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待てよ、誤字報告は果たして喜んでいい物なのか…?
眩しい…。
太陽の光が、俺の体を優しく目覚めへと誘う。
どうやら、俺は寝てしまったようだ。
五月は、送り届けたっけか…?
「お、おはようございます…」
「隣で起きてる!」
「当たり前ですよ!あんな恥ずかしい事した後なのに…って、二度寝!?」
「うるさい。俺はこのまま寝続けて未来へ飛ぶんだ」
「そんな事出来たら誰も苦労しませんよ。」
「…それもそうだな。」
諦めて俺は着替え、改めて五月を家まで送る事にした。
…タイムワープしたい。
☆★☆
公園を出て、五月達が住むマンションへと向かう。
その道中、五月が執拗に手をつなごうとしてきた。
最初は鬱陶しいと思ったが、昨日の今日だったので観念して手をつないだ。
嗚呼、早朝ランナー達の視線が痛い。
「上杉君。」
「あぁ、なんだ?」
「…昨日は、ありがとうございました。何だか私、なんでも出来る気がします。」
「そ、そうか…。」
「じゃあ、私の説得でもしてみる?」
「うわぁ!」
背後からいきなり現れたのは、二乃だった。
「おい、あの時の階段って、まさか…」
「そうよ、私よ。」
まずい。このままでは、この先の家庭教師生活は…
「いや、別にフー君が悪いとも、五月が悪いとも言ってないわ。」
「え?」
「私だって、同じ状況になったら五月みたいになる自信はあるわ。」
「じゃ、じゃあ、今回のご用件は…?」
「…パパよ。」
二乃が目線を後ろにやると、奥から一人のスーツ姿の男が歩いてくる。
見覚えの多い、素敵な目つきの方だ。
「上杉君…君に話がある。」
さぁて、これはかなりマズい状況だぞ?
☆★☆
「君は、自分が何をしでかしたか分かっているのかい?」
「…」
マルオさんの目には、心なしか殺意が宿っているように見えた。
ほら、目がガチだもん。
…不可抗力なんんだけどなぁ。
「ちょっと、上杉君は何も悪くありません!これは私自らの意思で考えた行いの結果です!怒るなら私に怒って…」
「待ちなさい。五月君、君は何か勘違いをしていないかい?」
「え?」
予想しなかった事を言われ、五月が素っ頓狂な声をだす。
しかし、そんな事など気にせずにマルオさんは話を続ける。
「確かに、上杉君のとった行いは、倫理上批判を受けざるを得ないかもしれない。だが、今は時代が時代だ。国民の半数以上が多重婚賛成に投票しているんだ、完全否定は筋が違うだろう。それに、彼には実績がある。未来の収入もね。…親としては、これ程好物件な男を逃すわけにもいかない。」
「パパ、それって…!」
「無論、反対しない訳ではない。だから、今ここで上杉君に宣言してほしいんだ。」
「は、はい…。」
「一生をかけて、彼女たちを等しく愛する事が出来ると。」
「…」
俺は、はっきり言って恋愛弱者だ。
同い年の異性と手をつないだのだって遂4時間ほど前が初めてだったのに、
いきなり全員幸せにとか言われてもちょっとイメージが湧かない。
だが、俺に初を捧げてくれた五月や、愛してる宣言をもらった一花、二乃、三玖。
そして、本来思いを伝えるはずだった四葉が、こんな俺でも求めてくれるのなら…。
「…誓います。一生をかけて、五人を幸せにして見せます。いや、幸せにしたい!」
「それは、責任逃れの本望では?」
「いいえ、自分の意思です。」
「…ほう?」
「…俺は、欲張りだ。あなたや父のように、一人の女性を貫き通す誠実さは無かった。」
「…フー君。」
二乃の目が輝いている。
まるで白馬に乗った王子様を見ているようだ。
まぁ、目線の先は俺なんだが。
「誠実さなんてどこにもない。…だから、俺はこの欲張りを貫き通す!一花も二乃も三玖も四葉も五月も、全員傍にいて欲しい!」
「…」
「だから、最大限欲張らせてもらう為にも、俺は全員を幸せにします。」
「…君たちは、とんでもない男を捕まえたね。」
言葉の鋭さとは裏腹に、彼の目は笑っていた。
「娘達を、よろしく頼む。」
☆★☆
「上杉君、かっこよかったですよ?」
「そ、そうか。」
「もう、これ以上メロメロにさせてどうするのよ!」
「俺の嫁になってもらうか?」
「…っ!まさか、フー君がそこまで情熱的になるとは思って無かったわ!」
「あぁ。ストッパーが外れた俺は怖いぞ?」
「望む所よ!」
満更でもない顔で腕に抱き着いて来る二人と喋りながら、俺は二人を家まで送った。
そして、とんでもない事実に気付く。
「…あ、学祭の仕事に間に合わねぇ!」
「あぁ!ちょ、どうするのよ!あんた仕事山積みでしょう!?」
「わわわわ私が、責任を取って、仕事を交代しますぅ…。」
「どうやって説明する気なのよそれ!」
「そ、それはぁ…」
目をグルグル回しながら慌てふためく五月。
…ホメロスとウルノ-ガを倒したと思ったら、ニズゼルファが来た。
詰んだ。完全に詰んだ。
俺が責任逃れの方法をどうにか考えていると、玄関口のドアが開いた。
中から出てきたのは、少しはだけたパジャマ姿の三玖だった。
手には何か袋を持っている。
「フータロー!」
「うわぶっ!」
いきなり三玖が抱き着いて来る。
ちょ、苦しい苦しい。
「私、すごく会いたかった。でも、フータローが五月と…その…」
「エッチした、でしょ?」
「そ、そう!だから…ぐすっ、もう私は負けちゃったのかなぁってぇ…」
不意に涙を流す三玖。
その顔に、俺は素直に可愛いと思った。
…もしかして、俺って役得なのか?
