し、ビクリと身をすくめた耳元に囁く。
「――義姉さん、これからはひとりでシたくなったら、僕のところに来て。いつでも手伝ってあげるし、気持ちよくしてあげるから」
「え? ……え?」
「その代わり、僕の自慰も手伝ってね」
「ええ!!?」
驚き戸惑う顔も可愛い。でももっと、さっきみたいに見た事のない顔を見せてほしい。
どうしよう。
キースがなんか、本当におかしい。
絶対にこんな事言うような子じゃなかったはずなのに。
ゲームの中では女の子と見るや片っ端からナンパするような女たらしのチャラ男だったけれど、この世界では誰にでも優しくて気が利くいい子に育った――はずだったのに。
私が悪いのは分かっている。勝手に人のベッドに入った上、いやらしい事なんてされれば怒るのは当然だ。
でもその後、キースの手を使って自慰をして、と言われた時に、きっぱり断るべきだった。
恥ずかしさで動転して、つい従ってしまったけれど、断らなくちゃいけなかった。
そう思うのに、首筋を舐め回されて、イク寸前だった昂りを身体が思い出してしまう。
だめだと頭では分かっているのに本気で抵抗できない。
子供の頃からずっと一緒にいる私の可愛い義弟。大切な家族としてこれからもずっと一緒にいられると思っていたのに。どうしてこんな事になっちゃったんだろう。
後悔の反面、キースの色っぽい綺麗な顔が凄く近くにあって、首筋に顔をうずめるように抱き締められると、昔からよくこうしていた事を思い出す。
あの頃は怖い夢を見ては泣いているキースを慰めたくて、手を握り抱き締めて一緒に眠っていた。
そう考えると、これはあの頃の延長のような気がしてくる―――って、いやいや。そんな訳ないでしょ!
「あの、あのね、キース。私たちは姉弟なのだし、こういう事は好きな人とした方がいいと思うの」
「僕は義姉さんの事が好きだよ」
「う、うん、もちろん私もキースの事が好きだし、大切な家族だと思ってる」
「じゃあ、何も問題ないね」
起き上がったキースはにっこり笑うと、上半身のパジャマを脱いだ。
部屋の明かりにキースの半裸が照らし出され、引き締まった身体つきに思わず見惚れてしまう。
いつも私の畑仕事を手伝って重い肥料を運んでくれたり、力仕事を買って出てくれたりして頼もしくなったなぁと思っていたけれど、大きくなってこんな風に裸を見る事はなかったから、なんだかやたらと照れてしまう。
――あれ? 何を言おうとしていたんだっけ?
言おうとした言葉が飛んでしまい、何か言わなければと、最初に思いついた事が口から出た。
「あ、えっと……キース、裸かっこいいね」
って違う! こんな事が言いたかったんじゃない!何言ってるの、私!!
失言に悶える私に、キースも照れくさそうに笑う。
「そう? ……でもね、さっきから言いそびれていたけど、義姉さんも凄く綺麗だよ」
そうだった。私、さっき全部脱いじゃったんだった!
「本当に、凄く綺麗だ……」
キースは身体を隠そうとした私の手を取り、両手を恋人繋ぎにしてキスをした。
「!」
つたないけれど情熱的で、ただあなたが欲しいと求めるようなキス。
キースにこんな風にキスをされる日がくるなんて、思いもしなかった。
たぶんこれはマリアの役割のはずで、だとしたらこれは本番に向けた予行練習みたいなものかしら? 姉弟仲はいい方だと思うし、義姉なら失敗しても問題ない、みたいな?
そうか、そうだよね。本命のマリアを相手にした時、失敗して振られてしまったら困るものね。
つまりキースは義姉の私に、エッチな事も含めて女性の気持ちを教えてほしいって事なのだわ。
それに男の人は溜まるとツライって聞いた事がある。
だからひとりエッチを手伝ってほしくて、その代わり私のひとりエッチを手伝う、なんて提案してくれたのか。
それならキースに、私に教えられる事はしてあげてもいいのかも。きっとこんな事、他の人には頼めないだろうし。
破滅エンド回避の為には本当ならキースとマリアは結ばれない方が望ましい。だけどキースの恋愛は義姉として純粋に応援したい。
こういう事は結ばれた後の事だから、相手がマリアでなくてもきっと役に立つはず。姉弟で本当のエッチはまずいけど、ひとりエッチを手伝うくらいなら問題ないわよね。
「分かったわ、キース。私に任せて」
――義姉さん、たぶん何か勘違いしているな
重ねた唇を離すと、なぜか義姉さんは“任せて”と力強く胸を叩いた。
それでも拒絶されるよりはいいので、黙っている事にする。
精通した時に性に関する事はちゃんと本で学んでいるから、おそらく義姉さんよりは性の知識はあると思うのだが、なぜか自信有り気な義姉さんを前に、大人しく従う事にした。考えてみれば、“義姉さんにリードしてもらう”というシチュエーションは悪くない。
「それで、まずは何を教えてくれるの?」
「うーん……キースは教えてほしい事、何かある?」
「義姉さんに、教えられる事なんてあるの?」
「大丈夫! 前世――じゃなかった、今まで読んできたロマンス小説の知識があるから!」
経験はないんだね、というセリフは飲み込んでおく。むしろちょっと安心した。
今のが義姉さんにとって初めてのキス。それを義姉さんは嫌がってはいない。なら、もう少し事を進めても大丈夫だろう。
「そうだなぁ……義姉さんが夢の中でしたっていう深いキス、とか?」
「! ……そ、そうね!?」
話が具体的になった途端、急に義姉さんの目が泳ぐ。が、すぐに気を取り直したようだ。
「えっと、じゃあまず……キース、目を閉じて?」
「ん」
少し面白がって素直に従うと、義姉さんが囁く。
「顔を上げて、ちょっと口開けて……」
キシ、と小さくベッドが軋み、義姉さんが近づいてきた気配がしたと思うと、柔らかく温かな感触が唇を塞ぐ。
