乙女ゲームのR-18ルートに突入してしまった… 《もしかしたら あったかもしれない『はめふら』R-18ルート》 作:帆速やこぬ
『はめふら』のカタリナ×『FORTUNE LOVER』のジオルドのお話です。
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今日はジオルドに誘われ、下町にお忍びでデートに来ている。
シンプルなワンピースに肩から薄いストールをかけ、魔法道具で髪の色まで変えているので、カタリナ・クラエスと気付く人はまずいないだろう。
ジオルドの方も白いシャツに革のベストを羽織り、足元は丈夫そうなブーツという簡素な格好で、茶色に変えた髪も相まって、いつもと違いちょっとやんちゃな感じがする。
ジオルドおすすめのパスタのお店で昼食の後は、思いつくままにお店を覗きながら街をそぞろ歩いたり、屋台などで食べ歩きをした。
王子様とのデートっぽくはないけれど、こういう感じの方が性に合っていて凄く楽しい。
「リナ、次はあそこのお店に入ってみましょう!」
「待ってください、ジオ――ジル!」
つい“ジオルド”と呼んでしまいそうになるのだけが困るけれど、ジオルドもとても楽しそうだ。
あんな変装の魔法道具などがあっても、やはり王族が下町に来るのは難しいのか、少し子供みたいに目を輝かせてはしゃぐジオルドがちょっと可愛い。
「――リナ、これ、受け取ってもらえますか?」
店を出ると、ジオルドが腕を引いて道の端に寄り、何かを差し出した。
「これは?」
「さっき入ったアクセサリーの店で、君に似合いそうなものを見つけまして」
簡易的な包装をされた包みを受け取り、開けると、中から水色と青い石が使われたネックレスがシャラリと出てきた。
「安価なものですが、君と僕の瞳の色が使われていたので……君が着けてくれたら嬉しいなと」
いつものジオルドらしくないけれど、ちゃんと私の為に選んでくれたのだと思うと、素直に嬉しい。
「わあ、ありがとうございます! 綺麗ですわ」
よかった、とホッと息を吐いたジオルドが、ネックレスを持ち上げた。
「よければ今、着けませんか? そのワンピースにも合いそうですし」
「あ、はい、ぜひ!」
「では少し髪を上げていただいても?」
「ええっと……こんな感じですか?」
くるりとジオルドに背中を向けて、編まれた髪を持ち上げる。
「――――…」
ジオルドがそっと唾を飲み込んだ気配がしたと思うと、柔らかくて温かな感触が首筋に押し付けられた。
これ―――知ってる!
いつもキースが身体中にするやつ…!
「!!?」
キスをされたのだ、と気付いた時にはもう、吐息の熱と微かな痛みを残した首にネックレスが掛けられていた。
「何をするんですか、ジオッ、ジル!?」
驚いて振り返ると、頬にもキスをされてしまう。
「――無防備にその綺麗な首筋を晒す、君がいけないのですよ」
いつになく色っぽい目つきで囁かれて頬に血が上る私を見たジオルドは、クスクスと笑いながら道の先の料理店を指した。
「さ、少し早いですが、メインイベントの前に夕食にしましょう」
「ここは――…」
ジオルドが“メインイベント”と言っていた場所に着き、立派な建物を見上げる。
「ええ、歌劇場です。今夜上演されるのは、隣国で有名な管弦楽団の演奏会ですよ」
「え、チケットが入手困難と噂の管弦楽団ですか!?」
いいのかな!? 誘う相手が私で!?
「さすがにフロアを貸切る事はできませんでしたが、最上階のボックス席ですよ」
「まさか、ロイヤルボックスですか!?」
ジオルドが苦笑する。
「いえ、あそこを使ったら、変装した意味がなくなってしまいますよ」
それはそうだ。
「ですが、この格好では……」
「大丈夫。堂々としていればいいのです」
“自分がここにいるのは当然”という態度のジオルドほどではないが、できる限り顔を上げてついていく。
ロビーにいた客の中には見知った顔もちらほらとあったが、誰にも声をかけられず、見咎められもしなかった。それに平民らしき人も結構いる。
意外と平気なものなんだなあと思いながら階段を上がり、薄暗いボックス席のひとつに入ると、扉が閉まった次の瞬間、私はジオルドの腕の中にいた。
「ああ……ようやく二人きりになれた」
「ジ――」
ジオルドに抱きすくめられ、唇を塞がれる。
「――ずっとこうして、君と二人きりに――護衛の目もなく二人きりになれるのを待っていました」
そのまま壁に追い詰められてたっぷりと口づけをされ、少し乱れた熱い吐息と共に耳元に囁かれる。
「こんなものでは足りませんね。もっと――君を味わわせて」
優しく食むようについばまれていた唇は、いつしか舌を絡めて貪るようなキスに変わる。
「っ―――っん……んぅっ」
ぬるぬると絡められる熱い舌の感触に自然と身体の芯が火照り、力が抜けてしまうと、ジオルドの膝が脚の間に滑り込んだ。
「っ!!?」
グリグリと膝で敏感な部分を刺激しながら、服の肩をずらして上半身を露わにする。
「やはり薄い生地のワンピースは脱がせやすくていいですね。それに責めやすいところもいい――その表情、とてもそそります」
「あぁっ――ジルっ、そこは――やぁっ」
声を抑えて喘ぐ。
個室といっても舞台側の壁はなく、大きな声を出せば周囲に聞こえてしまう。
「――いや? いい、の間違いでは?」
剥き出しにされた肌にちらりと視線を走らせ、ジオルドが苦い微笑を浮かべる。
「こんなに口づけの跡をつけて――僕を嫉妬の炎で焼き殺してしまうつもりですか?」
「これはその――少しかぶれてしまって――…」
「聞いていますよ、カタリナ。毎日のように義弟に身体を許しているそうではないですか?」
――!!?
