※この作品はR-18です。

俺のハーレムはワル女子だらけ 貸出ホステスと暮らす新生活   作:祐。

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第46話 Désir et violet 《欲望と紫》

 夜の龍明。明かりをつけたアパートの自室にて、自分は静かなひと時を一人で過ごしていく。

 

 誰もいない今こそがチャンスだ。この好機を逃すまいと部屋の清掃に取り組んでいた自分は、ベッドの周りから、浴室やトイレまで、とにかく部屋の隅々を綺麗に清掃してから一息ついて佇んでいた。

 

 ホステスのみんなに、快適に過ごしてもらえるような部屋にしたい。特に、多忙を極める彼女らが安心して休めるような空間を第一に意識し、ホステス達がよく使用する道具の棚の整理整頓から、モバイルバッテリーの充電といった家電の管理までを一通りと済ませておいた今の状況。

 

 最後に、生理用品といった代物の在庫も確認してから、自分は「ふぅ」と息をついて暫しその場に佇んでいた。そうして、ボーッとした半ば放心状態の意識で廊下にある台所を眺め続けていると、気が付いた時には身体が勝手に動いていて、そこの清掃も始めてしまっていたものだ。

 

 最近になって、料理を得意とするノアもホステスの仲間に加わった。その関係でちょくちょくと顔を出しに来る彼女は、時には泊まり込みで手料理を振る舞ってくれたりすることから、自分もホステスらもたいへんありがたみを感じながらそれを頂いたりしている。

 

 そんなノアにも、心地良く台所を使ってもらえたら嬉しいな。こんなことを脳裏によぎらせながら手を動かしていると、気付けば目の前には既にピカピカとなった台所が誕生していた。

 

 今日はここも清掃するつもりはなかったんだけどな……。

 内心で呟きつつ、後頭部を掻くようにして眺めていた自分。尤も、別に後悔などはしていないし、むしろ心が清々しい気持ちで満たされている。

 

 一通りはやり切っただろうか。それを思いながら部屋の中を見渡していると、間もなくとして、ガチャッという玄関の鍵が開かれる音が響き渡ってきた。

 

 もう、そんな時間か。そう思いながら時計を見たものの、時間は二十一時頃と未だホステスの勤務時間真っ只中のそれであり、今もみんなが頑張って接客しているであろう状況に自分は首を傾げながら玄関を見遣っていく。

 

 そして、すぐにも開かれた扉。共にして、疲れ切った顔をしたラミアの「ただいま戻りました~……」という声が聞こえてきて、地雷系コーデを身に纏う彼女は佇んでいたこちらを死んだ目で見つめてきたものだ。

 

 すっごい疲れてる……。

 一目で分かる疲労の具合に、自分は「おかえり。バッグ持つよ」と言ってラミアが提げていたトートバッグを受け取っていく。そのあとラミアは厚底ブーツを脱ぎ散らかし、フラフラとした足取りでベッドに直行し、倒れ込んだ。

 

 ボフッ。突っ伏すように寝転がったラミアへと歩み寄る自分。彼女はスカート姿であるにも関わらず、躊躇いなしにそれをめくりあげながら倒れていたため、自分はその裾を引っ張ってショーツが見えないようにしつつ、バッグも脇に置きながらそれを喋り掛けていった。

 

「今日もお疲れ様。仕事、途中で切り上げてきた?」

 

「ぁー……いえ、違います。ウチ、さっきまで同伴でしたから」

 

「あぁ、店でのお勤めではなかったんだ」

 

「まー、そーなんですけど。でもさっきまで店におりまして」

 

「ん? えーっと?」

 

 どういうことだ?

