※この作品はR-18です。

最強の常識改変チートを手に入れた僕VSどんな常識改変も通用しないけど同調圧力によわよわな想い人   作:うみねこ06

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4.着替えは当然男女混合だよね 後編 (※)

 

 「つ、つかっ!?」

 

 

 

 

 

 ただでさえ真っ赤だった姫川さんの顔がぼふっと噴火した。びくびくと動く僕の息子を眺めて、更に全身を赤くする。

 

 

 

 

 

 「いや、だって勃起ちんちんが着替え中に鎮まるわけがないんだから、この状態から脱がせるにはそのくらいしなくちゃどうしようもないじゃない」

 

 

 

 

 

 MVPさんがなおも追撃する。思ってもみなかった事態に、背中を冷や汗が伝っていった。いや、確かに言ってることはその通りだし、それを僕以外の口から言ってくれるというのは願ったりかなったりの状況なのかもしれなかったけれども、実は二つの意味で問題がある。

 

 

 

 一つ。単純に僕がヤバい。具体的に言うと、大好きな姫川さんにちんこを握られて果てない自信がない。厳密に言うと、今日に備えて『応援』中にあらゆる生理現象が起きても問題ないことにした(『着替え中』にしなかったのは、そこら中で暴発が発生しないようにするためだ)のだが、流石にここで射精するとこの後に差しさわる。

 

 

 

 二つ。一つ目とも被るけど、今の姫川さんに男性器を握らせるところまで進めて果たして大丈夫なのか。『応援』を受けた者の末路はこうなって、でも全く恥ずかしくないことだから応援が終われば誰も何も言わないよ、ということを先週一杯を用いて刷り込んだのは、今日の事態にショックを受けて学校を休まれるのを防止するためだ。でも、流石に男性器を握らせられるのは姫川さんが初めてなのだ。常識云々の前に、精神的に追い詰められすぎる可能性もある。

 

 

 

 僕の勃起ちんちんを眺めて未だ固まる姫川さんを良いことに、二つの要素を真剣に検討する。そのうえで出した結論は――回避。まだ同調圧力でちんちんを触らせるのは早すぎる。ましてや暴発してしまえば、姫川さんのショックも加速度的に酷いことになってしまうだろう。ここは、我慢すべきだ。

 

 

 

 

 

 「姫川さん」

 

 

 

 

 

 努めて優しく姫川さんを呼ぶ。びくん、と震えた姫川さんが、恐怖に染まった顔をこちらに向けた。うん、僕の判断は間違っちゃいなかったな。

 

 

 

 

 

 「大丈夫。勃起ちんちんは僕が自分で抑えるから。姫川さんはパンツを下ろすのに集中して?」

 

 

 

 

 

 言った途端、姫川さんの瞳に光が戻った。え、でもと口をついて出てくる言葉を遮って続ける。

 

 

 

 

 

 「姫川さん、無理してるでしょ? 大丈夫、僕だって姫川さんの助けになりたいんだよ」

 

 

 

 

 

 冷静に考えて、こんな目に合わせている張本人がしらじらしいと言えばそうなんだけど、姫川さんの主観としては、当たり前のことも出来ていない自分に精いっぱい合わせてくれる申し出だ。感謝してくれるかはともかくとして、乗ってくることだけは間違いないだろう。

 

 

 

 

 

 「あ、ありがとうございます」

 

 

 

 

 

 少し涙声が入ったお礼の言葉が聞こえた。どうやら、目論見を越えてクリティカルヒットしてくれたらしい。良いんだよ、と優しく声を掛けて、パンツの中に手を入れる。勃起ちんちんを掴んで思い切り下に倒してから、姫川さんに頷いて見せる。姫川さんが応じるように頷いて、今度こそ僕のパンツを――。

 

 

 

 

 

 「あー! 姫川、升に勃起ちんちん補助してもらってる!」

 

 

 

 

 

 おいこらウェイ系この野郎。

 

 

 

 

 

 「ほんとだ、姫川さん、勃起ちんちん自分でずらさないんだ……」

 

 

 

