フェラから始まる異世界召喚。巨根とエロチートでヤリまくります。 作:白田まろん
「お二人にはご夫婦でフロント業務を任せたいと思います」
「では、採用して頂けると?」
「ええ。よろしくお願いします」
「ありがとうございます。こちらこそ、よろしくお願い致します」
面接会場はホテルの一階にある応接室で、面接官は俺一人である。領主館の職員は、俺自身が叙爵と領主任命前なので募集はまだしていない。面接するのはホテル・グランドミナトへの応募者のみである。
その初日、まず一番にやってきたのは狼獣人族の夫婦だった。夫はケイン、妻はヤーヤという名で、二人とも俺より背が高い。高身長は狼獣人族の特徴の一つである。
また、彼らは特に戦闘能力が高く、五十四歳と五十二歳の二人だったが、その歳でも人族の若者程度ならあっさりと倒せるだろう。訓練された兵士とも互角に渡り合えるかも知れない。
いや、別にフロント係に戦闘力は求めてないよ。ただ、トラブルが発生した時にはきっと頼りになるはずだ。二人からも任せてくれと言われたしね。
宿屋で働いたこともあるそうなので、即戦力としても頼もしい限りである。
「失礼致します」
次に入ってきたのは
「ジョセフと申します」
「オーナーのミナト・イチジョウです。どうぞ、お掛け下さい」
「はい。ありがとうございます」
用意した椅子に腰かける振る舞いもスマートだ。燕尾服が単に着飾っただけに過ぎないというわけでもなさそうである。
「まず経歴からお聞かせ下さい」
「かしこまりました。私はつい三カ月ほど前まで、お隣のシュナーク男爵領で、ベイル・シュナーク男爵閣下にお仕えしておりました」
「ほう。どのくらいの期間ですか?」
「生まれてからずっとです」
「生まれてから?」
「私の家は代々シュナーク男爵家に仕えておりましたので」
「ああ、なるほど。それがどうしてお辞めになられたのですか?」
「旦那様……ベイル閣下が半年前にお亡くなりになられ、後を継がれたルーベンス様に暇を出されたからです」
ジョセフはその理由を語りたくはないと言う。おそらくはかつての主の悪口は言いたくないのだろう。見るからに誠実そうだから、きっとルーベンスとやらが煙たがったとか、そんなところではないかと思う。
「ジョセフさん、ご家族は?」
「おりません。十年ほど前に亡くした妻との間には、子供も出来ませんでしたので」
「そうですか。でしたら住み込みは可能ですか?」
「住み込み……このホテルにでしょうか」
「いえ。来る時にレンガの壁は見ましたか?」
「はい」
「実はあの向こうに寮として使うために建てたアパートがあります。風呂もトイレもキッチンもありますし、隣には従業員用の食堂もありますので便利だと思います」
「そこに住めと?」
「無理にとは言いません。もちろん現在のお住まいからの通いでも構いませんよ」
「あ、そういう意味で申し上げたわけではありません。雇って頂けるということでよろしいのでしょうか?」
「はい。長い間男爵家に仕えていた経験を生かして、ホテルのマネージャーをお願いしたいと思ってます」
「まねーじゃーとは……?」
「責任者ですね。ここはイルムドはもちろん、イルムランド全体を通してみても最高のホテルにしたいと考えてます」
「建物を拝見しただけでも、オーナー様の高い意識が感じられました」
「ありがとうございます。そしてジョセフさん、貴方には従業員たちの教育も含め、一流のホテルと呼ばれるに相応しい姿にして頂きたいのです」
「かしこまりました。全身全霊をかけて、オーナー様のご期待に添わせて頂くよう努めさせて頂きます」
独り身のジョセフは現在の住まいに執着はなく、特にこれといった家財道具もないそうで、寮への入居もすぐに可能とのことだった。しかも水道があって風呂にまで入れることに対しては、
シュナーク男爵家の屋敷にも風呂はあったが、代替わりしてから使用人は使わせてもらえなかったそうだ。もちろん今の家にも風呂はなく、水道などあるはずもなかった。
五十五才の身では、井戸から水を汲んでくるのも一苦労だったらしい。
「明日以降ならいつでも引っ越してきてくれて構いませんよ」
「是非、そうさせて頂きます」
寮にはすでに警備と雑用がいて、彼らの奥さんが食堂で三食作っているから食事も困らないだろうと伝えた。男やもめは食事に苦労するんだよな。
特に彼は男爵家で執事をやっていたと言うし、その頃は屋敷の食堂で使用人たちと食事していたそうだ。だから自分で料理を作る機会などなかったのだろう。
食堂の件もかなり喜ばれた。
ジョセフの後に面接に来たのは、五十代の女性と四十代の女性二人。
五十代の方は俺が若僧と見るや、えらく横柄な態度を取っていたので当然不採用だが、一応結果は生活ギルドを通して伝えることにした。この場で伝えたら悪態をつかれそうだったし、最悪は暴れるかも知れなかったからだ。
四十代の二人は姉妹とのことで、かつては栄えていたが騙されて全てを失った商家の娘だったそうだ。両親は心労によりすでに他界しており、金がなくなった
子供にも恵まれておらず、残された二人は非常に困窮した生活を余儀なくされていたらしい。
そこへ降って湧いたような求人を見つけ、とにかく飛びついたとのことだった。
「ヨムと申します」
「ヨナと申します」
「お二人は経理業務も出来ますか?」
「もちろんです。以前お店でやっておりましたので」
「ではお願いします」
「え? もしかして採用して頂けるんですか!?」
「はい。ああ、それと……」
「「はい?」」
「今後若い女の子も採用予定です。お二人にはその子たちの相談相手にもなって頂きたいと思ってます」
「私たちでよければ……」
「「喜んで!」」
この二人も寮に入ることになった。部屋は姉妹で一室でいいとのことなので、家族用の二間の方を使ってもらおう。一間あれば十分だと言われたが、女の子の従業員が遊びに行く可能性もあるからと納得してもらった。
なお、商家で経理を担っていたせいか二人とも料理は苦手らしく、食堂は専ら利用する側になるようだ。
女だからって料理させるのはセクハラとかパワハラとかになりそうだし、喜んでやってくれる奥様方がいるから問題ないだろう。
こうして面接の初日は、五人の採用が決定したのだった。