※この作品はR-18です。

どうやら多重婚が認められるようです。   作:ナンダム

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次は番外編と言ったな。
あれは嘘だ(最低)!
はい。全然書けなかったんです。
どれもこれも感情表現が難しい四葉が悪いです。




名前を決めよう!

「しかし、どうしたものか…」

 

風太郎は、今起きている異常事態を冷静に分析して…る訳が無かった。

第一、十代で子供なんてありえない、タブー中のタブーだろう。

三玖は料理の専門学校にも通っているが、あと数か月もしたら休まなければいけなくなるだろう。

その場合、退学にはならないのだろうか。

自分が理性を抑えられなかった事が原因で、三玖の夢は終わってしまうのだろうか。

 

「フータロー、そんなに悩まないで。」

 

「三…玖?」

 

「私だって、危機感が無いわけじゃないよ。でも、それ以上に嬉しいんだよ。私の中に、フータローと私の子供が、私たちの新しい家族がいる事が。命を育む事が出来るのが。」

 

「…みくぅ。」

 

「不安も大きいけど、お父さんも応援してくれるって言ってるし。ね?」

 

「そうか…そうだな。またお父さんに菓子折り持って謝りに行かなくちゃ…待って?」

 

「ん?どうしたのフータロー。」

 

「何でお父さんが知ってるんだ?」

 

「私が連絡したわ。」

 

「はい。私はもうらいはちゃんにも連絡は済んでいます。」

 

「お、お前らぁ!」

 

その時、電話がかかってきた。

…らいはだ。

 

☆★☆

 

「うっははははははは!やべぇなお前!最ッ高だな!うははははははは!」

 

「笑うなウゼェ!こっちは真剣に悩んでるんだぞ!」

 

「え…フータローは、私達の事ウザいの?」

 

「そんな訳ないだろ?(イケボ)」

 

「…大好き。」

 

「おう、嬢ちゃんチョロいな。」

 

「だろ、ここがいいんだ。」

 

「もう、フータロー!」

 

 

心が落ち着いた所で、俺はこれからの事を相談すべく実家を訪ねた。

らいはは学校なのでいなかったが、電話しながらさんざん怒られた。

 

「もう!どうしてお兄ちゃんの口から教えてくれなかったの!?何なの、そんなに赤ちゃんの事が気に食わないの!?何なの、ドメスティックなの!?家庭内暴力が横行してるの!?通報しました」

 

「ちょっと待てぇ!なんで俺が通報されなきゃいかんのだ!」

 

「だって、ドメスティックバイオレンスなんでしょ?」

 

「一言も言ってないぞそんな事!なんだよ、分かり切ってった事だろうが!動揺すんなや!」

 

「動揺するに決まってるでしょ!?お兄ちゃんまだ大学生なんだよ、お金は!?」

 

「俺たち、一花の女優業とか俺の奨学金とかで意外と稼いでるぞ?」

 

「そうじゃなくて!」

 

 

「いやぁ、何をそこまで…」

 

「いや、らいはが言ってる事は正しいと思うぞ…」

 

親父が呆れたように言う。

ボサボサの髪をガリガリと掻きながらこちらを見据える目は、いつになく真剣だ。

 

「既に起きちまった出来事だ。否定するつもりも無いし、協力もする。」

 

「…」

 

「だが、お前らはまだ学生だ。子供を養うだけの金、環境、覚悟、本当にそろってるのか?」

 

…覚悟、か。

 

「あぁ、そんなもん、とっくに出来ている。」

 

「そうかよ。なら、親のうるさい口出しはここまでだ。せいぜい気張れ。」

 

「おうよ。」

 

「あと、この封筒受け取れ。ゼ〇シィと子育て入門書の欲張りセットだ。」

 

「い、いらねぇ…」

 

「ちなみに入門書は俺の書いたものだ。」

 

「暇人かよ」

 

やっぱこの親父駄目だ。

 

☆★☆

 

東京に戻った後、家族会議が始まった。

これは俺たちが定期的に開催している物で、日々の愚痴、今夜のプレイ、家の予算など、一回につき平均10個以上の議題が出る大型会議だ。

 

「さて、本日一発目の議題を、三玖さんからどうぞ。」

 

「フータローと私の、赤ちゃんの名前です!」

 

パチパチと拍手が起こり、そのままの流れで会議がスタートする。

 

「では、まずは一花からどうぞ。」

 

「男の子だったら『救太』、女の子だったら『玖瑠美』かなー」

 

「男の子の方酷いわね…その心は?」

 

二乃が顔をしかめながら話す。

確かに、俺としても救太なんてダサい名前お断りだ。

 

「いや、三玖の『玖』って、九って意味でも使えたでしょ?後は、風太郎君から一文字。」

 

「迷走してますね…」

 

「…と、とにかくそんな感じ!はい次!」

 

五月にツッコまれ、露骨に話題をそらす一花。

こいつ、名づけの才能無いな。

 

「じゃ、次は私ね。『風登(かざと)』と、『美麗(みれい)』がいいと思うわ」

 