 「姫川さんともあろう人がなんで……?」

 

 

 

 「陽菜、それは駄目だよ……」

 

 

 

 

 

 ウェイ系に続いて、外野が一斉に非難の声に変わった。言葉だけを聞くと全く意味が分からないが、本人たちの感覚を例えるならば、3Km走の最後の直線に入ったビリの走者を補助する立場の人間が、逆に台車に座ったまま走者に押してもらおうとしているとか、そんな人間性を疑うような状況に見えているらしい。ほんとウェイ系邪魔なことしやがってこの野郎。

 

 

 

 

 

 「い、いや、僕がちょっとこういうのやってみたくてさ!」

 

 

 

 

 

 大慌てでフォローの声をあげると、外野の声の中で姫川さんを非難する物は急速に消えていった、けど、代わりに増えたのは、「何やってんだ升!」ではなく、「姫川さんは押しに弱いな~」という声で。

 

 

 

 

 

 「駄目よ陽菜! 升がなんて言おうと、陽菜はきちんと我を通して勃起ちんちんを自分で動かさなくちゃ!」

 

 

 

 「姫川さん、升の言うこと何か鵜吞みにしちゃだめだぜ? じゃないと、非常識になっちまう」

 

 

 

 

 

 僕がやりたいだけなんだけどな~、なんて主張が受け入れられることもなく。陰キャボッチの人権はこんなものである。こんなことなら、僕の言うことは絶対的に受け入れられる、とでも常識改変しておけばよかった……いや、そんな都合の良い常識改変をしたら、姫川さんに僕が常識改変の首謀者じゃないかと疑われかねない。結局駄目か。

 

 

 

 手をこまねいている間、姫川さんはずっと俯いたままだった。外野の圧力と僕の善意に挟まれ、目論見とは真逆に精神的な疲労を重ねているような状況と見て間違いない。不味いな、このままじゃ姫川さんが壊れてもおかしくない。緊急避難的に、怪しまれてでもノートを修正すべきか? 姫川さんのすべすべな手が、僕のパンツのの中に、もっと言えば股間へと差し込まれたのは、そこまで追い詰められた瞬間だった。

 

 

 

 

 

 「ひ、姫川さん?」

 

 

 

 「升くん、気を使ってくれて、本当にありがとうございます」上目遣いの姫川さんが、緊張に震えながらも微笑みかけてきた。天使のような可愛らしさだった。「で、でも、大丈夫です。私、ちゃんとやってみせますから。升くんの、ぼ、ぼっき、おちんちん、ちゃんと、自分でやってみますから」

 

 

 

 

 

 そういうと、姫川さんがもう一度しゃがむ、それから、僕の勃起ちんちんが、姫川さんの右手に掴まれた。

 

 

 

 

 

 「おぉー!」

 

 

 

 「良いぞ、升!」

 

 

 

 「姫川さん、あと少しよ! 頑張って!」

 

 

 

 

 

 姫川さんの手の中で僕がびくびくと暴れる。当たり前だ。すべすべ熱々お手てがヤバい。柔くてきめ細やかでちょっと汗ばんだお手てがおっかなびっくり僕を制御しようと奮闘しててヤバイ。真っ赤な姫川さんが、今にも倒れそうなくらい過呼吸になって勃起おちんちんを弄ってるのヤバい。果てそうになるのを懸命に堪えていると、姫川さんが震えながらパンツのゴムを目いっぱいに伸ばした。そのまま、慎重に勃起ちんちんを避けるように下ろしていき――パンツがはらり、と床に落ちる。外野から拍手が沸き上がった。けど、僕も姫川さんも、よくやったとかおめでとうとか、そんな声援に反応する余裕は無い。何しろパンツが無くなったことで、姫川さんの目の前には、姫川さんの手に包まれた僕の勃起ちんちんがさらけ出されて居たのだから。

 

 

 

 

 

 「ひ、姫川さん? もう、手を放しても大丈夫だよ?」

 

 

 

 「え、あっ! はいっ」

 

 

 

 

 