「そんな……一体誰がそんな事……」
「もちろん、キース本人からです」
「なっ……!?」
「勝ち誇っていましたよ。君の愛情と純潔は自分が手に入れた、と。だから婚約は破棄し、大人しく身を引くようにとも言っていました」
キース!!?
確かに婚約を解消する為に協力してくれるって言っていたけど! こんな、ジオルドを怒らせるようなやり方をしたら、不敬罪とかで国外追放一直線じゃない!?
「知った時はこの身が沸騰しそうでしたよ。ですが確かに僕は、ずっと君に対して冷たい態度を取ってきた。これはその報いなのでしょう」
淡々と話していたジオルドのトーンが、少し優しくなる。
「……寂しかったのですよね、カタリナ? だから手近な相手で、心を満たそうとしてしまったのでしょう?」
微笑んだジオルドは、それでも瞳の奥に炎がちらつくような静かな怒りが見える。
――これはたぶん、絶対逆らってはいけないやつ…!
「えっと……はい……」
「寂しいと感じていたという事は、本当は僕に構ってほしかったという事ですよね?」
「そう…いう事になりますかね……?」
曖昧な答えだったが、ジオルドは満足そうに頷いた。
「これからは、これまでの分も君を大切にすると誓います。決して寂しい思いはさせません。だからどうか僕に“婚約者らしい事”をさせてください」
「え? あ、はい……」
――よかった……ジオルド、そこまで怒ってないみたい……
そう思ったのも束の間、ジオルドが言葉を続ける。
「ではこれからは決してキースに触れないと約束してください。その代わり、これまでの君とキースの事は不問にしましょう」
前回破滅エンドを回避できた事で失念してしまっていたが、ゲームのルート関係なく、ジオルドを怒らせる事で死刑や国外追放の可能性だってないとは言い切れない。
――でもキースが納得してくれるだろうか?
キースの私への執着はかなり強い。
肌を重ねる度“絶対に離さない”と、“僕だけを見て”と囁くキースが、受け入れてくれるとはとても思えない。
けれど“不問にする”とわざわざジオルドが告げたという事は、逆に言えば“その関係を続けるなら罪に問う”という事だ。
元は破滅エンドを回避する為に私が始めた事に、キースを巻き込む訳にはいかない。
――ごめんね、キース……
今は義弟の愛情と信頼を裏切ってでも、ジオルドの言う通りにする他はなかった。
「――分かりました、ジオルド様。今後、キースには触れないと約束します」
「ありがとうございます、カタリナ」
返事を聞いたジオルドは嬉しそうに微笑んだ。
「これで君は僕の――僕だけのものですよ」
耳に熱い息を吹きかけながら、低く囁く。
「では、“婚約者らしい事”をしましょうか」
婚約者らしい事って何だろう、と思う間もなく、ジオルドは再び膝でグリグリと陰核を潰す。
「ひっ! ぐ―――」
「さ、君ももっと、舌を絡めて――」
ジオルドは顎に唾液が伝うのも構わずに激しく舌を絡ませて、吸う。
だんだんと力が抜けて立っていられなくなると、ジオルドは私を壁際に置かれた長椅子へと導いた。
「……座面に両足を上げて、広げて」
「あの……見えてしまいます」
「見たいのですよ、いやらしく誘うポーズの君を」
「ええ!?」
期待を込めた眼差しに抗えず、靴を脱いで足を上げた。
「うう……」
「膝を大きく広げて――もっとよく見せて」
恥ずかしい…!
ジオルドは広げた脚の中心を見てクスクスと笑う。
「こんなにシミにして……本当に君は濡れやすいのですね」
どうして、前から知っているような口ぶり?
「ジ、ジオルド様がグリグリするから――」
「ええ、そうですね」
なぜか嬉しそうなジオルドは床に膝をついて、私の前にしゃがんだ。太ももを撫で、そのままゆっくりと、ふくらはぎ、足先へと熱い手を滑らせていく。
「綺麗な脚ですね」
ジオルドはそう言って足を持ち上げると、おもむろに指に吸い付いた。
「っ!!?」
足の指を口に含んで吸い、指の間にぬるぬると舌を擦り付ける。
「な!? や……だめです、ジオルド様っ! こんな――王子様が足なんて舐めては…!」
「もちろん、君以外にするつもりはありませんよ」
足をしゃぶり回され、唾液でぬるぬるにされて、ゾクゾクと背筋が震えてしまう。
――気持ちいい…! けど、恥ずかしい!!
