※この作品はR-18です。

燐香の陵辱 ~巨乳JCが神社で化け物に陵辱された上にその化け物が取り憑いたドSおじさまにマゾ調教されて男達の肉便器にされていく話~   作:酒巻門土

68 / 152
水族館にて:第1話【挿絵あり】

 

 

 

「…………ちゅ、中学生、1枚と、大人、1枚、ください……」

 

 水族館のチケット売り場の女性スタッフは、その絞り出すような弱々しい声で言った燐香を見て、あからさまに目を丸くした。

 

「大人1枚と………中学生、ですか?」

 

 スタッフに困惑した表情で聞き返され、燐香は恥ずかしくて顔を真っ赤にしながら頷く。

 彼女が困惑するのも無理はなかった。

 

 

 

 

 ………燐香が身に付けているのは、黒のミニドレスだけだった。

 それも、かなり露出が激しい服を着ていた。

 

 

 

 

 ドレスのプリーツ状をしたスカート部分は際どいマイクロミニ。

 むっちりとした柔らかそうな太ももの付け根があと少しで見えそうな危うい長さ。

 ヒールサンダルを裸足で履くその長く形の良い足は、陽光を浴びて眩しいほど白かった。

 

 背中はバックレスで一糸も纏っていない。

 肉の薄い背中と折れそうなほど括れたウエストが、背後からでも分かる大きすぎる乳房を強調していた。

 

 ホルターネックのVネックは臍が見えそうなほど襟ぐりが深い。それは最早、幅広の2枚の布がそれぞれの乳房の真ん中をなんとか隠しているにすぎない。

 大人でも滅多に見られない豊満な乳房のため、深く長い谷間も円やかな横乳も丸見えだ。 袖など無く、滑らかな脇腹や無毛の脇の下を完全に露出させている。

 

 ……そして極めつけに、深く広い襟ぐりを横断するように、細い一本の鎖が乳房の間を結んでいた。

 金色をしたその鎖は服の下のそれぞれ乳房の頂点から伸びている。そしてその乳房の先端はよく見れば、小さな突起が黒い生地を押し上げているのが分かる。

 

 外からはぎりぎり見えないが、その鎖は乳首を挟むニップルピアスから伸び、双つの乳首を鎖で繋いでいた。

 金色をしたニップルピアスはノンホールのため、強い力で乳首を挟み込んでいる。それが燐香の敏感な乳頭を常時刺激し、浅ましく勃起させていた。

 

 

 

 

 腕も足も背中も胸の谷間も脇も露出させる真っ白な肌と、ドレスの黒い生地のコントラストがどうしようもなく淫らだった。

 これに卑猥なアクセサリーを彼女の最もセックスアピールをする巨乳に付けているのだから、まず水族館に来るような格好ではない。キャバ嬢が店で男に媚びるような衣服だ。

 水族館の女性スタッフが困惑したのも当然だった。

 

「ちゅ、中学三年生、です……が、学生証も、あります……」

 

 燐香は今にも泣き出しそうな声で、男から渡れた1万円と学生手帳を出し、顔写真をスタッフに見せる。

 確かにそこには、大人びて整った顔立ちだが明らかに10代の少女が映っている。色白の顔を真っ赤にした燐香が言うと、スタッフだけでなくチケット売り場の周囲で小さなどよめきが湧いた。

 

「中学生…?」

「今、中学生って言った?」

「嘘だろ? マジで?」

 

 小声で囁かれる言葉の数々と好奇の眼差しに、燐香は消えてしまいたいほど恥ずかしかった。

 女性スタッフは燐香の顔と学生手帳を見比べ、

 

「は、はい、中学生ひとつと大人ひとつですね。少々お待ちください」

 

 と言って発券と釣り銭の準備を行い始める。

 その間にも、燐香に視線が集まり続けた。

 

「中学生の胸じゃないだろあれ…すっご…」

「足エロ…」

「なにあの服、大胆すぎ…」

 

 ひとりの客、カップル、友達同士、家族連れ等々、夏休みの日曜日には様々な種類の人間がチケットを買いに来ていた。

 そんな人々の視線に晒され、燐香は足下が崩れそうな感覚に陥る。

 

「………ゃ、ぁぁ…」

 

 ウェーブの掛かった豊かな量の茶髪を高い位置でポニーテールにし、白い背中同様に儚い項も丸出しだ。その日焼けを知らない白い背中と首に、視線が集中する。

 

「うわ、キスマークじゃんあれ……」

「多すぎ。背中にびっしりだし……普通隠すよね?」

「あれもしかして歯形…? 見せびらかしてんの?」

「変態じゃん……」

「子供も来るんだから少しは考えてよね……」

 

 ひそひそと囁かれる困惑と蔑みの言葉に、燐香は泣きそうになる。

 

『チケットを買ってきたまえ。ちゃんと中学生と言うんだぞ?』

 

 と男に燐香は命令されていた。水族館に来るにはあまりに破廉恥な格好も、

 

『服を何着だめにしたと思ってるのかね? これはだらしのない君へのお仕置きだ。その下品でふしだらで男好きの恥知らずなカラダを皆さんに見てもらえ』

 