 首を傾げて考える自分。それを横目にラミアは、微動だにしない突っ伏したままの姿勢で喋り続けてくる。

 

「まー、いろいろあったんですよ。同伴先で」

 

「……また契約外の輪姦を強要されたとか、そういう問題事?」

 

「あーいえ、今回は輪姦されてませんけど、たぶんそれ以上にヤバかったですね。何せ警察沙汰になりましたし、夜通し事情聴取も受けまして、その足で店に行って報告やら確認やらいろいろとやってました。で、気付いたらこんな時間です」

 

「警察沙汰って相当だね。大丈夫だったの? 良かったら話聞こうか?」

 

「そーですね。そーいう気分ではありますけど、その前にちょっと済ませないといけないコトもありますから」

 

 もんぞ……といった具合にゆっくり起き上がったラミア。そして呆然とした眼で暫し天井を見つめてから、こちらに向くなり彼女はそんなことを言い出してきた。

 

「あの、カンキさんってムダ毛処理したコトあります??」

 

「ムダ毛処理? まぁ、心得はあるけど……」

 

「それって、“vio”の方も心得があるって意味合いで受け取ってもイイですか??」

 

「vio……? vioって、所謂デリケートゾーンってことだよね。まぁそっちの方も、知識は一応……?」

 

「そーですか」

 

 今にも倒れそうなラミア。死んだ目でこちらの顔をまじまじと見つめ続けてきて、かと思えば彼女は平然とした調子でそれを言い放ってきたものだ。

 

「ウチ、今日、vioのムダ毛処理を行う予定日なんですけど、こんなカンジでちょっとムリそうですからね。なのでカンキさん、ウチのvioのムダ毛、代わりに処理してくれません??」

 

「え? …………え?」

 

 vioのムダ毛処理の代行……??

 

 理解が追い付かない。この時ばかりはさすがに、思わず二度も聞き返してしまっていた。

 

 

 

 

 

 暖房をつけた浴室の中。上半身裸になった自分は、必要な道具を入れた桶を手に持って屈み込んでいく。

 

 目の前には、浴槽の縁に座る全裸のラミアが存在していた。彼女は恥ずかしげもなく脚を開いており、自身の聖域をこちらに晒していたものだ。

 

 ……いたいけな風貌に見合った、どこか幼げで可憐な“ソレ”。見るだけで本能を掻き立てられる光景を目前にして、自分は“息子”を反応させていく。

 

 だが、今回の目玉はその周囲の状況にあったことだろう。

 聖域に顔を覗かせた、いくらかの茂み。森林というよりは雑草に近しい状態の“それ”は、彼女の髪色であるヴァイオレットカラーを伴ってフサフサと存在している。

 

 これがまた生々しく、かつ余計に興奮を煽られた。

 ……当然ではあるけれども、やっぱりラミアの“ソコ”にも周期的に出てくるんだよな。内心で抱いた感想をゴクリと呑み込みながら桶に手を入れて、そこから取り出した顔用電気シェーバーとヒートカッター、そして保湿クリームといった道具を用意してから、ラミアへと話しかけていく。

 

「使う道具は、この三つだけでいいんだっけ?」

 

「あハイ、ひとまずそれでイイですよ。本来ならもっと道具を使いますけど、まーカンキさんにしてもらう分にはソレだけで十分ですから。取り敢えず今日の内に済ませておきたいんです。近々の同伴でお披露目するお約束になってますから」

 

「手直しとか、いつでもしてもらっていいからね。……正直、上手くできる自信があまり無くって……」

 

「そんな深く考えず、適当でイイですよー。お肌さえ傷付けなければオッケーです。如何せんココは、ウチの第二の心臓みたいな場所ですからね。ココの清潔さが、ラミアちゃんというホステスの売りにもなっていますから、その辺だけ心得てくだされば別にどうしてもらってもイイです」

 

「…………なんだろう、それを聞いたら余計に緊張してきたな」

 

 第二の心臓だなんて、プレッシャー……。

 シェーバーを持つ手が震え始めた自分。今も展開される目の前の眼福な聖域の光景が、途端にして命を懸けた試練の闘技場に見えてきてしまう。

 

 ……つい、睨みつけるようにまじまじと見つめてしまう自分。この様子にラミアは適当な調子で「ナニじっと見てるんですか。イマはそーいう時間じゃないですよ??」と急かしてくるものだったから、自分は「ど、どうやろうか、脳内シミュレーションしてたんだ」と言い訳しながら唾を飲み込み、手に持つシェーバーをゆっくりソコへ近付け始めていった。

 

 柔らかく、温かくて、魅惑的。左手を添えた際の肌触りで、心臓がちょっとだけ飛び跳ねるような感覚を覚えていく。

 