 姫川さんが咄嗟に手を離すと、圧力を失った勃起ちんちんが再び上方向を向きなおす。文字通り、姫川さんの鼻先に亀頭が迫る。文字通りの我慢汁がジワリと一筋垂れた。

 

 

 

 

 

 「ふーっ、ふーっ」

 

 

 

 

 

 目を見開いた姫川さんの吐息が掛かる。鼻呼吸だったから、僕の匂いの方も嗅がれているはずだ。それでも、突然現れた目の前の男性器に、姫川さんは硬直したままである。このままだと顔に掛かる。やばい。姫川さんも大変だし、僕もどうせなら吐息程度で果てたくない。

 

 

 

 

 

「姫川さん、そろそろ気を付けしないと」

 

 

 

 

 

 興奮をおくびにも出さずに、さも基本姿勢を取らなければという言い方をしてみる。思惑通り、姫川さんが慌てて立ち上がった。ぷい、と僕から視線を外し、待機しようと気を付けの姿勢になる。尤も、これからはそんな余裕など消える予定なのだけれども。

 

 

 

 

 

 「あ、陽菜、濡れちゃってる」

 

 

 

 

 

 MVPさんが言った。どうやら、姫川さんが興奮してくれたらしい。正直とても嬉しい。姫川さんが、思い出したように赤くなった。たぶん、先週の『応援』で、この会話の後におまんこを拭かれていたのがフラッシュバックしたのだろう。もちろん、その通りになるんだけど。

 

 

 

 

 

 「ほら、升! ちゃんと手伝いなさいな!」

 

 

 

 

 

 先ほどパンツを拭いてからいったん返しておいたタオルが再び渡される。どうせ拭くんであれば、常識改変で事前に超速乾・超吸収にしておしっこでも何でもどんとこいな僕のタオルのほうが良いんだけど、この際しょうがないか。そう思いながら姫川さんを見ると、唇をきゅっと噛んでかちこちに固まっていた。されるのは仕方が無いけど、どうしても声は出したくないらしい。逆に燃えてくるという奴だ。

 

 

 

 

 

 「大丈夫。そっと拭くからね」

 

 

 

 

 

 そう声を掛けると、姫川さんが小さくうなずく。これは、想像以上に信用されてるのか? さっきの勃起ちんちんどうするか騒動で正解を引いたかもしれない。

 

 

 

 

 

 「んっ」

 

 

 

 

 

 まずは姫川さんのおまんこに顔を近づける。ぴっちりと閉じていたはずのパイパンなそこは、僕の吐息が掛かるたびに、中からあふれてきた愛液で徐々に開花しつつあった。ちらちらとサーモンピンクの中身が覗いてさえいる。

 

 

 

 

 

 「んっ、あっ、ふっ、んっ、んんっ」

 

 

 

 

 

 柔らかくて熱くてぐじょぐじょで、今まで触ってきた何物にも形容できない場所を、フェザータッチよりは力を込めている程度の力加減で拭いていく。何しろ、常識改変の首謀者の淫技が達人級なのは『常識』。やりすぎてはすぐにイってしまうだろう。当然、この程度でも手にびっちょりと愛液の感覚が伝わってきた。布にしみた姫川さんの愛液で、僕の手がじんわりと濡れていく。

 

 

 

 

 

 「んっ、んっ、んっ、んっ!」

 

 

 

 

 

 こりこりとした感触の場所が特にぬめっとしていたので、念入りに拭いてみる。姫川さんの膝が震え、拒むように脚が閉じられていった。流石に連続でこれ以上は厳しいか、とタオルを離した。つぅ、と愛液がタオルとの間に糸を作る。いや、それどころか、先ほどよりも量を増やした愛液が、たらりとぴったりと閉じられた太ももの間を流れていった。

 

 

 

 

 

 「ちょっと升! 全然拭けてないじゃない!」

 

 

 

 

 

 サポート役の僕に非難が集中し、真っ赤な姫川さんがぷるぷると震えだした。自分が感じたせいで同級生とはいえ赤の他人が責められるのは、心優しい姫川さんにとってどういう心情なのだろうか。