 と嘲笑われた。

 

 いや、いや、ちがうの、いや……燐香は心の中で何度も首を振る。

 

 

 誰も見ないで欲しい。

 笑わないで欲しい。

 軽蔑しないで欲しい

 

 

 そう願っても、それが叶わないことは火を見るより明らかだった。

 周囲の奇異の視線の冷たさに、燐香は身を縮み込ませながら俯くしかなかった。

 

「お待たせしました。どうぞ」

「あ、ありがとう、ござい、ます……」

 

 女性スタッフに礼を言い、しかしそれ以上、彼女の顔を見ることが出来ない燐香は背中を向けて振り返ってしまう。

 身を捩っただけで、ゆっさゆっさ、と大きすぎる乳房が揺れてしまった。

 乳首同士を繋ぐチェーンがピンッと伸び、揺れ動く巨乳を抑え付けようとする。そのせいで乳首が引っ張られ、燐香に鋭い刺激を与えた。

 

「んぁっ!」

 

 抑えようとしても悩ましい声が漏れてしまい、顔をしかめる燐香。

 そして少女が振り返ると同時に、周りが小さく色めき立つ。

 

 ………白い背中を丸出しにした短いスカートの黒ドレスの少女が、豊満すぎる巨乳をぶるんっと揺らして振り向き、火照った顔を見せた。

 さらに胸の谷間には金色の細いチェーンが乳房の先端同士を繋ぎ、秘めるべき乳首がどこにあるのかを教えてしまっている。その部分がいやらしい突起を作っていることも。

 

「でっか……」

「胸ってあんな揺れるんだ…」

「あれ乳首たってない?」

「ていうか乳首にチェーンしてない?」

「うわ、やらしぃ…」

「ほんとに中学生?」

「中学生がしていい格好じゃないでしょ…」

 

「ぃゃぁ……」

 

 ひそひそとした、しかしはっきり聞こえてくる遠慮のない声に、燐香は怯え竦み上がった。

 目立ちたくない気性と裏腹に発育が良すぎるせいで視線を集めてしまうことに普段から悩んでいるというのに、この場では誰しもが燐香を見ていた。

 大きすぎる乳房も、露出させた背中も、短すぎるスカートから晒された足も。何もかも。

 それでいてさらに乳首ピアスから伸びるチェーンや、キスマークや歯形だらけの肌を見せつけるように曝け出している。

 燐香の羞恥心は爆発寸前だった。

 

 ……そうやって恥ずかしさに美貌を赤くし、弱々しく目線を泳がせる姿が、被虐的な色香を振り撒きより注目を浴びてしまうことに、燐香は気付いていない。

 

「――――……あっ」

 

 途切れ途切れの熱い息遣いを繰り返す燐香は、視線を向ける人々の向こうに、その人物を見付けた。

 

 陵辱者の男。"おじさま"と呼ばせている男。

 赤く灯る瞳を酷薄に細め、うっすらと燐香を嘲笑っている。

 燐香を人々の前に晒し、辱め、愉しんでいる貌。

 それから逃れたかった。

 家に帰りたいのに、燐香は命令通り、あの男のもとへ行かなくてはならない。

 

「ぁ……、や…んっ、んぁ、ぁ……」

 

 チケット売り場の全ての人間から見られながら、燐香はその男に向かって歩き出す。

 が、一歩を踏み出すだけで、燐香の口から甘い喘ぎが弾けてしまう。

 ………今にも隠すべき部分が見えてしまいそうなマイクロミニのスカートの下では、サイズの合っていないパールショーツがきつく秘所に食い込んでいる。

 冷たく硬いパールが淫核を擦り、ヴァギナへ食い込み、菊座を弄ぶ。その淫猥な刺激は歩くだけでピンク色の火花が頭で弾ける。

 

「ぁ、ん……ぁんっ、ん……ぁ、やぁ……」

 

 涙目になりながら、覚束ない足取りで歩き出す燐香を人々が遠巻きに見詰める。

 少女の小さく整った顔は火照り、悩ましい声を小さく漏らしている。

 ヒールサンダルに慣れていない危うい歩き方のせいで、たわわな巨乳が蠱惑的にたぷんたぷん重たげに揺れてしまう。ピアスに挟まれ勃起する乳首の先端が生地に擦れ、「ぁあ、ぁ、ぁあ……」と官能的な吐息を燐香は零す。口の中にどんどん唾液が溜まってしまう。

 歩いているだけで卑猥な姿を見せ付ける燐香に、視線が痛いほど刺さっていく。

 

「エロい声出してない…?」

「どう見てもノーブラじゃん…」

「いやらしい……」

「中学生でしょ? 最近の子は何考えてんのかしら」

「親の顔が見てみたいわ」

 

 いや、いや、と燐香は心の中で泣きじゃくる。

 自分の望まない痴態のせいで、友達や家族まで蔑まされているように感じ、燐香は胸が痛いほど悲しくなった。

 これは脅迫されているだけで、自分が望んでしていることではないと言いたかった。

 だがそれは叶わず、周囲からの白い目に黙って堪えるしかない。

 喉の奥がつんと熱くなり、涙が零れ落ちそうになる。

 