 ガラスの彫刻を触る時よりも繊細な手つきで、高価な腕時計を身に着ける時よりも慎重な心持ちで処理を行い始めた自分。そのために近付けた顔はほぼ彼女の股に埋まっており、こちらの息がかかるのだろうか、ラミアはちょっとだけくすぐったそうにしながらもこの様子を見守っている。

 

 “それら”の一つ一つを見分けるように目を凝らし、この柔肌に傷をつけないよう丁寧な手つきで作業を進めていた自分。もはや、先ほどまでの高揚感はどこへ行ったのやら。覚えていた本能的な興奮も、今では綱渡りをしている時のような危機的な興奮となって、心臓を強く打ち鳴らしている。

 

 ……真剣な眼差しを注ぐ男。傍から見れば、女性のソコをこんなにも真面目に凝視する男だなんて変質者以外の何者でもないだろう。

 

 少しずつラミアのムダを削ぎ落としていく自分が、全神経をソコに注いでいくその最中。ラミアは暇を持て余したように両足をクリクリ回しながら、両手を縁についた姿勢でそう喋り出してきたものだ。

 

「同伴で起きたコト、お話ししてもイイですか??」

 

「あぁ、いいよ。けっこう集中しちゃってるから、所々聴き取れない部分もあるかもしれないけれど」

 

「別にかまいませんよー。そんな大したコトでもありませんから。ただ、同伴相手のお宅にお邪魔した際に、強盗に襲われただけですから」

 

「え?」

 

 開口一番の言葉で顔を上げた自分。だが、その内容とは裏腹にラミアは適当な調子で話を続けていく。

 

「その日、女性客の方と初めて同伴したんですよ。そのお方、雑誌のライターさんだとかで。なんか取材を兼ねてウチから話をうかがいたいから、出版社のお仲間さんも呼んで、ライターさんのお部屋でお酒でも飲みながらお話ししましょーみたいなコトになりまして、夜、そちらにお邪魔してたんですよね」

 

「それって、何人ぐらいで飲んだの? 男の人はいなかったの?」

 

「全員で四人くらいでしょーか?? ウチも入れて五人とかでしたが、皆さん女性の方でした。で、ちょーどカンキさんのお部屋くらいの広さの個室でして、ソコでぎゅうぎゅうになりながら、ホステス稼業のアレコレをいろいろ訊ねられていたんですよねー」

 

 足をばたつかせるようにしながら、何ともお気楽なサマで話をするラミア。その間も自分は作業に戻り、慎重な手つきで彼女の聖域に触れながら相槌を打っていく。

 

「今のところは、まだ平和的だね。話を聞いてる感じだと、その人達とは上手くいってるように感じるかな」

 

「そーですよ。集まった皆さんはイイヒト達でした」

 

「あ、じゃあそこに強盗は紛れていなかったんだ」

 

「ハイ。だってその強盗、お邪魔していたお部屋のタンスの中に隠れていましたから」

 

「え、こわ!!!」

 

 思わず声を上げながら見上げた自分。こちらの様子に、ラミアは冷静な声音で「カンキさん、手が止まってます」と指摘してきたものだったから、自分は平謝りしながら作業に戻っていく。

 

「それって、ライターさんが留守にしている時に侵入したってことなのかな」

 

「まー、そんなカンジみたいですね。ライターさんも女性ですから、カノジョの下着やらを物色していたタイミングでウチらが帰ってきたと。そんな経緯でタンスの中に隠れていたみたいですが、たまたまタンスを開ける機会ができちゃいまして。それでタンスを開けたら、中から鉈を持ったオトコの強盗が飛び出してきたと」

 

「いやいやいや、すごい淡々と話してるけど普通に怖いから、それ」

 

「言っても、ココ龍明ですよ?? 龍明なら別にこんなコト当たり前じゃないですか」

 

「う、うーん……? まぁ、他所の地域と比べると、不法侵入とかの話はよく聞くかもしれないけれど……」

 

 今に限った話ではなく、強盗が押し入ってきたという話自体は割とよく耳にする。尤も、その耳にする話というものは盗人の類ではなく、どちらかと言うとヤクザやマフィアだったりするのだが……。

 