義姉さんの方からしてくれた、キス。
それだけでも充分幸せなのに、口の中に義姉さんの舌が入ってきて僕の舌を誘う。
初めての絡め合う舌の感触と甘い唾液に、もっと深く、という欲求が溢れてくる。
「ん……ん……んんっ……」
甘く漏れる息にちゅくちゅくと唾液の絡む音が混じると我慢できなくなり、義姉さんを抱き寄せて背中と腰に手を回し、しっかりと抱き締める。胸板に押し付けられる柔らかな乳房の感触がたまらない。
いつまでも続けていたかったが、義姉さんは唇を離した。軽く息が乱れ、舌先から唾液が糸を引く。
上気し瞳を濡らした義姉さんの表情から、彼女自身も義弟との快楽に溺れそうになっているのを必死で止めようとしているのだと分かった。あと一押しで堕ちるという感じだろう。
ならば二人で堕ちてしまおう。
義姉さんが手に入るのなら、全てを失っても惜しくはない。
「――次は、義姉さんのこっちにキスしたいな」
そう言いながら、腰に回した手をお尻の間から秘部へと滑り込ませる。さっき自慰で触れた時よりもたっぷりと濡れ、今の深いキスで義姉さんも感じていたのだと安心した。
「だ、だめ! こんなところに!」
「そう? 僕は全然大丈夫だけど。さっき味見もしたし」
ペロリと指を舐めて見せると、義姉さんはまた顔を赤くする。
「それに――ほら、義姉さんのここ、こんなに濡れてる。義弟にキスして、興奮したんだ?」
「ち、違っ……」
「違くないよね。義姉さんは僕を家族って言うけど、いくら家族でも義弟のベッドに入ったり、そこで自慰をしたり、パジャマも下着も脱いで全裸になるなんて普通はしないよ。本当は義姉さんも心のどこかで期待していたんじゃないの? 僕にこんな風に、される事。だって誘っているとしか思えないよね? こんなに綺麗な裸を見せつけて、今さら誘っていないなんて言っても誰も信じないよ。それとも、僕を試してるの?」
逃げようと腰を浮かせる義姉さんをしっかりと押さえつけながら、反対の手でひだの中をクチュクチュと音を立ててかき回し、指先で小さく尖る突起を撫でる。
「そん…な、事……あっ……違っ……ああっ、キース、そこっ、だめぇっ…!」
「それに夢の中でジオルド様には舐めさせたのに、なんで僕は駄目なの? さっき僕の言う事、なんでも聞いてくれるって言った約束は?」
「あ、あれはっ……キ、キースが自分の手を使って、しろって……言って、ちゃんとした……んっ……でしょ?」
「でもちゃんとオーガズムを迎えてないから、それは無効。だから――」
もう一度ギュッと抱き締め、耳元に囁く。
「今から僕が義姉さんに、さっきの続き、してあげる。今度はちゃんと、気持ちよくしてあげるからね」
ベッドの端に腰かけ、膝の上に義姉さんを座らせる。
綺麗な背中にたくさん口づけをしてから、振り向かせた義姉さんと舌を絡ませながら僕の太ももの外側に脚を跨がせた。
後ろから両手で柔らかな乳房を包み、揉みしだく。初めは優しくゆっくり、だんだんと強く、先程の義姉さんの自慰の時と違い、思う存分に指を沈める。
「義姉さんの乳房、凄く気持ちがいいね。すべすべして柔らかいくせ弾けるみたいに張りがあって――義姉さんも気持ちがいいでしょ? だってほら……こんなに乳首が尖って、真っ赤に充血して……」
漏れそうになる声を押し殺そうと指を噛んでいる義姉さんの声が聞きたくて、クニクニと敏感な乳首をこねくり回す。
「ひぁっ!? ああぁっんっ…あっ、あんっ、あっんんっ」
聞いた事のない甘い声で喘ぐ義姉さんが愛おしくて、もっともっと声を上げさせたくなる。
「ねぇ、こうしてつまみ上げながらシコシコするのと、こうして――指先で弾いたり押し込んだりするの、どっちが好き?」
「どっち? どっちって――あっ…んっ……わ、分かんないよぉ…!」
「どっちも好きって事? 仕方がないなあ。義姉さんの可愛い乳首、いっぱい苛めてあげるね」
本当は赤ん坊のように乳首を吸い、しゃぶりつきたいところだが、この体勢では無理なので次の機会に取っておく。
持ち上げるように乳房を揉み上げ、敏感な先っぽを擦り、つまみ、挟み、捻り、指先で、手の平で、優しく弄り回す。
「あっあっ、キースっ……あんっ、あっ、はっ……キースっ、キースゥ……っ」
たっぷりと愛撫を続けるうちに、義姉さんがピクン、ピクンと腰を揺らし始めた。
「乳首っ…ジンジンする! はぁっ、やッ――だめ! もうだめぇっ!」
優しく触れつつ、時折グニグニと乳首を潰すように少し乱暴すると、義姉さんの身体が震えた。
「ああっ、イっちゃう……! キースっ、私、もう、イっちゃう!」
「イっちゃう? それってオーガズムの事? ――うん、いいよ、義姉さん、イっちゃいなよ」
導くように乳房と乳首を責め立てる。
「あっ、あっ、あっ、イクッ……! んんんッ!!」
ビクンと身体が跳ね上がり、ゆっくりと弛緩していく義姉さんを支え、昂りが落ち着くのを待つ。軽いオーガズムだったらしく、荒い息はすぐに治まった。
「……義姉さんは乳首だけで“イっちゃう”んだね。でもあんなに焦らされたんだから、全然物足りないでしょ? 義姉さんの気持ちいいところ、まだまだいっぱい弄ってあげるからね」
僕が膝を開くと、太ももの外側に跨がせた義姉さんの脚も一気に広がった。
「や、いやあっ! こんなっ――広げないで!」
ほぼ全開に脚を開かれた義姉さんは、前から見たらさぞいい光景だろう。自分で見られないのが残念だが、このポーズなら逃げようがない義姉さんをじっくり愛撫する事ができる。
広げられた脚の中心、義姉さんの身体の一番敏感な部分へ手を伸ばす。
ひだまで広がり、オーガズムの余韻でピクピクと痙攣する秘部をゆるゆるとなぞれば、愛液が溢れ出してくる。
「どう? 義姉さん。義弟の膝の上で、まだ誰にも見られた事のない恥ずかしい部分を広げられる気分は?」