「ん、くぅ……んっ、ん、んぁ、ぁぁあ……ぁっ」

 

 そんな燐香の悲しみを、乳首のチェーン付きピアスとパールショーツが厭らしい刺激で塗り潰す。

 妖しく痺れる腰はくねくね踊り、甘い声で身を震わせるだけで巨乳がゆっさゆっさと跳ね乳首を引っ張り擦る。

 はぁあぁん……と甘く悩ましい掠れる声が燐香の可憐な唇から漏れる。

 ただ歩いているだけで中学生とは思えない凄艶さを撒き散らす少女を、人々は凝視し続ける。その視線が燐香をより悶えさせる。まるでニップルピアスやパールショーツが見透かされ、淫乱な娘と思われているかのよう。

 

「ゃぁ……ぁ、ぁあぁ…」

 

 否。

 淫乱と思われているのは、確かだった。

 彼らの瞳がそう告げていた。

 

 好奇と下卑と軽蔑の眼。

 

「ぃゃぁ……ぁ、ぁ、ぁあ……」

 

 ぽろりと涙を流し、燐香は息も絶え絶えに男のもとへ辿り着く。

 スタッフや客たちが警備員や警察を呼び、燐香を猥褻罪で捕まえようと考えることは不思議となかった。ただただ好奇と軽蔑の眼差しを、大胆に露出した少女へ向けるだけだった。

 

「チケットひとつ買うのにどれだけ時間掛かってるのかね? 本当にグズな小娘だ。育ったのはそのふしだらな胸だけかい? ええ?」

「す、すみま、せん……」

 

 鼻を鳴らして罵る男に、燐香は俯きながら小声で謝る。

 今の燐香は隷属しなければならず、男は支配者だった。否定することも言い返すこと許されていない。

 

「ふん、まあいい。ほら、学生証と釣り銭を返しなさい。お楽しみはこれからだ」

 

 男が燐香からチケットと学生証を受け取りながら、薄く嗤う。

 その冷たい表情と赤い瞳に、燐香は背筋を凍らせた。

 

 ……膣奥から熱い淫蜜を垂らしながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 水族館に入場するために昇る階段とエスカレーターは、かなり急だった。

 

「……」

 

 エスカレーターに乗る燐香の前には男がいるが、背後は誰がいるのか分からない。

 振り向いてしまいたい気持ちと、後ろの人間と目を合わせたくなく恐怖で燐香は硬直していた。

 黒ドレスのスカートは非常に短い。これほど短いスカートを燐香は着たことがなかった。

 クラスの派手なグループの少女達も短いスカートを好んでいたが、今の燐香はそれよりも短かった。

 

「……」

 

 はぁ、はぁ、と立っているだけで息が切れる。

 僅かに身じろぎするだけで乳首とクリトリス、ヴァギナとアナルが刺激され、甘い喘ぎを漏らしそうになる。

 ここで手を口に当てれば余計に目立ってしまうため、燐香はただ頼りなく立っているしかない。スカートの後ろを手で隠すことは男から禁じられている。

 その男をふと見上げると、陵辱者はニヤニヤと嘲りながらエスカレーターの端に寄って燐香を見下ろしている。身体の向きを横にしているので、彼よりも前が燐香にはよく見えた。

 

「……っ」

 

 燐香は息を呑む。

 

 男よりも前の位置、燐香から見て斜め前の段に立つ大学生くらいの青年が、燐香を見下ろしていた。

 彼の横には恋人と思しき女性もいたが、難しい顔をして携帯電話を弄っており、青年が後ろを向いてドレス姿の少女を好色の目で見ていることに気付かない。

 

「ゃ……」

 

 燐香は身を捩り、胸元を隠そうとする。

 が、

 

「動くな」

 

 目の前の男が、燐香にしか聞こえない声で命令する。

 その声を聞いただけで、燐香はびくっと硬直した。ヘビに睨まれたカエルのように。

 

「そのまま見せ付けるんだ、そのはしたないウシ乳をな」

 

 凍り付く燐香をいたぶり蔑みながら、男は嗤う。

 ぁ、ぁ、とこわれたように呻く燐香は、男の向こう、自分を見下ろす青年を怯えた表情で見る。

 青年は口元を緩め、美しい少女の眩しく白い胸元を隠すことなく注視していた。

 大きくそれでいて形の良い、嫌らしいほど柔らかそうな丸みを帯びた横乳と谷間。

 ニタニタと相好を崩す青年の目が、燐香と合う。

 青年は薄く嘲笑した。

 

 ……変態の痴女がいやがる

 

 その瞳はそう言っていた。

 

「―――……っ」

 

 ぶるり、と燐香は震える。

 それだけで規格外の巨乳がたゆっぶるっと淫らに揺れ、乳首が擦れパールショーツが食い込む。

 

「んぁっ……ん、んんっ」

 

 官能的に悩ましい声が漏れ、燐香は顔を赤くして悶える。

 その年齢を裏切る色気の貌が、見下ろしてくる青年の表情をさらに崩させた。彼の口は下卑た形に嗤い、遠慮のない侮蔑の眼差しが燐香に刺さる。

 ふるふる揺れる胸乳だけでなく、剥き出しにした肉感的な白い足も、臍近くまで晒した薄い腹部、そして頼りないマイクロミニのスカートで隠した股間を、青年は無遠慮にじろじろと視姦する。

 

 

 ……男に見られたくて、そんな格好してんだろ? マゾガキが。

 

 ……乳首にナニ付けてんだ? そんなん付けて外歩いて気持ち良くなってんのか?