 

 

 

 

 

 「姫川さん、ごめんね? ちょっと、脚開いて欲しいな」

 

 

 

 

 

 努めて優しい声を作る。姫川さんが微かに頷いて、僕の言う通りにしてくれた。障害物を失った秘裂から、愛液が床へと向けて垂れてくる。

 

 

 

 

 

 「おっとっと」

 

 

 

 

 

 垂れてきた愛液をタオルでナイスキャッチしてから、再びタオルでおまんこを拭き上げる。

 

 

 

 

 

 「んふっ!」

 

 

 

 

 

 触れた瞬間、びくり、と腰全体が跳ねる。拭きとった愛液がちょっと冷たくなっていたらしい。逃げるおまんこを思わず追ってしまい、少し強めに押し付けてしまった。

 

 

 

 

 

 「あっ、んんっ!」

 

 

 

 

 

 姫川さんの可愛い嬌声が一瞬漏れる。慌てて口が塞がれたけど、そろそろ声を我慢するのも限界なのかもしれない。姫川さんの表情を伺おうとして上を見上げれば、快感にぷるぷると震える姫川さんのおっぱいが大写しになる。

 

 

 

 

 

 「おーい、升?」

 

 

 

 

 

 先ほど大ポカをやってくれたウェイ系男子の声がする。いや、お前の話は無視だ無視。

 

 

 

 

 

 「姫川、震えてるだろ? サポート役なら、ちゃんと摩って暖めてやれよ!」

 

 

 

 

 

 姫川さんがぴくん、とウェイ系の声に反応した。困惑した瞳が僕を見つめる。違う、と言いたげに首が横に振られた。

 

 

 

 

 

 「姫川さん、寒いの?」すっとぼけたように聞いてみる。姫川さんの首振りが更に大きく。

 

 

 

 「おいいちいち女子にそんなこと聞くなよ!」

 

 

 

 「寒いに決まってんでしょ! 察しなさいよ!」

 

 

 

 

 

 なろうとして固まった。ナイス外野。でも君たちに人の心察しろとか言われたくないよ。

 

 

 

 

 

 「わかった。摩るね」

 

 

 

 「ひぅ!」

 

 

 

 

 

 おまんこのタオルは残しながら、まずはもう片方の手で背中を摩る。気持ち背筋をメインに摩ってやると、心地よい喘ぎ声。外野の声に、抵抗をやめた姫川さんを良いことに、すべすべな肌を何度も擦る。なお、実際の姫川さんの背中は、羞恥で少々熱かった。タオルに感じる愛液の量が増える。

 

 

 

 

 

 「前も擦るね?」

 

 

 

 

 

 耳元で囁くと、姫川さんは唇をきゅうと噛んで前かがみになった。どうやら、抵抗するつもりは無いらしい。こちらとしてはありがたい。

 

 

 

 

 

 「んっ! あんっ!」

 

 

 

 

 

 姫川さんのおっぱいを摩る。揉んでいるわけでもないのに、姫川さんの張りのある柔らかさで手のひらが包まれて、多幸感が押し寄せてきた。マシュマロ? 餅? そんな例えじゃあまりにもちんけだ。おまけに、こりっとした乳首が最高のアクセントになっている。

 

 

 

 

 

 「あんっ、んっ、んっ、んんっ、あんっ、あっ、あっ!」

 

 

 

 

 

 乳首を弾き、おまんこ、特にクリトリスのあたりを摩る。どちらも軽く、なのだが、異常なシチュエーションが嫌というほど性感を刺激しているらしい。姫川さんが声を抑えられなくなってきた。膝が再び閉じられて、タオルと手が太ももに挟まれる。正直幸せだし、このままにしておきたいけど、流石にちょっと動かし辛い。

 

 

 

 

 

 「姫川さん、また脚閉じてきちゃったよ?」

 

 

 

 

 

 天使のような喘ぎ声にうっとりとしながら、姫川さんに囁く。おや、と違和感に気づいた。羞恥や嫌悪ではない。切羽詰まった顔をした姫川さんが、懸命にこちらを向いている。

 