「なぜ?」

 

「風登の方は、逆境、向かい風にも負けずに人生と言う大きな山を登るって意味よ。」

 

「おぉ、それっぽい。」

 

「美麗は、単純に三玖の名前を使ってみたかっただけよ。ま、読み方違うけど。」

 

「いい…凄くいいぞ二乃!流石俺の彼女!」

 

「それ、普通に見たら最低よね。」

 

そう言いながらも、こちらに向かってウインクを返してくる二乃。

プロ。二乃は俺を扱うプロだ。

 

「じゃあ、次は私だね!『勘太郎(かんたろう)』と、『未来(みらい)』です!」

 

「なるほど…歌舞伎役者みたいだね。」

 

「あー、一花!そういう事言っちゃ駄目ぇ!」

 

「事実じゃん。」

 

「まぁまぁ、女の子の方は良いと思いますし。」

 

「むぅ、扱いが雑だよ。…上杉さん、慰めてください。」

 

「お、おう。」

 

望み通り四葉の頭を撫でてやると、ゴロゴロと喉を鳴らしながら胸に顔をうずめてくる。

 

「では、最後は私ですね。『勇吾(ゆうご)』と『(すばる)』、ですかね。」

 

「ほう。」

 

「『勇吾』の方は、勇ましく、力強い子に育つようにとの願い。『昴』の方は…ちょっと女の子っぽい名前じゃないかもしれませんが、まぁいいでしょう。無限の可能性って意味だそうです。」

 

「いいね、五月はやっぱり普通だ。」

 

「捻り張り倒しますよ?」

 

「誠に申し訳ございませんでした。」

 

☆★☆

 

あれから季節も変わり、冬も終わりかけの2月になった。

三玖の予定日も後一週間という事もあり、家の中は三玖がいつ陣痛が来てもいいように限界態勢だ。

ちなみに、検査によると女の子だそうだ。

危なかった。男の方の名前は碌な物が無かったからな。

 

ソファに座っている三玖を見つけ、隣に座る。

 

「もう、十か月も経ったんだな。」

 

「うん。なんだかあっという間だったよ。」

 

「あぁ、色々あったしな。」

 

「五月が事故った時は、心臓が止まるかと思ったよ。」

 

「全くだ。あんな事故、生きてるだけでも奇跡だというのに…」

 

「愛の力だよ、きっと」

 

「もう何でもありじゃねぇか」

 

リビングに、二人の笑い声が響く…とその時。

 

「…うっ。」

 

突然三玖が苦しそうな声を出した。

流石にそこまで無知ではないので、急いで車のカギを取り、他の五つ子にも連絡する。

こんな時の為に、車の免許も取ったのだ。

 

最初に来たのは二乃だった。

授業の先生に説明し、急いで来たそうだ。

二乃は三玖を玄関まで連れていき、お腹の赤ちゃんに気を使いながら車に乗せてくれた。

 

☆★☆

 

病院へ連れていき、何時間経っただろうか。

吐きそうな程の緊張感の中、俺と二乃は部屋の外で手をつないで祈っていた。

どうか、無事に生まれますように。

すると、大きな叫び声と共に、聞きなれない産声が聞こえてきた。

ドアが開き、中から助産師が出てくる。

 

「おめでとうございます。元気な女の子ですよ。」

 

その鳴き声は天使からの祝福のようだった。

生まれたばかりの、未熟で、幼くて、愛しい、子供。

何だかむず痒くなって、三玖の方に向かい、手を握ってみる。

すると、照れくさくなったような三玖が、

 

「ほら、抱っこしてあげて?」

 

と言った。

言葉通り、恐る恐る抱き上げてみる。

その体は、今まで触れてきたどんな人よりも軽く、柔らい感触だった。

 

「あ、あぁぁぁぁ…。」

 

これ程の幸福が、今までにあっただろうか。

こんな気持ちを体験させてくれた三玖に、礼を言わなければ。

 

「その…ありがとう、な。」

 

「え?そこは。『よくやった』とかじゃないの?」

 

「戦国武将かよ。」

 

「そうかもね。」

 

☆★☆

 

「じゃ、まずは名前だね。フータロー、決めた?」

 

「あぁ。…この子の名前は」

 

「ちょっと待ったぁ!」

 

病室に、一花たちが滑り込んできた。

 

「あら、遅かったじゃない。」

 

「うん。…命名式、ギリギリセーフだね。」

 

「私の名前、選ばれるといいなぁ…」

 

「いえ、ここは私に譲ってもらいます。」

 

「分かった、分かったから落ち着け。三玖が困ってるぞ。」

 

「いや、いいんだけど…ほ、ほら、早く発表して!」

 

「お、おう。…コホン。えーそれでは、発表いたします。」

 

この子の名前は___




はい、じれったいんで考えちゃいました。
詐欺に次ぐ詐欺ですみまそん。

感想など頂けましたら、一日一万回感謝のツンデレを忘れません。
それでは!
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