「キース、お願い!膝、閉じて!」
「だーめ。それにこんな淫らな恰好で義弟にされるがままになるって、興奮するでしょ?」
「そんな――…」
「義姉さんは指2本がイイんだよね?」
広げられた秘部に指を立てれば、溢れる愛液がいやらしい音を立てて太ももまで飛び散り、根元まで簡単に飲み込んでいく。引き抜く指にたっぷりと絡まる愛液が滴り、シーツや床にパタパタと落ちて染みをつくった。
「あああっ」
指を突き立てては引き抜くのを繰り返すと、余程気持ちがいいのか、義姉さんが仰け反ってガクガクと腰を浮かせる。
このままでは、すぐにでも次のオーガズムに達してしまいそうだ。
「どんどん溢れてくるね。それに――見て」
蜜壺に突き立てていた指を引き抜き目の前に持ってくれば、手の平にまでこぼれた愛液がテラテラと部屋の明かりに光る。
「ほら、透明の愛液にたくさん白い愛液が混じってる。女性って本当に感じると、こうして白い愛液が出てくるんだって」
「なんで…キースはそんな事、知ってるの…!」
「内緒。ね、義姉さん、こうして――ここ、広げたまま押さえて」
強引に義姉さんの手を股間へと持っていき、指で広げさせると、皮を被っていた陰核を剥き出す。小指の先ほどの小さな突起は真っ赤に勃起し、触れられるのを待っているかのように震えていた。
「ほら、こんなに陰核が勃起して……義姉さん、本当は凄く感じやすいんだね」
そっと撫でつけただけでビクンと腰が浮いてしまう義姉さんの様子を楽しみながら、もう片方の手を膣へと滑り込ませ、陰核と同時に刺激する。
「んんっああああッ!」
「……義姉さんはいつも自慰をする時、これを弄って“イク”の? それとも中の気持ちいいところを弄るの?」
「い、言えないっ、そんな事…!」
「ちゃんと正直に言えたら、ここ、いっぱい弄ってあげるよ?」
「!」
陰核に触れないギリギリのところを、焦らすように撫でる。
僕の腕の中で身悶える様子から、恥ずかしさと快楽を天秤に掛けて葛藤しているのがよく分かる。だけど。
「……あ……ぁあ……」
全身が敏感になっている義姉さんが、さっきの軽いオーガズムだけで満足できるはずもなかった。
「……な、中に気持ちいいところがあるのは分かるのだけれど、自分では上手くできなくて、いつも前を弄って…その……イクの」
あまりに素直に答える義姉さんが可愛くてクスッと笑ってしまう。「よくできました」と囁きながら約束通り、たっぷりの愛液で濡らした指先で優しく陰核を擦る。
「……強過ぎない? 義姉さん。痛くない? 平気?」
「キースっ…あっんっ…気持ちいい! 気持ちいいの! もっと、ああっ……もっといっぱい、触って…!」
オーガズム直前で止められ、焦らされてから軽く“イッた”せいか、少しずつ抵抗感がなくなってきたようだ。
そんな乱れる義姉さんが可愛くて、こちらもだいぶ余裕がない。
「キースっキースっ……あああっ…また、イっちゃう! もう、気持ちよ過ぎて、無理!!」
ガクガクと腰を振りながら絶頂する義姉さんは、最高に可愛かった。
顔を寄せると、待っていたかのように義姉さんから舌を絡めてくる。
オーガズムを迎えた直後の甘い唾液を貪りながら、指で更に陰核を剥き出す。最初よりも被っていた皮から出てきているみたいだ。
「これから毎日僕が、ここをいっぱい弄って戻らないようにしてあげる。考えただけでゾクゾクするね。動く度に下着が擦れて、ここを刺激するんだよ。その度に義姉さんは感じて、したくてたまらなくなっちゃうんだ。そうしたら、いつでも僕に言ってね。義姉さんが絶頂するまでしてあげる」
「キース……」
快楽の余韻で潤んだ瞳の義姉さんが、膝の上で身じろぎする。
「お尻に、硬いの……当たってる」
「うん、乱れる義姉さんがあまりに可愛いから」
「……今度は、私がキースを気持ちよくしてあげる」
「本当に? 嬉しいな。なら、僕のお願い聞いてくれる?」
キースは私を膝から降ろすと、下のパジャマと下着を脱いだ。
明かりを背にしてよく見えないけれど、私に愛撫してくれていた間、ずっとお尻に当たっていた硬い感触から、きっとキースも凄く昂っていると思う。
「ずっとしてほしかった事、してもいい?」
そう言うと、キースはテーブルに立っていった。
キースはいつも、自分は食べないのに私の為に自室にお菓子を用意してくれている。
お菓子の皿からガラスの覆いを外して、生クリームのたっぷり乗ったカップケーキを手にすると、指先にちょっと取ったクリームを舐めて「大丈夫だね」と確認し、自分の男性器にクリームを塗り付けた。
「ね、舐めて」
「えぇ!?」
「はい、義姉さん。あ――ん」
そう言って顔の前に突き出された男性器は、夢の中で目にしたジオルドのもののようなグロテスクさがクリームに覆い隠されて、そんなに怖くはなかった。
ペロリとクリームを舐めると、甘い。
「あぁ……くっ………」
――美味しーい
「義姉…さん……っ」
つい夢中になってペロペロとクリームを舐めとっていると、キースが苦しそうに息をしている事に気付いた。
「キース!? もしかして、痛かった?」
「ううん、違う…よ……義姉さんの舌が気持ちよ過ぎて……溶けてしまいそう……」
いつの間にかクリームはほとんど残っておらず、キースの男性器が露わになっている。
「あ………」
――これが、キースの……
筋が何本も浮いて硬く反り返り、ビクンビクン脈打って震える様子から目が離せない。好奇心なのか怖いのか、自分でもよく分からない。
「……子供の頃見たのと、全然違うね」
「うん、これが大人の男の形だよ」
改めて間近で見ると、夢の中のジオルドよりもかなり太くて大きい。
――え? え? 待って? こんなに大きなものが、女の子の中に本当に入るの?