 

 

 

 

 「ごめ、ごめんな、さっ、あっ」喘ぎ声がだだ漏れになるのも意に介さず、姫川さんが必死に言った。「おて、あんっ、おてあら、行かせてっ、んぅっ」

 

 

 

 

 

 言われた瞬間、自分の想定の浅はかさが嫌になった。

 

 

 

 一応、『応援』の最中にお手洗いを済ませることはできる。何故ならば、『応援』の最中は、あらゆる生理現象を起こしてしまっても『仕方がないこと』の一言で済ませられる。極端な話、おしっこしようが潮を噴こうが、『応援』なんだから当たり前。全人類はその認識だ。

 

 

 

 けれども、それは裏を返せば、例えばおしっこをしたいのであれば、何が何でも教室でしなければならない、ということに他ならない。何故ならば、『応援』が終了するまで教室の外に出れないのは常識だから。

 

 

 

 で、果たして姫川さんは、教室の中心で、クラスメイトに見守られたままおしっこを漏らせるのか。無理に決まっている。何やかんやで姫川さんが身体をまさぐられるのを許容できているのは、「こういう時はこんなエッチな目にあいますよ」と先週一杯を通じて事前に知識を与えて心構えさせていたからに過ぎない。そして、今日まで続けた事前の仕込みに、排泄の恥ずかしさに対する心構えなんて含まれてはいない。もちろん、時間が経って我慢できなくなれば漏れるものは漏れるだろうけど、それに姫川さんの精神が耐えられるわけがない。下手すれば不登校まであり得る。

 

 

 

 長時間姫川さんに悪戯するんだ。お手洗いに行きたくなる可能性は十分考慮すべきだった。それに、姫川さんは『応援』を恐れて誰よりも早く着替えるのを目標にしていた。これじゃ、事前にトイレに行けるわけもない。後から考えればこの程度、あまりにも簡単な論理の帰結なのに、やっぱりこんなことにすら気付けない僕は馬鹿だ。

 

 

 

 

 

 「それ、小? それとも大?」

 

 

 

 「あっ、お、おしっ、こっ、です、あんっ」

 

 

 

 

 

 とりあえず平静を装って最悪の可能性を潰す。よし、おしっこならまだ何とか出来るかもしれない。

 

 

 

 

 

 「おしっこ? でも、おしっこなら今しても大丈夫だよ? 『応援』中なんだから当たり前のことだし」

 

 

 

 「そん、なっ! 皆に、見られ、ばれたら、はずかしっ」

 

 

 

 

 

 あくまで僕はこのイカれた常識に囚われたモブ。そういう体で一応聞いてみる。姫川さんが泣きそうな顔で、というか若干涙目になりながら首を左右に振った。やっぱり、これだけはいくら同調圧力よわよわとはいえ看過できないらしい。乙女の尊厳とはよく言ったものだ。

 

 

 

 

 

 「なんで、そんなに恥ずかしいの? ただのおしっこだよ?」

 

 

 

 

 

 僕がさらにアリバイを積み重ねると、姫川さんが口を閉ざした。そりゃ、こういう状況なら衆人環視の下教室でおしっこを漏らして当たり前、なんて思考回路の人間に『おしっこを教室で皆に見られながらするのは恥ずかしいことだから』なんてもう一度言ったところで説明になるわけもない。聡明な姫川さんにはそれがよくわかったのだろう。姫川さんの顔が絶望に暗くなっていく。

 

 

 

 

 

 「わかった」だから、助け舟を出すならたぶんここだ。「よくわからないけど、姫川さんは皆に見られるのは嫌なんだね? なら、お手洗いに行くのはともかく、皆にバレないようにおしっこするのは大丈夫かもしれない」

 

 

 

 

 

 姫川さんの顔に希望の光が差し込んだ。何しろ僕は、今や姫川さんの気持ちを尊重できる唯一の人間なのだから。とはいえ、それは急速にしぼんでいったようで、姫川さんの表情が再び暗いものに戻った。よくよく考えてみれば、陰キャ根暗に実際問題何が出来るのか。半信半疑、いや疑問が遥かに大きくなってしまったのだろう。自分で言ってて悲しくなるとは言え、正直僕が同じ立場でも同じことを考えるだろう。