 どちらにせよ、龍明という地域の治安を再認識させられる。自分は今もラミアのソコを凝視しながらも、段々と出てきた余裕の心持ちで喋り出していく。

 

「それで、そこからどうなったの? 男の俺でもめちゃくちゃ怖いと思える出来事なんだけど」

 

「あハイ、タンスを開けたライターさんが人質にされちゃいまして、強盗はそのまま逃げるために玄関まで歩き始めたんですよね。こう、鉈をライターさんの首に向けながら、『動いたらコロスぞー』と、そんなカンジに。あと、財布やスマートフォン、その他諸々の金品を差し出すよう脅されまして、ウチらはソレに従う他ありませんでした」

 

「人質にとるだけじゃなく、金品まで要求してくるの余計に恐ろしいな……。よく無事に生きて帰ってきてくれたよ。……それで、ラミアも強盗に色々と差し出したりしたんだよね」

 

「一応、そーですね。ただ、ウチはそんな状況なんかにも慣れていましたから、皆さんが怖がる中でウチもソレを装いながらも、静かに反撃のチャンスをうかがってました」

 

「いや強すぎだろ」

 

 思わず素の声が出た。

 次第と茂みが伐採されてきたラミアの聖域。こちらにも神経を注ぎながら、自分はラミアへと尋ね掛けていく。

 

「……それで、どうなったの?」

 

「ちゃんと隙を見せてくれましたよ。強盗に慣れてなかったんでしょーね。アチラもけっこう焦ってるカンジが伝わってきていましたので、その強盗が玄関を背にしてお部屋の廊下を進み始めた時に、ウチ、その玄関扉めがけて呼び掛けていったんです」

 

「呼び掛けた? 悲鳴とかを聞いて駆け付けてくれた隣人さんとかが居たのかな」

 

「いえ、カンキさんです」

 

「え、俺ぇ????」

 

 急に自分が話に出てきた。

 思わず素の声を出しながら顔を上げていく。だが、こちらの様子にラミアは再び「カンキさん、手が止まってます」と指摘してきたものだったから、自分は平謝りしながら作業に戻っていく。

 

「……え、それでどうしたの?」

 

「玄関に向かって、カンキさんへと呼び掛けました。『あ、カンキさん。ちょうどイイところに来てくれました!!』と。もちろんブラフです。ですけど、強盗のヒト、その呼び掛けでものすごく慌てながら後ろの玄関へ振り返ったモノですから、その隙にウチは強盗に飛び掛かってスタンガンを食らわせてやりました」

 

「ゆ、勇猛果敢……!!」

 

「それから、人質にされていたライターさんを解放しまして、倒れた強盗に何回もスタンガンを食らわせてから、カレから奪った鉈で動きを抑制しつつ、お部屋の方々に通報の電話を指示しました。で、正当防衛を装って鉈で強盗を何回か切り付けてから、持ってきてもらったガムテープで両足と両手を縛りあげて、さらに無理やり開かせた強盗の両目に防犯用の催涙スプレーを三十秒くらい浴びせてから、突っ伏した状態にさせた強盗に馬乗りになって、髪を鉈で部分的に削ぎ落とすことでそれなりの屈辱を与えてやりました」

 

「お、おぉ? おお、……おおぉ??」

 

 あれ、おかしいな。なんか段々とラミアの方が野蛮に聞こえてきたぞ……?

 

 それら全て、いつもの適当な調子で平然と語るものだったから、自分はゆっくりと首を傾げながら彼女を見上げていった。すると、ラミアはこちらに目を合わせてくるなり、思い出すように「あ、そーいえば写真も撮ってやりましたから、後で見ます??」と口にしてきたため、自分は困惑のまま「あぁ、じゃあせっかくだから……」と返答してしまった。

 

 ……事情聴取が長引いた理由って、それが一番の原因だったのでは?

