法の書 ~超巨根になったらハーレムできた~ 作:OPRETER
三人娘に連れられて入った店は、なんとも高級そうなブティックだった。
店内は落ち着いた雰囲気で、客もそれなりにいる
……ちょっと待ってこれ俺みたいなブサメンのオッサンが入っていいところ?しかもたかられるの?デザイナーズだからお値段もすごいんでしょ?!
「ほら早く来なさいよ!」
明菜が俺の手を取って引っ張っていく。礼奈と由佳里は後ろで微笑んでいるだけだ。
「あの、ここ高いんじゃ……」
「だいじょぶだいじょぶ、自分の分は自分で出すから」
と明菜は言う。
「それなら、まぁ……」
「どうせあんたのことだから、私らの服とか見る目ないんだろうしね~」
明菜が俺を見てニヤリと笑った。
「ぐぅ…まぁそのとおりだよ……」
それは認めざるをえない。
「じゃあ、しばらくここで待っててくださいね」
礼奈がそう言ったが最後、三人は店内へ散った。はや………俺は一人取り残される。
うーん、こういう店に俺みたいな男がいていいのか。場違い感半端ないぞ。
とか考えていると、はやくも礼奈が戻ってきた。
「お待たせしました」
「ああうん、別に大丈夫だけど、もう買ってきたの?」
「いえ、支払いはまだですけど、いくつか選んできたんです。みてもらってもいいですか?」
と言って礼奈は手に持っていた服を広げる。
「えっと、まずはこちらです」
広げたのは、黒を基調としたシックなワンピースだ。膝下くらいまでの丈で、襟元にファーが付いている。
「あともうひとつがこれで」
もうひとつは、白を基調としたドレス風の服で、袖は短く首元が大きく開いたデザインになっている。
「どっちもよさそうだなぁ。強いていうなら白いほうかな。黒は今着てるのもそうだし」
「ではこれにします。すみません、試着室をお借りしますね」
「はいどうぞ~」
店員さんがニコニコしながら案内してくれる。……なんかすごく嬉しそうにしてる気がするんだけど気のせいだろうか。
礼奈は試着室へ向かっていく。
と、ぽんぽん、と肩を叩かれた。振り向くと、
「あの、ちょっと見ていただけますか?」
由佳里が手にしていたのは、オフホワイトの上品なセーターだった。胸元はハート型にくりぬかれており、背中は大きく開いている。
「お、かわいい。似合うんじゃないか?」
「ありがとうございます。あの、こういったものが好みなのかと思って」
「うん、まぁ、よくわからんけどな」
かわいいけどそこはかとなくエロさも漂っているような。
「このお店、レパートリー広いから。それでいてお値段お手頃だし」
由佳里の後ろに明菜。
「で、あたしはこんなのにしてみたんだけど、どうですか?」
明菜が持っていたのは水色のミニスカートにキャミソールのようなものを重ねたもの。上はノースリーブだが生地が厚めで露出は少ない。
「いいんじゃねぇの?かわいくて」
「ホント!?じゃあこれ買ってくる!」
ぱたぱたとレジへ向かう明菜。入れ替わりに、
「は~~……」
なんかへこんでる礼奈が紙袋を持って戻ってきた。
「どしたい礼奈」
「入りませんでした…サイズ爆上がりしてたの忘れてた…」
あー、そうか。胸のサイズが確かEからIに爆上げしたんだった。ヒップも上げたんだっけ。
「あぶなく壊すとこだったんで買いました。リメイクしてみます」
「見るの楽しみにしとくよ」
俺はそう答える。来週もデートかなー…
「サイズ上がったってどういうことです?短期間で太ったとか?」
由佳里が不思議がる。
「あ~~」
ちょいちょい、と手招きする礼奈。
「?」
由佳里は礼奈に近づき、
「『箱庭』の機能のひとつで、身体のサイズとか変えられるの」
と小声で由佳里に教えた。あまりおおっぴらに言う話じゃないからな。
「!」
それを聞いた由佳里はがばっ!と俺に向き直り、
「身長とか伸ばせるんですかっ!」
と喰い気味に聞いて来た。
……まぁ、由佳里のコンプレックスなのは容易に想像できるしな。だが、答えは一択。
「だが断るっ!」
「えぇ~……」
不満顔の由佳里。まぁそうなるよね。
「まぁわかるけどな。でもお前のその身長は同時に一番のアピールポイントでもあるんだぞ。合法ロリ巨乳美少女とかどんだけ貴重か!」
あまり大声は出さずに力説する俺。礼奈もうんうんとうなづく。
「……わかりました。背の高さは諦めます」
はふぅ、とため息をつく由佳里。
「お待たせ~」
明菜が戻ってきた。
「あ、じゃあ私も会計いってきます」
と由佳里もレジの方へ。
「おう」
そのとき、ぽんぽん、肩をまた叩かれた。振り向くと、
「明菜、どした?」
明菜は俺の耳元に顔をよせ、
「ご主人さま、どこかその辺でシませんか?」
…………
「あほう」
ぽこん、と明菜にツッコむ俺。
「街中でか?お縄になるだろが」
「なんかそういうのできるアイテムとかないんですか?例えば、ほら、時間停止とか」
「あるかそんなもん」
…今はまだ、な。考えてみよう…
からん、とドアを開けて店に入る。
