俺のハーレムはワル女子だらけ 貸出ホステスと暮らす新生活 作:祐。
業務終わりの
今日は男性客で大盛況だったなぁ。
そんな感想を思いながら歩み進めていくこの店内。そして、今も円のようになって会話をしていたホステス達へと労わりの言葉を掛けていった。
「みんな、お疲れ様。今日は特にお客さんが多かったね」
こちらの言葉に反応を示したホステス達。それぞれ、ラミア、メー、レダ、ミネ、シュラの五名が同時に振り返ってくる中で、自分は彼女らの“バニーガール姿”についつい見惚れるような視線を送ってしまう。
期間限定の特別衣装。以前にも衣装の提案を持ち掛けられた際に、オーナーの荒巻と一緒になって出した案の一つ。
自分が提案したメイド服も、次のキャンペーンで披露されるらしい。だが、取り敢えず今回はバニーガール姿での接待キャンペーンが始まっていたものだ。
黒色で統一された、扇情的なボディスーツにウサギ耳のヘアバンド、網タイツにハイヒールという格好。ウサギの尻尾を模した白い飾りも付いている他に、ミネはバニーコートを着用することで露出をある程度と抑えている。
それでも皆から感じられる性的な印象を前にして、大人の世界に慣れつつあった自分でさえ目のやり場に困ってしまっていた。
確かにこれは、男性客も増えるわけだ。納得せざるを得ない彼女らの色気に圧倒される最中にも、彼女らはそれぞれの調子でこちらへと「お疲れ様ー」の挨拶を返してくる。
かと思えば、今がチャンスと言わんばかりにシュラが「ニーチャァーーーンッ!!!」と言いながら飛び掛かってきた。
尤も、彼女はすぐにも「待ちなさい」とレダに腕を掴まれて、飛び掛かりを阻止されていく。だが、シュラはレダに掴まれたままの状態でもがくようにしていきながら、快活な調子でそれを喋り出してきたものでもあった。
「ニーチャン見て見て!! ウチのバニーガール姿ッ!! どや、健康的なプロポーションとアダルティなバニーちゃん衣装で、さすがのニーチャンもウチにメロメロになったやろ!!」
平均以上のバストサイズに、日頃から筋トレしているのだろう適度な筋肉が実に美しい。そんなシュラの、大人の色気というよりは快活なアスリート系の体つきに、自分も「普段の私服姿でもそうだけど、シュラの身体は美ボディと言うに相応しいものがあるよね」と素直に答えていく。
この返答に、シュラは天真爛漫に微笑みながらそれを口にした。
「せやろ、せやろ!? やっぱニーチャンは見る目あるなぁ!!! もうなぁ、そこらのニーチャン達はみーんな、闇医者のネーチャンのどスケベボディに夢中になっとってなぁ。ウチ、男っちゅう生き物の浅はかさに失望しとったとこなんや。ほーんま、あないに品の無い身体の何がええのか、ウチには理解できひんわぁ」
と、次にも掴まれている腕を握り締められたシュラは、「あいだだだだだ」と痛がっていく。
本人が真後ろにいたその状況。すかさずレダは、威圧的な口ぶりで「品の無い身体で悪かったわねぇ??? わたしだって好きでこんな身体をしているわけじゃないのよ~??」とシュラに迫っていく。
同時にして、その動作で揺れた豊満な乳に自分は複雑な心境を持ってしまった。だが、そうして何気なく耳にしたレダの言葉にふと、傍に立っていたラミアとミネが二人して俯きながら落ち込んでいく。
そして二人はどんよりとした重い空気を立ち込めながら、それぞれ自身の控えめな胸に手を添えつつそれらを喋り出していった。
「なんですかコレ。なんなんですかコレ。なんで、どーして、こんなに惨めな思いをしながら働かないといけないんですか。なにがバニーガールキャンペーンですか。こんなのもはや差別ですよホント……」
「アタシ、こんなに虚しい気持ちになったのは初めてかもしれない……。もうこれ、ただの生き恥だよ……。そりゃあ、小さい方が好きって言ってくれるお客さんもいたけれどさ。違うんだよ。そうじゃないんだよ……」
ものすごく深刻そうな表情をして俯く二人に、声を掛けようにもちょうどいい言葉が見当たらないことで自分は苦笑いを浮かべるしかない。
で、この自分へとさり気無くすり寄ってきたメーは、四人の中間とも言えるプロポーションで余裕の表情を浮かべながら、こちらの肩に腕を掛けつつそれを訊ね掛けてくる。
