フェラから始まる異世界召喚。巨根とエロチートでヤリまくります。 作:白田まろん
すみません。
ネルイット男爵領を出立してから、三日間は徒歩での移動になった。進んだ距離はおそらく百キロ前後。ようやく半分を過ぎたところだろうか。
一日目の夜は小さな村の宿に泊まれたが、昨夜に引き続き今夜も野営になりそうだ。
適当な場所を見つけて
まずないとは思うが、これでローラとエレインが危険に晒されることはより一層防げるだろう。
ひとまず安全面に関しては満足出来たので、夕食の準備を始めたいという二人に食材を渡す。途中にあった川でレインボーフィッシュが獲れたから、今夜は大根と一緒に煮付けを作ってくれるそうだ。
ブリ大根を想像したかも知れないが、あの料理の主役はブリではなく、その旨味を余すところなく吸った大根の方である。
しかしレインボーフィッシュは、それでも魚が主役になる食材なのだ。本当は焼くのが一番なのだが、寒い中では煮付けもアリだろう。
翌朝はその煮汁を使ってご飯を炊けば、それはそれは贅沢な朝食を堪能出来ること間違いなしである。
そんな思いを巡らせていると、外で何者かが結界に弾かれる音が聞こえた。
「いてっ! 何だこりゃ?」
「もしかして結界か?」
「誰だ!?」
扉を開けて出てみれば、何ともみすぼらしい格好の男が二人、目を見開いて驚いていた。荷物を持っていないので商人や旅人というわけではなさそうだが、他に仲間がいてそっちに預けてある可能性もある。
索敵魔法で周囲を探ってみると、潜んでいる者が四人。この辺りにある集落から探りに来たのか、あるいは盗賊の類か。
前者なら食い物の無心が目的といったところだろうが、後者なら見過ごすわけにはいかない。
「あ、えっと……」
「何者かと聞いている」
「お、オラたちはこの先にある集落の者でさぁ」
「あ、余ってる食料があれば恵んでもらえねえかと思っただよ……」
「ほう。ないわけじゃないぞ」
「ほ、ホントけ? なら中に入れてくんねべか?」
盗賊確定だ。何故かって?
結界に阻まれた時と今の喋り方が全然違うからだ。さっきはこんな田舎
だが、こちらをただの旅人と思って甘く見たのが、彼らの運の尽きだ。
「分かった。結界を解くから少し離れてくれ」
「んだ」
「よし、いいぞ」
「へ? も、もういいだべか?」
指をパチンと鳴らしただけで結界は解ける。張るのも同様だ。
男二人は半信半疑で近寄ってきたが、それまで侵入を阻んでいた結界が確かに消えているのを見て、いきなり指笛を吹いた。すると、潜んでいた四人の仲間がどっと駆け込んでくる。
それを確認してから、俺はもう一度指を鳴らした。
「な、中へ入れ!」
案の定、盗賊共は再び結界が張られたのに気づいていない。切りつけられたら別の意味で痛そうな、刃こぼれしまくっているナイフを突きつけて迫ってきた。
「おいおい、食料を恵んでほしいんじゃないのか?」
「う、うるせえっ! いいから中に入れ! 妙な真似するんじゃねえぞ!」
「はいはい」
両手を挙げて
汚すなよ、まったく。減点イチな。
ところで俺が何故反撃もせずに呑気に言うなりになっているのかというと、彼らから殺意が感じられなかったからである。
盗賊は忌むべき存在だが、彼らにも盗賊にならざるを得なかった事情があるのだろう。命を奪うつもりがないのに問答無用で体を切り刻むのは、俺の流儀に反するってわけ。
そうは言ってもローラとエレインは、突然の招かれざる客に怯えたようで顔から血の気が失せていた。二人を怖がらせたので、さらに減点イチだ。
「く、食い物をあるだけ出せ! ……いや、アンタらが次の街に行くまで必要な分は残していい」
「随分親切な盗賊なんだな」
「う、うるせえっ!」
「女はいらないのか?」
「ミナト様?」
「旦那様?」
一瞬動揺した彼女たちだったが、盗賊共に分からないようにウインクすると、俺の真意が別のところにあるのを察してくれたようだ。
「俺たちは……ただでさえ食いモンに困ってるんだ。女なんか奪ってこれ以上食い
「なるほど。ところで一つ聞きたいんだが」
「な、何だ!?」
「困ってるのはここにいる六人だけか?」
「いや、俺と先に出た二人にはカカアとガキがいる」
「子供は何人だ?」
「三人とも一人ずつ。サンジのところは二人目が出来たところだ……」
サンジが誰なのかは知らないが、最初の二人のうちのどちらかだろう。それにしても、ちゃんと受け答えしているところを見ると、根っからの悪党というわけでもなさそうだ。
「そうか。なあ、お前たち」
「何だよ」
「お世辞にもここは人が頻繁に通るとは思えない。それでもずっとこんな盗賊稼業を続けていくつもりなのか?」
「それは……」
「盗賊に身を落とした経緯はどうあれ、もしこれからも続けるというのなら見逃してやるわけにはいかない」
「な、何だと!?」
「話は最後まで聞け。俺たちはこれからイルムドに向かう」
「イルムド? どこだ、そりゃ?」
「ここから無理せず歩いて七日から十日くらいの距離にある街だ。イルムランドと言えば分かるか?」
初日に約三十キロ歩き、アロナード商会の商隊の馬車で百五十キロ、そしてこの三日間で百キロほど来たから、残りは二百キロ余り。
若い女の子に無理はさせられないので、一日三十キロ前後を進むとしたら日程はそんなモンだろう。
「それなら聞いたことはあるが……」
「俺はそこの領主に任じられてな」
「領主……りょ、領主だってぇ!?」
「ああ。約三カ月後には国王陛下から子爵位を
「ま、まさかお貴族様……」
「今はまだ違うが……」
「お、お願いだ! 俺はどうなってもいい! だから仲間と家族は見逃してくれ……いや、下さい!」
「話は最後まで聞けって言っただろ」
盗賊としての威厳を完全に失った主犯格の男は、半ベソをかきながら土下座するのだった。