「やぁっ……せめてお風呂に入ってからに――」
「そうですね、少し蒸れた匂いが逆に興奮します」
「ばかばかっ、ジオルド様の変態!」
王子様相手にあるまじきセリフなのに、言われた当人はなんだか楽しそうだ。
「今まで脚になんて興味はなかったのですが―――君があまりに美味しそうで我慢できませんでした」
べろべろと舐め回され、ゾクゾクが止まらない。
――あ……これ、だめかも……
「んう…王子様が――んんっ…だめなのに…足――足なんて―――♡」
自分でも何を言っているのか分からないほど昂り、長椅子の縁を強く掴む。
不意にジオルドは足から口を離して下ろし、下着の紐を引いた。
引き剥がすように下着を脱がされて糸を引く秘部を露わにされても、身体が痺れたようになって抵抗できない。
「ああ、思った通り、真っ赤に色づいてトロトロに濡れて――とっても美味しそうですね」
「や……恥ずかしいです。そんな、まじまじと見ないで……」
「駄目です。隠さないで全部見せて。僕は君の全てを知りたいのですよ」
ジオルドはひだを広げ、溢れ出た愛液を舐め取り始めた。
「ひぅっ―――」
声を上げそうになって慌てて自分の口を塞ぐ。
「美味しいですよ、カタリナ。こんなに蜜を溢れさせて……」
ちゅっ、ちゅぷと音を立て、廊下に聞こえてしまわないか心配になる。
顔中を愛液まみれにして満足そうなジオルドが、陰核を剥き出した。
「カタリナ。こうして剥き出して舌先で擦るのと――皮をかぶったままで強く潰すの、どちらが好きですか?」
両方のやり方で交互に責められ、急速に快楽へと昇り詰めていく。
「っふう―――んっ、んっ…♡ ふっ……ぅんっ♡」
「どちらも好き? 欲張りですね」
両手で口を押えていても漏れてしまう喘ぎに気をよくしたように、ジオルドは執拗に陰核を責める。
――敏感なとこ、そんなにされたら――! イク! イッちゃう…!
ビクッと浮いた腰が、カクカクと痙攣してしまうのを止められない。
「今のがオーガズムに達した君の姿ですか。顔を真っ赤にして涙をこぼしながら、太ももをブルブルさせて―――なるほど、確かに“もっともっと狂わせたくなって”しまう……」
イッたばかりでボウッとする頭に、聞いた事のあるセリフがかすっていったが、どの部分に引っかかったのか、いつ聞いたのか、思い出せなかった。
ジオルドは立ち上がると、ズボンを突き破ってしまいそうなほどパンパンになった下半身を目の前に持ってきた。
「ね、カタリナ。僕も、とても苦しいのです。楽にしていただけませんか?」
壁に手をつきながら期待を込めて見つめられると、イヤとは言えない。
「はい……」
「脚は閉じないで――膝を広げたままでシてください」
脚を広げて恥ずかしい部分を剥き出しにしたまま、ジオルドのベルトを外してズボンと下着を下ろすと、ブルンッと勢いよく怒張した陰茎が飛び出した。
――これが……ジオルドの――…
美貌の王子様に似合わない、血管の浮き出た生々しい肉棒にゾクッとする。
「ハハ……本当に――恥ずかしいですね、自分のものを見られるって」
急に照れくさそうに言われ、ちょっとキュンとしてしまう。
ゆっくりと顔を近づけると、ジオルドが唾を飲む気配がした。
――キースのとは違う、濃い雄の匂い……
先っぽにそっと唇をつけ、舌先で舐める。
「っ――うぁっ―――」
ちろちろと先っぽや裏の筋を舌で擦ると、すぐに透明の汁が出てきた。
ぱくりと口に含み少し強めに吸うと、ジオルドは甘く喘ぐ。
「あぁっ――君の口の中、熱い――!」
口を離し、ジオルドを見上げる。
「ジオルド様、あまり声を出してしまうと、周りに聞こえて……」
「え? ああ……大丈夫でしょう。そろそろロビーにいた客たちが会場に入り始めていますから」
言われてみると、確かに会場も廊下もガヤガヤしていた。
「それに扉の外には護衛が目を光らせているはずですしね」
それって、その人たちには聞こえちゃっているんじゃ……。
複雑な気持ちが顔に出てしまったのか、ジオルドは私の頭を優しく撫でる。
「カタリナ、今は僕だけを見つめて。僕の事だけ考えて――続きを、シて?」
ビクン、ビクン、と震える陰茎から、先走りが溢れて糸を引きながら落ちていく。
確かにこの状態のままはつらそうだ。
舌を出して咥え直すと、ジオルドは声を上げずに喘ぐ。
「ぁぐっ! ――はっ…いいですよ、カタリナ……とても上手で――妬けてしまいますね」
手を添えて扱きながら舌を擦り付け、ちゅぽちゅぽっと吸い絞った。
「ああ、奥っ――もっと奥までっ! 根元まで咥えて――」
気持ちよさに耐えられないようにジオルドは私の肩を強く掴み、顔に押し付けてくる。
深呼吸してから喉の奥まで挿入し、ごくん、と喉を鳴らして飲み込むと、ジオルドはブルブルッと震えた。
「っ―ッく―――ふっううッ」
熱い精液が口いっぱいに噴き出す。
「んむっ……んっ」
――あ……キースのと、匂いも味も、ちょっと違う……
「カタリナ……」
凄く熱い瞳でジオルドが私を見ている。
――たぶん、飲んでほしいんだ……
キースならいつも甘えて、“飲んで”っておねだりするけど……。
王子様は言いづらいのかな?
