俺のハーレムはワル女子だらけ 貸出ホステスと暮らす新生活 作:祐。
「柏島歓喜!! ボクのことをエッチな目で見てくれないか!?」
夜の自宅にて、テレビを観ていた自分の下へと仁王立ちするノア。少女は風呂上がりのタオル姿で胸を張りながら佇むと、仰々しい調子で喋りながらこちらの意識を掻っ攫ったものだった。
ポカーン。呆気にとられた自分が、座った姿勢でノアを見遣っていく。そんなこちらの反応に少女はウムッと頷いていくと、次にも大げさな身振り手振りでそれを口にし始めてくる。
「あぁ、柏島歓喜! そんなに熱烈な視線をボクに向けないでくれたまえ! 確かに、ボクのパーフェクトボディがあまりにも刺激が強く、思わず言葉を失い、股間を充血させながらボクという健気な現役JKを邪な目で見遣ってしまうものだろう! しかし、安心してほしい! ボクはキミという柏島の血を受け継ぎし神聖なる血族に対し、この身を捧げる覚悟でキミの前に現れた!! よって、柏島歓喜。キミは今宵、ボクというメインディッシュを存分に堪能してくれても良いのだよ!」
「いやいや、興奮よりも驚きで言葉を失っているだけだから。……というか、え? なんでノアがここにいるの? どうして俺の部屋のお風呂を使ってたの? てか、いつからこの部屋にいたの……?」
「あぁ、突き刺さる……っ! 柏島歓喜の熱い視線が、ボクの全身に深く、深く、とても深く突き刺さってくる……! ボクは今、カレに邪な目を向けられているのだ! ……待って! ダメだよ、ノア! 未成年が故の純正なる乙女の裸体を、大人の男性に気安く曝け出してはいけないんだ! いや、いいのさ! 内なるボクよ! カレの名は柏島歓喜。カレは、かの女神ユノが存在を認めた、国宝よりも丁重に扱われなければならない柏島の名を継ぐ者! そんな、正に現世のアダムとも呼べるだろうカレに対して誠意を示すべく、ボクはこうして、我が身を捧げる誠実さを自ら体現しなければならないのさ!!」
なんか始まった……。
歌劇のような、演じる素振りで己との対話を開始したノア。少女のイマイチ掴み切れない透明感に未だ翻弄される自分は、少女に対して複雑な視線を投げ掛けてしまう。
ノアという少女のことは、まだまだ分からないな……。
内心で呟きつつ、自身の世界に入り浸った少女を眺めていく自分。この視線にノアは両手で己の身体を抱き締めるようにしていくと、次にも仰々しい様子のまま、少女は言葉を続けてきた。
「そうだ! 柏島歓喜!! もっと! もっとボクのことを! エッチな目で見てほしい!! キミから注がれる熱い視線こそがボクを高みへと導いてくれるんだ!! さぁ!! ボクに! 眩しいほどのエッチな眼差しを! 注いでくれたまえ!!! ……あぁそうだ柏島歓喜、せっかくお邪魔しているものだから、キミにボクお手製の晩ご飯を作ってあげようじゃないか。キッチンを借りてもいいかな?」
「急に素に戻るじゃん……」
スンッ。
先までの歌劇を忘却したかのような、急に冷静となった少女の様子。この、人格ごと入れ替わるような切り替えに自分は汗を流してしまいながらも、ノアの提案に対して「あ、あぁ、それじゃあノアお手製の晩ご飯、頂こうかな……?」と返答したことで、少女はニパァッと健気な子犬が如く晴れやかな笑みを浮かべながら、とても嬉しそうに頷いてきたものだった。
冷蔵庫の中に入っていた余り物で、お手製の激ウマ焼きそばを作ってくれたノア。十八番とも言えるのだろう料理に自分は、頬を手で押さえながらそれを味わっていくと、少女もまた美味で悶えるこちらの様子に満足げな微笑を零してきた。
小さな丸テーブルに肘をつく、水色の寝間着に身を包んだノア。今も食事を行うこちらに対して、穏やかな様相で眺めてくる。そんな少女の、束の間とも言える年相応の様子に自分はちょっとだけ見惚れてしまうのだが、少女の透明感ある可憐な魅惑を振り払うようにしながら、こちらから問い掛ける形でその言葉を投げ掛けていった。