小腹がすいたので、由佳里のおすすめの喫茶店らしい。
「いらっしゃいませ。由佳里ちゃん、久しぶりね」
店主は女性のようだ。30代半ばくらいだろうか。
…正直、かなりの美人さんだ。だが、なんというか、色気がすごい。
服装はブラウスにエプロン。はっきりわかる胸のふくらみがすごい。明菜と同じGカップ…いやそれ以上はありそうだ。
下はカウンターに隠れて見えない。
…正直、夜のお店のほうが似合う人だな。
「どうもです、マスター。相変わらずきれいですねー」
と由佳里があいさつする。
「あら、ありがとう。
でも由佳里ちゃんが男連れ、しかも女性もいっしょ…」
「あ、その、と、友達なんですよ、職場の」
なんとかごまかそうとする由佳里。がんばれー
「……ふぅん、そう。
とりあえず、お好きな席へどうぞ」
と軽くあしらわれてしまった。
店内にはほかに客はいない。ボックスシートに4人で座る。
「……ふぅん、いいお店ですね、ここ」
礼奈がぽつりという。
「そう?ちょっと距離あったけど」
明菜がそう返すが、
「それがいいんだよ。繁華街からも住宅街からも適度に距離があるから、一見客は見つけにくい。
外観も店内も落ち着きがあって、静かに休むにはもってこいだ。
いわゆる、大人の隠れ家ってやつだな」
「そう言ってもらえると嬉しいですわね」
俺の言葉にそう返す女性マスターさん。
「ご注文、そろそろいいかしら?」
「ええと、とりあえずコーヒー4人分と…」
そう言いかけた由佳里に、
「すまん、ひとつは紅茶でお願いします」
俺はそう注文を変える。
「あら珍しい。紅茶をお好みで?」
と尋ねる女性マスターに、
「どちらかといえば紅茶派、ってだけです。なんだか飲みたくなりましてね」
なんかこの店の雰囲気にあてられたかな。
他の軽食も適当に注文。
「かしこまりました。少々お待ちくださいませ」
とカウンターへ戻る女性マスター。
ちらりとその後ろ姿を見ると、たっぷりとしたヒップを短いタイトスカートが引き締めている。裾からちらりと見えるガーターストッキングがまたエロい。
「……あのマスター、かなりセクシーだよね」
俺の内心を察したのか、明菜がそんなことを言ってくる。
「ああ、俺も気になっていたが、まぁ詮索すべきじゃないだろ」
大人の隠れ家、としてはアリかもしれない。
「……ここって昔、マスターのお祖父さんのお店だったらしいんてす」
由佳里が語りだした。
「私、学生時代にここでバイトしてたんです。その頃に急にお祖父さんか倒れちゃって」
「で、いまのマスターか継いだ、ってわけね」
明菜がまとめる。
「お祖父さんがご健在のころからここで寝泊まりしてたんですよ。
で、この店を潰したくない、って言って。
当時、夜のお店でそれなりに稼いでいたらしいんですけど」
「こら由佳里ちゃん、ぺらぺら喋らない!」
トレイを持った女性マスターが口を挟む。
「あ、すいません。つい……」
頭を下げる由佳里。
「まぁ、いいわよ。どうせみんな知ってることだし」
かちゃん、とコーヒーを置いていく。
俺の前には紅茶のカップとポット、そしてカウント中のタイマー。
「ほう、こりゃ本格的だ」
「あら、紅茶派って嘘ではないんですねぇ」
俺の言葉にそう返すマスター。
「飲み物に関しては祖父の代からちょっとこだわってるんですよ」
と、カウンターのほうを親指で指す。
見ると、カウンターの後ろに水が入ったガラス製の大きめなボールのような器具。あれは…
「まさか、水出し珈琲の器具?!本物初めて見た…」
「あら、よくご存知ですね」
驚く俺にしてやったりと微笑むマスター。
「いや、某漫画で見ただけです。こりゃコーヒーもいただかないとだめかな」
そう言って、俺も笑う。
「それではごゆっくり」
カウンターに戻るマスター。
「へぇ、すごい。こんな本格的な喫茶店、なかなかないですよ」
と礼奈。
「すごいなこの店。静かだし、マスターは美人だし、飲み物も旨いときた。これで軽食が旨ければ完璧だぞ」
その俺の言葉に、
「安心してください、私のお墨付きです」
胸を張る由佳里。
「よくやった。ご褒美に今夜の優先権をやろう」
てなことを言ってみる。
「あー、なら、ひとつお願いが。今夜、向こうで言います」
と、なんだかはにかむように言う由佳里。
「あらあら、なんだかにぎやかね」
軽食の載ったトレイを持って、マスターがやってきた。
「どうぞ、召し上がれ」
「「「「いただきます」」」」
美味しかったです。完璧やんこのお店……
お店を出たあと。
「ご主人さま。あのマスター落としたいとか思いました?」
礼奈がそんなことを言ってきた。
「…………」
沈黙は金。
「私がバイトしてたころは高値の花すぎて却って彼氏なしな状態でしたね4~5年前ですけど」
と由佳里は言う。
「……まぁ、いまのところルートがわからん。無理だろ」
そう俺は言う。無理矢理ってのはイヤだしな。
「まぁそれはともかく。次はどうするか」