ジオルドを見つめたまま、こくんと精液を飲み下すと、ホッとしたように微笑んだ。
「……ありがとうございます。僕のものでも、受け入れてくれるのですね」
ハッ、ハッ、と乱れる息のまま、ジオルドは一度射精しただけでは治まらずに反り返る欲望の象徴を見せつけるように目の前に突き出す。
――これ、出す前よりも膨れ上がってない!?
「カタリナ、腰を少し前にずらしてもらえますか?」
「え……」
――それって、ここでシちゃうって事!?
「あ、あの、ジオルド様。もう演奏会が始まってしまいますが……」
ジオルドの視線がちらりと私の下半身を撫でる。
「だって君、こんなに物欲しげに口を開けて――涎を垂らしているではありませんか」
ジオルドのものをしゃぶりながら昂ってしまった膣口はぽっかりと開いて、愛液が座面から床にまで滴っていた。ジンジンと陰核も熱を持って脈打っている。
「本当は、君も欲しくてたまらないのでしょう? 素直に認めなさい、カタリナ」
――ジオルドルートの破滅エンドを回避する方法は、大まかに2つある。
ひとつは、ジオルドとマリアの恋を邪魔しない事。その為に婚約を解消する事。
もうひとつは、破滅回避できた前回のようにジオルドと仲良くなる事。
婚約を解消しても仲良くできそうだった前回と違い、この世界では2つの方法のどちらかを選ばなければいけない。
カタリナに全く興味のないジオルドを考えると、仲良くなるよりもマリアとの恋を邪魔しない方法の方が確率が高そうだったから、手初めに私は婚約解消を申し出る手紙を出してみた。
結果は悪戯だと思われ、相手にされなかった。
直接告げてもみたが、額をじっくりと見つめられた後、前回と同じように“額の傷は消えていないから、責任はちゃんと取る。婚約は解消しない”と言われた。
マリアと話している時などに優しい目でよくこちらを見ているので、仲良くなる方法は難しいと思っていたのに、なぜかジオルドは私に興味を持ってしまったらしい。
たぶん、キースの存在と言動が影響していると思う。
――自分の所有物だと思っていた婚約者に手を出された事で、かえって執着してしまった?
――王子としての面子が立たず、プライドが許さなかった?
どちらにしても、聞いておきたい。
「……ジオルド様は私に、少しでも好意を持ってくださっているのですか?」
私だって人間なのだ。
例え破滅エンド回避の為だとしても、プライドと面子の為だけに抱かれるのは悲しい。
「え」
ジオルドがとても――とても驚いた表情になった。
「え? いや―――え?」
なぜか動揺して目を泳がせ、口を押さえる。
「……すみません、カタリナ。僕はちゃんと君に、伝えていませんでしたか?」
「何をでしょうか……?」
聞き返してしまったのに、ジオルドは「なるほど」と得心したように頷くと、長椅子の隣に座り、私を抱き締めた。
「あの、ジオルド様?」
「――愛しています」
戸惑う私の耳元に、ジオルドが囁く。
「魔法学園で樹に登る君を見た瞬間、僕は君に恋をしました」
ちょっと言っている意味が分からない。
――あ、でもゲームでも、樹に登るマリアに興味を引かれるんだっけ……
王子のツボが謎設定過ぎない? 木登りフェチなの? 制作スタッフは変態なの?
