※この作品はR-18です。

最強の常識改変チートを手に入れた僕VSどんな常識改変も通用しないけど同調圧力によわよわな想い人   作:うみねこ06

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3.着替えは当然男女混合だよね 中編 (※)

 「起立! 気を付け! 礼!」

 

 

 

 

 

 姫川さんの号令で二時間目が終わる。それと同時に、姫川さんが大急ぎで体操服を取り出す。その素早さと言えば、廊下側の当番が教室の施錠を行う前にそこまで完了できているという有様である。理由は単純。何としてでも着替えの『応援』を回避するためだ。

 

 

 

 僕たち1年生の時間割において、体育の時間は二コマ連続が週に二回、火曜日と木曜日に存在している。僕が最初の悪だくみを始めたのは先週の火曜日。で、制服から体操服に着替えれば、当然体操服から制服への着替えも発生するから、一週間で最低でも四回ほど着替える機会が発生することになる。

 

 

 

 先週、姫川さんはその悉くでビリを回避した。これは、僕のサポートもあったけど、学習した姫川さんが恥ずかしさを押し殺して迅速に服を脱ぐようになったのも大きい。理由は単純。応援が段々とエスカレートしているからだ。

 

 

 

 初回は頑張れと応援される程度だったはずの応援は、二回目では現在の進捗を皆が口に出して実況するようになり、三回目以降は手助け役のボディタッチもだいぶ多めになっていた。もちろん、下手人は僕なんだけどね。お試しで三回目は再び冷泉さんと模部のペアが応援されることになったのだけど、冷泉さんは普通に喘いじゃってたし、がやの実況も合わさって、姫川さんの体操服、おまんこの部分が濡れちゃった上に、布が肌に張り付いたのか割れ目がくっきりと丸わかりになって割と本気で焦ってしまった。真っ赤になった姫川さんは身動き一つしなくなっちゃうし、慌てて『常識改変ノート』に『着替え中におまんこが濡れてもそれは当たり前』という文言を入れて、真木さんたちが「あーもう私も濡れちゃったよー」なんてアホ丸出しの発言をしてくれなければ、計画進展に悪影響が出ていたかもしれない。

 

 

 

 閑話休題。ともあれそんな風にいやというほど『応援』をガヤとして経験した姫川さんが出したのは、恐らく「絶対お着換え競争に負けたりなんかしない!」という結論なのだろう。こんなアホ常識と疑ってかかっても、あらゆる文献がこの応援文化は古代中国に端を発すると主張しているんだから、常識に歯向かうよりは建設的と判断したのだろう。

 

 

 

 とはいえ、そんなわけだから、姫川さんは既に制服に手をかけ始めている。このままいけば、今日も姫川さんはビリを回避して、真っ赤になりながら応援を行う側に納まるだろう。――まぁ、僕の介入が無ければ、なんだけど。

 

 

 

 

 

 「ちょ、ちょっと男子!? 着替え中に暴れないでよ!」

 

 

 

 

 

 鳥居さんの悲鳴が上がる。クラスのウェイ系男子が、自分たちの体操服、その袋を使ってキャッチボールもどきを始めたのだった。はっきり言って意味が分からない遊びだ。僕も、『常識改変ノート』にそんな風に書き込んでいなければ彼らの正気を疑っていたと思うのだが、残念ながら、もはやこの遊びは古代エジプト以来の伝統になっている。……今更なんだけど、いい加減全世界の古代文明に名誉棄損の慰謝料を払う準備を始めた方が良い気がしてきたな……。

 

 

 

 

 

 「あ、姫川さん危ない」

 

 

 

 

 

 さて、おもむろに姫川さんの手をつかむと、僕は自分の方へと姫川さんを引き寄せた。悲鳴をあげる間もなく何が起きたのかとこちらを見つめる姫川さんを尻目に、ウェイ系男子が姫川さんの机に激突した。

 

 

 

 

 

 「おい、危ないよ!」

 

 

 

 「悪い悪い!」

 

 

 

 

 

 ウェイ系は軽く謝ると、衝撃で落っことしたらしい体操服の袋を探す。すぐに見つけたのか、キャッチボールが再開された。

 

 

 

 

 

 「姫川さん、大丈夫だった?」

 

 

 

 「へ、あ、うん。大丈夫です。ありがとうございました」

 

 

 

 

 