「ねぇねぇカンキ君、このあと暇だったりする?」
「このあと? まぁ、あとは帰って寝るだけだから、ある意味で暇と言えるかも?」
「だったらさ、このあとカラオケにでも行かない? オールしてパーッと歌おうよ!」
「大忙しだった業務の後に、よくカラオケに行けるね……。俺は平気なんだけど、メーは休まなくて大丈夫なの?」
「あは、だいじょーぶだいじょーぶ。んま、ダメそうなら向こうで寝るからご心配なく~」
「そ、そう……?」
まぁ、本人が大丈夫ならいいか。そう思いながら、メーのカラオケに付き添うことに決めた自分。
その話が聞こえてきたのだろうシュラは、「ニーチャンらカラオケ行くんか!? ならウチもついてくわ!!!」と疲れ知らずの大声を出してきて、これにレダは耳を塞ぎながらも「カンキ君が行くなら、わたしも同行しようかしら」と反応してくる。
また、ラミアも「あー、じゃーウチも。明日はシフトも同伴もありませんし」とついで感覚で答えてきて、ミネも「あ、アタシも行っていい?」とこちらを見つめながら反応を示してきた。
なんか、一気に大所帯になったなぁ……。と、そんなことを思っている間にも、傍からはユノが歩いてきた。
彼女もまたバニーコートを羽織ったバニーガール姿でこちらの前に現れてきて、次にもユノは「みんな、今日はお疲れ様」と凛々しく挨拶を掛けてくる。
これに一同が「お疲れ様でーす」と返答を行っていく中で、メーは彼女へと「これから私達、カンキ君を連れてカラオケに行くんですけど。ユノさんもどうですかー?」と訊ね掛けていった。
これにユノは、「素敵なお誘いね。ぜひとも同行させてもらえるかしら」と答えたことで、さらにもう一人メンバーが増えたものだ。
合計七名。その内、男は一名という圧倒的な男女比のお出掛け。尤も、その状況は初めてではなかった故に、自分は疑念を抱くこともなく、着替えてきた私服姿の彼女らと一緒に龍明の駅前まで移動したのであった。
深夜帯のカラオケルーム。到着していた個室にて、自分はホステスの香りで満たされた空気に包まれながら彼女らの歌声を堪能していく。
今もノリノリで歌っているラミアは、両手でマイクを持ちながらJ-POPを熱唱している。次にメーが自身の世界に浸るようにアニメ主題歌を歌っていき、レダは一昔前のバラード系の歌を好んで歌っていく。
また、ユノは力強くも透き通るような歌声で女性歌手の歌を熱唱し、ミネは男性アイドルグループの歌を不慣れな調子で歌っていた。
みんな違って、みんないい。特に、ラミアとメーとユノは立ち上がって歌う本気度に圧倒されたものだ。
そんな空間の中、自分の隣に座っていたシュラは一曲も歌うことなく合いの手を入れていた。
思い付きで言葉を連ねて盛り上げていく彼女。その様子に自分はシュラへと訊ね掛けてみた。
「シュラは歌わなくていいの?」
この問い掛けに、シュラは「あぁまぁ、ウチは聞き専なとこあるからなぁ。誰かが歌っとる声を聴くのが好きやねん」と答えてくる。
その後にも、彼女はこちらに寄り掛かるようにしながら快活的にそう喋り続けてきた。
「もしかして自分、ウチのこと気ぃ遣うてくれたんか? ほんなら、ありがとぉニーチャン!! こないな気遣いされてもうたらウチ、ニーチャンのこともっと好きになってまうわぁ~!」
「ま、まぁ、シュラが満足してくれているのなら安心したよ……」
すりすりと頬をくっ付けてくるシュラ。そのアプローチに、自分を挟んだ反対側にいたミネがちょっと複雑な顔を見せていく。
で、その間にもちょっとノリノリな歌を歌っていたレダの間奏に反応したシュラ。バラードではない曲調を聞きつけるや否や、彼女は口元に手をあてがいながらそのリズムに合わせて「なんや、闇医者のネーチャンには珍しい曲やないか!! よっ! 太もも・ケツでか・おっぱいネーチャーン!!!」と合いの手を入れていく。
これを受けて、すぐさま「はっ倒すわよ!?」というレダのツッコミが返ってきた。それを聞いてシュラは面白可笑しく大笑いしていくと、かと思えば閃いたように立ち上がりながら喋り出してくる。