「こんな格好で本当に申し訳ないのですが――でもまさか、ここまでして分からないなんて思わなくて――」
言いかけたジオルドが首を振った。
「――いや、僕がこれまで君にしてきた事を考えれば、素直に信じる事ができなくても仕方がないですね」
ジオルドはひとつ深呼吸をすると、身体を離して私と目を合わせた。
「君のこれまでを歪めてしまった責任も含め、償う機会と君のこれからを僕にいただけませんか?」
何を言っているのかはよく分からないが、好意を持ってくれている事は伝わった。
「はい……」
嬉しそうに笑ったジオルドが、私の額にキスをする。
と、ざわざわとしていた会場が一瞬シンとし、さざ波のように拍手が広がった。
いつの間にか照明は落とされて緞帳が開き、舞台には楽団員が楽器を持って待機している。
指揮者が舞台袖から現れると、いっそう大きな拍手が会場を揺らす。
力強い管弦楽器の最初の一音が吹き鳴らされると、重厚な音の波が押し寄せ、全身を包み込んだ。
「始まりましたね――こちらも始めましょうか」
ジオルドは私を長椅子に押し倒すと、膝を広げた。反り返る陰茎をゆっくりと挿入され、その硬さに腰が震える。
「んんっ―――♡」
声を出さないように口を押える私に、ジオルドは折り重なって頷いた。
「そうそう、この曲であれば多少声が出てしまっても大丈夫だとは思いますが、隣の個室には聞こえてしまうかもしれませんからね」
ズップ、ヌププッ、と突き上げられ、ゆっくりだった抽送は次第に強く、深く、速くなっていく。
薄暗い部屋に愛液をまとった肉棒がぬらぬらと光り、突き立てられる度に愛液がチラチラと飛び散る。
――私の髪色をしたジオルドが、悦びで微笑みながら、腰を振っている――…
おかしな夢でも見てしまっているような感じだが、身体の芯をとろかす快感は本物だ。
「最初の曲にテンポの速い曲を組んでもらっておいて正解でした」
奏でられる音楽のリズムに合わせて突き立て、突き上げ、擦り、えぐり、ジオルドの硬さと熱さを身体の奥で感じる。
ゾクゾクッと背筋震え、目の奥にチカチカと星が瞬き始める。
「――っふ―――あっ♡ あっ♡ あぁっ♡ ――ィくっ! もうイクッ! イッちゃう!!」
快楽の波が絶頂へと急速に押し上げ、耐え切れずに震える手でジオルドのシャツをすがるように掴む。
「ジオルド様っ――私っ…もう――!」
「カタリナ、舌、出して――」
ジオルドは容赦なく腰を打ち付けながら、まるで別の生き物のように舌を動かし絡めてくる。
「――出しますよ、カタリナっ! 君の奥に! 全て受け止めて!」
「だめです、ジオルド様! 私たち、まだ学生で――」
「そんな事を言って、僕を焦らしているつもりですか?」
「違いますっ――結婚もしていないのに中にだなんて――」
「強がらなくてもいいんですよ―――僕の為に、キースに最後の一線だけは許さずにいてくれたのでしょう?」
これまで、望めば大抵のものは手に入った。
勉学も武芸も習った事はそれほど努力しなくても結果はついてきたし、容姿も王子という身分に引けを取らない程度には整っていると自負している。
幼いうちに興味と執着を捨てた事で心は楽になり、その代わり手に入ったのは、空虚な毎日。色褪せた世界。
予測できないような出来事は起こらず、面白いと思う事も楽しいと感じる事もない。
そんな灰色の毎日を変えたのは意外な事に、数ある見合い話を断る為のお飾りの婚約者、カタリナ・クラエスだった。
権力欲が強く見栄っ張りで底の浅い人間。
自分より身分の低い人間を虐げ、身分が高く利用できる人間にはおもねる低俗で品性のない、つまらない人間。
自分の知る限り、カタリナ・クラエスはそういう人間だった――はずだった。
だが魔法学園に入る少し前に、そのカタリナ・クラエスから手紙が届いた。
入学半年ほど前から頻繫にもらっていた茶会などの誘いは全て断っていたが、内容は一転していた。
“婚約を解消してほしい”―――手紙にはそう書かれていた。
青天の霹靂とも言えるその内容に、驚かなかったといえば嘘になる。
とても彼女自身が書いたとは思えない内容。けれど筆跡は確かに彼女のものだった。
従者に調べさせると、カタリナ・クラエスの変わり様が報告された。
最近の行動を事細かに記した報告書からは自分の知る彼女とは別人としか思えず、何度も書面を見直した。
そして自分の目で確かめたいと思った。
機会はすぐにやってきた。
魔法学園への入学。他の生徒たちよりも早く入寮を済ませ、学園内を散策している時に偶然見かけた光の魔力保持者、マリア・キャンベル。
心配そうに樹を見上げる彼女に興味を引かれて声を掛け、その視線を追った先にカタリナ・クラエスはいた。
ドレスを意に介さず樹に登る姿。スカートから伸びる綺麗な長い脚。ちらちらと覗く下着……。
妙に躍動感溢れる姿はその後しばらく目に焼き付き、その長い脚で絡めとられる夢まで見てしまった。
以前の彼女であれば絶対にしないであろう、平民の少女への親切で親しみのある態度。温かで明るい笑顔。優しい気遣い。予測できない言動。