 自分は現場に居なかったから、憶測でしか話せない。が、駆け付けた警察からすれば、その状況だけ見たらラミアが強盗だと思われても何らおかしくないのでは? という疑念も生まれ始めてくる。もちろん周囲の証言から真の強盗が判明するだろうが、それにしては報復が凄まじい……。

 

 勇敢なラミアに感服しつつも、「そんな状況にも慣れていた」と口にしていた彼女の言葉に納得がいってしまう。とはいえ、ラミアも女性であることに代わりはないため、自分は彼女へと労りの言葉を投げ掛けていった。

 

「慣れてるとは言っても、下手すれば命も危ない状況でよくそれだけ動けるね。俺だったらそんな勇気が出ないかもしれない。ラミアの勇敢な行動が、ライターさん達を救ったとも言えるからさ。まずは、本当にお疲れ様。こんなに頑張っても何も無いだなんて報われないだろうし、代わりとして俺が今度、ラミアの好きな甘い物をたくさん買ってくるとでもしようか」

 

 軽率に口にした、安易な労りの言葉。これを耳にしたラミアは途端に目を光らせると、言い逃れができぬようすかさずとそれを喋り出してくる。

 

「ホントですか!? じゃーアレです!! デパートとかで、とにかくいろんなスイーツをたくさん買ってきて、ココでスイーツバイキングをしたいです!! もちろん、カンキさんの奢りですよね!! コレは、命を張ったウチに対する相応な対価の報酬というコトでイイんですよね!? そーいうコトですモンね!! ね!!」

 

「お、おおぉ……! まぁ、そういうことになるかな……?」

 

「やったーーー!!!! 命、懸けてみるモンですねー!! やっぱご褒美があってこそのお仕事ですから、これくらいの報酬は用意されていないと、人生やってられないモノですよホント」

 

 急に上機嫌となったラミアは、全裸の状態で両足を振りながら喜びを表していく。

 

 やっぱり、ラミアも女性であることに代わりはない。どんなに勇敢で、どんなに強かろうとも、ラミアもまた可憐な乙女の一人であり、守るべき対象の一人でもある。だからこそ、守られる側の自分としてもラミアという人物を大切にしたいと思えてくるものだし、こうして喜んでくれるラミアの姿が、愛おしくさえ思えてくる。

 

 ……まぁ、スイーツバイキングの費用という出費も、いつも自分を守ってくれている彼女への報酬だと思えば安い……はず。

 それか、ユノさんに相談でもしてみようかな……。何という思いを脳裏によぎらせながら、自分は引き続き繊細な伐採の作業に取り掛かっていったものだった。

 

 

 

 

 

 十分くらいの作業だっただろうか。かかりっぱなしの暖房で汗を流していた自分は、額のそれを腕で拭いつつ一息つくように背筋を伸ばした。

 

 ……茂みが無くなり、滑らかな曲線が美しいラミアの聖域が現れる。

 ふわふわとした肉感と、手触りも見た目も良い表面の肌。非常にデリケートな部分であるだけに細心の注意を払いながら伐採を終え、自分は我ながら綺麗にできたと自負しながらラミアへと言葉を投げ掛けた。

 

「ふぅ……こんなものでいいかな。どう?」

 

「まー、イイんじゃないですか?? 初めての割には手際良く剃っていただけましたし、ウチとしても満足のいく出来です」

 

「良かった。それを聞いて安心したよ」

 

 心からの安堵。この安心感で気が緩んだのか、次にも自分は目についていた“ソコ”を凝視してしまう。

 

 ……それにしても、本当に綺麗だな。

 商売道具だなんて言わせたくない程に、ラミアのソコは神聖に思えるほど美しく、素晴らしい。身体を重ねたメーとレダもケアを怠らずにいたものだが、特にラミアのは綺麗であり、見る者を本能的に魅了してくる。

 

 ……やばいなぁ。我慢できないかもしれない。

 間近で見続けてきた、メスの誘惑。これに、思い出したように悶々としていく自分を見て、ラミアはからかうような調子でそれを言い出してくる。

 

「どーされました?? そんなにラミアちゃんの“ココ”が気になります??」

 

「…………」

 

「すごく苦しそうなカオをしてますよ?? イマにもガマンできなさそうな、余裕の無い表情です。ホント、オトコのヒトってそーいうトコロが大変そうですよねー」

 

