「信濃さん、ちょっとこちらへ」
「……はぁ?」
さぁ今日は気を取り直して淫霊とやらをぶっ殺すと意気込んでいた所だった。
事務手続き担当の人が声をかけてきてついてくるようにと言ってきた。
特に何か事前に伝えられているわけでもないので皆目検討がつかない。
何事かと思いながらついていけば……ちょっとした会議室に。
「紹介しましょう、今日から信濃さんをリードしてくださる翔鶴さんです」
「……なんと、まぁ」
「あぁやっぱり……こほん、翔鶴です。よろしくおねがいします」
そこで紹介されたのは見知った顔だった。自分がKAN-SEN信濃であれば……
相方として紹介されたのはKAN-SEN翔鶴……栄えある五航戦の片割れであり……
鶴の獣憑きであり優れた退魔巫女だが欠点があり……それはオレ程ではないが抵抗力が脆弱。
正直ずっと一人かと思っていたがただ単に手続き承認に時間を取られていたという……
あぁそこは日本臭いなと妙な納得をしてしまった……悪態も吐いたが。
兎にも角にもこれで私一人で行って辱めを受けて孕まされる事も少なくなる……ということか。
ほっとするけれども、自分が紙切れ同然の防御しかないのは変わらない。
いつまでも相方が居るとも限らない……対処法は確り考えないと。
他にも孕んでしまった仔を堕ろす日程の確認が行われた……
「指揮官も瑞鶴も居ない世界ですしどうでもいいとは考えましたけど……どうしたんですか?」
「いや、なんでも無い……」
「……ふむ?まぁいいですか。かつての同僚がこちらに来たということはいずれは瑞鶴も……という可能性もありますし」
「逆に向こうに帰れる可能性もある、そうだろう?」
「その通り、お姉ちゃんシールをあげましょう」
「……はは、遠慮しておく」
どうやらこの翔鶴はオレのようにTS憑依した人間ではなさそうだ。
オレの反応に怪訝そうな表情をしながらも希望を見出したようで嬉々として色々語った。
翔鶴瑞鶴の姉妹は好きだな、こっちの世界には来てほしくなかったが……というか居たのがびっくりだ。
真っ先に建造でやってきてくれて弱いだのなんだの言われていたがその見た目に惚れ込んだっけかなぁ。
重桜のいい女の一人として数えていい、少々腹黒いがそれくらい強かな女のほうが好ましい。
「良いですか、今回向かう先はこちらの駅です」
「覚えている、安全圏の中で使われるローカル線だな」
「痴漢が多発していて調査に向かった先遣巫女が這う這うの体で脱出してきました」
「……おぉぅ」
「抵抗力が強めの巫女でそれです、抵抗力のない貴女が行けばどうなるかは」
「分かってる……痴漢のいい餌だろう?」
「それだけじゃないです、淫霊の次の身体を孕むことになりかねません」
「うっ……」
被害報告はかなり凄惨な痴漢空間となっているのが記されている。
というかこの巫女が相当な自信家だったのかしらないが……ソロ突入している。
人手があまりないとは言ったがコレは……どうなのか?
「行く前にこちらの札を……取り憑かれた人間を救うことができる巫術が込められています」
「巫術そのものは……焔火ではダメなのか?」
「あれは物理的に存在する妖魔、妖獣に有効なだけです、淫霊には別な巫術が必要ですよ」
「見せてくれたりは?」
「良いですけど……真似できます?」
巫術の光が灯った……暖かな光で確かな霊力を感じる。
すこしイメージしてみよう……暖かな陽の光を……
「ふむ、出来てますね」
巫術の名は浄光、穢れとして堕ちきった魂を救う光……らしい。
これが精神体となっている妖魔に対して有効な術か。
やっぱり攻撃系に特化してしまっているのか。
淫霊の活動時間帯は早朝から夕暮れ時……通勤ラッシュと呼ばれる時間に活動している。
何も知らず迷い込んだ女を食い物にするべく……普通のサラリーマンや学生に憑依して……身を潜める。
全ては自分の欲求を満たすため、自分の再誕の為。
「この駅です……駅からして臭いますね」
「分かるものなのか……?」
探知能力はしっかりともっていて駅からして淫霊に毒されているらしい。
となれば他の駅も可能性として考えられる気がする。
……今回の服装は退魔巫女と一発で割れないために一般学生に扮している。
ただ淫霊が放つ妖気とはまた違う……淫気を探るために胸元の露出は多めだ。
そもそもだが双方胸がデカ過ぎて閉まらないのが原因だ。
「その、翔鶴も……」
「……察してください」
「すまん……」
じんわりと乳の匂いがする、翔鶴もコチラと同じで辱めは受けているようだ。
ひとまず、駅に入って実際にどうなのか調べてみよう。
駅自体に影響が広がっていたら大変だ……
駅内部に入ってみると空気が一変する……この報告は無かった。
となれば勢いを増しているってことか。切符を買って改札をくぐる。
このローカル線はラッシュ時でも自由に座ったり出来るほど閑散としている。
そこで痴漢が発生し得るのがまずおかしい話だ……さて、さて……
「電車が来たな」
「気配もしますね……気をつけて」
淫霊とやらが居る電車へ……いざ。
中は閑散としている、人は数人……淫霊とやらが憑依しているのは誰だろう?