素直で開けっぴろげで溌溂とした様子は、本当に別人としか思えない――が、好ましく感じた。
惹かれていくのに時間は掛からなかった。
他人に対してこんなに興味を引かれたのは、生まれて初めてだった。
けれど僕は、彼女の魅力に気付くのが遅過ぎた。
僕が婚約者である彼女を適当にあしらっている間に、カタリナの心は義弟のキースに向けられてしまっていた。
互いの寂しさを埋め合ったのだろう。それを責める資格は僕にはない。
王子の婚約者としての不貞を追及する事もできただろうが、それでは彼女の心は僕から完全に離れてしまう。
――王子としてではなく、ひとりの男として見てほしい――…
その為に入学以来カタリナへのアプローチを続けてきたが、思った以上にキースの妨害が激しく、正面から今までの冷遇を非難してくる。
自業自得とはこの事で、彼女に向き合ってこなかった事、優しい言葉のひとつもかけてこなかった事が心の底から悔やまれた。
そして義姉に淡く想いを寄せ、騎士たるべく振る舞っていると思っていたキースが、実は彼女を溺れるほど深く愛しているのだと知ったのは、入学後まもなくだった。
それも、偶然知ったのではなく、見せつけられて。
入学式からまるで婚約者のようにカタリナをエスコートし、常に傍にいるキースは、今でもたくさんの生徒たちから恋人なのだと思われている。
そしてキースはその誤解を増長させるような振る舞い――人前であろうとお構いなく彼女の肌や髪に触れたり、肩や腰を抱き寄せたりしていた。
婚約者として見過ごす訳にはいかなかった。
話をする為に呼び出したキースは、はっきりと言った。
「僕は義姉さんを愛している」と。
「絶対に誰にも渡さない」と。
更にキースは勝ち誇ったように続けた。
入学まで毎日、義姉が朝の生理現象をどんな風に慰めてくれていたかを。
手や口、乳房を使って優しく導き、吐き出された精をどれだけ愛おしそうに扱ってくれるのかを。
「――義姉さんの身体は本当に最高なんですよ。綺麗でいやらしい形の乳房に、細い腰。長い手足。膣内も、熱くて、絡みつきながらきつく包み込んで、締め付けて――身体中で“愛している”と囁いてくれるんです。最後はいつも、“お掃除”と言って僕のものを綺麗に舐め取って、尿道に残った精液も吸い出して飲んでくれて――とても可愛いでしょう?」
極めつきにキースが取り出したのは、茶色いシミの付いたハンカチだった。
それが血の跡だと、そしてその意味に気付いた瞬間、これまで感じた事のない大きな感情で打倒されそうになる。
「もちろん、義姉さんの初めてを散らしたのも僕です。涙をこぼしながらも僕にぎゅっと抱きついて痛みをこらえる様子は最高に可愛かったですよ」
そう言ってキースはハンカチに口づけをし、胸ポケットにしまうと愛おしそうにそっと上から手を添えた。その瞳が今見ているのは初めて男を知ったカタリナの姿なのだと思うと、嫉妬で気が狂いそうだった。
気付かぬ間に握った手の爪が、手の平に食い込む。
生まれて初めて、身体中の血が沸騰してしまいそうなほど、本気で嫉妬した。
生まれて初めて、殺してしまいたいほど、他人を憎いと思った。
荒れ狂う心の内を無表情の仮面で必死に隠し、王子としてのプライドだけが自分をその場に立たせていた。
理性を総動員して出来得る限り冷静に「信じられない」と告げると、不敵に笑ったキースはある場を設けた。
夕暮れの空き教室。
指定されたカーテンの陰に隠れて待つ僕の前で、キースは連れ込んだカタリナを後ろから抱き締めた。
舌を絡ませて口づけをしながらドレスの胸元に差し込んだ手で乳房を愛撫し、ドレスの胸元から無理矢理片方の乳房を剥き出し、こぼれた乳房のツンと勃起した先を執拗に弄くり、摘まみ上げる。
「んんーっ♡ ………んっ♡ ―――ふぅっ」
声を押し殺して喘ぐカタリナに、キースが囁く。
「大丈夫だよ、義姉さん、声を出しても。ここには僕たちの他には“誰もいない”から」
「でも、誰か通りかかったりしたら――」
「そうしたら見せつけてあげようよ。僕たちが愛し合うところを」
「キースのエッチ!」
カタリナは赤くなりながらも、キースの手を押しのけようとはしない。
「……なんだか、今日のキース、変」
「変? そうかな?」
「いつもより強引だし……なんか興奮してる?」
「んー、昨日ジオルド様に呼び出されて、義姉さんと“いい事”ができなかったからかな」
「そういえば、ジオルド様と何を話したの?」
「大した事じゃないよ。義姉さんがどんなに可愛いか、力説したくらいで」
「可愛いって……変な事言わないで」
「変な事? 全然変じゃないよ。本当の事でしょ」
キースはカタリナの前に回ると机に上半身を押し倒し、ベロリと乳首を舐めた。
「んんっ♡」
「ほら、こんなに尖らせて――本当に可愛い」
露わにされた乳首に吸い付き、舐め回しながら、もう片方の乳首もドレスの上からコリコリと弄る。やがてそわそわと膝を合わせたカタリナは、時折身体をピクリと震わせ始めた。