「義姉さん、続けて。もっと舌を使って、僕のをいっぱい舐め回して」
そう言われても、クリームがなくなってしまうと、どうしたらいいのか分からない。
ただペロペロしてればいいのかな。
「キース……どうしてほしいか、教えて?」
「じゃあ、舌全体を使って根元から舐め上げて」
言われた通りにすると、「僕の目を見ながら、して?」とおねだりされたので、上目遣いで見上げた。息を乱し、期待の目で見つめるキースと目が合った瞬間、陰茎がビクリと反応して透明な液体が先っぽから溢れ出す。
――キース、感じてくれてる……それに、男の人も濡れるんだ……
目を合わせながらするのってとってもエッチなんだな。
「そうやってたっぷりと舐め上げたら、亀頭に――先っぽに舌を這わせて」
テカテカに光る先っぽから溢れる液体は味も匂いもないけれど、なんだかいやらしい。
「義姉さん……口に咥えるって、イヤ?」
キースの切なそうな顔を見ると、叶えてあげたい気になってしまう。
「いいよ、キース」
「じゃ、じゃあ、義姉さん、舌を出して口に入れて」
「ん……」
先っぽを口に含むと、キースが気持ちよさそうに喘ぐ。
「ああッ……義姉さんの口の中、温かくて気持ちいい…!」
さすがに太くて根元まで咥えるのは無理だったので、先っぽを口に入れたまま舌で擦ってみる。
「義姉さん!?」
「ヒーフ、ひもひ、ひい?」
「うん、す、凄く気持ちいいっ……もっと舌でカリのところ――そう、そこを擦って…! あと尿道の――先の穴のところ、舌先を尖らせてつついて――あッああッ」
キース、凄く興奮してる。それにとっても気持ちよさそう。
相手が気持ちよさそうにしてくれるのがこんなに嬉しいなんて、初めて知った。
嬉しくて、どんどん口の中で太く硬くなっていく肉棒に強く吸いつきながら、舐め回す。
チュポッチュポッといやらしい音が静かな部屋に響く。
あまり単調では飽きてしまうかと強く吸い絞ると、キースがブルルッと震えた。
「あっ、駄目、義姉さんっ……そんなっ…ぁあっ…そんなに吸ったら――ッ」
これは……イキそうなのかな?
更に強く吸いながら、舌も強く擦りつける。
「あぁッ――出るッ!! ッくッ……!」
キースが小さな悲鳴みたいな息を吐くと同時に、口の中に熱い液体が噴き出した。
「!!」
ビュルルッとどんどん出てくる精液は量が多くて口の中では収まらず、溢れて顎を伝う。
「ご、ごめん、義姉さん! 口の中に出しちゃって、こっちに吐き出して――」
慌てるキースが愛おしくて、精液をコクンと飲み下す。
「義姉さん!?」
男の人は自分のものを飲んでほしいものだって何かで読んだし。
大量過ぎて一度では飲み込めず、何度も飲み下してなお口から溢れて伝う精液を指先で拭って、綺麗に舐め取る。
苦くて変な匂いなのに、キースのだと思うと愛おしいとさえ感じるなんて、自分でも不思議だ。
真っ赤な顔をしたキースが荒い息を吐きながら、戸惑うように訊ねる。
「――義姉さん、イヤじゃないの?」
「どうして? 可愛い義弟のなんだもの。全然いやじゃないよ」
「ッ――義姉さん…!」
――こんなに……こんなに気持ちがいいなんて………
肩で息を吐きながら、頭が痺れて下半身が溶けて出てしまったような快感に酔う。
いつだって自慰の妄想の相手は義姉さんで、思い付く限りの淫らな恰好や状況で、決して言わないようなセリフを言わせ、ふしだらな行為をさせていた。
ほとんど毎日のようにしている自慰は、抜かないと溜まって身体がつらくなるくせ、抜けば抜いたで虚しさと義姉さんへの罪悪感を伴う。
だから、本物の義姉さんにしてもらうのは妄想の何倍も気持ちがよかった。
それに義姉さんは僕が口の中に出してしまった精液を飲んでくれた。
言ってほしいと思う以上の言葉をくれた。
それが愛おしくて嬉しくて、更に陰茎を怒張させる。
義姉さんが欲しくて、たまらない。
キースの手が太ももを滑る。
「ね……いいでしょ? 義姉さん」
凄く熱い眼差しで見つめられ、さすがに私にも、キースが何を望んでいるのかが分かる。
「だめよ、キース。私たちは姉弟なのだから、これ以上は……」
「義姉さん、こう考えてみたら、どう?」
キースがグッと耳元に寄る。
「――姉弟“なのに、しちゃってる”って」
「!」
背徳感でゾクゾクと背筋に快感が走る。
「今夜は義姉さんの初めて全部、僕にちょうだい?」
いつもの優しい笑顔なのに、怪しい色気をたたえてキースが囁く。
魅入られたように身体が動かせない。
「でも……」
「……怖い?」
「もう戻れなくなっちゃうんだよ、私たち」
「でも僕たち、もう子供じゃないんだ。心も――身体も。それに―――」
敏感な部分に滑り込んだ指が音を立て、もっとして欲しがっている事を暴く。