「本当にすまん。」
「ううん、いいの。…だって、フータローはちゃんとパパに言ってくれたでしょ?」
「おい、聞いてたのか?」
二乃が、ポケットからスマホを取り出す。
通話モードだった。
「ちょ、二乃!?」
「しょうがないじゃない。三玖達が、どうしても聞きたいって言ってたから。」
「…お前なぁ。」
「ね?だから…私も五月と同じだけの権利、あるよね?」
「あ、あぁ。…うぼぅぁ!?」
三玖が体重をかけてきた。
柔らかい胸の質量に圧倒されながら、俺はあっけなく倒される。
…そのまま、キスまで持ってかれた。
「…心配しなくても、すでにお前は俺の彼女だ。」
「うん。…大好き。」
「あぁ、知ってるぞ。」
☆★☆
三玖が持っていた袋の中身は、俺の学祭用の服だった。
朝まで俺が帰ってこない事を察し、親父が彼女らの家まで届けたそうだ。
…全て親父の予想通りだったって訳か。
頭の中に、親指を立ててグーサインをしている親父が現れる。
消えろ消えろ。メラゾーマだ。
地獄の炎で焼き尽くしてくれるわ!
「上杉君、私もお風呂に入りたいので…早く交代してくださいね。」
「おう。」
五月の髪は、いつもの数倍ぼさぼさだった。
ただ、そうなった原因は俺だと思うと、グッとくる物が無いではない。
早く交代してあげるべく、始めて入る中野家の風呂のドアノブに手をあてた瞬間、
「はースッキリしたぁ!」
バァン!
思いっきりドアが開き、光の速さで再度閉まった。
うーん、なかなか荒っぽいドアだなぁ。
…じゃなくて。
「す、すまん四葉!」
顔の赤い四葉が、恐る恐るドアを開けながらこちらを見てくる。
このジト目、食べちゃいたいですね(小並感)!
「い、いえ、大丈夫です!なんなら、一緒にもう一回入っちゃいましょうか!?」
「ちょっと意味が分からんが、遠慮しておく。」
「もう、びっくりしたじゃないですか!」
服を着た四葉が、ぷんすか怒りながらこちらへ向かってくる。
なんだろう、可愛いな。
うお、俺の風太郎(小)が…。
確かに今日のアレやコレのおかげで、俺の性欲が解放された感じはあるが…。
まさかここまでとは。
「う、上杉さん…?その、お股の…。」
「え、あ、うえぇ!」
「やっぱり、フー君の性欲が解禁されたのは嘘じゃないようね。」
「よくやった、五月。」
「なぜでしょう、あまりうれしくありません。」
「と、とにかく、上杉さんは風呂に入ってきて下さい!」
四葉がそう言ったのを皮切りに、ぞろぞろとほかの3人も部屋に戻っていく。
「おい、一花は?」
「仕事じゃないかな?あと、なんか買う物があるって。」
「ふぅん。」
「うお、広いな…。」
家の大浴場(笑)なんかよりも、何倍も広い。
そもそも、浴槽のサイズだけでも大浴場(笑)サイズはあるのではないか。
(何だよ、つれねぇなぁ!)
・親父が現れた!
➡メラゾーマ
・親父は倒れた!
The.即落ち二コマ。
なんて下らない事を考えていると、不意に風呂のドアが開いた。
「お、お邪魔します…。」
入ってきたのは、三玖だった。
重圧が凄いです。
でも、次回は三玖ちゃんが頑張る回なので、楽しく書けそうです。
感想など書いてくれましたら、一日一万回感謝の祈りを忘れません。
それでは!