「あっ、ウチ喉乾いとったの忘れとったわ! なぁニーチャーン、一緒にドリンクサーバー行こぉ~」
「あぁ、飲み放題だもんね。えっと……」
自分は、確認の視線をユノへと送っていく。これにすぐ気が付いたユノはミネを見遣っていき、アイコンタクトを受けて少女はコップを手に持ちながら立ち上がってきた。
「あ、アタシも行くっ。アタシも喉乾いたから」
「ほんなら、高校生のジョーチャンも一緒に行こか。良かったなぁニーチャン? どこ行ってもウチとホステスのネーチャン達に挟まれて、タマゴならぬ
「ハーレムはともかくとして、みんなと一緒にいられる時間は大切にしているつもりだよ。飲み物を取りに行くなら早く行こう。ミネの順番になっちゃうから」
今、こうしてホステス達と一緒に過ごせる時間も有限だろう。
殺伐とした裏社会に属している彼女らは、いつその姿を消してしまってもおかしくない。だからこそ、ラミア、メー、ユノ、レダ、ミネ、シュラというメンツと平穏に過ごせる今の時間がとても愛おしく思えてくるのだ。
……彼女らと出会えて、本当に良かった。それを思いながら、コップを持ってミネとシュラの二人と部屋を出た自分らが、ドリンクサーバーへと向かっていた時のこと。
何気無く進めていたその足。だが、次にもシュラに往く手を手で遮られていくと、これに足を止めた自分とミネへと、シュラはそれを口にしていく。
「ストップや」
「シュラ? どうしたの?」
「……この話し声。鳳凰不動産の連中や」
鳳凰不動産。
自分の誘拐を目論み、
「……知り合い、だよね?」
「せやで。聞き慣れた声や。……ニーチャンはここで待っとき。ジョーチャンは、ニーチャンから離れへんように。ええな?」
「ねぇ待って。アタシよく分からないんだけど、鳳凰不動産ってCMでもやってる有名な不動産会社のことだよね? それ、そんなに危ない組織だったの?」
鳳凰不動産の裏の顔を知らされていないミネにとっては、疑問に思うのも無理もない話だった。
自分は、「あとで話すから」と言いながらミネを連れて廊下の曲がり角へと姿を隠していく。その間にもシュラは声のする方へと歩み進めていくと、ドリンクサーバーの手前なのだろうその地点にて、二名の男性へと声を掛けていったのだ。
「なんや、自分らもおったんか? お疲れさーん」
快活な調子で明るく喋り掛けるシュラへと、男性の一人が「お、なんだお前か」と返答していく。これにシュラは「こないな場所で何しとるんや。さてはサボりやな自分ら??」と冗談っぽく振る舞っていくと、もう一人の男性がシュラとその会話を繰り広げていった。
「ふざけるのも大概にしろ。見ての通り業務終わりだ、業務終わり。本日分の工作もきちんと終わらせて、時間が余ったもんだからここに寄り道しているだけだ。そういうてめぇこそ、ここで何をしている。“活動”の真っ只中だろ?」
「アホぉ。ウチも業務終わりや。そんで今はな、店の連中と親睦を深め合っとる真っ最中や。ほんま、濃密な時間を過ごしとるでぇ? 自分らには想像つかへんような、ぐっちょぐちょでねっちょねちょな女だらけの世界をなぁ?」
どこか卑猥に感じる彼女の声音に、男性の一人が「やっぱりあれか。女同士でもアレコレするのか?」と食い気味に訊ねてくる。だが、もう一人の男性が「そんなことはどうでもいい」と切り捨てていくと、シュラへとそれを喋り出していったのだ。
「“活動”の内容を忘れたわけじゃねぇだろ。お前が最も優先するべきは、その女共が目を光らせている“男”にある。そいつさえ連れ出しちまえば、それでてめぇの活動も終わりだ。どうせ今もそいつは女共に紛れて守られているんだろ。なら、さっさと誘惑してここに連れ出してこいよ。それでてめぇの任務も終わりだ」
「なぁ自分、ウチがどないにナイスバディでそこらの男をイチコロにできるからと言うてもな、ウチはまだ参入したばかりのバリバリの新人なんやで? そないな新人が初っ端から店の生命線の男を誘惑しとったら、怪しいにも程があるわ。こういうのはなぁ、時間をかけて信頼関係を築いていくのが大切なんや。なぁ自分ら、会社に入ったばかりの女公務員が社長を誘惑しとる場面を想像しぃ。一発でハニートラップやって分かるやろ?」