 

 

 

 

 

「疑うのはわかるよ。怖いのもわかる。でも、今回だけで良いから、僕のことを信じて、僕のいうことに従ってみて、ね?」

 

 

 

 

 

 出来る限り真摯に。『常識改変ノート』の力で手に入れた演技力を最大限に使い、姫川さんに囁く。姫川さんがたっぷり逡巡してから、こくり、と躊躇いがちに頷いた。

 

 

 

 

 

 「ありがとう」まずは姫川さんを落ち着かせるようにお礼を言い、それからお願いを一つ。「ちょっとだけ。漏れない程度に脚を広げて。タオルを姫川さんのおまんこから離したいんだ」

 

 

 

 「んっ。……ふぅー……」

 

 

 

 

 

 姫川さんが頷いて、慎重に脚を開く。心地よい内ももと秘肉が名残惜しいが、僕がタオルを姫川さんから話して、愛液の糸を断ち切って床に置く。それから、唯一僕の言うことをきちんと聞いてくれる親友を呼ぶ。

 

 

 

 

 

 「模部、ごめん、タオルを替えたいんだ。僕の鞄から、黒くて大きめのタオルを取ってきてほしい!」

 

 

 

 「おう、分かった!」

 

 

 

 

 

 冷泉本香さんの隣で体育ズボンにテントを作っていた模部が、僕の声に従ってすぐに動き出した。すぐに、僕の鞄からお目当てのものが――超速乾・超吸収に常識改変されたバスタオルクラスのタオルが取り出される。ちなみに、元はと言えば某全国大手公国系スーパーのプライベートブランド商品を常識改変したもので、今ではアメリカ航空宇宙局と日本宇宙開発機構が共同開発した夢の新素材が全国お近くのお店で298で売られていることになっている。

 

 

 

 

 

 「サンキュ、模部!」

 

 

 

 

 

 礼を言いながら、まずは姫川さんのおまんこを隠すようにその黒いタオルを当てる。それから、少しでも尿道とタオルの間に空間が出来ないようがっちりとホールド。

 

 

 

 

 

 「姫川さん。安心して。このタオル、2Lペットを丸々こぼしても全部吸収しきる優れモノだから」落ち着かない様子の姫川さんにそっと耳打ちする。「おしっこで変色もしないし。後は、姫川さんが堂々と落ち着いていれば、誰もおしっこをしたなんて気付かないよ」

 

 

 

 「で、ですけど」

 

 

 

 「大丈夫。今回だけで良いから、僕を信じて」

 

 

 

 

 

 姫川さんが不安そうに頷いた。どのみち、もう僕を信じるかこの場で漏らすのを全員に見られるかの二択なのだ。信じる信じないに関わらず僕に従うほかないのは分かっているのだろう。もちろん、だからこそ僕の方も失敗できないわけで。

 

 

 

 

 

 「今から、皆に異変を気付かれないようにさっきと同じように姫川さんのおまんこを拭くね」優しく、確信に満ちた声で姫川さんに今後の流れを説明する。「しっかり準備しておくから、姫川さんは我慢しなくても大丈夫。ただ、万が一は避けたいから、出すよって時は僕のことを二回たたいて。ぽんぽんって」

 

 

 

 「わかり、ました」

 

 

 

 

 

 姫川さんが力なく了承したのを聞いて、おまんこ拭きを再開する。と言っても今度は、姫川さんの尿意を高めるべく尿道周りをマッサージするような形に落ち着かせた。もっとも、もう片手の方は、外野に違和感を抱かせないために今まで通り摩るしか無いんだけど。

 

 

 

 

 

 「んっ、あっ、あっ、んっ、んっ」

 

 

 

 

 

