※この作品はR-18です。

泥濘に沈む   作:イエローケーキ兵器設計局

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奪われるくらいなら破壊してしまう。
それが私の考え方であり、"ニューマ中佐"を作り出した三人衆(Maus,Invader,Corsair)の共通理念である。
─作者は語る─


後編(F4G視点)

「コルセア大尉!こちらも応答無しです!」

『してやられたわね……彼は本気みたい。』

『当初の作戦を変えてベルタ大尉とグスタフ中尉(Bf110G)を歩兵として出しましょう。』

 マイクを自分で切ったのか夫(Il-10M)と連絡が取れない。盗聴器もジャミングか何かで働かないようだ。

「ルース中尉(P-38Fの片割れ)、ケリー中尉(P-38Fの片割れ)は予定通り工兵として出撃、フォート中尉(B-17E)は……地中貫通爆弾(バンカーバスター)を抱えて行きます。」

『了解。』

「大尉殿は……?」

『航空部隊が上がってきたときに迎撃するわ。』

「その……航空部隊にニューマ中佐(Il-10M)が含まれているのですが……」

『……あ。』

「死にましたね……これ。」

『ま、まだF2G-4形態じゃないのが救い……かしら?』

「隊長は確か航空部隊を育成していたと思いますが……TB-3が居るということは……」

「『大口径砲による空対空面制圧の危険性……』」

 なんてこった。本来、TB-3には砲の類は搭載されていないけれど搭載量には余裕があるからその気になれば面制圧ができる程度の武装は持たせることができるはずである……多分。

『……フォート中尉(B-17E)はマーサ大尉(Ⅷ号戦車)を乗せられる?』

「はい?」

『フォート中尉(B-17E)はマーサ大尉(Ⅷ号戦車)を歩兵の状態で運べる?それとも……グライダーが必要?』

「えーと……フォート中尉(B-17E)のペイロードとマーサ大尉(Ⅷ号戦車)の歩兵状態での全備重量ですと……おそらくはフォート中尉の武装を最低限にすればグライダー無しで可能かと。」

『マーサ大尉(Ⅷ号戦車)をおそらくは奥の手が潜んでいるであろう場所に送り込もうと思う。』

「なるほど……」

『予定を変更して、ルース中尉(P-38Fの片割れ)、ケリー中尉(P-38Fの片割れ)とベルタ大尉(A-20G)は工兵として前線に空挺降下、私とグスタフ中尉(Bf110G)が先行してTB-3を落とす。ファング中尉(La-11)、貴方も同行してもらえる?』

「え?良いんですか?」

『ええ。私を管制機扱いすれば枠は余るから。』

「り、了解です……」

『さあ、赤色十月の代理人とその副官を潰してこんな寒いところからはおさらばする時間。』

「演習開始まであと数日なんですが……」

『い、今のは言葉の綾よ……』

 

「はあ……!?」

『まあ、そういうのも無理はないわ。』

「いくらなんでも敵中に一人で降りていって暴れろと!?」

「……フォート中尉(B-17E)はなんて反応を返したんだ。いくら氷河の中で生き残れるような強運の持ち主でも制空権を確保されている中でのこれは無理だろ!」

『それが……"仕事ならばやるしかないですね"と。』

「狂ってる!みんな狂ってやがる!」

『混乱を引き起こしてくれたらそれだけで十分。まあ、代理人と副官の無力化までやってくれたら早く終わるけれど。』

「……で、具体的にはどのように入る?超低空侵攻?」

『いえ。高高度降下低高度開傘(High Altitude Low Opening HALO)で行こうかと。』

「うぇぇぇ……誰か代わってくれたり……はしなかったんだろうなぁ……」

『ええ。』

「装備を準備してくるよ。」

『あとは……ベルタ大尉(A-20G)とルース中尉(P-38Fの片割れ)、ケリー中尉(P-38Fの片割れ)……』

 

「はあ。ルース中尉(P-38Fの片割れ)、ケリー中尉(P-38Fの片割れ)と地上の制圧か。」

『ええ。エアカバーは私とファング中尉(La-11)が担当。あくまで敵戦闘機の妨害がミッションだから。』

「なるほど。マーサ大尉(Ⅷ号戦車)は?」

『フォート中尉(B-17E)に背負われてHALO降下の予定。』

「はっ、そりゃ面白い。ニューマ中佐(Il-10M)はどうでるかねぇ。」

『本気で来るとは思う。部下の腕試しだと思ってるだろうし、どこまで育てられたかの確かめも兼ねてると思う。』

「なるほどなぁ……対戦車兵器は持たせておいたほうがいいと思う。重装甲の狙撃兵が隠れているかもしれない。」

『重装甲の?』

「用心はいくらしてもしすぎじゃないだろう?」

『そうではあるけれど……』

「まあ、もっとも……重い装備は機動力を削いじまうから……そう思うと……ロケットランチャー辺りを持っていったほうがいいだろう。」

『うーん……』

「それか……これかだな。」

『これは?』

「10kg梱包爆薬。10kg……まあ……いや、どうだろうな?」

 友人の背の大きさに対する重量を心配する同僚。

「火炎放射器と5kg梱包爆薬でいいか。」

 重量オーバーで潰れないことを祈る。全くもって問題ないと思うけれど。

 

 

三人衆(Maus,Invader,Corsair)

 

 




メモ書き vol.1

ニューマ中佐
……本名不明。男性ながら女性にしか見えず、容姿を自在に変えられる特性から、本来の姿がわからないとされる。
小さい頃のあだ名等、わからないことが多い。

F4G"コルセア"
……ニューマ中佐の妻を自称するDOLLS。ニューマ中佐は嫌がっておらず、妻として認識している。
元は隻眼の海賊の娘だったという噂があるが果たして。
小さい頃のあだ名はサイクロプス(単眼の巨人)……どうして。
カナヅチ。

A-20G"インベーダー"
……本来はハボックと呼ばれるべきDOLLS。ニューマ中佐の姉を自称する。血は繋がっていない。
元は兵器工場経営者の娘だったという噂がある……らしい?
小さい頃のあだ名はベルタ。

Ⅷ号戦車"マウス"
……ニューマ中佐の姉……らしい。血は繋がっていないが。
三人衆の中では彼の許嫁になるのではないかと噂されていたほど。
小さい頃のあだ名はマーサ。
全く泳げないが、ARMS無しの状態なら脚は速い。

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