 

 ……まんことケツ穴にすけべなもん付けてんだろ? エロい声でバレバレなんだよこのド変態女。

 

 

 幻聴が燐香の頭を軋ませ蝕む。

 その声と口調は昨夜の公園で燐香を輪姦した男達の粗野で下品なそれだった。実際には青年は一言も発していない。

 だが燐香は青年に見られ、嘲りの眼差しを受け、嗤われ、かたかたと肩を震わせ竦む。

 乳首はピアスとチェーンで摘まれ引っ張られ、クリトリスがパールに擦られ、や、は、ぁあ…と甘く啼いてしまう燐香。

 

 空気に晒されたむっちりとした内股に、つぅ、と粘つくものが垂れた。

 

「ぁ……ぁあっ」

 

 パールを食い込ませる女陰から浅ましく愛液を溢れさせる燐香が、惨めさに涙を浮かべる。

 美しく整った顔が羞恥心赤く染まり、絶えることのない性的刺激で火照りきり弱々しく悶えるいやらしさを、青年が愉快げに口元を崩してにやにや見下ろす。

 

 

 ……へこへこ腰ふりたくってしょうがないんだろ?

 

 ……おちんぽ下さいって顔に書いてあるぜ。スケベなメス汁だらだら流しておちんぽおちんぽ喚きたいんだろこのド淫乱。

 

 ……おまんこしてって言ってみろ。じゅぶじゅぶまんこにおちんぽぶち込まれることし考えてない変態ビッチに誰でもいいからおまんこしてってみんなに言いふらせ、このヤリマン。

 

 

 厭らしい幻聴と視線を受け、燐香はさらに悶えてしまう。

 燐香達を乗せたエレベーターが最上部に到着するまで、中学三年生の少女は視線で犯され続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、じゃあ君だけまた下に降りたまえ」

 

 エレベーターを降りるとすぐ、男は燐香に言った。

 

「……え?」

 

 淫らな熱で息を切らせる燐香は、困惑して男の顔を見る。

 エレベーター乗降口から少し外れたところに立つ2人をよそに、他の客は水族館入り口へ列を作って歩いて行く。

 その中には、燐香を視姦し続けた青年もいた。恋人の女性と和気藹々と優しそうに喋っており、燐香に好色の表情と厭らしい眼差しを向けていたとは思えない振る舞いだった。

 恋人の女性と自分への眼差しの差に、燐香の胸の裏が冷たく痛む。

 

「そこの下に降りるエレベーターに乗って、また上がってくるんだ。ただし上がってくるときはエレベーターは使うな。隣の階段を使え。若い子ならどうということもない距離だろう?」

「……っ」

 

 燐香は男の命令に息を呑む。

 今昇ってきたエレベーターは上り下りが並んで設置されている。そのため下へ降りるエレベーターに乗ると、昇りのエレベーターに乗る人々とすれ違いながら降りることになる。

 しかも併設された通常の階段は、昇りのエレベーターの隣だった。

 

「……も、もう、許して、ください……」

 

 男の命令が何を意味するのか理解し、燐香は怯えて震える。

 

「いやなの……見られるのいや……笑われるのいや…、い、淫乱って思われるの、いやぁ……」

 

 ぐずつき、すすり泣き、燐香は大粒の涙をぽろぽろ零す。

 熱く滲む視界で、入場しようとする人々が燐香達を見ているのが分かった。恥ずかしさと惨めさで頭の中が灼けそうだった。

 だが、

 

「燐香くんが淫乱なのは、事実だろう?」

 

 男は薄く嗤い、背の高い位置から燐香を見下し嘲った。

 

「おまんこからマン汁をだらだら流して、いやらしく乳首を勃起させて、見られただけであんあん善がり狂っていただろう? こっちが恥ずかしくなってくるよ全く」

 

 青年に視姦されていた時の様子を悪意まみれに言い放つ男に、燐香はかぁっと恥ずかしくなる。俯く燐香の耳元に、男が顔を寄せ、

 

「淫乱燐香は、そのスケベすぎるカラダを見られるのが大好きな変態中学生だろう?」

 

 嘲笑う。

 

「いや、いゃ……、ちがう、ちがうの……」

 

 ぽた、ぽた、と俯いた顔から涙が垂れる。大きすぎる胸のせいで地面には届かず、露出した巨乳の長く深い谷間へ落ち、紅いキスマークを塗らしてしまう。その光景がひどく淫靡で、燐香は自分の躰の厭らしさにまた泣いた。