 何時でも大丈夫と言ってはみたものの、姫川さんの身体は先ほどに比べ、明らかに強張っていた。元から生まれたての小鹿のようになっていた脚は、快感に加えおしっこを意識しているせいかすぐに腰が抜けそうだ。名残惜しいけど、おっぱいはそろそろお預けにして、背中を摩る方向に注力する。

 

 

 

 

 

 「んっ、んんっ、んっ、んっ、……あんっ!」

 

 

 

 

 

 タオルを密着させていた指が、こりこりした物を弾いた。その瞬間、大きな嬌声と共に、一瞬だけ姫川さんの身体から力が抜ける。

 

 

 

 

 

 「あっ」

 

 

 

 

 

 喘ぎとは違う、何かの快感を感じる声が姫川さんから飛び出した。焦ったように、ぽんぽんと僕の腕が二度叩かれる。限界だったらしい。

 

 

 

 タオル越しに、強い水流の感触がした。僕がタオルを目いっぱいに押し付ける。少しでも水音をさせたら、例えクラスの皆がおしっこを認識していなくとも、姫川さんはそうは思うまい。

 

 

 

 けれども、僕の『常識改変ノート』の実力は完璧だ。赤ちゃん用の紙おむつよりも凄まじい能力で、姫川さんのおしっこは僕のタオルへと吸収されていく。そこには水音も変色も匂いも無い。ただ、緊張に身をかちんこちんにしている姫川さんだけがいた。

 

 

 

 

 

 「ふぅーっ! ふぅーっ!」

 

 

 

 「大丈夫」姫川さんを少しでもリラックスさせるべく、耳元で囁き続ける。「もっと力抜いて。大丈夫、今のところ全然バレてないから。はやくおしっこ全部出しちゃおう?」

 

 

 

 

 

 言った瞬間、カモフラージュのためにゆったりとした円運動を続けていたタオルに振動が伝わった。いや、背中をさする手にも、姫川さんの言葉を聞き取ろうと研ぎ澄ませていた耳にも、だ。慌ててタオルの密着度をあげるも、幸いそちらは大丈夫だった。表情を伺ってみる。目を見開いた姫川さんが、真っ赤で荒い息を懸命に落ち着かせていた。どうもイってしまったらしい。姫川さん、ちょっとMなのかな。それはそれで可愛いんだけど。

 

 

 

 

 

 「こら、升!」

 

 

 

 

 

 MVPさんが大声を上げた。姫川さんがひゅ、と息を止める。まさか、姫川さんが漏らしているのがバレた……?

 

 

 

 

 

 「姫川さん震えてる! もっと摩る! 何度言えば気が済むのよ!」

 

 

 

 

 

 流石はMVPさん。期待を裏切らない。おしっこのこともイったこともまるでバレて居ないことを勝手に証明してくれるとは。もちろん、達した様子を見られたせいか、姫川さんは真っ赤だけれども、バレていないと確信できた分余裕が戻ってきている。

 

 

 

 

 

 「大丈夫姫川さん。落ち着いて。最後まで、これまで通りに。おわったら、ぽんぽんぽんって三回叩いてね」

 

 

 

 

 

 MVPさんのアドバイスに従いながら囁けば、姫川さんがこくこくと頷く。先ほどと反応がまるで違う。僕の言葉に従えばこの場は乗り切れる。そう確信してくれたようだ。

 

 

 

 タオルに感じる水流の量が減ってきた。姫川さんの身体が、いい意味で柔らかくなってくる。最後にぴゅ、ぴゅ、とちょっと強めの水圧を感じたあと、姫川さんがぽんぽんぽんと腕を叩いた。

 

 

 

 

 

 「頑張ったね」

 

 

 

 「あり、がとっ。ほんと、にっ、ありっ、がと」

 

 

 

 

 

 安堵で目を潤ませながらそんなことを言われてしまい、心臓がドキッと跳ね上がる。そういえば、僕は姫川さんに感謝することはあれ、感謝されることは無かった。何といっても、根暗陰キャが高嶺の花に何かしてあげるなんてそんなこと出来るはずもないからそれは仕方がない。でも。その初めての感謝が、姫川さんの尊厳を守り切ったことに対してというのは、何というか、うん、悪くないね。