「義姉さん、もう我慢できなくなっちゃったの? じゃあ、ほら……机に掴まって、腰を上げて」
素直に従って後ろ向きに腰を突き出すカタリナのスカートをキースがたくし上げ、形の良い臀部と綺麗な脚を露わにした。
スルスルと下着を下ろして脱がせると、机に置く。
「ふふ……ぐしょぐしょ。義姉さんは本当に感じやすいんだから」
クスクスと笑いながら、キースがカタリナの秘部へと指を滑らせる。
ぬちぬち、ぐちゅぐちゅと音を立てて弄ってから、わざわざこちらに見えるように指にたっぷりと絡まって糸を引く愛液を見せつけた。
「全部舐め取ってあげたいけど――今日はもうたまらないから、入れるね」
指の愛液を舐め取ると、キースはベルトを外してパンパンに張ったズボンと下着を下ろし、勝ち誇った笑みを浮かべてこちらに視線を送る。
勃起した陰茎をぬる、ぬる、と擦りつけてから、おもむろに彼女を貫いた。
「はあぁぁぁぁぁっ! んんうぅっ♡」
脚がガクつき、ふらりと揺れたカタリナをキースが支える。
「っと―――なあに? 入れただけでイッちゃったの、義姉さん?」
キースはしっかりと腰に手を回してカタリナを支えると、耳元に囁いた。
「もっともっと狂わせてあげるね♡ 義姉さん」
下品に腰を振り始めるキースと、机の端に必死にすがりついて身体を震わせるカタリナ。
「ああ、もうすっかり奥まで“僕の形”だね」
甘い喘ぎと荒い息遣い、パンパンと肌を打ち付ける音、愛液が泡立つほど擦り合わされる音。
教室に響く淫靡な音と匂いに目が眩みそうになる。ひどい耳鳴りがした。
――もう、見たくない――…
そう思うのに目が離せず、頭と身体が熱く昂っていく。
乱れた呼吸と耳元で響くような鼓動が向こうに聞こえていないのが不思議なくらいだ。
ズキッと下半身が痛み、見下ろすと、ズボンを突き破らんばかりに勃起してしまっていた。
目の前で婚約者が他の男に犯されているというのに、その光景に興奮している事実に吐き気がする。
もう、自分が立っているのかもよく分からなかった。
カーテンの向こうで、キースが喘いだ。
「出すよ、義姉さんっ! 中に――中に出すよ!」
「中はだめ! 絶対に中には出しちゃだめ!」
「どうして? いいでしょ、義姉さん。僕の事、好きでしょ? 愛してくれているんでしょう?」
甘えるキースに一瞬詰まったカタリナは、それでも拒絶の言葉を口にした。
「もちろんよ、キース。たったひとりの大切な弟だもの。でもだめ! 私たちは姉弟なのだから――中に出したら、キースとはもう二度としない…!」
「どうして、義姉さん――…」
悲しそうにしたキースは、それでもオーガズムで仰け反るカタリナから陰茎を抜き取り、太ももに精液を吐き出した。
ドロドロと太ももを伝っていく大量の精液をハンカチで拭き取り、互いの性器を舐め合って綺麗にしてから乱れた衣服を直し、二人は教室を出て行った。
ふらりとカーテンの陰から出ると、手近な机に手をついて身体を支える。
二人のいた床にはこぼれ落ちた大量の愛液と精液がシミになっていた。
ふと、机の端に置かれた布地に気付く。
ハンカチかと思い手に取ると、ぐっしょりと濡れた下着だった。
――これ……カタリナの――…
おそらくキースはわざと残していったのだ。
見せつける為に。または、憐みと嘲りの為に。
濡れて冷たくなった下着から、甘酸っぱい香りが立ち昇る。
くらり、と頭の芯が痺れた。
……気付くと僕は椅子に浅く腰かけ、濡れた下着に顔をうずめながら自分の陰茎を扱いていた。
王子の自分が、教室でこんな事をしているのが信じられないのに、手が止められない。
どのみち“これ”を鎮めなければ、教室からは出られない―――そう自分に言い訳しながら下着で口と鼻を覆い、彼女の雌の匂いに包まれる。
「っく―――はっ――…はあっ……」
まだぬるぬると残る愛液で顔中をべとべとにし、舌先で舐め取り、立て続けに三度射精してようやく治まると、寮の部屋に戻った。
「――カタリナ…………カタリナ――…」
部屋に戻ってからも一晩中、下着を唾液まみれにしながら自分を慰め、目に焼き付いた他の男に抱かれる婚約者の姿を何度も何度も反芻した。
最後には精液も出ない痛みしかないオーガズムを迎え、虚しさと惨めさで泣いた。
自分が他人に嫉妬したり、こんな風に泣く事が信じられなかった。
カタリナ・クラエスを底の浅い人間だと蔑んでいながら、その彼女を“見合い話を断る為の道具”としか見ていなかったのは自分だ。
8歳の春に出会ったあの日、額に傷を負わせ、打算的に婚約を申し込んだのはこちら側だった。
幼いなりにこちらへの好意を示してくれていた彼女に、僕はきちんと向き合ってこなかった。
7年もの間、どれだけ彼女を傷つけてきた事だろう。
これまで彼女を歪めてしまっていたのは僕だ。
そしてついに見限られ、大人になった彼女は義弟に救いを求めた。
当然の報い。
自分の他人への無関心さと、誠意と配慮の欠如が招いた結果だと頭では理解できても、心が受け入れられなかった。
――どうしたら許してもらえる? どうしたら彼女の心を手に入れられる?
