※この作品はR-18です。

フェラから始まる異世界召喚。巨根とエロチートでヤリまくります。   作:白田まろん

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第三章 旅は道連れ世は情け
イルムドへの旅 1


 王都ライナヘムを出立(しゅったつ)して三日目、俺たちは最初の足止めを食らうことになった。

 

 初日に立ち寄ったヨルンという街で、およそ百五十キロ先にあるネルイット男爵領に、六日間の予定で物資を運ぶ商隊に出会った。ネルイット男爵領は最初の旅で俺も通った領地である。

 

 つまりイルムドに向かう方角にあるということだ。

 

 商隊はアロナードという商会のもので、隊長はスミルバッハさん、番頭の一人だそうだ。

 

 そのスミルバッハさんに馬車に乗せてもらえるよう交渉すると、三人で金貨三枚だと言われた。日本円換算だと約三十万円である。

 

 決して高額を吹っかけられたわけではなく、商隊の規模からすれば妥当か、むしろ良心的と言える額だった。

 

 何故なら大型の荷馬車十台からなる大商隊で、かなりの人数の護衛も付き添っているからだ。この規模の商隊を襲う命知らずな野盗はまずいない。

 

 だから安全面も考慮すれば、金貨三枚は安いと言っても過言ではなかった。しかも荷馬車に詰め込まれるわけではなく、きちんと客車を用意してくれるというからありがたい。

 

 なお、百五十キロの道程を六日かけて進むのは、途中の街や村にも寄るからだそうだ。

 

 徒歩より日数がかかるように思えるが、六日も歩き続けるのは女の子二人の体力では無理というもの。だからこの距離を馬車に乗って稼げるのは本当にありがたかった。

 

 ところが何事もなく進んだ二日目と異なり、その日は午後から急に降り出した雨が激しくなったため、止むのを待つしかなくなったというわけである。

 

「少し先に野営に適した場所がありました!」

 

 馬車の外で護衛隊の人が叫んでいる声が聞こえた。

 大声なのは雨音のせいだろう。

 

 報告している相手は、おそらくスミルバッハさんのはずだ。

 それからほどなくして、俺たちの乗る馬車にも声をかけてきた。報告していたのと同じ人の声だと思う。

 

 小窓を開けると、直立不動の姿勢で敬礼までしてくれた。さすがは王都に名の知れた大商会、アロナードの護衛隊だ。彼らは俺たちをしっかりと客人として扱っている。

 

 商会によっては客を客とも思わない横柄なところもあるからな。

 

「お客様、申し訳ありません!」

「どうしました?」

 

「この雨で進行が難しくなったため、先にある広場で野営することになるかも知れません」

 

「分かりました。報告感謝します」

「はっ! それでは失礼致します!」

 

 ちょうど昼を過ぎたくらいの時分だったため、すでに今朝までいた街に戻るのは不可能。もっともこの大雨では、そもそも進むのも戻るのも難しいから野営と言っているのだ。

 

 雨がすぐに止めば出発するのだろうが、この大降りではおそらく今日はもう無理だろう。

 

「寒いか?」

「少し……でも大丈夫です」

 

 ローラとエレインが、商隊が用意してくれた毛布にくるまって震えていた。客車と言ってもそこは馬車だ。暖房設備などあるわけがないので、車内も外気温と同じなのである。

 

「二人とも傍においで」

「「はい」」

 

 三人で固まって毛布にくるまれば、少しは暖かく感じられる。魔法で車内の気温を上げるのは造作もないが、あまり快適過ぎても思い出に残らなくなってしまう。

 それよりも寒い中、こうして三人で寄せ合って温もりを感じた方が、後になって思い出せるというものだ。

 

「あの時は寒かったですね」

「でも三人でくるまった毛布の中はポカポカでした」

 という具合に、である。

 

 しばらくすると馬車は、野営地として利用する広場に入ったようだ。十台の荷馬車は街道から逸れると車輪が泥濘(ぬかるみ)にはまる恐れがあるため、脇に寄せて護衛隊が見張ることになる。

 

