私が助け出されて間もなく……看護にあたっていた男性職員が性欲に身を任せ私を抱いたらしい。
気絶していた私を狂ったように抱いたという……妊娠しているにも関わらず……
うわ言のように孕ませると呟きながら自身が気絶するに至るまで抱き続けた。
それはオイゲンの身にも起きていて……私達二人にまた妙な呪いがかかっていると推測された。
妖術の詳細な調査が行われ……私は更に呪いをかけられているのが発覚した。変則的な解呪に至った子宝の呪いも再びかけられていた。
……追加でかけられてしまった呪いは私をジリジリと焦がしている。
「大変よね、指揮官……二人揃って精液の補給なしに生きていけなくなるなんて」
「オイゲン……それは正確には」
「実質そうでしょ?発情して正気を失うくらいなんだもの」
一定時間とどまれば男衆を誘惑して種付けモンスターに変えるフェロモン。
そして自身はといえば……何かしらの精液を接種しなければ発情して男を押し倒しにかかる淫乱になってしまった。
その結果私達と看護に当たって正気を失った男性職員はといえば……隔離処理をされた。
性欲を持て余した男性職員に気軽に使ってもらえるのも……まぁ良いかもしれないが。
ともかくとして……もう私達は普通に生きていくことが困難になっていた。
「そろそろじゃない、指揮官」
「ん?」
「出産、かなり大きくなってるじゃない」
「あぁ……まだそれらしい兆候はないのだがな」
つい数週間前まで男だったとは信じがたい気分だ。
こんなにも重い胸と腹を抱えて平然としていられるものだ。
妖魔の子供はものの数時間で生まれて成体になっていたが……
はてさて、人間同士で出来た子供は元の生育期間が長いためか結構掛かるものだ。
「ちょっといい?」
「ん、好きにしていい」
オイゲンは普段の雰囲気からはあまり知られていないがかなりの世話好きで子供なんかが好きなお姉さんだ。
まぁイリーガルな事が重なってはいるが……身近に赤ん坊を宿した人間が居たとなれば……こうなるか。
KAN-SENが生まれるプロセスとは全く違う……お腹に命が宿るというのを耳で感じている。
「ぅごふ……元気に蹴る……」
ズドンとなかなかに良い蹴りを内蔵に喰らってしまうのも慣れてしまったものだ。
私はもう臨月といった様相だが……オイゲンの方はすこしぽっこりしてる程度か
呪いの仕業とは言え望まぬ相手との子供を宿して産む他無いとなったら……なかなかにキツイと思う。
純然たる女ではない私であってもショックは大きいというのに……
いや、ショックの度合いは私もオイゲンも同じか?麻痺してるのかもしれない……
「悪阻はどうか?」
「平気よ、この子供が指揮官との子供だったらなぁ……とは思うけど」
「……それは私も言えるが?」
「あら、ナニを生やして指揮官をブチ犯せって?冗談キツイわ」
お互いに思う所があるし叶わぬ事を夢想して……同時にため息を吐く。
この隔離もいつ終わりが見えることか……否、終わり等来るのであろうか?
あちらこちらで私達に再びかけられた呪いについて調べては居るものの……めぼしい成果は上げられていない。
さらに言えば妖魔の勢いが増してきつつあり特に特定地域では急に精強な妖魔が出没するようになったとの報告がある。
これは看過出来ないことだが……それに対応できる人材も少ない。
火力だけは一端だった私も今は妖魔の養分になる他無い女とされた……
赤城、翔鶴、大鳳も結局は同じような部分があり……今の情勢では迂闊に出せない。
となると綾波の小さな肩に重圧がかかってしまう……どうにかならないかと悩む。
他所より担い手を招いてはオイゲンと同じ末路を辿る。
「高雄、お前が居たら少しは違ったのかもしれないな……」
「……指揮官?」
「……無いものねだりをするのはまだ早いな」
「そうよ、それに私……まだアイツら殺すの諦めてないから」
現状唯一のルームメイトとなっているオイゲンに窘められる……
脳裏に過ったのは重厚な装甲と高威力の砲、そして瞬間火力に富んだ重巡洋艦高雄の存在。
艦隊発足黎明期には前線の担い手として活躍した古強者……
刀を常に戦場に持ち出して近接戦も……するのかもしれない。
そんな子だが……こちらの世界に来ていたらともしものことを考えてしまう。
「ん?これは……通達か」
「私が取ってくるわ」
ほぼ外部との接触を絶たれている私達の部屋、補給等をねじ込む穴から書面が投下された。
身重な私に代わりオイゲンが拾い……そして読んでいく。
……あまり良い内容では無い様子だ。オイゲンの顔が思い切り苦い顔になっている。
「聞いて、フォーミダブルがこっちで発見されたみたい」
「……オイゲンの顔を見るに悪い知らせのようだが?」
「えぇ……苗床として完成した状態で発見されたの、ここのルームメイトになるみたいよ」
なんと……フォーミダブル、こやつも来ていたか。
そして私よりも運が悪い……発見されるのが遅れたのか……それとも……
……どうして私達はこちらに来たのか。
そして……どうして、妖魔の母胎として……もしや妖魔を滅するのではなく……?
