転生チートオリ主による忍界エロ紀行 作:悪道・路線外
唐突ではあるが今生において、自分は家族と二人暮らしである。
母親は既に死去しており、父親との二人暮らし。こんなご時世だ。珍しい話でも無い。
そして暮らしている場所は人が滅多に訪れないような寂れた寒村で、そう遠くない未来では完全に廃村になってそうなぐらい人が居なかった。居たとしても老人ぐらいなもので、若者だってそう多く無い。子どもに至っては僕くらいなものだ。
こう言うのも何だが、なるべくしてなった村といった所だろう。
「クシナちゃん、牡丹餅食べて行かんかね?」
「ありがとうだってばね! おばあちゃん!」
そんな滅ぶだけの村に現れた元気な女の子に村のお年寄りが世話を焼かない訳が無かった。
朔月クシナがこの村に来て早一ヶ月。すっかり村に馴染んだクシナはこの村のアイドルと化した。
まぁ、記憶喪失の女の子を不憫に思ってのことだろう。いずれにせよ上手く馴染めて良かった。
「美遊くんもどうだい?」
「ありがと、お婆さん」
お婆さんから牡丹餅を貰った牡丹餅の中に広がる。
うん、甘くて美味しい。こんな寒村だと甘味そのものが貴重だから本当に嬉しい。
「それじゃあ、畑仕事頑張って来ますね」
「行ってくるってばねー!」
これが現在の僕達の日常。
寒村で人こそ少ないけれど、それでもまだ平和だった。
※
畑仕事が終わったら川の近くで忍術、及び体術の修行になる。
木ノ葉の里で手に入れた禁術がある為、かなり進歩しているといっても過言ではない。
実際、多重影分身のおかげでかなり捗っている。やっぱチートしないとこの世界生きてけない。
「火遁・豪火球の術!」
クシナの方は記憶を封印されているとはいえ、元々忍びだったからか問題無く出来ていた。
なので今は性質変化の修行をやっている。
元々どの性質変化が得意かは分からない為、一通りの術を教えているところだ。
まぁ、教えると言うよりは本を見てやっているといった方が適切だろう。
クシナの口から出た豪火球を封術吸引で吸収する。
「火遁も大分良くなったと思う。じゃあ、次は水遁の練習しようか」
「分かったってばね!」
そう言ってクシナは本を読み、水遁系の印を組み始める。
ちなみに僕は輪廻眼とこの身体のおかげで既に五大性質変化は体得済みである。
「水遁・水乱波!」
印を結び終えたクシナは口から水を吐き出す。
しかし、さっきの豪火球と比べて威力は決して高いとは言えなかった。
まぁ、初めて使う性質変化というのもあるし、妥協点ではあるか。
封術吸引を使って術を吸収する。
「水遁系は練習が必要だね。まぁ、初めて使ってこれなら上出来だと思うよ」
「そう? なら美遊はどうだったの?」
「初めてでもある程度は出来たけど、これは得意な性質変化というのもあるから」
少なくとも輪廻眼が無ければそう簡単に習得――――は出来たか。
この美遊ボディは才能はあるし、むしろ簡単かもしれない。
やっぱチートってズルイわ。まぁ、チートがあっても中身がポンコツだからクシナには初見殺しが通じなくなったら勝てなくなるけど。
「じゃあ試しにやってみるか。クシナもやる?」
「やるってばね!」
クシナと対峙し、互いに印を結ぶ。
「「水遁・水乱波!」」
今度のクシナの術は2回目だからか、威力が上がっていた。
しかし、輪廻眼によって得意な性質変化になっている僕の水遁に飲み込まれた。
同じ属性の性質変化は同じチャクラ比率なら相殺、上回ってたら威力が増すという性質がある。
故にこの結果になるのは当然だった。
「うぇー、びちょぬれだってばねぇ…………」
僕の水遁によって全身がビチョ濡れになったクシナはうんざりと言わんばかりにそう呟く。
彼女が身に纏っている服が纏わり付き、スタイルがはっきりとわかる。
同じくらいの年齢で、13歳くらいの姿で蘇生した正直目を引く。
特にこんな女っ気が欠片もないような場所でその姿ははっきり言って劣情を誘うものだった。
