※この作品はR-18です。

どうやら多重婚が認められるようです。   作:ナンダム

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はい。よーいスタート。


第一章 五等分も集めれば一つになる。
早まるな!待ってくれ!


明日からは日の出祭りだ。

五月を家まで送りながら、俺は明日のプランについて考える。

15時までに仕事を終わらせるには…

 

「上杉さん、聞いていますか?」

 

横で問題集を見つめながらうむむと唸っているのは、俺が教えている五人の生徒の内の一人、中野五月。アホ毛とお母さん口調が特徴で、どんな事でも真面目に取り組む事が出来るいい奴だ。だが馬鹿だ!

 

「…本当に大丈夫ですか?」

 

「あ、あぁ。なんだ?」

 

いかんな、どうにも気持ちが高揚してしまっているな。

 

「あの、ここの問題を教えて欲しくて…歩きながらでも大丈夫ですか?」

 

「もちろんだ。…分かった。ここの式じゃないか?」

 

「あ、本当ですね。」

 

俺たちはしばらくの間、夜風に吹かれながら勉強を進めた。

 

「…上杉君」

 

ふと、五月が俺に聞いてくる。

 

「何だ?」

 

「この国の憲法と法律が改正される事、知っていますか?」

 

「あぁ…。確か、多重婚が認められるんだっけか。ま、俺には関係ないけどな。」

 

「そ、そうですか…。まぁそれはいいとして。…何故でしょう、私、凄く嫌な予感がするんです。」

 

「…」

 

確かに、その予感は完全に否定できる物ではなかった。

最初の頃の関係のままだったら、こんな事も考えずに済んだ。

だが、今はどうだ?

こんな俺でも、少なからず慕ってくれる人達がいるのも知っている。

…流石に、無いよな?

 

☆★☆

 

学園祭の一日目が終わった。

少し遅れてしまったが、取り付けていた約束通り、俺は教室へと向かう。

 

「…誰もいないのか?」

 

教室には、誰の気配の無かった。

誰か一人くらいは遅れるやつもいるだろうとは思っていたが、流石にこれはちょっと

傷つく物があるな。と風太郎は思った。

 

しばらく待っていると、五月と四葉が揃って入ってきた。

続けて、二乃、三玖が遅れてやって来た。

 

「お待たせっ」

 

「三玖おっつー」

 

「遅いっ、遅刻よ。」

 

「私達だって時間を過ぎていましたが…」

 

「ともかく、これで全員揃ったね。」

 

五つ子の内の四人が、思い思いに口を開く。

 

「いや、まだ一人。入ってくれ。」

 

俺が廊下に向かって呼びかけると、ガラッとドアが開く。

 

「一花!」

 

「や。」

 

手を振って返事をしたのは、女優業の合間の時間で来てくれた彼女らの長女、一花だ。

 

「これで本当に全員集合だ。」

 

☆★☆

 

その後、しばらく俺達は屋台で買った物を食べて過ごした。

何だか言い出しにくい雰囲気だが…。

それでも、俺は答えを出さなければならない。

俺は腹を括って話し始めた。

 

「…俺は、お前たち全員の事が好きだ。」

 

五つ子達は、突然の事で何を言われたかわかっておらず、

面食らったような顔をしている。だが、俺は構わず話を続ける。

 

「だが、答えを出さなければいけないとおm」

 

「それ、本当!?」

 

「え?」

 

いきなり、一花が大声で叫んだ。

 

「う、嬉しい…フー君は、私達全員の事を考えてくれたのね。」

 

「ん?ん?」

 

おかしい。状況が分からない。

だが、確実に何かまずい地雷を踏んでしまった事は分かる。

 

「フータロー。…ぎゅって、してもいい?」

 

「え、あ…」

 

「いいの?ありがとう。」

 

「ちょ、まっ!」

 

待ってくれなかった。

まずい、これは…。

 

「う、上杉さん…私も、う、嬉しいです!」

 

「うわぉ!?」

 

四葉も勢いよく抱き着いて来る。

だが、威力が強すぎてもはやタックルだった。

 

「ま、まさか法改正の初日に決めるとは…そ、そんなの、不純ですぅ!」

 

「ほ、ほうかいせい…?あ、あったなそんなの!」

 

しまった、まさか本当に悪い予感が当たるとは!

 

「じゃあ、五月はフータローの愛、受け取らないの?」

 

「うえ、そ、それは…。」

 

「もういいんだよ。いつも勉強頑張ってるんだし、今は風太郎君に甘えたら?」

 

「…んっ。」

 

恐る恐る、と言った感じで五月が腕に抱き着いてくる。

割と強い力で抑えつけられているので、腕が痛くなってくる。

ちょ、痛い痛い。

 

「じゃあ、これで決まりだね、風太郎君。これから、私達をよろしくお願いします。」

 

「んなぁぜぇだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

俺の渾身の一声は、青い空の彼方へと消えていった。




期待しないでくれ。
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