この独特の甘い臭いはなんだ?あまり吸うのは良くないだろうが……
――――ヒヒッ、若い女だ……
「ッ」
「感づいている様子は無いですね……探れませんけど」
気の所為でなければ男は全員こっちをチラチラと見ている気がする。
視線の集中具合はワタシの方が多い……
翔鶴は眼を鋭くしてから気配を探っているけれども……わからないみたいだ。
電車から漏れて駅にまで漏れているようだからこの中の濃度は……
「……こちらから動かないと探れませんね」
「私が囮になろうか?」
「それが効率的ですけれど……」
「良い、翔鶴が辱められるよりかは……マシだ」
幸いにして私の今着ている学生服は少々遊んでいる風にも見える。
そういう女と見られれば……憑依された男は群がってくるだろう。
大人の顔以上は確実にあるこの爆乳を……今は胎児を宿している子宮を……
非常に嫌だが……私が犯されるのと翔鶴が犯されるのであれば私が犯される事を選ぶ。
……ッ!?ッ!?なんだ、身体が、勝手に……
翔鶴は、足音的についてきている、ならば今は問題ないのか?
うぅっ……首元や胸元に吐息のようなものが……!こそばゆいが気持ち悪い……!
――――おぉ、この狐っ娘は随分と淫らな気をしている
「なんだ、痴女か?」
「へへ、見ろよあのデカパイ……二人揃って谷間見せやがって……」
違う!と言いたいが、口も動かない。くねりくねりと腰を揺らしてモデルのように歩かされていく。
当然のごとく胸は揺れて男たちの視線を集めるし……男しかいない?
眼だけは動かせるが……あぁ、なんてことだ……反対側の車両の末端まで来てしまった。
翔鶴もこれでは囲まれて……
「すいませんね、操られちゃいました」
おぉ何ということか……ま、まぁしかし……熱視線は私の方に集中しつつある。
扉に手を付けて……腰を高く、突き出したような体勢にさせられ……
翔鶴も同じか、隣で……まいった、これはマズい……
「へへ、痴漢し放題なんてあったけどマジかよ」
「させ子がどんなかと思えばこんなデカパイ美少女とはなぁ……」
「ちがっ……喋れる……!?」
口まで封じられていたのが喋れるように……だが、ほかはまるで自由が効かぬ……
違うと口走った私はといえば誘うように尻を振りさらに肩を揺らして乳房を揺する。
言葉と行動は真逆だが……う、男が背後に……!
「へぇ?違うって言いかけたのにこのおっぱいは遊んでほしそうじゃん?」
「止むに止まれぬ事情が……」
「遊んで欲しいって事情ね?分かる分かるこの淫乱め」
私の背後に立った男は私の胸を掴んで揉み始め……腰を尻に押し付けてきた。
股座には熱り立った愚息の気配……コヤツが淫霊に取り憑かれた男か!?
イヤ、何か変な気配や力をひしひしとは感じない……違うか?
「触れないでください、下手くそ」
「おぉ手厳しい……でもこんなに誘ったら触らざる得ないなぁ」
「っく……」
「こういうイメージプレイ?いいねぇ唆るじゃないか」
隣では翔鶴が組み付かれていた……しっかりと両胸を鷲掴みにされて……
スカートのほうも捲りあげられて白のショーツに包まれた尻を露出させられている。
「やめろ、離せ……触るなら、私で……!」
「えぇ?やっぱり淫乱じゃないか……ほら立てよ」
「ッ……淫乱じゃ、無い……いいからそっちの胸を離して!」
「うーん、残念だけどこの子のおっぱいは離してくれないなぁ。とりあえず楽しませてもらうよ」
私は真っ直ぐに立たされて……真後ろから抱き竦められ胸をまた揉まれ……制服のブラウスも引き剥がされたか!
うぅ、ブラの一つも着けれない我が身が恨めしい……!
……ぅ、乳首もぷっくりと勃ちかけている。翔鶴の方は……あちらも胸を露出させられている。
翔鶴からこちらにターゲットを向けることは失敗……万事休すか?
何ということか……翔鶴がコチラを見て……あれは、目配せか?
何か策があるのだろう……今は、先輩である翔鶴に任せるほか、無いか……
――――おぉおぉ良い淫気じゃぁ……我慢できんのぉ
淫霊の言葉が響く……まだ、どこか遠くから辱め続けるのか?
それとも、あの老魔のように……ッ
「いやいや言うくせに……狐の嬢ちゃん、乳首勃ってんじゃねーかよぉ」
「ッあ♥」
「感度も良いじゃん、ほらほらもっと皆に見てもらおうぜ」
こ、コレで良いのかもしれん……私が喘いで無様を晒せば……
これは駆け引きだ……私が本当に淫欲に堕ちきってしまうのが先か……
翔鶴の何か策が……決まるのかの……!