シュラの言葉に、聞いていた片方の男性は「あぁ確かに……! お前って頭良いよな!」と答えていく。だが、もう片方の男性はため息をつきながら「そんなことは分かっている」と口にしていくと、次にもシュラへとそう喋り出してきた。
「だがな、あまり時間はかけていられないぞ。社長の思想も、そう遠くない内に実現する。だが、それまでに未だ
「なんや自分、ウチの心配をしてくれとるんか?? せやったら、余計なお世話やで。ウチがどないな立場におる人間か、自分らも分かっとるやろ?」
「それを承知の上で言っている」
僅かながらの間を挟んで、男は喋り続けてくる。
「これは忠告だ。今回ばかりは、社長も本気でてめぇの排除を考えている」
「あのなぁ、脅し文句で女を言いなりにさせようっちゅう魂胆はDV男と何も変わらんで?」
「なら、このまま時間をかけてのうのうと親睦を深めていればいい。そうして平和ボケしている間にも、社長はてめぇの暗殺を手配するだろう」
「…………」
「これまでは権威に物を言わせて高みの見物をしていたんだろうが、もう、てめぇに安泰の二文字が残されていねぇことを自覚しろ。そういうわけだ。死にたくなければ、一刻でも早く
盗み聞きしているだけでも、シュラの沈黙が伝わってくる。この様子に自分はミネを守るように抱え込みながら意識を向けていると、次には片方の男が不安そうな声音でシュラへと言葉を投げ掛けていった。
「お、おれは、お前に死んでもらいたくはない、かな……? ま、またさ、一緒にお出掛けとかしたいし……」
「自分はほんま、ウチのことが好きやなぁ。いつもありがとぉな」
「いや、まぁ。男として、女に寄り添ってあげるのは当然というか……?」
「そないに心配せんでも、ウチはウチでなんとかするで。ま、そういうわけやからまた、自分らのとこに顔を出すさかい。そん時は自分、ウチとデートでもしよな? な?」
「そ、そうだね!」
そんな会話が繰り広げられていると、聞くに堪えないを言わんばかりにもう片方の男から大きなため息がつかれていく。そして「もういい。行くぞ」の言葉と共に遠のく足音が響き渡ったことで、シュラと話していた男も「また連絡とかするから。じゃあまた……!」と彼女へと一言告げて、その足音を遠のかせていった。
暫しと漂う静寂の後、シュラのため息が聞こえてくると共にして靴音を鳴らしながらこちらへと顔を覗かせてくる。
「もうええで。大丈夫や」
「シュラ、今の話……」
「気にせんといてや。ただ、これでよぉく分かったやろ」
ドリンクサーバーの方を見遣りながら、呟くように口にしたシュラの言葉。その視線はどこか遠くを見つめるようにしていきながらも、何かを見据えるように真っ直ぐと向けながら、彼女は自身に言い聞かせるようにそれを口にしたのであった。
「……ウチには、あまり時間が残されとらんことをな」
ドリンクサーバーから戻ってきた自分らは、部屋に入って席へと腰を下ろしていく。その様子にユノが何かをうかがう視線を向けていたものであったから、察しが良い人だなぁと思って自分が話を切り出そうとした時のことだった。
立ち上がって歌っていたラミアの背後に回ってくるメー。かと思えば彼女はラミアの身体に両手を伸ばしていき、その右手を短パンに突っ込みながらそう喋り出していく。
「うへへぇ。ほれほれ、手〇ンカラオケ~」
「うひゃあッ!? ちょちょちょ、ッ何するんですか!?」
不意打ちで珍しく驚きの声を上げたラミア。そんな彼女にお構いなしとメーは右手を蠢かせていき、ラミアの股辺りをゴソゴソとさせていく。
瞬間に巡ってきた日常の空間に、自分は先までの緊張が蒸発するように眼前の光景を見遣ってしまっていた。かつ、こちらの視線にメーがからかい気味な目を見せてきて、彼女はラミアへの意地悪を続けながら耳元でそれを口にしていく。
「ほほぉ?? ちゃんとお手入れが行き届いておりますなぁ?? 誰ととは言わないけど? 最近はやけにハッスルする機会が多いもんだから? さすがにラミアちゃんも気合い入れて、毎日サボらずに清潔感を保っているってとこなのかなぁ??」
「あのですね。ウチはメーさんと違いまして、いつどんな時でも身体のケアに手を抜いたコトはありませんから」