 

「ほら、これを付けたまえ」

 

 男は涙する燐香を一顧だにせず、懐からイヤホンをひとつ取り出す。

 コードのない片耳用のイヤホンで、短く細長い突起が付いている。

 

「ワイヤレスのイヤホンマイクだ。私はここで待っているが、君が逃げないよう付けておくんだ」

 

 そう言って、男は燐香の片耳にそのイヤホンマイクを装着させる。

 どうすればいいのか分からず、されるがままの燐香を男が嗤い、

 

「もっとも、逃げれば君の今までの変態行為を世界中に晒すことになるが。それがお望みならこれを外して逃げるといい」

「ゃ、ぁぁ……」

 

 形の良い耳にイヤホンを付けられ、男の吐息が掛かる。

 昨日から男に耳を何度も舐められ囓られしゃぶられ、湿った息と低い声に嬲られた記憶が燐香の背骨を淫らに痺れさせる。

 

「ほら、行ってきなさい」

 

 男が猫撫で声―――獲物をいたぶる肉食獣の獰猛さを含んでいた―――で命令する。

 男の肉声と、マイクからの声が奇妙に重なる。

 燐香は絶望しながら、男に背を向け、先ほど自分が降りたエレベーターの乗り場へ危なげな足取りで歩き出した。

 

 

 

 

 

 

「うわ、すっご……」

 

 エスカレーターですれ違う人々から、奇異の声が呟かれる。

 

「……」

 

 昇りのエスカレーターは開場時間になったばかりの午前中ということもあって人の列が絶えなかった。

 それに対して降りのエスカレーターは燐香以外だれもいない。

 そのためエレベーターで昇る人々の視線は全て、上から逆行する、大きすぎる胸と肉感的な足を大胆に露出させる黒いドレスの少女に集まった。

 

「ぁ、ぁあ……」

 

 燐香は自分に向けられる視線の数々に卒倒しそうだった。

 昨日の公園で燐香を犯したような、品のない人間達は見当たらない。

 子供を連れた家族連れやカップル、もしくは水族館が好きなひとりの客ばかりだった。

 そんな彼らの視線を集めてしまう姿を、燐香はしていた。

 

 短すぎるスカートはあと少しで中身が見えてしまいそうな危うさで。

 大きすぎる胸は滅多にない豊満さと露出で。

 真っ白なデコルテときれいで丸い華奢な肩はその色香で。

 ポニーテールにしてはっきり見せた細い首に乗る小さな顔はその整った美貌で。

 燐香のあらゆる部分が人々の目を奪ってしまう。

 

 何より、燐香の恥ずかしそうに悶えて身をもじもじとさせる姿が、見てはいけないものを見てしまったような背徳感を人々に与え、目を離させなかった。

 

「今の子見た?」

「すごい格好だったねえ」

「顔すごい綺麗なのに、あんな胸出すことある?」

「スカート短すぎでしょ……パンツ見えちゃうじゃんあんなの」

「ママよりおっぱいおっきかった!」

「人前でそんなこと言うんじゃありません……おっきかったけど」

 

 燐香に目を丸くした彼らは、すれ違った後、口々に燐香について囁き合う。

 その視線は好色であり、軽蔑であり、興奮であり、様々だった。

 だが燐香を見ない人間はいなかった。

 粘つくような視線が、実際に肌を撫でられているような錯覚を燐香に齎す。

 

「ぁ……ゃ、…あぁ、ぁ……はぁっ」

 

 彼らと視線を合わせたくなかった。

 俯く燐香の視界には、はしたないほど豊かで白い、しかし赤い吸い痕や噛み痕が夥しく刻まれた巨乳があった。

 いやらしい……燐香はそう思った。

 周りの子どころか大人よりも大きい胸。

 異性が触りたくなる白さと柔らかさがあることを、今の燐香は知っている。

 

 胸を揉まれ、潰され、噛まれると、どれほど気持ちいいかも。

 

「ゃぁ……」

 

 鼓動が強く脈打つ。

 ピアスとチェーンに苛まれる乳首が切なく痼り、ふゆんふゆん揺れる豊満な乳房がその貪婪な先端を服の裏や淫具で刺激する。

 ピンッと恥ずかしいほど勃起した乳首が、黒いドレスの頼りない生地を突き上げているのが燐香にも見えた。

 

「ぁあぁ…、ぁ、ぁ…」

 

 その途端、燐香は乳首を自分で吸った時のことを思い出してしまった。

 

 ……コリコリに硬くなった乳首を、乱暴なまでにしゃぶり、吸い付き、母乳を啜ったときの、頭の中が真っ白になるほどの気持ち良さ。

 音を立てながら乳首を吸い、乳房を跡が残るほど強く指を食い込ませて掴み捏ねる快感。

 いやらしいほど重く柔らかく気持ちの良いことを、燐香は思い出してしまった。

 

「ぁ、んっ、ぁ、ぁっ、ゃ……ぁ、ぁあんっ」

 