 呆然とする姫川さんに声を掛ける。幸いにして怪我はないようだ。いやぁ良かったよかった。

 

 

 

 

 

 「全く。怪我が無かったから良いような物だったけど、教室の中で危ないよな」

 

 

 

 「う、ううん。私も、その、着替えに気を取られてあんまり周りを見てませんでしたから……」

 

 

 

 

 

 天使か。誓って言うが、姫川さんに常識改変は一切通じていないはずなんだけど。

 

 

 

 こほん。それはともかく、ウェイ系男子の茶化すような叫び声と、女子の怒号が聞こえてきた。どうやら、勢いあまって空いていた窓から体操服袋を外に放り投げてしまったらしい。つまり、僕の計画もいよいよ佳境というわけだ。

 

 

 

 

 

 「ん、あれ? 姫川さん、体操服ってどこにやったの?」

 

 

 

 「へ? どこって机の上に――あれ!?」

 

 

 

 

 

 僕の問いかけに、姫川さんが机の上へと視線を戻し、それから焦ったような声を上げた。そりゃ、体操服がもし無ければ、着替えを終えることができない以上、半強制的に応援を受ける立場になるんだから当たり前だ。

 

 

 

 

 

 「え、何で!? 確かにここに……」

 

 

 

 「姫川さん、姫川さん」

 

 

 

 

 

 一人で真っ青になる姫川さんの肩を、僕がつんつんとつついて見せた。ちなみに、姫川さんに触れるのはさっき腕をつかんだのが人生初、この指つんつんが二度目だ。

 

 

 

 

 

 「下」

 

 

 

 「えっ?」

 

 

 

 「足元足元」

 

 

 

 

 

 焦りからかまるで思考が回っていなかったらしい姫川さんが、僕の言葉を理解するや否や足元を手探る。姫川さんが安堵の笑みを浮かべた。可愛い。

 

 

 

 

 

 「よ、良かった~」

 

 

 

 

 

 心底からの安堵と共に姫川さんが机に突っ伏した。本当に応援されるのが嫌なようだ。いや、僕に触られそうなのが嫌なのか。前者であってほしいが、後者もたぶん混じってるんだろうなぁ……。まぁ、どっちにしろ天国から地獄に落とすのは確定なんだけど。

 

 

 

 

 

 「……あれ?」

 

 

 

 

 

 安堵の余韻に浸る姫川さんの脇で、僕が不穏な声を上げた。「あの、あのさ、姫川さん」

 

 

 

 「はい、何ですか?」

 

 

 

 「袋に書いてある名前、姫川さんのじゃ無くないか?」

 

 

 

 「…………ふぇ?」

 

 

 

 「いや、この名前って、ほら」

 

 

 

 

 

 と、どうすんのよ!と女子に怒られてへらへら笑っているウェイ男子を指さした。

 

 

 

 

 

 「あいつの名前だけど」

 

 

 

 「…………」

 

 

 

 

 

 姫川さんが呆然とそれを眺める。ちょっと陽菜何してんの?と真木さんが現れたのはその時だった。

 

 

 

 

 

 「あれ、いつも早いのに、今日はまだ服脱いですら無いんだ?」

 

 

 

 「あ、あの、真木さん、ちょっと」

 

 

 

 「はぁ? 何で升が話しかけてくんのよ」

 

 

 

 「ええとですね」

 

 

 

 

 

 開口一番に真木さんに拒絶されてへこみつつ、僕は半分捲し立てるように現在の状況を説明した。何事か、と後から顔を出した鳥居さんと真木さんが見つめ合い頷く。ウェイ系男子の元にすっとんでいった。

 

 

 

 

 

 「うわ、ちょちょ、何だよいきなり、首元掴むなよこえぇよ!」

 

 

 

 「ちょっとあんた。さっきのお遊び、本当に自分の体操服袋でやったんでしょうね?」

 

 

 

 「は? あ、当たり前じゃねぇか」

 

 

 

 「じゃあ何であんたの袋が陽菜の席にあんのよ!」

 

 

 

 

 

 真木さんの怒鳴り声に、教室がシンとなる。ウェイ系男子のイケメン顔が即座に真っ青になっていった。

 

 

 

 

 

 「あ、あれ? あれ? あれ!?」

 

 

 

 「何やってんのよ! あんた、人の体操服外に放り投げたわけ!? 信じらんない!!」先ほどからウェイ系に怒っていた女子が、先ほどの比ではない怒号を上げた。

 

 

 

 「い、いや、そうだ! あの時すり替わって、だからわざとじゃ」

 

 

 

 「わざとだったらぶん殴ってるわよ!!」

 

 

 

 「あ、あはは、その、だ、大丈夫ですよ。私、ちょっと降りて服取ってきますから」

 

 

 

 

 

 姫川さんが努めて何でもない風に取り繕った。だが、流石に笑い声が乾いている。急がなければ応援。その恐怖と戦っているのだろう。だけれども、大丈夫。戦う必要は無いんだからね?