「こんなに昂ったまま途中でやめて、義姉さんこのまま眠れる?」
「……!」
奥が――身体の芯が疼いて仕方がない。
これからどうなってしまうのか、きちんと想像する事ができない。
このまま義弟と関係してしまったら、ジオルドとの婚約はどうなるのか、王子との婚約を破棄したら、お父様の立場はどうなるのか、養子のキースはどうなるのか、義弟と恋人になった時、みんなにどう思われるか。真剣に考えなければならないのに、頭が上手く回らない。
「――キースの事、大好きよ。大切な家族で、たったひとりの義弟だもの」
「うん」
「もし、キースと恋人になったら、お父様とお母様にはなんて説明するの?」
「誠実に、ちゃんと僕の気持ちを伝えるよ」
「キースの、気持ち?」
「僕は、義姉さんを――カタリナを心から愛しているって」
「―――…」
身体が自然と動いて、気付いた時にはキースに抱きついていた。涙が溢れる。
「ど、どうしたの!? 義姉さん?」
「私、どうして……ごめんね、キース。びっくりさせちゃって。たぶん――嬉しいの」
「義姉さん……!」
ギュウッと抱き締める腕に力が入り、お互いの温もりを感じ合う。
やがて少し身体を離して見つめ合い、唇を重ねた。ただそれだけで、幸福感に頭が痺れてしまうほど気持ちがいい。
「……欲しいの」
「何? 義姉さん」
「キースのが欲しいの。キースに、いっぱい愛してほしい」
くすりとキースが笑う。
「もちろん。いっぱい、愛してあげるね」
――まずは密着度が高くて、義姉さんの表情が見られる体位がいい
義姉さんと見つめ合いながら、ゆっくりとベッドに押し倒す。両脚を開こうとすると、少し抵抗しながらも恥ずかしそうに従った。折り重なるようにぴったりと上半身を密着させる。
「重くない? 義姉さん」
「ちょっと重いけど、平気」
義姉さんの秘部に陰茎を擦りつけてたっぷりと愛液を纏わせ、蜜壺の入り口にあてがう。
「いくよ、義姉さん」
「ん……来て、キース」
できるだけゆっくりと挿入したが、義姉さんは苦しそうだ。目をギュッと閉じ、唇を噛んで震えている。時間をかけて根元まで入れたが膣の中も凄くキツくて、とても動かせそうにない。
「ごめんね、義姉さん。痛い?」
返事の代わりに義姉さんは僕の首に抱きついた。苦しそうな短い息遣い。
「しばらく動かさないから、このまま抱き合っていよ?」
「うん……ごめんね、キース」
少し気を紛らわせよう。
「ねえ、義姉さん」
コツンと額を合わせて、そっと囁く。
「義姉さんはよく僕に“色気がある”って言ってくれるけど、義姉さん自身はどう思ってるの?」
「え……?」
「色っぽいって感じてくれてるの?」
「それは……うん。キースは凄く綺麗な顔をしてるし、優しく響く声も耳に心地いいし、肩幅があってスラッとしてて脚が長くて恰好いいし、自慢の義弟だよ」
「ありがと、義姉さん。じゃあ、義姉さんが自慰をする時、いつもは――」
何を思いながら、と言いかけて、言葉を止めた。
今はちらりとでも他の男の影を義姉さんの脳裏に映したくない。
「――僕の事を思いながらシた事はあるの?」
「ええ!? そ、そんな事、言えない」
「言えないって事は、シてたんだね」
カアッと頬に血が上り、涙目になる。
「嬉しいな。ねえ、どんな風に思いながらシてたの?」
「…………」
「教えてよ、義姉さん」
「だ、だめ……」
「……僕は、いつも義姉さんを思いながら、シてたよ」
「!」
「あは、今、義姉さんの中、ピクンってした。義弟に毎晩思われていたって知って、感じちゃった?」
「ば、ばかばか、キースの意地悪!」
「ねえ、僕に、どんないやらしい事、させてたの?」
「教えません」
「知りたいなあ。だってそれは義姉さんが僕にしてほしい事でしょ? 僕は、義姉さんが悦んでくれるならどんな事でもするよ。だから、教えて?」
にっこりと微笑むと、義姉さんは耳まで真っ赤になった。
「………後ろから優しく抱き締めてくれて、いっぱい愛してるって囁きながら……」
「うん……いいね。僕もそれ、凄くしたい。でも……」
「でも?」
「ちょっと意外かな。義姉さんの事だから、もっと特殊な状況を期待していたんだけど」
「……キース、やっぱり私の事、変態って思ってる?」
「嘘、嘘。冗談だよ。……義姉さん、痛みはどう?」
「ん……少し慣れてきた」
抱き締めていたくて、身体を起こすと繋がったまま義姉さんの腰を抱え上げて対面座位にし、両腕を首に回させる。
少し高い位置にある義姉さんの顔に唇を寄せると、舌を絡ませた。
首元に押し付けられる張りのある乳房の感触と、しっかりと抱き締め合う腕、ぴったり密着する身体。義姉さんの肌も温もりも繋がり、まるで二人がひとつになったように感じられる。