 もじもじと身を震わせる燐香。

 重く柔らかく、それでいて若々しい弾力に富んだ乳房は、僅かな揺れでも露骨にたぷたぷ揺れてしまう。

 巨乳が揺れ、乳首が引っ張られ、先端が擦れる。甘い気持ち良さで「んっ、んっ、んんっ」と鼻に掛かった喘ぎが漏れる。

 

 今すぐ痼りきって疼く乳首を摘まみたい衝動に駆られ、燐香は自分が怖くなった。

 

 エスカレーターですれ違う人々全員から見られながら乳首を自分で慰めることなど出来ない。そんなことを考える自分に、燐香は恐怖した。

 

 

 

 そうこうしているうちに、燐香はエレベーターの一番下で降りた。

 夏の暑さだけでない脂汗が白い背中と項に湧き、ただでさえ色っぽい後ろ姿をより艶めかしく見せていた。

 豊満な乳房もしっとりと汗ばみ、薄い生地がより張り付き、その先端に硬い突起を浮かべているのは誰の目にも明らかだった。

 

「はぁ…はぅ…ん、んぁあ……」

 

 運動をしたわけでもないのに息を切らせる燐香を、まだ途切れることのない人々が見詰めていた。

 

『下には着いたかね?』

 

 不意に、耳に付けたイヤホンからあの男の声が発せられた。

 びくっ、と身体を震わせ、その拍子に乳首とクリトリスがそれぞれの淫具で苛まれ、「んぁあっ!」と上擦った喘ぎ声が零れる。

 

『節操なく発情してないで聞かれたことに答えたまえ。露出狂でおちんぽ大好きなオナニー三昧の変態中学生は、栄養が全部巨乳に行って頭の中はスカスカなのかね? あぁん?』

 

 男が大仰に抑揚を付けて嘲弄する。イヤホン越しだとさらに言葉に込められた悪意が分かり、燐香は怯え竦んで身を強張らせる。

 

「し、下に、着きました……」

『よろしい。ではさっきも言ったように、階段を使って登ってきたまえ』

 

 男の嗤いが声から伝わる。

 耳元で囁かれる声音に、燐香は肌が粟立った。あの男に耳朶を嬲られる感触が蘇り、ぞわぞわと首元が妖しく疼く。

 男に耳元で罵られながら耳を噛まれ、恥ずかしいほど甘い声を出して絶頂したことを、燐香は思い出してしまう。

 

「………」

 

 燐香はその破廉恥な記憶を振り払うように、エスカレーターの隣に設けられた階段へ足を踏み出す。

 階段はそれなりに急で、決して小さくない動きで足を上げるしかなかった。

 パールショーツのみ身に付けた股間が空気に触れ、恥知らずな格好が見られてしまわないか、燐香は気が気でなかった。

 なぜなら階段を上る燐香を、昇りのエスカレーターに立つ人々が食い入るように見ていたからだ。

 

「あの子すっご。あんな格好よくできるわね」

「おっぱいでかすぎ。ぶるんぶるん揺れすぎでしょあれ」

「いくらなんでもスカート短すぎ」

「足がえっちすぎる…」

「いやらしい」

「たぷんたぷんしすぎ。シリコンじゃないねあれ」

「子供もいるのに、少しは考えてよね」

「おっぱい! おっぱいおっぱい!」

「こら、恥ずかしいこと言うんじゃありません」

 

「………ぃゃ……ゃ、ぁ、ぁぁ……」

 

 まるで動物園で珍獣を見るかのように、人々は燐香をエスカレーターから覗いては口々に好きなことを言う。指をさす子供までいる始末だ。

 羞恥で目の前が真っ暗になるが、歩みを止めることは出来ない。

 ふらふらした足取りだがもし姿勢を崩せば、短すぎるスカートの下に卑猥なパールショーツを着けていることが大勢に露見してしまう。ただでさえ恥ずかしくて消えてしまいたいというのに、そんなものを履いていると知られれば、もう燐香は生きていかなかった。

 

 履き慣れないヒールサンダルになんとか力を入れ、一段一段、ゆっくりと昇る。

 そのたびに、

 

 

  ぶるんっ、たぷんっ、ゆっさゆっさ、ふるんふるんっ

 

 

「んぁっ……ぁ、んっ、んぁっ……んはぁン……」

 

 頼りない薄い布でなんとか隠されただけの大きすぎる巨乳が厭らしく跳ね踊る。

 むちむちの白い太ももを晒して階段を少女が昇ると、その反動でまれに見るたわわな美巨乳が淫らに弾んではぶるんぶるん波打ち続ける。

 足を上げるたびにパールショーツが食い込み、胸を揺らすたびにニップルピアスが乳首を摘まみながら引っ張る。

 不自然に身体をくねらせる少女と、チェーンで結ばれたせいで不規則に歪みながら弾む巨乳。

 

 そんな淫靡なショーを、少女は大勢の前で行い続けなければならない。

 

 堂々としていればまだ厭らしさよりも格好良さを印象付けられたかも知れないが、整った美貌を恥ずかしそうに真っ赤にして悶えさせ、同時に堪らないように蕩けさせる燐香の表情は、男の欲望を形にした方な肉体に負けないほど淫りがましかった。