 

 

 

 

 

 「ちょっと、陽菜? 外に出れる訳ないじゃん。着替えが全員終わって無いんだから」

 

 

 

 「…………あ」

 

 

 

 

 

 そう。このアホみたいな常識により、着替え中に外に服を落とした場合、内部から脱出する手段が無くなるのである。いや、鍵自体は本来いつでも開けられるんだから本当にアホなシステムだな。

 

 

 

 ともかく、という事は、服を誰かクラス外の人間に取ってきてもらうしか無いわけで。

 

 

 

 

 

 「ぼ、僕、ちょっと体育の剛田先生に電話してみるっ」

 

 

 

 

 

 真っ青になる姫川さんを見るに見かねて、僕がスマホを取り出した。常識改変実験してた時に入手した教職員リストの中から、保体の剛田先生をコールする。不機嫌な暴力教師そのものの声で電話に出た剛田に、状況を説明する。

 

 

 

 

 

 『そりゃ、後で取ってってやるけどな。それは決まりなんだから先生がやるぞ。けどな』

 

 

 

 

 

 ウェイが体操服を放り投げた、という下りで血管が切れる音を奏でてから、剛田がうーんと唸った。

 

 

 

 

 

 『今日この時間は、先生たちはあと一時間は職員室に何があっても籠って無けりゃならんからなぁ』

 

 

 

 「そこを何とかなりませんか? 代役をお願いするとか」

 

 

 

 『あぁ!? 無茶を言うんじゃない! 今日この時間は、先生たちはあと一時間は職員室に何があっても籠る! こんなの常識だぞ!』

 

 

 

 

 

 いやぁ、不思議な常識もあったものである。ほんとあのノート凄いや。

 

 

 

 

 

 『まぁ、しょうがないと諦めるんだな。それより、俺が教室に行くまで、ちゃんと姫川のことを後は体操服を着るだけの状態にするまで『応援』しておくんだぞ! 駄目だったら承知せんぞ、良いな!』

 

 

 

 「はい、わかりました。『応援』だけはしっかりしておきます」

 

 

 

 『よし、頼んだぞ』

 

 

 

 

 

 そう言って電話が切れる。気付けば、既に着替えを終えていた、クラスの中心カーストと言えるような奴らが僕の周りで耳をそばだたせていた。本来その一人である姫川さんは相変わらず机で震えちゃっていたが。

 

 

 

 

 

 「取っては来るけど、あと一時間は所用で無理だって。後は体操服を着ればいいところまで、応援だけしっかりしてくれって頼まれたよ」

 

 

 

 「やっぱりかぁ」

 

 

 

 「お、俺、応援は誰よりも頑張るぜ、痛ッ!?」

 

 

 

 「当たり前。というか謝れ。もっぺん謝れ」

 

 

 

 「マジごめんて……」

 

 

 

 

 

 よし、応援の時間だ、とクラスメイトたちが輪になっていく。姫川さんが救いを求めるように、震えながらこちらを向いた。だから、僕も安心させるべく、微笑みを作る。

 

 

 

 

 

 「大丈夫。僕がちゃんとサポートするよ!」

 

 

 

 

 

 姫川さんが、絶望しきった笑顔でこくんと頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇   ◇   ◇   ◇   ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「頑張れ! 姫川さん!」

 

 

 

 「負けるんじゃないわよ! 陽菜!」

 

 

 

 

 

 クラスの中心で、僕と姫川さんが向かい合う。相変わらず真っ赤と真っ青がごちゃ混ぜになった顔色で、不安そうに僕のことを見上げながら、時々掛かるがやに身体をびくびくと震わせていた。

 

 

 

 

 

 「それじゃ、脱がせていくね」

 

 

 

 

 