「それでなんだけど、ノア。急に『エッチな目で見てくれ』って、一体どうしたの? お店で何かあった?」
何気無く訊ね掛けたこれに対し、ノアは待ってましたと言わんばかりにキリッと表情を変えていく。それから仰々しい声音で「よくぞ訊いてくれたね!」と返答してくると、続けてこう説明してきたのだ。
「時は遡ること、三日ほど前だろうか。ボクはホステスとして
「事件?」
「ボクが対応していたお客さんは、大の女好きである資産家だった。カレの金遣いはボクから見ても実に豪快でね、カレは『とりあえず生で』の感覚でシャンパンを頼むほどの、大金持ちだったのさ」
「うんうん。それで?」
「先にも口にした様に、カレは大の女好きだ。それも、一目でオトコを虜にするような、魅惑的で濃厚なフェロモンを放つ、とびっきりのメスを好む人物だった。カレという人間は実に分かりやすくてね。特にカレは目に見えて、レダをひいきして指名し続けていた。しかし、その日はレダが他のお客を接客していてね、カレの下には、ボクが充てられたんだ」
「うんうん」
「それで、ボクがカレの下に赴くだろう。そしたらカレ、何て言ったと思う? 『キミのような子供はお呼びじゃないよ。せめて、もっとこう、出るトコを出してから来てくれないかな?』だってさ……」
男性の真似とも言える、声を野太くしたノアの調子。かと思えば途端に少女はシュンッと落ち込み始め、分かりやすく沈んだ気分で、言葉を続けてくる。
「……ボクだって、そんなこと分かっているのさ。しかし、世の中には代え難い現実もあるだろう? ボクはその日、言い知れない悲愴に打ちひしがれた。その日の業務にも集中できず、ずっと、何気無い言葉を脳裏によぎらせて、そればかりに意識が向いてしまう。結局、ボクは大した売り上げを出せず終いとなってしまい、傍から見てもボクの様子がイマイチ冴えないように見えていたことから、ユノにも何かあったのかを訊ねられる程度には、メンタルがボロボロになってしまった……」
「ノア……」
いつも、演じるようでありながらも飄々と振る舞う不思議な少女。だが、ノアも人間である以上は時に傷付き、悲しむのだ。
自分は、ノアに寄り添うよう見つめていく。この眼差しにノアは眉をひそめながら微笑を見せてくると、次にも自身に呆れるような調子で言葉を口にしてきた。
「ボクらしくない話をしてしまったね。これではボクのイメージダウンとなってしまうだろう。けれども……今だけはどうか、ボクの弱みをキミに晒したい。そして、願うならば……キミに慰めてもらいたいのだ。できるだけ、ボクが喜びそうな言葉でね。だから、見繕ってもらえないものかな。嘆きと喜びの狭間で彷徨うボクを、正しき道へと導くために。一人の少女を救済する、アダムから賜れた感激の言葉を」
仰々しい調子とは裏腹に、表情はとても弱っていたノアの様子。日頃の苦労が今になって圧し掛かってきたのだろう少女の姿に、自分は最大限の敬意を込めて鼓舞の返答を行った。
「見繕うも何も、俺は最初から本気で言わせてもらうよ。……ノア、いつもよく頑張れていると俺は思うよ。傍で見守っているからこそ、こう断言できるんだ。まずは、自信を持って。ノアはホステスとして十分に魅力があるよ。水晶のように透明な存在感はノアのれっきとした武器だと言えるし、ノアのちょっと不思議なところも、かえって愛嬌があって俺は大好きだ。体つきは確かに色々と控えめかもしれないけれども、人間の魅力は内面にあると思ってる」
「……柏島歓喜」
「まぁ、何というか……セクハラにはなるかもしれないけれども、俺はノアの体つき、大好きだよ。とにかく、あれだ。今は気分が落ち込んじゃって仕方が無いかもしれないけれど、少なくとも俺は、ノアのことを魅惑的に思えるし、場合によってはちょっとムラッとしたりする。俺はノアのことを異性として意識しているよ。そして、お客様の中にも、ノアに本気で恋してる人もいると思う。てか、絶対にいる。だから、気持ちが少し落ち着いた頃にでも、少しだけ、自意識過剰でもいいから自信を持ってみて。その自信は、強がりとかプライドによるものなんかじゃなくて、れっきとした本物の確信だからさ」