 

『――――お客さんに君のスケベなおっぱいを見てもらっているかな?』

 

 イヤホンから男の揶揄する声がした。

 いやぁ、と声に出せない声で燐香は苦悶する。階段を見上げても男の姿は見えない。見えていない場所でもまるですぐそこにいるかのような口ぶりに、燐香は怯える。

 

『見られたがりの変態燐香は、たくさんの人にはしたない爆乳を見られておまんこをびしょびしょにしているのだろう? 良かったねえ、君のふしだらな姿をいっぱい見られて嬉しいかね?』

 

 イヤホンの向こうで、男が嗤う。

 

『トイレで乳首をいじめてほしいとおねだりしたことを、お客さん達に言うといい。中学生のくせに搾れば母乳が出るホルスタイン娘だと教えてやれ。夜の公園で裸でアナルセックスしてけつまんこけつまんこ喚きながら失神するほどイった変態だとな』

 

 男の悪意は留まるところを知らなかった。

 燐香を傷付ける言葉が、イヤホンから止めどなく流れ続ける。

 

『おちんぽを美味そうに咥えて中出しされて絶頂するいやらしいおまんこも、パイズリするだけで涎を垂らしてイってしまう爆乳も、サルみたいに赤くなるまで叩かれるのが大好きなデカ尻も、指を少し入れられただけで嬉ションしてしまうアナルも、隠さないでみんなに見てもらうといい。露出狂め』

 

「ちがう、の……ちがう…ちがう、から……」

 

 ふるふると片時も落ち着かず揺れ続ける巨乳に人々の視線が刺さるのを感じながら、燐香は見えない相手に首を振る。

 望んでいない。

 自分はいやらしいことを望んでいないし、ふしだらな娘になりたくない。

 どこにでもいる普通の中学生だと、燐香は心の中で訴える。

 が、

 

 

 

『――――――――ぁあああああああああんんんッッッ!!!!!』

 

 

 

「……!」

 

 イヤホンから突如として響いた浅ましい嬌声に、燐香は階段を上る足を止めた。

 少女が顔を引きつらせて動きを止めても、明瞭で淫猥な声はイヤホンから流れ続ける。

 

 

『ぁっあっぁあっあっあっ!! いいっ! いいですっ!! ……おまんこッ! おまんこきもちいいッ!! おまんこのおくごんごんされるのだいすきっ!』

 

 

 粘ついた、匂いさえ感じ取れそうな性感溢れる肉の声。

 

 

『………ぁああんっ! おまんこすきっ! おまんこだいすきっ! いっぱいおまんこされるのだいすきぃっ!!』

 

 

 それが紛れもない自分の声であることを、燐香は認めざるを得なかった。絶望しながら。

 

 

『おまんこっ! おまんこっ! おまんこっ! んぁあああああッッ!!!』

 

 

「―――……」

 

 いつ録音された声なのか、燐香には分からない。

 ホテルか、路地裏か、コンビニか、公園か……もしくはその全てかもしれない。

 昨日一日で数え切れないほど荒淫を繰り返し、その先々で卑猥な言葉を使って狂ったようによがり散らした。

 その淫猥な言葉も絶頂も決して燐香は望んでいない。

 

 だというのに。

 耳から流れ続けるその喘ぎは、肉悦に咽ぶ妖婦のそれだった。

 

『足を止めるなよ淫乱。露出狂らしく見られて悦びながら歩き続けろ』

 

 自分の声の淫らさに動けなくなっている燐香を、見透かしたように男が嗤う。

 あの赤い瞳が脳裏に浮かぶ。

 燐香は油の切れたゼンマイ人形のようにぎくしゃくとした動きで階段を上る。

 

 

 

 

『あぁあんんっ! ひろげちゃだめっ! おまんこひろげちゃだめっ! おっきいおちんぽでおまんこひろがっちゃうッ! えっちなおつゆいっぱいでちゃうッ!! ぁああああんんっ!!』

 

 

「あの子の足、なんか濡れてない?」

「嘘でしょ、ほんとに変態じゃん」

「まだ若いのに露出狂なんて最低」

 

 

 

『はぁああんっ! イくっ! またイっちゃうッ! けつまんこほじほじされてイくっ! けつまんこゆびちんぽでイくッ! けつまんこきもちよくってへんたいりんかイっちゃうのっ! ぁあああああんっっ!!!』

 

 

「お尻大きいからスカートやばいことになってんじゃん」

「太ももエロすぎ。あんな体してるからあんな服着て露出したくなるんでしょうね」

「お尻あんなにふりふりして……いやらしい。娘があんなことしてたら勘当ものだわ」

 

 

 

『おっぱい! おっぱいぶって! むだにおっきなどすけべへんたいばくにゅうをいたくしてッ! いんらんりんかいたいのだいすき! おっぱいいじめられるのだいすき! でかぱいいじめられるとイっちゃうのっ! ぁあああんっ!!』

 

 

「なに食べたらあんな大きい胸になるわけ?」

「先っぽ見えそ」

「あの鎖どこに付けてるわけ? え? 乳首? うわぁ……」

 