 

 

 

 その後は、本来であれば姫川さんを本気で絶頂させようかな、なんて考えていたんだけれども、既に軽くイった上おしっこまで漏らしてからのそれは精神的な負担が大きすぎると思って、最低限『応援』のサポートを続けるべくおまんこにタオルを当てながら背中を摩るだけに留めてみた。MVPさんもウェイ系も余計なことを言わず、やっとやってきた剛田が渡してくれた体操服を着せて、姫川さんの『応援』は僕と姫川さん双方にとってほろ苦いもので終わることになった。

 

 

 

 

 

 「姫川さん、お疲れ様」

 

 

 

 

 

 体育館に移動する皆にまぎれて、『『応援』された生徒とサポートした生徒は移動に遅れても良い』『僕以外で今日姫川さんのおしっこに気付けた人間はいない』『僕以外で今日の姫川さんのおもらしに気付いた人はその記憶を忘れる』と念のためノートに記入してから、放心状態の姫川さんに話しかける。

 

 

 

 

 

 「升くん、その」顔を真っ赤にして、体育服に乳首を浮かび上がらせたまま、姫川さんが深々と頭を下げた。「お、お見苦しいところを、お見せしました……」

 

 

 

 「お見苦しいところ? 『応援』中に催しちゃうのは当たり前のことなんだから、そんなところ何処にもなかったよ。ナイス着替えだったよ、姫川さん」

 

 

 

 

 

 努めて着替えとしては何も問題なかったじゃん、とすっとぼけた返答をいうと、姫川さんがどこか寂しそうにほほ笑んだ。危ない。これ、多分「やっぱり私と常識が違うんだ」って再確認した感じだ。つまり、返答ミスってたら常識がおかしくなってることに気付いてる仲間になるところだった。それも選択肢の一つだけど、今はまだフリーハンドで居たいんだ。

 

 

 

 

 

 「それでも、本当にありがとうございました」姫川さんが深々と頭を下げてくれる。「升くん、優しいんですね。私の、その、無茶苦茶なお願いを聞いてくれるだなんて」

 

 

 

 

 

 クラスメイトの前でおしっこおもらしを回避する。本来当たり前の行為を、姫川さんは「無茶苦茶」と表現して見せた。やっぱり、姫川さんは同調圧力とか社会一般常識に対してよわよわらしい。おかしいのはあくまで自分、その方向でやり過ごそうとしているらしい。真っ赤な顔で苦労して微笑みを維持している努力がこれでもかってくらいいじらしい。

 

 

 

 

 

 「当たり前だよ」僕の言葉に、姫川さんが目を見開いた。「僕は姫川さんのクラスメイトで、隣の席なんだから。その人が困ってるんだ。助けあうのは『当たり前』。でしょう?」

 

 

 

 

 

 姫川さんは、何故だか僕の言葉を噛み締めているようだった。特に当たり障りのない本音なんだけど、どこかおかしなことでも言ってしまったんだろうか? あるいは地雷でも踏んだか?

 

 

 

 

 

 「升くん、そろそろ体育館に行きましょう? いい加減、遅れ過ぎたら怒られちゃうかもしれませんし」

 

 

 

 

 

 そんな風に少し考えていると、姫川さんが明るい声でそう誘ってくれた。うん、と返事をして天使のような笑顔を見せてくれる姫川さんへ意識を戻す。ああ、やっぱり姫川さんは優しい人だな、と再認識。

 

 

 

 だけれども、姫川さんの笑顔が、常識改変を始めてから一番良いものだったわけは、何故だかさっぱりわからなかった。

 

 




登場人物紹介:ウェイ系男子

どこの高校にもいるごく一般的な極端な陽キャ。割とイケメン。升に対しては特に邪険に扱うということもないが、陰キャを極めし者と陽キャを極めし者の常としてお互いに「あいつ何なの……?」とイラっとし合う仲であり、お陰で升によって貧乏くじを引かされた。

ちなみに、実は割と特殊な性癖をお持ち。
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