ちょっと大げさすぎたかな。
内心で不安になった自分は、ノアの顔色をうかがうように見遣っていく。だが、こちらの不安とは相対して、少女は言葉を聞くにつれて次第と見開いていった表情で、今ではどこか晴れやかな爽快感さえもうかがわせる、キラキラとした鏡のような反射する瞳でこちらを見つめていたものだ。
姿勢も、少しだけシャキッと伸びたかもしれない。ノアの、透明感ある活気が戻ってきた様子に自分は安堵を抱いていくと同時にして、次にも少女は胸に右手をあてがいながら、華麗なる動作でこの言葉を口にしていった。
「やっぱり……やっぱりそうだろうね!! フハハハハハ! あぁ、ボクったら何て情けないことか。キミがこんなにもボクを想ってくれているのに、当の本人はどうしてこんな、弱気になってしまっていたんだろう!! 今となっては不思議に思えて仕方が無いよ!! ……ありがとう、柏島歓喜。キミは低迷した一ホステスを、言葉のみで救済してみせた。その巧みな褒め殺しテクニックこそが、きっと、ボクら
うんうん。やっぱりこのノアが、一番ノアらしくて好きだ。
溢れ出る自尊心で満たされた、自信に満ち溢れた少女の有様。復活したノアの活気に自分は微笑を零していき、少女の元気な表情に感化されるように、こちらもまた湧き上がってきた明るい気持ちのまま何度か頷いていった。
で、こちらの言葉で元気を取り戻したノアは、ふと我に返るかのように遠くを見遣っていく。それから記憶を巡らせるように内なる脳裏へと意識を向けていくと、次にも少女は興味からなる問い掛けを行ってきたのだ。
「……それでだ、柏島歓喜。今キミは、ボクのことを異性として意識していると口にしたね。それ、本当なのかい?」
「え? まぁ、嘘ではないかな……?」
「では、お世辞ではない言葉通りの意味であると解釈していいんだね。……つまり、キミはボクに対して好意を抱いているということだ?」
「好意……そうとも言えるかもしれない?」
「ということは、だ。キミは、ボクに首ったけということだね!?」
「ど、どうしたの突然……?」
テーブルに身を乗り出しながら、それを訊ね掛けてきたノアのアプローチ。これに自分は困惑気味に返答していく中で、少女は少女で仰々しくもどこか困惑を交えたサマで言葉を続けてくる。
「いやなに、アハハ。ボク、柏島歓喜に好かれていると実感してから、何だかやけに気分が高揚してしまって仕方が無いんだ。何だろうね、この気持ちは。おかしいな……っ! ……フフッ、フフフ……。あぁ、嬉しいなぁ……すごく嬉しいぞ……! だってボクは、周囲のホステスと比べても様々な経験が浅くて、虚勢を張ってばかりいる、ただの強がりな凡人だ。どんなに個性を演出しようともボクは、経験豊富で、且つそれぞれが独自の魅力を持つカノジョらに中々敵わない。正直、ホステスになってからは、毎日のようにそれを不安に思えてしまっていた」
「ノア……」
「ミネ、ユノ、レダ。カノジョらだって、キミからすれば個々が魅力の塊だと言えるだろう? 対象はカノジョらだけに留まらない。ラミアだって、バスト六十八、ウエスト五十二、ヒップ七十三の可憐なる体型を武器として商売しているし、メーだって、バスト八十二、ウエスト五十八、ヒップ八十三という無難だからこその女性の魅力を個性として上手く利用している。シュラも、バスト九十、ウエスト五十、ヒップ八十五というスポーティで快活な健康ホステスとして人気急上昇中だ。そんなカノジョらと比べると、ボクは……何も無いんじゃないかって、度々と不安に苛まれてしまう……」
もしかして、全ホステスのスリーサイズを把握しているのか……?