「――義姉さん、感じる? 義姉さんの中がゆっくり僕の形になっていくの」
「……うん」
「凄い、ぴったり。……こうして毎日してれば、義姉さんの中は僕以外受け付けなくなるのかな。まあ、僕以外の男になんて絶対に触れさせないけど」
「うん。キースが愛してくれるなら」
どうしても逃げるように浮いてしまう義姉さんのお尻を両手で鷲掴みにし、腰を落とさせる。
鷲掴んだ尻を揉みしだくと、むっちりとした肉に指が沈み、乳房とはまた違う柔らかさと質感にゾクゾクしてしまう。
「義姉さんのお尻、凄く揉み心地いいよ」
感触を楽しみながら悪戯心でお尻の穴を広げるように肉を持ち上げると、義姉さんが赤面して慌てる。
「やぁっ…キース! 広げないでっ」
「どうして? 後でちゃんと、ここも愛してあげるよ?」
「やだ、やだ! 絶対にだめ!」
「そう? 残念」
少しずつ慣らして、そのうちこちらの穴にも僕の形をしっかりと覚え込ませよう。
義姉さんの中はまだかなりキツい。硬いのもあるだろうが、どちらかと言えば痛みに耐えられず力を入れてしまっているのだろう。もう少し、時間が必要そうだ。
「義姉さん。僕の事見つめたまま、キス、して?」
「……ん」
義姉さんの手がそっと頬に触れ、顔が近づくと、水色の綺麗な瞳をこんなにも間近に見たのは初めてだと気付く。
恥ずかしそうにしながらも、舌を出して絡める義姉さんの表情にドキドキする。
――いつもは陽気で元気な義姉さんが、キスの時はこんなに色っぽい目つきをするんだ……
胸元に触れれば、義姉さんも凄くドキドキしていて、そのまま優しく乳房を揉み上げた。
しばらくキスと愛撫で気を逸らしているうちに、さっきよりも膣の締め付けが緩んできたように感じる。
「………そろそろ動いても平気?」
「うん」
あまり最初から激しく動かない方がいいだろう。
「膝をベッドについて、少し、腰を浮かせられる?」
「この……くらい?」
「少しでいいよ。慣れたら少しずつ高くしていこう」
腰を浮かせると、しっかり根元まで入っていた陰茎が少し引き抜かれる。
お互いの性器を繋ぐ愛液で濡れた肉棒が見えているのが、視覚的に凄くいやらしい。
「じゃあ、動くね」
「ん」
初めは軽く打ち付けるように、だんだんと強く突き上げる。
「んっ……んっ……」
下から突き上げる度、ぷるんぷるんと乳房が揺れる様子が悩ましい。
あまりにぴったりな為、引き抜く度にヌポッズポッといやらしい音がし、突き上げれば短いストロークにも関わらず愛液が溢れて飛び散る。
「義姉さん、平気? 痛くない?」
「うん、気持ちよくなってきた」
義姉さんの太ももを抱え上げるようにして突き上げると、ギシギシとベッドが軋む。
「あっ…凄い……の…キースのっ……奥までぴったりで、気持ちいい……!」
「うん、僕もっ……義姉さんの中、熱くて、ギュッと締め付けて……凄く気持ちいいよっ」
奥まで突く度に剣が鞘に収まるようにぴったりと収まって絡みつき、まるで初めからそうなるように形づくられていたみたいだ。
「キースっ、ごめんね……もう、イっちゃう!」
義姉さんをオーガズムに導く為に、角度を変えて恥骨に陰核が当たるようにしながら突き上げる。
「あっ、あっ、あぁっ、イク! イックう…!」
最後は両手で義姉さんの腰を掴んで、グリグリと陰核を恥骨で潰す。
「ひぁ!? あッ、ああああぁぁぁ!」
――“イッた”後の義姉さんも可愛い
トロンとした目元は焦点が合わず涙で潤み、頬は真っ赤で、ハーハーと荒い息を吐く口元の端から唾液がこぼれている。
「……キー…ス、今、イケなかった…?」
「ん、今はね。でももう義姉さんも僕のに慣れたと思うし、次は僕の好きに動かせてね」
オーガズムの余韻の痙攣が鎮まるのを待ち、萎えることなく義姉さんの中で脈打っている陰茎をゆっくりと引き抜く。
「………え?」
「どうしたの、キース?」
「いや……なんでもないよ、義姉さん」
――引き抜いた陰茎に、処女のしるしがない
二人の汗と飛び散った愛液でシーツにシミができているが、そこにも血の跡は見当たらない。
心にひやりと冷たいものが流れ込み、愛する人を手に入れた幸福感を掻き消した。
――義姉さんの、夢
ジオルド様に愛されたという義姉さんが見た夢。それがもし、夢ではなかったとしたら?
――まさか
もしそうなら、ジオルド様が勝ち誇らないはずがない。
カタリナは自分のものだと宣言しない訳がない。
義姉さんだって、夢だと信じている。
小さな明かりがひとつ灯るだけの暗い部屋の中、ぐらりと世界が揺れたような眩暈を感じた。
何がどうなっているのか分からず、ただ困惑し、混乱する。
本当に? 本当にジオルド様が、あの手で義姉さんを愛撫し、初めてを――?
「……ス」
それとも、アラン様やニコル様が?