「あは、ラミアってデリケートゾーンのケアには特に力を入れてるもんね~。でもやっぱりあれじゃない? 見てくれる人がすぐ近くにいるってのも、最近のモチベーションになっているんじゃないのかな~?」
と言って、メーはニヤニヤした顔でこちらを見つめてくる。
もう、分かってて言ってるじゃん……。
非常に気まずい。この気持ちですごくやりようの無い思いに苛まれた自分。だが、そうしてメーが隙を晒した直後にも、ラミアもラミアでその左手をメーのワイドパンツに突っ込んでもぞもぞと動かし始めていく。
これを受けてメーは、「んみゃあっ?!?」という相変わらずの個性的な悲鳴を上げていった。で、一転攻勢と言わんばかりにラミアが喋り出していく。
「なーにが手〇ンカラオケですか!! ウチの順番を台無しにしたその罪をしっかり償ってもらいますから、覚悟してくださいよ!!」
「んはぁっ、待って。あっ、ん……ラミア、ちょいちょいちょいたんまたんま!!!」
「はい?? 電気あんま?? ならお望み通り電気あんまをしてやりましょーかー??」
「は、はぁぁ!!? なんで、どう聞いたらそんな聞き間違ぁあんっっ」
振り返ってきたラミアの右膝がメーの股間にぶっ込まれて、それをブルブル震わせながらメーを壁に押し付けていくというラミアのワイルドな反撃。
いや、男の目の前でなんちゅう戯れをしているんだ……。
という今更感もある感想を抱きながらそんな光景を眺め遣っていると、二人のやり取りを見ていたユノが凛々しいサマでそれを喋り出してきたのだ。
「ラミア、メー。柏島くんの前ではしたないわよ。相手を辱めるのならば、きちんと筋を通した上で辱めなさい。その方が見栄えが美しいわ」
何を言ってるんだこの人は。
時々、ユノという人物のことが分からなくなる。
内心で冷や汗をかいていく自分をほっぽり出して、ユノの言葉にラミアとメーが互いを見つめ遣る。で、ラミアの視線を受けていたメーが思いついたようにそんなことを提案していったのだ。
「じゃあこうしよ! どっちの方がカラオケ採点の点数が高いかで勝負といこう! これに負けた方は、罰ゲームとしてみんなの前で手〇ンカラオケをお披露目ってことで! どう?」
どうしてそうなった。
ツッコミが追い付かない上に、メーの提案にラミアは「受けて立ちますよ!! 日頃からメーさんに振り回されっぱなしでロクな目に遭ってませんからね。ココで一回、メーさんには痛い目に遭ってもらいます」と、何故か喧嘩腰で承認したことに尚更と疑問が浮かび上がってくる。
そのやり取りが交わされると、今度はユノの目つきが鋭くなった。そして、彼女からその宣告がなされていくのだ。
「決まりね。それなら貴女達の罰ゲーム、この私が担当させてもらうわ」
何を言ってるんだこの人は。
しかも、ユノの言葉にラミアとメーが二人して「えっ」と反応して表情が固まっていく。
途端にして伝い出した緊張感。それが一体なにを意味するのかは、知る由もない。
で、脚を組んで座っていたユノは、隣で優雅に紅茶を飲んでいたレダへとその命令を下していく。
「レダ。貴女も参加しなさい」
「ぶっっ!!?」
思わず噴き出したレダ。共にして彼女は「な、なんで関係無いわたしもですか!?」とやけに本気で焦りながら返答していくのだが、これに対してもユノ、「ダークホースが存在する勝負事の方が面白いでしょう? もしもレダが一位となった暁には、ラミアとメーの双方に罰ゲームを受けてもらいましょう」と言葉を返してラミアとメーを見遣っていったものだ。
しれっととんでもないルールが追加されて、一気に戦慄したラミアとメー。加えて、巻き込まれたレダも呆れた顔をしながら「わたしは元々関係無いんですから、最下位になっても罰ゲーム無しでお願いしますね……」と言って、マイクを手に持つなりスタンバイ状態に入っていった。
それから繰り広げられた歌合戦は、必死さが伝わってくる非常に力んだ空気内で行われた。
何故かピリピリとしてくる三人の声。それを受けて自分とミネ、シュラは黙ったまま勝負の行方を見届けていく……。
そして、レダが歌い終わった後の採点結果。既にラミアが九十点、メーが九十一点という点数が出ていた中での、結果は……?