内心にちょっとだけよぎってきた困惑。しかし、この思考はすぐにも、ノアが抱きし日頃の悩みによる同情で振り払われていく。
ノアはこれまで、王子様のように爽やかなキャラを演出してきた。だが、その実はとても健気で、繊細で、年相応の不安を常日頃と抱える、至って純粋な少女の一人に過ぎなかったのだ。
他者の影響を受けやすいというノアの特性も、もしかしたらこの内面から来るものだったのかもしれない。ユノを真似することによって自身の自尊心を高め、蓼丸ヒイロを真似することによって強い自分を演出していた。いや、そうであると信じ込んできた。
実際に少女は、学校において自分がヤクザの娘であることを何よりも重要視していた。それも、龍明において最強の名を冠する銀嶺会の会長を親に持つという立場から、自分もまたその威厳を、面子を最重要視しており、少女はその印象を守るためにライターを持ち歩いたりしていた。
……ノアという女の子は、虚勢とまではいかずとも、上辺の印象によって本来の自身を隠し続けていたのかもしれない。本当は弱い自分を曝け出したくない。相手になめられたくない。相手に負けたくない。そこから来るプレッシャーを常に抱え続けながら、今日この日まで生きてきたのだろうか。
しかし、ずっと孤独で戦い続けてきた少女は、この時にも限界を迎えてしまった。
とても弱ったような表情と声音。いつもの仰々しい調子も、どこか不調とも言えるように覚束ない。そんなノアと自分は正面から向かい合っていく中で、少女はこちらを見遣るなり、眉をひそめた弱々しい様相でこんなお願いをしてきたのだ。
「柏島歓喜。キミにお願いがある。……ボクの、このような姿を知る者はおそらく、キミだけだと思う。ユノなんかは薄々と気付いていそうではあるけれど、カノジョもきっと、ボクのことをキミに託している節があるのだと思うんだ。そんなボクのことを……どうか、慰めてもらえないものだろうか……?」
「いいよ。できる範囲ならば、ノアの希望に沿ってみせるからね」
拒否する意味もない。自分は快く頷いて、ノアを受け入れていく。こちらの反応に少女はパァッと明るい表情を見せてくると、次にも和やかな微笑と共にその言葉を口にしてきた。
「……キミにはいつも助けられているような気がするよ。どうしてだろうか、キミならばボクのことを甘やかしてくれると確信さえしてしまっていた。……ボクはもう、柏島歓喜がいないと生きていけないのかもしれないな」
食事を終え、床に座ってベッドに寄り掛かった自分の下へとノアは歩み寄ってくる。それから少女は寝間着姿で屈んでくると、背を向けた状態であぐらになったこちらの膝に乗り掛かり、それから寄り掛かっては見上げるようにしてこちらと顔を合わせてきた。
透き通る存在感と、幼げさえうかがわせる童顔の少女。鏡のように反射する瞳には自分の顔も映っており、今もノアに見惚れるような、浮かれたような表情が嫌でも視界に入ってくる。
……邪な目で見てはいけない。自分の顔に、思わず首を横に振りながら脳裏の欲望を抑え込む。それからノアと向かい合い、じっと、純粋無垢な眼差しを向けてくる少女の頭を撫でながら、甘やかすようにこちらから言葉を投げ掛けていった。
「ノア、やっぱりノアは十分に魅力的だよ。いつもの王子様チックなノアも素敵だけど、今、こうして見つめ合っているだけでも、ノアの可憐な顔についつい見惚れちゃうよ」