「……キース?」
ハッと気付くと、義姉さんが心配そうに覗き込んでいた。
「……あ、ごめん、義姉さん。ちょっとボーッとしてた」
「疲れちゃった? 寝ていたところを起こしちゃったものね。今日は、もう休む?」
心配そうな義姉さんの顔。
――違う
僕は義姉さんを悦ばせたかったのであって、こんな顔をさせたかった訳じゃない。
「大丈夫だよ。心配させてごめんね」
そうだ。こんなにも義姉さんは痛がって震えていたじゃないか。
あれが演技だったとでも? いや、あのキツさは演技なんかじゃない。そもそも義姉さんにそんな余裕があったと思えない。
もしかしたら、違うのかもしれない。
そう、例えば、女性は身体への強い衝撃で乙女の証を失う事があるらしい。義姉さんは昔から木から落ちたり川に落ちたりと、大きくはないもののなにかと怪我が多い。
ジオルド様にも義姉さんにも覚えがないのだとすれば、それは今考えても仕方がない。
ただひとつ言えるのは、義姉さんを他の男に奪われ失えば、またこの絶望感を味わう事になるという事。
そっと義姉さんの頬を両手で包み、キスをする。
「……キース?」
「誓うよ。僕は一生、義姉さんの傍で義姉さんを守るって」
義姉さんは嬉しそうに笑う。
「うん」
「だから、今夜はいっぱいシようね」
「……うん?」
ベッドの傍に立たせた義姉さんを後ろから優しく抱き締める。
お腹に腕を回し、ぴったりと義姉さんの背中に上半身をくっつけると、少し前のめりになってベッドの端に両腕をつき、腰を高く突き出させる。
「入れるよ、義姉さん。力、抜いて」
「んっ……」
今度はさっきほどの抵抗はなく挿入できたものの、やはりかなりキツい。
義姉さんも苦しそうに息を吐いている。
「ね、もしかして、僕の入れるの、苦しい……?」
女性の初めては狭くてキツいと聞いていたけれど、身体の相性的な問題で僕のものが受け入れづらいという事もあるだろうか?
だとしたら、義姉さんにだいぶ無理をさせていた事になる。
「つらいようなら、無理しないで。僕は義姉さんに、気持ちよくなってもらいたいんだから」
義姉さんは首を横に振って、恥ずかしそうに微笑んだ。
「あの、あのねキース、私、キースのが私の中を広げながら奥までグッて押し込まれるの、好き」
「義姉さんっ!」
湧き上がる愛おしさに任せて後ろから強く抱き締め、腰を動かし始める。
「あぁっ、キース! ちょっと待って! いきなり激しいよぉ…!」
「ごめんっ、ごめんね、義姉さんっ、腰、止まんない」
激しく突き上げ、腰を打ち付ける。パンッパンッと打ち付ける肌の乾いた音に愛液の混じるブチュブチュという音が、荒い息遣いと共に部屋に響いた。
「愛してる、義姉さんっ―――愛してるっ」
「私も――愛しているわ、キースっ」
もっと、もっと、もっと深く。
「愛してる、カタリナ――カタリナ――っ」
「あっ――キースっ――キースッ」
ただひたすら愛する人の奥を求めて、貫くように陰茎でえぐる。
「あッ、あッ、んッ、ああッ、ああああぁぁぁぁぁッ……!!」
しっかりと義姉さんの腰を掴んで少しでも奥に届くよう、熱い精液を吐き出す。
ビュウビュウと音を立てて、彼女の奥の奥へ、刻み付けるように。
「す、ごい…キース……まだ出てる……」
子宮だけでは受け止め切れなかった精液が溢れて、ボタボタと床に落ちる。
「――愛してるよ、義姉さん」
キースは私が口でしてあげてから、まだ1回しか出してない。
全然萎える事のない陰茎は、射精しながらも動いて私の奥を突く。
イク度に体位を変え、何度も何度も深くえぐり、精液を奥へと噴き出す。
2度目の絶頂で私が立っていられなくなってしまってからは、ベッドに上半身を預けて膝をついた状態、四つん這い、腕を掴んでのけ反らされた状態、乳房を掴み乳首を弄りながらと、キースはずっと私の中から抜かないまま続けている。
「うッ、くうッ…! イクッ、イクよッ義姉さん! 受け止めて!」
「ああっ、キースっ、もうお腹いっぱいで溢れちゃってるよぉ……!」
奥にはもうたっぷりとキースの精液が注ぎ込まれていて、射精する度に逆流し、突く度に溢れて飛び散っていた。
「あ……ぁ……熱いの……いっぱい、出てる………」
イク時はキースにがっちりと腰を掴まれてしまう為、逃げる事もできずに熱い精液を受け止め続けていた。
何度も愛していると囁きながら、征服欲でも満たすかのように奥を求めて精を吐き出されると、背徳感でゾクゾクと感じてしまう。
キースも私も、もう何度絶頂したか分からず、初めは挿入するのも一苦労だったキースの男性器も、お互いの体液と色々な体位のおかげで、まだ少しキツさはあるものの今は簡単にイッてしまうほど気持ちがいい。
「義姉さんっ、気持ちいい? 感じてくれてる?」
「キースの太くて大きいのがっ、私の中をいっぱいに満たして、いっぱい擦れて、凄く気持ちいい!」
「義姉さんの奥、届いてる?」
「ズンズンって奥まできてるっ、あっんっ、子宮まで届いてるの…!」
「夢で見たジオルド様のよりも、大きくて太い?」
「え? うん……だってあれは夢だし……。あ、でも……最初入れる時はやっぱり凄く痛かったな……いや、まあ夢なんだけど」
「そっか」
無意味な対抗意識だが、多少溜飲の下がる気がした。
僕は、義姉さんの初めてではないかもしれない。
けれど、僕との行為が鮮烈に記憶に残れば、それを上書きできるかもしれない。
その為に、義姉さんの身体に僕を刻み付ける。
僕から離れられないくらい気持ちがいいと思わせる。
僕を見るだけで反射的に身体が疼いてしまうくらいに。
身体が無意識に僕を求めてしまうくらいに。
「ああっ!? どうしたの、キース!?」
突然キースが繋がったまま私を抱え上げ、壁の方に歩いていく。
大きな姿見の前に私を降ろし、手近な椅子を引き寄せた。