 

 

『……おちんぽ…おちんぽ、ほしいです、……おちんぽください、おちんぽで、いんらんりんかの、すこしもがまんできないおなにーだいすきやりまんくそびっちまんこ、たっくさんぐちゃぐちゃにしてください……』

 

 

「彼氏に言われてやってんのかな、あの格好」

「ドSじゃん彼氏。でもあの子もマゾっぽいよね。見てよあのキスマーク。普通隠すでしょ?」

「あんなどすけべな体じゃ、セックスもすごいんだろうなあ」

 

 

 

『んんぁあああアアアッッ! おちんぽすごいッ!!おちんぽになかだしされてイくッ! おちんぽきもちいいッ! せええきすきッ! あっついどろどろざあめんだして! すけべなことだいすきないんばいめすぶたちゅうがくせいのいんらんおまんこにせえしいっぱいかけてッッ!! あああああああああああああん!!!』

 

 

「逆に男日照りで欲求不満であんな格好してるとか?」

「セックス大好きって感じの体してんもんね」

「子供の教育に悪い」

「ああいう人になっちゃいけませんよ」

 

 

 

『イくイくイくイくイくイくッッ!! イくうううううううううううううううっっっ!!!!』

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

「………ぁ、ぁ……ゃ…は、ぁ…あ、ぁあ………っ」

 

 

 イヤホンからの嬌声と客達からの罵声が、中学三年生の少女の鼓膜と脳髄を蝕む。

 

 ぽた、ぽた、と階段に落ちる雫は汗だけではなかった。

 足の間からパールショーツをすり抜け滴る粘着性の淫液が、ピアスでいじめられる乳首とパールに苛まれるヴァギナやアナルの快楽責めに加わる。

 眩しいほど真っ白でかつむっちりと肉の詰まった太ももが得るその感触は、燐香が淫らに達した時に繰り返し覚えたそれだった。

 

「ぁ……や、ぁ、ぁ、あ……はぁあ…あ……あ、あ、あ……」

 

 燐香は愛液を垂らしながら、乳首を摘ままれた。

 クリトリスを弄られ陰裂を掻かれ菊門を穿り返された。

 今のように。

 

 ピアスやパールが、男達の指や歯のように思えてくる。

 彼らにいじめられ、罵られ、淫らな言葉を吐きながら燐香は絶頂した。

 

 今のように。

 

「あ、あ、ぁ、あ、あ、あ、あ、あ、あ――――――ッッッ!!!!!」

 

 最後の階段を登ったのと同時に。

 

 燐香は空を仰ぎ、

 

 男達でない、水族館を楽しみに来た普通の人々の前で、

 

 

 ………視界を白く灼かれながら、絶頂した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全くいやらしい娘だねえ」

 

 

 気付けば燐香は、あの男の目の前に立っていた。

 

 

「………ぁ」

 

 朦朧とする意識と視界が男を認識するのと同時に、燐香の華奢な身体を男が強引に抱きすくめ、流れるような動きで燐香の唇を奪った。

 

「――――っ!」

 

 燐香は驚きに目を瞠る。

 男の瞳が細まり、獲物を嬲る色に染まる。

 

 男の舌が燐香の口の中へ入り、くちゅ、くちゅ、と粘つく音を立てながら少女の初々しい舌や頬肉、歯茎を舐る。

 ん、ん、と甘い声が舐められるたびに出てしまう燐香。自分のその声が甘く恥ずかしく、もじもじと悶え疼く。その切なさが、自ら舌を男のそれと絡ませ、唇を押し付け、唾液を嚥下してしまう。

 めちゃくちゃにされた身体と心が妖しい快さに満たされようとした。

 

 が、

 

 

「ねえママ、あの人たちチューしてる!」

「しっ! 見ちゃいけません!」

 

 

「っ!」

 

 子供のはしゃぐ声と母親の叱責で、燐香は我に返った。

 びぐんっ、と身を男から離し、男もそれ以上燐香を抱き留めなかった。

 

「キスがそんなに気持ち良かったかね? ここがどこかも忘れるくらい?」

 

 にやっと男が嘲笑する。

 違う、と言いたかった燐香だが、太ももの内側がいやらしく濡れ、じんじんと乳首が痺れ巨乳を張り詰める甘い疼きに何も言えなくなる。

 周囲からなお奇異の目で見られ、弱々しく身を屈める燐香を男が嗤い見下す。

 

 

「さて、では水族館のデートと洒落込もうか」

 

 

 赤い瞳が、獲物をいたぶる愉悦に弾んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 


























お読み頂きありがとうございます。


……長い! チケット買って階段登るだけで1万3000文字も使うとはどういう料簡か!

ただでさえ新年度での環境変化と体調不良で自転車操業が怪しいというのに。スケジュールでは水族館編が終わっているはずなのに。なぜ……

書きすぎるからです。はい。たいへん申し訳ありません…

次もなんとか更新できるよう善処致します。気長にお付き合い下されば幸いです。





もしお気に召しましたら、ブックマーク・評価・感想・ここ好き等を頂ければ幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。