「取り敢えず服乾かすか」
周囲にあった木を集め、火遁で火を付ける。
「それじゃ、乾かすから服脱いで」
「分かったってばねー」
僕に促されるとクシナはその場で服を脱ぎ始め、火の近くで乾かす。
いくら見た目の年齢が同じだったとしても元々は大人だ。
男とは言え子ども相手に恥ずかしがったりするということは無かった。
前の知識は丸ごと封印したから、そのせいで性に無知になっただけかもしれないが。
じゃなきゃ女の子が男の前で裸体を晒すものか――――いや、環境によっては晒す事に抵抗も無いか。羞恥心というものは良くも悪くも第三者が居ないと感じない。それを指摘する第三者が居ないのであるならば恥ずかしく思うこともなくなるか。
「流石にそれは不味いな…………」
自分の前なら別に構わないが、他の男の前でそれをやったらとんでもないことになる。
「取り敢えず、少しずつ教育してった方が良いか」
教育というよりは洗脳の方が正しいのかもしれないが。
記憶喪失の相手を自分好みに再教育していくのはそれはそれでオツなものだが、かといってやらかしてしまうわけにもいかない。
欲望のまま変な事ばかり教えたらいざという時に困った事態になる。
クシナに忍術を教えてるのは一緒に戦う戦力を増やす為だ。本当の事を言うのであるならばもっと他に欲しい人材もある。日向家宗家で大筒木ハムラのチャクラを受け継いでいる日向ヒナタや最強幻術
シスイのDNAは以前の九尾襲撃の際に影分身に回収させたおかげで、シスイの死後穢土転生体で復活が可能だ。
ただヒナタに関しては現時点では不可能だ。
日向家は木ノ葉の名門。家督はその妹が継ぐ事になっても、現時点ではヒナタが後継者だ。そんな場所に輪廻眼しか持っていない雑魚が攫いにいったところで返り討ちにあうだけ。
「はぁ…………憂鬱だ…………」
白眼を持つヒナタをこっちのモノに出来れば後の役に立つというのに。
取り敢えず今は穢土転生の改良と柱間細胞の研究をした方が良いだろう。大した設備は無いが、全くできないわけじゃない。こう見えても転生前は研究者だったのだから。
まぁ、こっちの世界の方がそういった技術が発展してるし、何より研究素材の柱間細胞がヤバすぎるから上手くいってるだけだが。多分、というか下手したら何の知識も無い素人でも培養出来るんじゃないだろうか。
いずれにせよ、自宅の地下にある研究室で穢土転生体に柱間細胞を移植する研究を続けていくしかない。
「何が憂鬱なの?」
「うんにゃ、何でも無いよ」
服を乾かしているスッポンポンのクシナにそう返す。
にしても本当にここに人が居なくて良かった。まぁ、修行場は結界が張ってるから大丈夫なんだけど。
「クシナ。これからも僕と一緒に居てくれる?」
「そんな事頼まれなくてもいつも一緒に居るってばね」
「ありがと」
我ながらとんだ外道である。
記憶を封印したのを良い事に、好き勝手やってるのだから。
まぁ、この世界だとこれぐらいじゃないと生きていけないか。例え人の道を踏み外したとしても、生きる為には、何かを成すためには非道に手を染めなければいけない。
諦めないど根性なんて一部の人間にしか通じない。
「でも、これだって諦めないど根性だ」
ならば僕の願いだって諦めなければ良いのだ。
安きに流れず、楽な事をせず、慢心しないで努力する。足りないのならば手に入れるのは良いが、それでも自分の力を過信するのは間違いだ。
「…………よし、そろそろ次に進めるか」
基本的な忍術は互いに体得した。なら次は仙人モードと言いたいが残念な事にそれはまだ出来ない。
だからここで少しだけ小休止。その間にやっておきたい事がある。
と、言ってもこれは実験なのだが。
「クシナ。次に移ろうと思う」
「次? 何だってばね?」
「――――僕と、子どもを作って欲しい」
穢土転生から輪廻天生して蘇生した身体で妊娠が出来るのかどうか、その実験だ。