 僕の声掛けにも、姫川さんはただ息を荒げるだけでほぼ無反応だ。まぁ、こんな状況じゃあしょうがない。まずはリボンをほどくべく、僕は姫川さんの制服に手を伸ばした。

 

 

 

 

 

 「んっ」

 

 

 

 

 

 別に性感帯に触れたわけでもないのだが、姫川さんの身体がビクンと震える。あからさまに男慣れしていない反応に、僕の中の処女厨の血が騒ぐが、平常心平常心。この日のために、適当な生徒で何回か練習してきたこともあって、服自体はすぐに剥がれていく。懸案事項は、姫川さんの体温を吸った温い制服に僕が耐えられるかどうか、だ。

 

 

 

 

 

 「凄い手際だ! 案外やるな、升!」

 

 

 

 「升、あんた結構凄いのね。もう陽菜がブラまで見えたわよ!」

 

 

 

 「はっ、はぁー。はっ、はぁー」

 

 

 

 

 

 上着とシャツを丁寧に畳む。その間、外野の『応援』を聞かされていた姫川さんの脚がもぞ、と動く。釣りあがりそうになる口角を懸命に抑えた。

 

 

 

 

 

 「それじゃあ、スカートも脱がすね」

 

 

 

 

 

 赤く俯いた姫川さんが、小さくこくりと頷いた。もう焦らすまでもない。スカートを剥ぐ。季節が初夏だから、これでもう姫川さんを衆目から守るのは、上下の下着二つだけだ。

 

 

 

 

 

 「姫川さんが、ついに可愛い下着だけの姿になったわ!」

 

 

 

 「姫川さんのパンツ、ちょっと濡れてるね」

 

 

 

 「やぁ!」

 

 

 

 

 

 姫川さんが反射的にパンツを手で隠した。あまりにもアブノーマルな状況に、布を湿らすほど濡れてしまったらしい。

 

 

 

 

 

 「姫川さん。ちゃんと気をつけね」

 

 

 

 「……はい」

 

 

 

 

 

 けど、僕に言葉で制され、腕を脇へと戻されて、姫川さんの決死の抵抗は幕を閉じた。『応援』されている間、気を付けの姿勢を取り、身体を隠してはならない。この馬鹿馬鹿しい常識、実は僕は全く関与していない。どうも『応援』の常識に付随して生えてきたらしくて、しかも応援されている間のポーズは地域差があるようなのだ。場所によってはがに股になって腕を頭の上で組むポーズが正統なんだとか。正直無様エロはそんなに好きではないから、ここに波及して来たら常識改変して削るかもしれない。

 

 

 

 さて、そうこうしているうちにスカートを畳み終わり、姫川さんに向きなおす。俯いた顔からは、恥ずかしい以外の感情は見受けられない。凄くそそる光景だ。だから、もう一歩踏み込もう。

 

 

 

 

 

 「姫川さん」

 

 

 

 「……何ですか?」

 

 

 

 「次なんだけど……ブラジャーとパンツ、どっちから脱がせば良い?」

 

 

 

 「~~~~ッ!」

 

 

 

 

 

 そう、あくまで僕はお手伝い。決めるのは姫川さん。そういう雰囲気で、恥ずかしい選択をぶん投げる。外野がわぁっと沸き立ち、ブラジャーからの方が脱がせやすいわ、とか、先にショーツの方が後が楽よ、とか、何を根拠に言ってるんだこいつら、というガヤが浴びせられては、姫川さんの頬、その赤みが深まっていく。

 

 

 

 

 

 「…………ジャー」

 

 

 

 「え、ごめん、聞き取れなかった」これは本当で、ガヤがそれだけうるさかったのだ。

 

 

 

 「ブラジャーから、お願いします!」

 

 

 

 「うん、わかった」

 

 

 

 

 

 言葉を叩きつけるように応えた姫川さんを軽い口調で返答していなしつつ、僕はブラジャーに手を伸ばす。本当なら胸の一つも揉みたいけれども、流石にそれは常識の範囲外。下手すれば僕が下手人だとバレてしまうかもしれない。だから、ボディタッチは可能な限り事故を装える範囲だけで。

 

 

 

 

 

 「姫川さん、腕上げて」

 

 

 

 「は、はい――ひゃんっ」

 

 

 

 

 