 馬たちは雨除けになりそうな大きな木に繋がれ、御者(ぎょしゃ)は設営されたテントに移動。俺たちは基本的に車内で過ごすというわけだ。

 

 また、移動中の食事は頼めば商隊が売ってくれる。ただしそれなりに高いし、冷めててあまり美味いとは言えない。

 ということで、せっかく食材を持っているのだから、ローラとエレインに料理を作ってもらうことにした。

 

 まずは俺が外に出て、錬金術で小屋を造る。商隊のテントからは見えない場所にしたが、別に見られても構わない。土魔法が使えれば出来ないこともないからだ。

 

 小屋の材料は広場の周りにある森の木を使った。わざわざ木こりの真似をしなくても、これも魔法ですぐに伐採加工出来る。ここを出発する時はバラして空間(アイテム)収納(ボックス)に放り込んでおけば、再利用も可能というわけだ。

 

 ついでに三人で並んでもゆったり寝られる大きめのベッドと、それほど大きくないが風呂も造った。

 

 さらに暖炉代わりにも使える簡易キッチン。これなら寒い馬車の中で、震えながら夜を明かす必要もない。

 

 小屋が出来たので二人を呼ぶと嬉しそうに駆け寄ってきた。ひとまずまだキッチンに火を入れてないので、部屋は魔法で暖かくしておいたのだ。

 

「暖かいです」

「この小屋も空間収納から取り出したんですか?」

 

「あ、いや、これは今造った」

「「ええーっ!!!」」

 

「さ、キッチンで何か作ってくれるかな。腹減ったし」

「そ、そうですね。何を作ろっか」

 

 ローラがエレインに意見を求めている。

 

「うーん、お肉もお野菜もあったから、スープなんてどうかな? ちょっと煮込めばすぐに食べられるし」

「ミナト様、お肉とお野菜のスープでよろしいですか?」

 

「いいね! それで頼む」

「「はい!」」

 

 付け合わせはパンだよね、やっぱり。

 

「うおっ! 何だこれぇっ!」

 

 それからしばらくしてスープのいい匂いが漂い始めた頃、小屋の外から声が聞こえた。どうやら護衛隊が見回りに来たらしい。

 

 俺が小屋の戸を開けて顔を出すと、さらに驚いたように二人の男性が後退(あとずさ)った。おいおい、護衛としてそれはどうなんだよ。

 

「ミナトさんでしたか」

「驚かせてすみません」

 

「いえいえ、ところでこれは?」

 

「馬車の中だとうちの女の子たちが寒がりましてね。魔法でちょいちょいと造りました」

「魔法……すごいですね!」

 

 彼らはベックとドラド。見回りがてら、御用聞きに来たとのことだった。

 

「とりあえず今のところ欲しいものはありません」

「そうですか。ところで何やらいい匂いがしますね」

 

「ああ、肉と野菜のスープを作ってくれてるんですよ」

「す、スープ!?」

 

 羨ましそうな顔をしてもやらないぞ。どうしても食いたいなら金払え。

 

「あのぉ……少し分けて頂くわけには……」

「あははは。人数分しか作ってませんので」

「「ですよね~」」

 

「ま、どうしてもと言われるのでしたら夕食の時は可能かも知れません」

「ほ、本当ですか!?」

 

「ただし、私たちは客として商隊に代金を支払ってます。ですからそちらも温かい物を食べたいなら、まずは料金の交渉に商会の方を寄越して下さい」

 

「商会の……スミルバッハ隊長でよろしいでしょうか」

 

「ええ。構いません。それと食材はそちらでご用意願います。さすがにあれだけの人数を賄(まかな)える量は持ってませんので」

「わ、分かりましたぁ!」

 

 そう叫ぶと、二人は慌てて走り去っていった。そんなに美味そうな匂いだったのかな。

 うん、確かに美味そうな匂いだ。さすがはローラとエレインである。

 

 そして俺たちが食事を終えて少しした頃、スミルバッハさんが小屋を訪れるのだった。





寒い中のあったかスープは、それだけでご馳走なのです(*^_^*)
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