「この椅子に片脚上げて」
椅子に脚を上げると、キースが膝を広げる。
「ほら、これで繋がっているところ、よく見えるでしょ」
鏡に映った二人は、顔を上気し息を荒げている。火照った肌は汗で光り、与えられ続けた快楽にだらしなく緩み切った自分の顔にドキリとする。
恥ずかしくて直視できず、顔を逸らした私にキースが囁く。
「だーめ、目を逸らしちゃ。ちゃんと、よく見て。僕たちが愛し合っているところ」
キースの太いのが私の中にズッポリと入っているのも、繋がっているところから二人の体液が溢れて滴り太ももを伝っている様子もよく見える。
「義姉さんの身体、最高。甘い香りがする首筋も、このピンッと勃起した可愛くて感じやすい乳首も、ツンと上を向いていやらしい形の乳房も、すんなりしてるのに触るとふわっとしているおへその周りも、くびれて掴みやすい腰も、揉み心地のいいお尻も、それに僕のものを包んで離さない、奥へ奥へと飲み込もうとする性器も、なにもかも、気が変になりそうなほどいやらしくて素敵だよ」
キースの言葉に耳まで熱くなる。
「僕が突く度にね……こんな風になってるんだよ」
そう言って引いた腰を打ち付けると、溢れる体液が明かりに反射してチラチラと光りながら飛び散る。
「ふふ……凄くいやらしいね……でも一番いやらしいのは、イク時の義姉さんの表情だよ。今からちょっと激しくするから、ちゃんと鏡を見ていてね」
「え? ちょっと、キース!? ……や…ん! あっ、あぁっ…んんッ!!」
抜けてしまうと思うほど腰を引いてから激しく突き上げる。今までで一番いやらしい音を立てて突き上げられ、おかしくなってしまいそうに気持ちがいい。
「す、凄い…! 凄いのっキースッ」
「ん?」
「奥の奥まで貫かれて、突く度に喉から出ちゃいそう!」
「義姉さんっ、イキそう? イっちゃいそうなの? なら鏡、見てて!」
「あぁッ、イク! ああぁッ、イクッイクッ! イっちゃう!」
「んっくッ…うん、一緒にイこうっ……義姉さんに、最後の一滴まで注がせて!!」
キースに激しく突かれながら、鏡の中の自分が涙を流しながら顔を鼻まで赤くし、大きく開いて喘ぐ口から舌を突き出しているのが見えた。舌から唾液がこぼれる。
絶頂の瞬間、目の前でチカチカと星が瞬き、頭が真っ白になる。
熱い精液が一番深いところで弾けるみたいに直接注がれるのを感じながら、そのまま気を失ってしまった。
――疲れた……
喘ぐように肩で息を吐き、荒い息遣いが治まるのを待つ。
出なくなるまで射精した事はないので、一度にこんなに何度もできるとは自分でも知らなかった。
さすがに疲れたが、それ以上に全てを出し尽した事でスッキリとしていた。
最後のオーガズムで、義姉さんはくたりと崩れ落ち、床に倒れ込む寸前で抱き留めた。
そっと陰茎を引き抜くと、噴き出すように精液と愛液が流れ出す。
これ以上はもう一滴も出ないというほど義姉さんの奥に注いでしまったが、後悔はない。
子供ができたのなら、かえって踏ん切りがつくというものだ。多少強引な手を使ってでもジオルド様との婚約を破棄させ、義姉さんと結婚する。
「義姉さん……あれ? 義姉さん?」
呼びかけても反応がない。それほどの深いオーガズムかと思ったが、何か様子が変だ。
――失神している?
慌ててベッドに運び、新しいタオルで義姉さんの身体を綺麗に拭う。
無理をさせてしまったと申し訳なく思う反面、この綺麗な身体を妄想ではなく直に愛撫し、思う存分愛したのだと、愛していると伝えて応えてもらえたのだと思うと、悦びで心が震える。
ただ、懸念はある。
義姉さんは、処女ではなかった。
誰かが、義姉さんを愛したのだ。そして、その記憶が義姉さんにはない。もしくは夢だと思い込んでいる。
何かの事故で乙女の証を失ったという可能性もないではないけれど。
一番可能性が高いのはジオルド王子だが、ジオルド様まで記憶がないのはどう考えてもおかしい。
魔法? いや、そんな魔法は聞いた事がない。
何かの魔法道具で? だとしても、意図して使用したのならジオルド様が覚えていないはずがない。
「う……ん…」
義姉さんが小さく喘ぐように息を吐いた。
――今夜はもういいじゃないか
愛する人と深く深く愛し合った。それだけで充分だ。
ガウンを義姉さんに着せると、義姉さんの部屋まで運ぶ為に両腕に抱え上げた。
「ん…………」
「……気が付いた? 義姉さん、大丈夫?」
心配そうにキースが覗き込んでいる。
絶頂の余韻で膣がまだピクピクと痙攣している様子から、気を失っていたのは短い時間だったみたいだ。
いつの間にか自室のベッドに横たわっていて、身体の汗も体液も綺麗に拭き取られている。
きっとキースが綺麗にして、部屋まで運んでくれたのだろう。脱いだパジャマと下着も、畳まれて枕元に置かれていた。
「ごめんね、義姉さん……無理させて」
しゅんとしている様子は、さっきまで激しく私を求めてきたキースとは別人みたいで、いつものキースだ。
「ううん、平気よ、キース」
「まさか気を失うなんて思わなくって」
どうしよう。キースが落ち込んじゃってる。気持ちよ過ぎて気を失ったんだと、正直に言った方がいいのかな。
「あの、あのね、キース……その……」
恥ずかしくてつい小声になってしまう。
「……すっごくよかったよ」
自分がこんなセリフを口にするなんて、少し前まで思いもしなかった。
キースの頬に朱が差す。
「義姉さん…!」
抱きついたキースが、首筋に顔をうずめる。
「大好き。愛してるよ」
それから、泣き笑いみたいな表情でおでこをくっつけた。
「これからも、ずっと一緒にいてね、義姉さん」
キースと言えば、”添い寝”と”あーん”ですよね! ✧(`・ω・´)キリ
キースには少しツラい思いをさせてしまいましたが、その切なさも含めて楽しんでいただければ嬉しいです。