 浴槽の縁に手を置いて、悪戯な視線で見下ろしてくるラミアの姿。

 ……そんな言葉を掛けられてしまっては、余計に我慢できなくなる。自分は吸い寄せられるように彼女のソレへと顔を近付けていき、鼻先が触れるだろう距離まで迫っていく。そして、可憐なソレをまじまじと見つめていってから、自分は欲望に負けるように舌を伸ばして、触れ始めていった。

 

 この行為を拒否することもなく、こちらを受け入れてくれたラミア。与えられる温もりに興じるよう彼女はその場に留まり続け、舌先の感触を堪能していく。

 

 滑らかな舌触り。羽のような柔らかさの肉感。香ってくる独特なにおい。

 全てにおいて、オスの本能を掻き立ててくる。自分は暫しラミアを堪能してから顔を上げ、そこから舌を這わせるように、彼女の腹、へそ、胸、首を伝っていく。そして、口に到達した頃には無意識に彼女の華奢な身体を抱き寄せており、自分もラミアも暫し見つめ合ってから、互いに引き寄せられるように口付けを行っていった。

 

 

 

 

 

 いつの間にか移行していた、行為のフェーズ。

 既に繋がり合っていた自分らは、肉を打ち付ける音を浴室に響かせていく。そこでの快楽を二人で共有し合ってからは、自分は一つになったままのラミアを抱き抱えて浴室を後にし、その状態で部屋の中を歩き回ってから、ベッドに腰を掛けていく。

 

 座った状態で両手を後ろにつき、腰だけで突き上げる動作を行った自分。これにラミアは聞いたこともない甘美な声を出したものだったから、余計に興奮を覚えたことでしばらくこの体位での行為に浸り続けていたものだ。

 

 それからというもの、自分はベッドに寝かせたラミアと、ありとあらゆる体位での行為に勤しんだ。

 

 ラミアを仰向けにさせ、横に向かせ、うつ伏せになってもらい、脚を開かせたり閉じさせたり、片脚を上げさせたり、抱き抱えて二人で丸くなったりなどなど。時には彼女の下半身を持ち上げたりして、実に様々なアプローチで自分はラミアに尽くしていく。

 

 その最中、ベッドに倒れ込んで仰向けになったラミアを見て、自分はがっつくように両手を伸ばしてから、彼女の控えめなバストを堪能するように触れたりもした。

 

 大きいだけが魅力じゃない。平坦なそれもまた滑らかであり、温もりを帯びながらも、弾力とは異なる、羽毛に触れるかのような肌の手触りがなんとも心地良い。特に、ケアを徹底しているラミアだからこその肌触りなのかもしれないが、これに自分は一段と興奮を覚えながら彼女の胸部に指を這わせていき、その平坦に浮かび上がる桃色を丁重に取り扱い、輪をなぞって、時には咥えたりもする。

 

 一連の溺愛を終え、一つになった状態でラミアの前髪を手で退けていく。こうして一息ついていく途中にも、蕩けた表情で頬を赤く染めていたラミアは、こちらをうかがうような視線を投げ掛けつつそれを喋り出してきた。

 

「……カンキさん?? ナニ勝手に休んでるんですか。早く動いてください。まさか、これで終わりってワケじゃないですよね」

 

「ちょっとだけ休憩中。その間に、今のラミアをしっかり目に焼き付けておこうと思ってね」

 

「なんでですか。ウチのコトは別にイイですから、さっさと気持ち良くさせてください」

 

「あはは、本当に可愛いな」

 

 見惚れるような視線を向けていく自分。こちらの様子にラミアは眉をひそめていくのだが、そんな彼女の反応を余計に愛おしく思いながら、自分はそれを喋り続けていった。

 

「ラミア、可愛いよ。すごく可愛い。今のラミアも、いつものラミアも、どんなラミアもひたすらに可愛いなと、心からそう思えて仕方が無いんだ」

 

「急にどーしました?? カンキさん、腰を振りすぎておかしくなっちゃいました??」

 

「あぁ、おかしくなっちゃったかも。ただただラミアのことが愛おしく思えてきちゃって、自分でもどうしようもなくてね」

 

「ふーん、そーですか。……まー、カンキさんにそう思っていただけるコトは、そんなワルい気はしませんけどねー」

 

「ラミア。好きだ。ラミアのことが好きだ。大好きだ」

 