九十五点。
ダークホースは全てを掻っ攫っていった。この結果に、ラミアとメーが膝から崩れ落ちていく。
で、共にして立ち上がったユノの音に二人は「ひっ」と言いながら顔を上げていくと、その視線の先に映っていた美麗なる悪魔はにっこりと微笑みながら、その言葉を口にしていったのだ。
「さぁ、まずは最下位のラミアから罰ゲームを遂行しましょうか」
「あ……あ……は、はい……っ」
流れ出したJ-POPの明るい曲調が、どこか憂いを感じさせるラミアの表情と相反していて非常にミスマッチだ。
しかし、それほどまでにして恐れることがあるのだろうか?
疑問に思い続けていた自分が首を傾げながら見遣る視線の先では、背後に立たれたユノの存在にとてつもない緊張を帯びたラミアの姿が映し出されている。
自身の両肩に置かれた、ユノの両手。その滑らかな温もりにラミアは顔を青白くさせながらマイクを構えていくと、平静を繕ったいつもの声音で彼女は歌い始めていった。
ノリノリで、可愛げもあるラミアの様子。これに自分は魅了されるように眺めている最中にも、ユノの右手がラミアの短パンへと侵入していって、蠢き出していく。
と、次の瞬間にもラミアはマイク越しに、聞いたこともない大きな嬌声を上げて縮こまっていったのだ。
思わず唖然とした自分。これは両隣のミネやシュラも同様の反応。
だが今も目の前には、人前であることを忘れたかのように淫らに喘ぎ続けるラミアの姿があり、その快楽をもたらしていた張本人はものすごくうっとりとした恍惚な表情をして彼女を愛撫し続けていく。
……何が起こっているというんだ?
自分との行為では聞いたこともない、全身の感覚が悲鳴を上げるかのような狂いに狂いもだえるラミアの様子。もはや立つこともままならず彼女は体勢を崩していくのだが、ユノはそれを左腕で抱えることで支えていき、その右手でラミアのを悦ばせていくのだ。
もう、歌うこともまともにできない。これにはラミアも、「ゆ、許してっ、お願いしますっ」と命乞いのような言葉を頑張って口に出していくのだが、それらも喘ぎ声によって途切れ途切れとなって喋り切ることができずにいる。
そして、ラミアの入れた曲が終わる頃には、彼女の変わり果てた姿が床に転がっていた。
イキ果てた……いや、疲れ果てたとも言える……? とにかく、そこには無惨にも果てたラミアが痙攣しながら床に転がっていて、そんな彼女をお姫様抱っこの要領で大事そうに抱え込んだユノは、そのままラミアをイスに寝かせてからメーへと向いていく。
死刑宣告。視線から伝ってきた、謎の緊張感。これにメーがゾッとした絶望的な顔を見せていく中で、ユノはいつもの凛々しさでは隠し切れないほどの愉悦そうな表情で手を差し伸べていったのだ。
「次は貴女の番ね。さぁ、メー。いらっしゃい……」
「あ……あ……ぁ……」
直後にも響き渡った、絶叫に近い嬌声。
防音室でも外に漏れているんじゃないかというメーの喘ぎ声が鳴り響くその空間に、自分は両隣のミネとシュラの二人と怯えるように眼前の光景を眺めていく。
そして、曲が終わると同時にして倒れ込んだメー。全身の痙攣が止まらないだけでなく、股部分の湿り気が洪水のようになっていた様子から、言葉にし得ないほどの快楽が襲い掛かってきたことが容易に想像できる。
で、未だ低い声で「おっ、おっ……」と悶えるメーを大事そうに抱え込んだユノは、彼女をイスに座らせてふぅっと息をついていった。……その視線を、レダへと向けていきながら。
獲物を捉えたかのような鋭い眼光。対して、捕食者に捉えられたか弱き小動物の眼差しで、レダは恐る恐ると言葉を投げ掛けていく。
「…………あのぉ、ユノさぁん……? わたし最初に断わっていたハズ、よねぇ~……?」
「えぇ、そうね。元々関係の無かった貴女には、如何なる結果であろうとも罰ゲームは生じない」
「そ、そうよねぇ~……。あー良かった。ちゃんと覚えてくれていたようで……」
「だから、罰ゲームとは別にして貴女を堪能させてもらうとするわ」
「え? あの。ユノさぁ~ん……?」
「レダ。私の掌で乱れ咲きなさい」
ザ・ビューティフルビースト。美女が野獣とはよく言ったものだ。
ミネとシュラの三人で縮こまるようにして、怯えるようにユノの暴走を見守っていた自分。そうしている間にもまた一人、彼女の神の手によって召されていったのであった。