いかん考えだ……ともかく、フォーミダブルを迎え入れ……ケアにあたろう。
フォーミダブルの件とはまた別で通達があった……私達の精液補充の件だ。
私もオイゲンもフォーミダブルも……精液を接種しなければ暴走する危険がある。
其のために新鮮な精液を経口摂取か粘液接種しなければならない……
早い話が抱かれてようやく正気を保てるというもの……もっぱら抱かれれば全員堕ちるだけの敏感ボディだが……
したがって幾つか懸案が出された……供物として男性を数人見繕い……私達に宛てがう。
まぁ人命を割りと軽視した案が多数出されていた……どれもこれも案件が案件なだけに性癖の蠱毒となっていた。
して……精液供給に関しては……不特定多数から公募してもよろしくない。
そこで一部の男性職員を厳選してローテーションを組み性欲処理代わりに私達を使うという案だ。
他には無害化されている妖魔を放り込んで……というのだがそれは却下だ。
「妖魔は……な?」
「えぇ……」
そもそも妖魔にそうさせられたというのに妖魔でイキながらえようとは思わん……
一応件の男性職員は接触をなるべく避けるべく……マスクをしてアクリル板越しにナニと接触するようになる。
まぁこれも実験染みているから……ぉ?
「誰ぞ……あぁ、そちらは」
「私達をブチ犯したっていう……体調は?」
「……その件では申し訳ないです、こちらは後遺症も少なく……」
早速実験というわけか……私達としては写真上での面識がある程度……
向こう側は魅力的過ぎて襲った相手……そう、私達を看護している最中に襲ったスタッフだ。
フェロモンに対する対策を講じて……それが実際に効くかどうかのテストだろうな。
ふむ、こうしてみると好青年……別段怒っているわけではないしすんなりと許せる。
オイゲンも同じ考えみたい……か?
「ま、それは水に流してあげるわ……それで?」
「あぁ……その、貴女方お二人のフェロモンに対する防護策を講じてきたんです、それで」
「やはり実験か……隔離処理されていたと聞き及んでいるが?」
「えぇそれは……しばらく信濃さんやオイゲンさんの肢体が脳裏から離れなくて……かなり、暴力的な言動を」
「なるほど……」
……まて、これもしや妖魔がどこぞで発生しては居ないか?
妙にスッキリしていると思うがこの男が抱いていた膨大な性欲から妖魔が生まれていると思われる。
……まさかな、綾波が飛び出していったと聞くが
「まぁ良い……思わぬルームメイトが出来た……」
男の手を取り握ってほほえみを浮かべて受け入れることにしよう。
……ふ、ドギマギしているな。まぁ分からなくもない。
「ぁいた……オイゲン?」
「無防備すぎ、ちょっとは距離感を持って」
むぅ、オイゲンに尻を思い切り摘まれてしまった……確かに、距離感は大事だな。
勘違いされてはマズイしな……
「あの?お二方?」
「「ん?」」
私達は適正に隣に座ったのに随分と狼狽える……童貞でもなかろうに。
「オイゲン、すこし顔を……うむ、よし……どうだ?」
「えぇ?あら、随分可愛らしいのが撮れてるじゃない」
「だろう?ふふ、こういうのは得意だぞ」
にこやかにしながら信濃とオイゲンは会話を楽しんでいる、片手には支給品のスマートフォンを持っている。
写真を取っているらしく二人顔を寄せ合って自撮りなんかしていた。
男はどうした?それは……
「っ……!おふたりとも……!!」
「こらこら、そんな愛らしい顔をしてもこのままだぞ?」
二人の合間に挟まれて身動きを封じられていた。
所謂常識改変というのを食らっていた二人は男性との適正な距離のとり方を見失っていた。
その結果当たり前の事として男を挟んで興奮を煽る。
方やボテ腹、もう片方はぽっこりお腹の妊婦だというのに。
自撮りを取っているのもなんと男のペニスを取り出してそれを頬で挟んで撮っている。
片手はしっかりとペニスを握っていてW手コキの様相を成していた。
当然この異常事態に焦るのは哀れな男性職員……ムクムクと自分の中で消えたはずの性欲が膨れ上がっていく。
のほほんとしている信濃を、一挙一動が蠱惑的で色っぽいオイゲンを……押し倒してメチャクチャに犯したい。
「喉が渇いたな……どれ、少し生搾りと参ろう」
「指揮官、その次は私よ?」
「分かっている、無論譲るとも」
体質的にも男性の精液を欲するようになった二人はごく自然に男のペニスに口をつける。
信濃は自身の長い髪が垂れるのを良しとせずかき上げながら口吻する。
理性がある時に見るものではない、興奮が余計に増幅される。
絶世の美女がこの世のものとは思えない大きさ、美しい形の胸を押し付けながら自身のペニスに口吻。
これで興奮の絶頂を迎えない男はほぼ居ないと言って良い。
「おぉっ……もったいない……ちゅ、ずずぅっ……」
「お零れいただき♪」
男が理性を持てたのはこの一発だけ……
その後は形勢逆転し再び理性を失って男が覆いかぶさる……
「あら、随分と情熱的なスキンシップしてくるじゃない、嫌いじゃないわよ?」
オイゲンに狙いを定めた男はそのままマスクを投げ捨てる。
二人の濃厚に分泌されるフェロモンに当てられ生殖本能が暴走状態に入る。
もうこうなれば複数人掛かりでなければ引き剥がすことは適わない。
オイゲンはカラカラ笑いながら男に対して腕も足も絡めていく。
信濃はといえば一発貰った精液を丁寧に舐め取っていた……
この異常事態に他の職員が気づくまでに20分近くを要し……二人は特定条件下で正常な判断ができない状態にある事を説明され……
信濃はショックで吐いてオイゲンは苦々しい顔で口を濯いでいた……