 わきの下、ブラの紐を辿るふりをしながら、姫川さんの身体を触る。程よく突いた贅肉でふわふわなのに、肌に張りがある。何とも不思議な感触だ。『常識改変ノート』を手に入れる前であれば、これでひと月はオカズに困らなかっただろう。一瞬しか触れられなかったのが名残惜しい。

 

 

 

 ブラのフック自体はすぐに外せた。何しろ事前に常識改変で何でも答えてくれるようにした真木さんと鳥居さんへ姫川さんのブラの種類を聞いており、何度か練習したんだ。当たり前の話だ。

 

 

 

 

 

 「ついブラが外れたぞ!」

 

 

 

 「陽菜の奇麗なおっぱいが見えたわ!」

 

 

 

 「全裸になるまであとちょっとだ! 頑張れ姫川さん!」

 

 

 

 

 

 ガヤの応援もいよいよ最高潮になる。姫川さんは何とか気を付けの姿勢を維持できているけど、声がかかるたびにぴくぴくと腕が動いている。乳首はいよいよ触れればコリコリと音を出しそうな勢いだ。

 

 

 

 

 

 「じゃあ、次はパンツね」

 

 

 

 

 

 宣言するや否や、僕はパンツを万全な態勢でずり降ろすべく、姫川さんの前でしゃがみこんだ。可愛らしいパンツが眼前に大写しになる。ぴくぴくと動いている下腹部、じっとりと湿った秘部、匂い立つ雌の香り。全てが目の前にあった。姫川さんがぴくんと小さく跳ねる。吐息が思わず秘部にかかったらしい。

 

 

 

 それを引き金にして、姫川さんのパンツに指を入れた。腰の両脇、その布と肉の間に指を潜り込ませると、姫川さんがびくんと震えた。そのまま、浮かせたゴムを徐々に下ろしていく。やはり、秘部に直接触れていた部分の抵抗が大きい。

 

 

 

 

 

 「あ、陽菜のあそこ、糸引いてるわ!」

 

 

 

 「姫川さん、感じちゃってたんだなぁ」

 

 

 

 「…………ぐすっ」

 

 

 

 

 

 自分のおまんこの状況を実況されて、ついに姫川さんが鼻をすすり上げた。が、こちらはそれどころではない。外気に晒されたせいで、鼻に着く雌の香りが増大して、こちらはこちらで我慢できなくなってしまっていたからだ。

 

 

 

 

 

 「姫川さん、右足挙げて」

 

 

 

 「……はい」

 

 

 

 「ありがと。次は反対お願い」

 

 

 

 「…………」

 

 

 

 「オッケー。脱げたよ」

 

 

 

 

 

 姫川さんに、それからクラスの皆に。脱がせた姫川さんのパンツを高らかに掲げる。姫川さんは縮こまり、皆が拍手喝さいを始めた。

 

 

 

 

 

 「おめでとう! お疲れ様! 姫川!」

 

 

 

 「よく頑張ったわ! おつかれ陽菜ちゃん!」

 

 

 

 「ナイス全裸!」

 

 

 

 

 

 褒めているにしてももう少し言いようってないのかな。そんな賞賛の言葉が続く。ともあれ、僕の重要な仕事は一つおしまい。とりあえず、このパンツをきちんと畳んで――。

 

 

 

 

 

 「!? ちょっと、升! 何やってんのよ!」

 

 

 

 

 

 いきなり挙がった大声に、僕と姫川さんがびくっとなった。声の主は、ウェイ系を責めまくっていたあの女子だ。ん、待って。これは、僕がノートに書いた台本には一切無い展開なんだが……?

 

 

 

 

 

 「そのまま畳んじゃったら、姫川さんのショーツがぐちょぐちょなままでしょ!!」と言って、「ち、違っ」と慌てて否定しようとする姫川さんを意にも介さず、僕に清潔なタオルを投げて寄越した。

 

 

 

 「それできちんと、完璧に姫川さんのショーツの濡れを拭きとること! わかったら返事!」

 

 

 

 「は、はい!」

 

 

 

 「よろしい」

 

 

 

 「やぁぁぁぁぁ……」

 

 

 

 

 

 姫川さんが顔を抑えたまましゃがみこんだ。限界だったらしい。僕の方は、思わず溢れてきそうな笑みを抑えるのに必死だ。まさか、こんな阿呆な常識から、そんな常識的なことを言い出す奴が現れるなんて! ウェイ系を責めて姫川さんの中のヘイトを集めてくれたのも含めて、今日のMVPは彼女かもしれない。

