フェラから始まる異世界召喚。巨根とエロチートでヤリまくります。 作:白田まろん
ホテル従業員の面接期間が終わり、最終的に四十名近くを雇うことになった。
料理長候補が二人もいたのには助かったよ。年齢と経験からダニエルという五十二歳の人が料理長。副料理長は四十八歳のマーレン、二人とも男性である。
なお、奴隷商から命令されたと思しき獣人族の少女たちだが、成人しているとはいえ二人ともまだ十三歳だった。
受け答えはしっかりしていたので採用したが、彼女たちのことは怪我をさせられる前に、改めて考えなければならないだろう。
その後、約一カ月かけた教育を経て、イルムランドに住む貴族や商家の者たちを招いたプレオープンを催した。呼ぶべき相手の人選に貢献したのが、経理として雇ったヨム、ヨナの姉妹である。
さすがは元商家の娘といったところか。
ただ、賄賂と見なされる危険性があるとのことで、生活ギルドと商業ギルドのギルド長からは参加を辞退された。まあ誠実でいいと思う。
ホテルの営業開始はその一週間後としていたが、早くも三カ月先まで予約が埋まっているとのことだった。
宣伝を担当したのは、イルムランド中にある児童養護施設の子供たち。彼らが配る優待券で客は宿泊料が一割引きとなり、優待券一枚につき客が支払った代金の総額から五パーセントが施設に支払われる。
期間は一年間と有限だが、施設にとっては何物にも代えがたい現金収入となることだろう。
もちろん、優待券にはどの施設の子が配ったか分かるように、ちゃんと刻印してあるから間違えることはない。
そして正式オープンから三日後、生活ギルドのギルド長から呼び出されたので、俺はその応接室に来ていた。
ギルド長の名はシトロフ。まさに体育会系のガッシリした体格と豊かな顎髭が特徴の、五十歳の男性である。
「王国から通達がありやしたぜ。旦那、子爵位叙爵とイルムランド領主就任でさあ。めでてえめでてえ!」
「いやいや、さすがにそれはまだ早いですって」
この世界のギルドは互いに魔法通信ネットワークでやり取りが可能となっている。ただし全ての領地にギルドがあるわけではなく、基本的に王国直轄領に支部が置かれているのみだ。
そして、それを利用出来るのは王族と国王に許可された一部の者に限られ、私的利用が発覚すれば死罪を課せられる重罪とされている。
なお、生活ギルドや商業ギルドなど、ギルドの種類ごとに独立しているネットワークだが、共通のものも存在する。王国からの通達である。
俺には電波ジャックめいたことをするのは造作もないが、やろうと思ったことは一度もない。そんなものを盗み聞きして何が面白いってんだよ。
それに下手に秘匿事項を耳にして、うっかり口を滑らせて周りを危険に晒すようなことにでもなれば、後悔してもしきれないじゃないか。
余談だがこの世界には、異世界あるあるの冒険者ギルドというのは存在しない。仕事の斡旋、つまりハローワーク的な役目は生活ギルドが担っている。
代わりにあるのが狩猟ギルド。魔物の討伐は基本的に軍の仕事だが、軍は被害に対してしか出動出来ない。
しかし個人的に、例えば貴重なラッシュベアの肉が丸々一頭分欲しいとか、レインボーフィッシュを十匹欲しいとかの要望は存在する。害獣駆除依頼もある。
そういった依頼をハンターに橋渡しするのが、狩猟ギルドの役目だった。もちろん需要さえあれば、依頼外でも狩った魔物などを買い取ってもらえる。
ラノベなんかによくある設定だが、この世界では魔物の素材を無条件に買い取ってもらえるなんてことはない。需要もないのに決まった金額でほいほい買い取ってたら、破綻まっしぐらってなモンだぜ。
あの設定を何の疑問もなく受け入れてる読者も大概だと思うけどな。
だから狩猟ギルドでは、売れる物なら買い取ってくれるが、売れない物は買い取ってもらえない。当然だ。
「晩餐会は来月四月十日のヨルダガルド王国建国記念日に決定したみてえです」