一睡もできないまま明け方になり、焼け付くような喉の渇きを覚えて水差しの水を一息に飲み干す。
冷たい水が胃の腑に落ちた瞬間、急に頭が冴えた。
「……ああ」
何度も反芻した二人の会話に、攻略の糸口を見つけた。
「――“僕の為に”、キースに最後の一線だけは許さずにいてくれたのでしょう?」
快楽に耐え切れず涙をこぼして身をよじるカタリナに、できる限り優しく微笑んでみせる。
「僕は君の不貞を許しますよ」
許して。僕を許して。
「君を傷つけてきた僕への意趣返しだったのですよね?」
勘違いした馬鹿な男だと思ってくれていい。僕を受け入れて。
「そんな過去の罪ごと、僕は君を受け入れましょう」
卑怯と言われようと、君が欲しい。
「愛しています、カタリナ」
その後は何も言わせないよう口を塞ぎ、舌を吸いながら獣のように腰を振る。
ぐちゅぐちゅと聞いた事がないほど卑猥な音が響く。
「ッ――んグッ♡ ――ジオ…ルド、様ぁっ――♡」
彼女の膣がリズミカルに痙攣したと思うと、強く締まった。
「カハッ――」
――搾り、取られる――…!
愛する人の最奥で快感を解放し、まるで飲み干すように痙攣する膣に導かれて、ビュルビュルと勢いよく精液を流し込んだ。
互いにブルブルと身体を震わせながら、オーガズムに溺れる。
頭が真っ白になり身体中が甘く痺れ、目の奥にパチパチと火花のような閃光が瞬く。
世の中に、こんなに気持ちがいい事があるのが信じられなかった。
愛する人と繋がる事が、こんなにも満たされ幸せだと感じるなんて知らなかった。
あの日の惨めな自慰とは比べ物にならない。
――脳が――下半身が、溶ける――…
小さな部屋に、二人の荒い息遣いが響く。
演奏曲はクライマックスに差し掛かっていた。
長椅子にクタリと身を預けたカタリナの涙と唾液をハンカチで拭う。
「――カタリナ? 大丈夫ですか?」
快楽の余韻か、まだ少し視点の合わない目でこちらを見たカタリナが、こくりと頷いた。
「はい……」
彼女のワンピースの上半身の乱れを直してやると、彼女は戸惑うように視線を落とす。
「あの……ジオルド様。入って……」
下半身はまだ繋がったまま、ヒク、ヒク、と痙攣し温かい彼女の中を楽しんでいる。
「このまま、僕に背中を向けてもらえますか?」
「……?」
抜けないように注意しながら身体を回し、後背位になると、彼女を後ろから抱え上げる。
「ジオルド様!?」
慌てるカタリナを抱え上げ、演奏が終わって拍手が鳴り響いたタイミングで、舞台を見下ろす椅子へとそのまま二人で腰かけた。
舞台側からは背の高い婦人がひとりで鑑賞しているように見えるだろう。
次の曲のワルツが始まった。
「この演奏会が終わるまで、決して抜きませんから覚悟してください。演奏の間中ずっと僕の精液を子宮に溜めておいて――奥でじっくりと味わってくださいね」
「ええ!?」
「今夜の曲目は、城での舞踏会でもよくかかるワルツを多数組んでもらっています。快楽と共に身体に刻み込んでおけば、舞踏会で耳にする度に敏感な君は身体を火照らせ、濡らしてしまうのでしょうね?」
「そんな――」
するりとワンピースの背中から手を入れ、乳房を愛撫する。
オーガズムで少し汗ばんでいるせいかしっとりと手が吸い付いて、柔らかいくせにぷるんと張りのある素晴らしい感触に思わず溜め息を吐いてしまう。
「んぅっ――んっ……ふっ……♡」
キュンと硬く尖った乳首をワルツのリズムで弾いていると、耐え切れないようにカタリナがキュッと下半身を締め、僕のものをぎゅうぎゅうと締め付ける。
「ふふ……そんなに締め付けて、搾り取ろうとして――もっと注いで欲しいの?」
「そんな、事――…」
唇を噛んで喘ぎ声をこらえ、膣はピクピクと痙攣しながら優しく僕を導く。
「いいんですよ、我慢しなくても。好きなだけ、僕を奥で感じて」
彼女の内側はじっくりと、確実に僕を覚えようとしていた。
「――ああ、今夜の演奏は本当に素晴らしいですね、カタリナ?」
たぶんジオルドは脚フェチです。
ダイナミックな角度でカタリナのスカートの中を覗いてしまい、王子様の脳裏に焼き付いてしまったのでしょうねぇ…
✧(`・ω・´)アラタナメザメ
ジオルドはカタリナが欲しいばかりに、悪役令嬢時代の悪行まで自分のせいだと背負い込んでしまいました。
まさに、恋は盲目。
ちなみに、さすがのドS王子も歌劇場でのトラブルを避ける為に、本当はしっかり両隣も貸し切っています。
そして覗き込まれない為の最上階です。
王子の我儘に付き合わされ、曲目に色々と口出しされる管弦楽団は本当に気の毒…
(;´・ω・)コマリマス オウジ…