 

 

 

 

 

 「姫川さん、大丈夫だよ。パンツはきちんと綺麗にして見せるから」

 

 

 

 

 

 頑張れ姫川! 立ち上がって陽菜! と無責任な声援にとりあえず姫川さんを任せ、いそいそとパンツの愛液を拭き始める。姫川さんの愛液はさらさら系で、思ったより拭きとりやすい。とりあえずこのくらいかな、と拭き終わったパンツを広げ、照明に当ててみる。ちょっとてかっていた。

 

 

 

 

 

 「升! そこ、拭き残し!」

 

 

 

 「ひっぐ、ぐす」

 

 

 

 

 

 当然飛んできたダメ出しに対応する。結局拭きとりが終わったのは、姫川さんの体温を感じるパンツをたっぷり数分堪能してからのことだった。

 

 

 

 

 

 「姫川さん、ほら、パンツの手入れも終わったから。頑張って立ち上がろう? ね?」

 

 

 

 

 

 パンツを他の衣類の上へと畳んで置き、姫川さんへと向きなおす。先ほどよりはマシになったとはいえ、姫川さんはまだ蹲ったままだった。いい加減、クラスメイト達も何かがおかしく無いかと思い始めている様子である。このままでは、姫川さんが非常識になってしまう。そうとなれば、取るべき行動はただ一つ。

 

 

 

 

 

 「ひゃっ」

 

 

 

 「大丈夫。姫川さん。僕に任せて」

 

 

 

 

 

 後ろから抱きしめるような形で姫川さんを抱える。身長差の影響で、首筋付近に僕の顔が近づいた。良い香りと柔らかい肢体に頭がくらくらとする。けど、誘惑に負けず、ゆっくりと姫川さんの身体を持ち上げた。

 

 

 

 

 

 「おぉ~!」

 

 

 

 「升! よくやったぞ!」

 

 

 

 「姫川ちゃん頑張った! 感動した!」

 

 

 

 

 

 力の抜けた姫川さんの身体は、案外と簡単に持ち上がった。再び起立した拍子に、美乳がたゆんと先端の蕾ごと揺れる。自分が抱きしめている人間がそんな状態で、興奮するなという方が無理な話だ。

 

 

 

 

 

 「姫川さん、もう、一人で立てる?」

 

 

 

 

 

 僕の問いかけに、少しは正体を取り戻したらしい姫川さんがこくん、と頷いた。名残惜しいけれども、姫川さんの肢体から離れることにする。クラス中からの暖かな拍手に僕は一礼して見せ、姫川さんはまた俯いてしまった。

 

 

 

 さて、とクラスの時計を見てみる。剛田が職員室を出られるようになるまで、まだたっぷり45分は残っている。その間、どうしたものか。個人的には姫川さんの恥ずかしい姿を十二分に堪能できたので、後はこのまま待機でも全然構わないくらいなんだけど……。

 

 

 

 

 

 「陽菜、次は升の番じゃないの?」

 

 

 

 

 

 そんな風に考えていたので、鳥居さんのそんな言葉は完全に不意打ちだった。

 

 

 

 

 

 「え、ぼ、僕?」

 

 

 

 「いや、不思議そうにすんなし」鳥居さんはあきれ顔だ。「お前、まだ制服じゃん」

 

 

 

 「あっ」

 

 

 

 

 

 僕から飛び出した間抜け声に、クラス中から笑い声が漏れ出す。気付いてなかったのかよ、という言葉が大多数だったが、本当にその通りで気付いていなかった、そういえば、姫川さんの『応援』で手一杯で、自分の着替えのことをすっかり忘れていた。なるほど、『応援』の発動条件は女子生徒に限定されているけど、一緒に男子生徒も同じ状況なら適応されるのか……ちょっと盲点だった。というかこれ、もしかしなくとも常識改変の制御に失敗し始めてないか?