「今から約一カ月後ですね。分かりました」
「それとミナトの旦那」
「はい?」
「領主軍はどうなさるおつもりで?」
「領主軍?」
「イルムランドが王国直轄領なのはご存じですよね?」
「あ、はい」
「しかし旦那がご領主様になった場合、今いる連中……王国軍はその任を解かれちまうんですよ」
軍なんてなくても勇者である俺一人いれば、軽く国くらい取れるんだけど、シトロフさんが心配しているのは雇用の問題だった。
彼の言う通り、直轄領が
特に軍が消費する食料、あるいは武器や防具を納めたり整備、修理に携わる者にとっては死活問題である。馬の世話や、雑用などの下働きで日銭を稼いでいる者も然り。
また、広大な面積を誇るイルムランドは総じて魔物の出現率も高く、軍の存在は必要不可欠と言えた。
確かに魔物を殲滅するなら俺だけで十分だが、食糧としての需要もあるから根絶やしにするわけにはいかない。となると、やはり領主軍は必要だな。
「この地で家族を得た者もおり、彼らは領主軍に志願するのが通例となっております」
「そういうのもアリなんですか?」
「アリもアリ、大アリでさあ。連中は王国軍を退役することになるんで、退役手当てももらえるんですよ。いいご身分なこって」
「な、なるほど。では現在の駐留軍の人数と、領主軍に志願する人の人数をまとめて頂けますか? それと地位ごとの給金の額も」
「あいよ。任せといて下せえ」
親分! とか言われそうな雰囲気だったが、言われなくてよかったよ。
それからしばらくして、生活ギルドから俺が求めた情報が届けられた。
現在の駐留軍は大きく四分割され、それぞれの拠点におよそ三十人。それと中心都市であるイルムドには二十人ほどがいるそうだ。
全部で百四十人か。
ところでイルムドって、街じゃなくて都市と呼ばれているんだ。気にしたことがなかったから初めて知ったよ。
また、給金については拠点に一括支給され、それを総務担当が各人に割り振っているとのこと。四拠点には各金貨八十枚、イルムドの部隊には五十枚で、この中から下働きの給金も賄われていると書いてあった。
「毎月金貨三百七十枚……」
そして領主軍への志願者だが、全体で約七割もの人が希望しており、中でも特に各拠点の志願率が高いようだった。これは狩った魔物を売った利益が拠点の収入となり、王国へ納める必要はなく自分たちの懐に入れられるからである。
イルムランドは魔物の出現率が高い。
つまり、固定給はそれほど高くないが、歩合給が魅力的ということだ。それで命を落とすこともあるのだから、非難するつもりは毛頭ないけどね。
もっとも領主軍の経費は税収で十分賄えるので、俺個人の財布から持ち出す必要はなかった。
なお、領地の広さに対して兵士の人数が少なく感じられるのは、彼らが全員正規軍であるためだ。いざという時、人が足りなければ領民が徴兵されるのである。
当然そんなことになれば、徴兵に支払う報酬は莫大な金額になるだろう。
さらに命を落とした者がいた場合は、残された家族に見舞金も支払わなければならない。しかも正規軍より徴兵の方が、圧倒的に死亡率が高いのだ。
ところで正規軍が七割も減って王国が困らないのかと言えば、そもそも彼らは駐留部隊だし、王都には充分な兵士もいるので問題ないのだとか。
要するに経費が減るからいいってことなのだろう。
それよりも早い内に領地を回り、可能な限り助っ人に入れるよう転移出来る場所を増やしておかなくてはならない。まるでお
そしてひとまず晩餐会の前までに、ヒマを見つけて四拠点だけは回り終えた。
歩いたのかって? まさか!
身体強化の魔法で全力疾走だよ。一日一カ所。戻りはもちろん転移で一瞬だからな。空も飛べるんだけど、あれだと着地点しか転移先に選べないから無意味なんだ。
最後にちゃんと転移出来るのを確認して、いよいよ晩餐会の日を迎えるのだった。