憧れの童顔巨乳家庭教師といちゃいちゃラブラブにセックスするのは最高に気持ちいい 作:sunaa
「相坂さん、その、見ましたか?」
遠野さんはその本を急いで鞄にしまったけれど、あまりに鮮明だった。
そのせいで、
「家庭教師先の生徒が可愛すぎて、えっちしまくった件について」
僕は思わずタイトルをそのまま言ってしまった。
遠野さんはもはや赤くなるのを通り過ぎて、青ざめていた。
「終わった。終わりました。相坂さん。世界とか人生が終わる時ってこういう感じなんですね」
「先生っ!?」
「相坂さん。もう終わりです。ぜんぶ」
遠野さんはすっかり涙目になっている。
「そんなこと言わないでください。その見なかったことにしますから」
「無理です。無理、絶対に。相坂さんは今後私に会う度にこのことことを思い出します。違いますか?」
「その。すぐに忘れるのは無理かもしれません。でも、その僕だってそういうのは持っていますので。だから、気にしないでください」
何のフォローだかわからないフォローをしてみたけれど、遠野さんはぶんぶんと首を横に振った。
「相坂さん、良かったら少し話を聞いていただけませんか?」
僕が頷くと、遠野さんは部屋に通してくれた。
こんな形で遠野さんの部屋に入ることになるとは夢にも思わなかった。
通されたリビングは遠野さんらしい場所だった。
ソファーにローテーブル、学習用の机とその上にパソコン。収納棚が二棚。
置かれている家具の色合いがモノトーンで統一されていて、落ち着いた雰囲気だ。
僕は遠野さんに促されるままにソファーに座り、遠野さんが入れてくれた紅茶を一口、口に運ぶ。
隣に座る遠野さんは落ち着かない様子だ。
恥ずかしそうに床の一点を見つめていたが、やがて意を決したように口火を切る。
「それで、そのさっきの本のことですけど。実はあの本。あの本は私が書いたものなんです」
「へっ?」
あまりの衝撃に僕は思わず間抜けな返事をしてしまう。
遠野さんは僕の方を見ないようにしながら、話を続ける。
声は震えているし、耳は真っ赤だ。
遠野さんは俯いたまま言葉を続ける。
「私、その小説家なんです。ただ書いているのはさっきのような、官能小説というジャンルで。
私、えっちな言葉とか文章とかが好きで。それで中学生のころからそういう小説を読んでいて、高校生の頃に自分でもネットに書き始めて。それが好評で出版社から声がかかって本を出して、それからも依頼がきて。
本当に誰にも言ってなくて。だから、その……秘密にしておいてくれませんか?」
「それは大丈夫です」
「もちろん……坂さんの家庭教師は辞めますから」
遠野さんはとてもつらそうにそう言った。
「え、なんでですか?」
「だって、その私はえっちな小説を書くような人ですよ。そんな人が先生だと相坂さんも嫌でしょう」
「そんなことないです。僕はその先生のことを尊敬しているので。意外でしたけれど、そうなんだって思うだけです」
「本当ですか?」
「本当です」
「でも、私が無理です。相坂さんにえっちな小説を書いてるのをばれて、それで家庭教師を続けるなんて。だってさっきのタイトルですよ。私は家庭教師失格です。人間も失格です」
確かにさっきのタイトルは驚いた。
でも、作家だとしたら身近なところをネタにするのは普通のことのような気もする。
「そんなことないです。僕はその先生は、すごい完璧な人だと思っていたので、こういう面があるんだって知れて嬉しいです」
「私はぜんぜん完璧なんかじゃありません。取り繕ってばかりで人付き合いもできない、えっちな妄想を書くのが大好きで、そればかりしているような人です。相坂さんの家庭教師に相応しくないんです。」
「僕はできれば遠野さんに先生を続けて欲しいです。先生のおかげで、勉強ができるようになりましたし」
「今の相坂さんなら一人でもきっと勉強できます」
「そんなことないです」
「でも……やっぱり……」
遠野さんは消え入りそうな声になり、そこから先の言葉を続けられなかった。俯いた瞳が潤んでいるように見える。
嫌だった。
こんな風に遠野さんと離れるのが嫌だった。
勉強のことだって嘘じゃない。
けれど、僕の気持ちは。
それだけじゃない。
「本当はそうじゃないんです。
僕は遠野さんのことが好きなんです。だからこんな形で先生が辞めてしまうのは嫌なんです。離れるのは嫌なんです」
「相坂さん……その、すごく嬉しいです。でも私は、その……えっちな小説を書く人ですよ。相坂さんに相応しくありません」
「そんなの全然気になりません。むしろ、その恥ずかしがるような感じ、初めて見ましたけど、とてもかわいいです」
「相坂さんは私を殺すつもりですかっ」
「遠野さんは、その僕のことは?」
「……相坂さんの同級生の子たちの方が絶対魅力的ですよ」
「そんなことありません。先生が一番です」
「私、その……えっちですよ。たぶん、すごく」
「最高です」
「……本当に私でいいんですか?」
「もちろんです」
そこで、遠野さんは初めて顔を上げた。
その瞳から一筋涙が零れる。
「私も相坂さんのこと好きなんです。
初めての家庭教師ですごく不安だったのに、相坂さんのおかげで自信が持てて。それにどれだけ救われたことか。
でも絶対彼女さんいるよなって思って。
そういうの訊くのはだめだよなって。
ずっと。ずっと思ってて。
諦めていて」
「僕も同じです。ずっと先生に恋人がいるかもって思っていて。でもそれを聞き出せなくて」
「ふふっ。私たち少し似ているところがあるかもしれませんね」
遠野さんは安心したような、満たされたというような笑みを見せる。
その笑顔はあまりにもまぶしくて。
美しくて、きれいで。
「先生。その」
「栞と呼んでいただけけませんか? そのほうがその、嬉しいので」
「それじゃあ、栞さん」
「はい、相坂さん」
「僕の呼び方は変わらないんですか」
「それは……その恥ずかしいので。もっと仲が深まったらで」
「じゃあ、これからもっと仲を深めるというのはどうでしょう? その……もっと一緒にいたくて」
気持ちが通じ合った奇跡にあてられた。
心を通わせたいと思った。
でもそれ以上に、その体に触れたいと思ってしまう。
「相坂さんはとても大胆なことを言っています。でも、その、私も相坂さんに帰って欲しくありません……だから、その。シャワー先に浴びて来てもいいですか?」
「それなら……一緒に入るというのはどうでしょう?」
栞さんの大胆な提案に対して、僕がさらに大胆に返すと、彼女は頬を真っ赤にしながらこっくりと頷いた。