 

 

 

 

 

 「ひ、姫川さん。手助けお願い、できる?」

 

 

 

 

 

 とはいえ、ここで引いたら僕の方も非常識扱いにされてしまう。姫川さんがどう反応するかは分からないけど、ここは乗る方向で話を進めてみるか。ただ、流石にちょっとは抵抗されそうな気もするけど――。

 

 

 

 

 

 「わ、わかりました」

 

 

 

 

 

 僕の懸念は完全な杞憂で終わった。言うや否や、姫川さんの手が僕の制服に触れる。おっかなびっくりと言った様子で、たどたどしくボタンが外されていく。

 

 

 

 

 

 「大丈夫、脱がされるよりはマシ、大丈夫……」

 

 

 

 

 

 僕でも辛うじて聞き取れる程度に姫川さんが呟いている。なるほど、さっきまでの辱めで恥ずかしいの基準が崩壊したせいですんなりオーケーしたのか。あるいは思考能力もちょっと落ちてしまっているのかもしれない。

 

 

 

 実際、どことなく緊張がゆるんだ表情でブレザーとネクタイを畳み終わった姫川さんが、今度はズボンを下ろそうとベルトをガチャガチャとし始める。姫川さんの小さくて繊細な手が、ベルトの金具直下の張り出しに振れた。姫川さんが不思議そうな顔で視線を下に移す。頬が一気に紅潮した。そりゃそうだ。だってそこには、姫川さんの裸体を見て臨戦態勢になっている僕の肉棒があるんだもの。

 

 

 

 

 

 「!?!?!?!?」

 

 

 

 

 

 姫川さんが口をパクパクとさせて僕を見やる。努めて平静な顔で首をかしげて見せた。だって、着替えで勃起するのは当たり前なんだから。

 

 

 

 途端に震えだした手で、姫川さんがベルトを外す。それから、チャックを掴もうとして、僕の一物に姫川さんの手が触れる。滅茶苦茶気持ちいい。

 

 

 

 

 

 「ひっ」

 

 

 

 

 

 びくんと震える肉棒にちょっと声を漏らしながら、姫川さんがチャックを下ろしていく。ぼろん、と未だパンツに包まれた僕の一物が姫川さんの前に現れる。顔を懸命に背けながら、姫川さんがズボンを下ろした。

 

 

 

 その後、ワイシャツとシャツを脱がせつつも、姫川さんの意識は僕の股間にちらちらと向いている。まぁ、気になるよね。そりゃ、常識改変者のちんこが租チンとかあり得ないから、それ相応な大きさになるのは常識。今まで着替えの時も意識して見ないようにしてたみたいだけど、実際見てしまえばクラスの誰よりも立派な物だし。

 

 

 

 

 

 「だ、大丈夫、ちょっと脱がすだけだから……」

 

 

 

 

 

 もはや自己暗示のようにか細い声で繰り返す姫川さん。姫川さんの指が、僕のパンツをつまむように掴んだ。そのまま一気にずり降ろそうとして――。

 

 

 

 

 

 「あ、あれ?」

 

 

 

 

 

 勃起ちんちんに引っ掛かり、失敗する。二度三度と試してみるも、すべて失敗。今度はゴムを目いっぱい伸ばしてみるが、今日に限ってきつめのパンツにしていたのでこれまた失敗。

 

 

 

 

 

 「姫川さん! 頑張れ!」

 

 

 

 「陽菜! 何やってんの!」

 

 

 

 

 

 外野にはどことなく姫川さんを非難するような声まで混ざり始め、真っ赤になった姫川さんが固まってしまう。そりゃ、姫川さんみたいな子が、勃起したちんこを回避しながらパンツを脱がせるなんて行為に詳しいわけもなく。しょうがない、助け舟を出してみるか。僕が勃起ちんちんの角度をずらそうとしたその時。

 

 

 

 

 

 「姫川さん、駄目よ! ちゃんと勃起ちんちんを掴んで、パンツに引っ掛からないようにずらしながら下ろさないと!」

 

 

 

 

 

 本日MVPが、なにやら謎の助言を言い出した。




登場人物紹介:古代文明

升と常識改変ノートの犠牲者たち。とりあえず後は頼むわ、というノリでエロい文化の発祥という設定を次から次へと付け加えられている。おかげでつじつま合わせのために、遺跡の定番発掘物の一つが張り型になるわ、張り型の形で進化系統図が出来て年代特定できるようになるわ、博物館の一角に『古代の大人のおもちゃコーナー』が出来るわ散々である。集団訴訟不可避。

なお、古代ギリシア文明だけは、「○○という競技を全裸で行うのは古代オリンピア発祥である」程度の設定しか生えなかったため、風評被害を辛うじて免れた。
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