「あらら、だいぶ出来上がっちゃってますねこれは。イイですよー、カンキさん。イマのラミアちゃんは、カンキさんだけのモノですから。なので、カンキさんの気が済むまで、思う存分にラミアちゃんのコトを堪能しちゃってください。あ、ウチのコトを気持ち良くさせてくれるコト前提で、ですから。その辺はどーかお忘れなく」

 

「もちろん、そのつもりでラミアのことを堪能させてもらうよ。さぁ、続きをしようか」

 

 ラミアの頭を愛でるように撫でてから、彼女の腰に両手を添えていく。そして再び運動を開始して、二人だけの快楽へと溺れていくのだ。

 

 ラミアは、とにかく自分が気持ち良ければ何でも良いタイプの女性だ。自身の身体で相手方に気持ち良くなってもらうというよりは、自身を気持ち良くしてくれるパートナーを好む傾向にあり、彼女は行為までのムードや、行為中の掛け合いなどには一切のこだわりを持っておらず、ただひたすらと、自身に快感をもたらしてくれる一方的なプレイを求めてくる。

 

 ただし、決して乱暴に扱ってはいけない。激しくというよりは穏やかに、されど絶え間なく快感を与え続けてほしいと願うラミアは、蕩け合う熱烈とした行為よりも、作業のように、淡々とした行為を望む傾向にあった。差し詰め、男性寄りの欲求を持つ女性、とも言えるだろうか。

 

 また、彼女は気分屋だ。いくらその体位が気持ち良かろうとも、ずっと同じ体位だと彼女は飽きてしまう。だから、一定の間隔で体位を変えていき、彼女に奉仕する心持ちで行為に臨んでいくと、彼女は終始と快楽による甘い声音を上げていき、蕩けるような表情を見せ続けてくれるのだ。

 

 いたいけで可憐な女性。その小柄な体格もまた、非常にそそられる。

 体中の敏感な部位をこねくり回し、大好きなのだと言うGスポ〇トを中心に彼女の中をノックしていく。こうして、一般的とされる体位を網羅するよう一通りとこなしてから、最後に向かい合った正常の体位で繋がり合い、自分はフィニッシュに向けて全意識を集中させた運動を行い始めた。

 

 ベッドが軋む音と、湿気を伴いながら肉同士がぶつかり合う音。加えて、甘美な声音を上げるラミアの声が混じるそれらの音に包まれた空間の中で、自分はそろそろと上ってきた限界に表情を歪ませながら言葉を投げ掛けていく。

 

「ら、ラミア……っ。そろそろ、来るかもしれない……っ」

 

「かまいませんよ……!! カンキさんなら、ナマでも気にしませんから……っ!! カンキさんのイイ時に、いつでも来てください……ッ」

 

「ラミア……っ!」

 

 彼女と手を繋ぎ、覆い被さる形で最後の追い込みをかけていく自分。加速し始めた運動が彼女の好きな部分を高速で刺激させていき、これにラミアは全身を痙攣させながら、甲高い嬌声を上げて天を仰いでいく。

 

 その彼女の姿を見届けてから、自分も内なる欲求を解き放つように溜まった快楽を噴き出していった。

 

 熱を帯び、どくどくと脈打つ肉の管。そこから自分の全てを捧げるよう彼女に熱意を注ぎ込み、溢れんばかりの欲望で彼女の中を満たしていく。

 

 彼女の小さな身体の、その更に小さな命の空間を埋め尽くした自分のそれ。自分で出した熱意が自分自身に伝わってくるそれの感覚と、空っぽになったタンクが未だ虚しく熱意を送り出そうとする感覚が、自分に疲労感と充実感をもたらしてきた。

 

 ……自分史上、最も多い量を噴射した。

 さぞ、干からびた様相を浮かべていたことだろう。自分は力尽きるように項垂れていく中で、ラミアも息を荒げながら抱き寄せるようにこちらへと両手を伸ばし、こちらを受け止めてくる。そうして華奢な身体に抱き留められた自分は暫し彼女の体温に包まれて、少し復活した自分は顔を上げて彼女と見つめ合ってから、今も繋がり合ったその状態で、互いに惹かれ合うように仕上げの口付けを交わし合ったのだった。

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