「フフッ、そうかな? ありがとう、柏島歓喜。キミの言葉はどうも甘美かつ刺激的であり、ボクの荒んだ心が瞬く間に浄化されていくよ……」
「本当のことを伝えただけだよ。これならもっと自信を持っていい。ノアは、他のホステスにはない清涼感がすごく魅力的だね。顔が可愛いのは勿論のことだけど、ノアの女の子らしい健気な雰囲気が普段とのギャップになっていて、それがもう、男として堪らないくらいにそそられる……」
「アッハハハ。柏島歓喜も、ボクの喋りと同じように大げさだね。……なぁ、柏島歓喜。キミから見たボクは、大人の魅力があるのかい? ボクは……エッチなのかな……?」
「エッチだよ。すごくエッチだ……」
見上げていたノアの髪に、顔を埋めていく自分。そして少女の頭部にキスを行ってから、その華奢な身体に両腕を回して抱き締めていく。
あぐらをかいていた脚を開いて、ノアを全身で受け止めるように抱き抱える。これに少女は微笑しながらも照れ臭そうに俯いていくと、ノアはそのまましっぽりとした様相で、静かな面持ちでこちらに抱かれていた。
……ノア特有の、形容し難い無機質な香り。フェロモンとは全く異なる不可思議な少女の匂いに魅力さえ感じながら、自分はむぎゅうっとノアを抱き締めて、その柔らかな温もりを堪能していく。このアプローチにノアはずっと俯くように収まっていたのだが、こうして暫し少女と穏やかな時間を過ごしていると、次にも少女はこちらの右手を取って、自身の胸へと押し当てていったのだ。
突然の行為に、自分は心臓を跳ねさせる。だが、そうして触れたノアの心臓は、こちら以上にバクバクと速めた鼓動を伴っていたことから、自分は思わず少女へとその言葉を投げ掛けてしまった。
「ノア? すごくドキドキしてるよ?」
「…………そうだね。ボクの身体、さっきから何かがおかしいんだ。柏島歓喜に抱き締められてから、ボクの身体は骨の髄までポカポカと温かくなってしまって、心臓も速まって、心無しか頭も真っ白だ。……アハハ、何だろうね。この気持ちは……。これじゃあまるで、柏島歓喜のことが大好きな人みたいじゃないか……っ」
そう言われると、こちらまで意識してしまうなぁ……。
ノアの言葉に興奮を覚えた自分もまた、鼓動を速めながら一層と力強くハグしてしまう。この行為に少女は恥ずかしそうに微笑んでみせたものだったから、自分は興奮のままにそんな返事を行っていった。
「そう言ってもらえると嬉しいな。ノアに好きになってもらえるだなんて、俺はとんだ幸せ者だよ」
「柏島歓喜。キミは本当に、相手の機嫌を取るのが上手いね。そんなことを言われてしまうと、ボクは余計にキミを意識してしまう……」
「どんどん意識してもらっていいからね。その分だけ俺も、ノアのことを意識しちゃうから」
むぎゅうぅ……。
やんわりと強く抱き締めていくアプローチに、ノアは一層と心臓の鼓動を速めていく。それでいて、少女は色白な頬をほのかに赤く染めていくと、ノアは次にも掴んでいたこちらの手を自身の寝間着の中へと滑り込ませるなり、神秘に包まれた己の柔肌を触らせてきたのだ。
ふにっと触れるノアの上半身。へそや腹を滑らかに伝うこの手のひらは、次第にも少女の胸部に到達する。そこで触れた、控えめながらも柔らかな感触に、聖なる部位でコリコリに固めた“ソレ”と巡り合った自分は、その欲情的な熱に絆されるように興奮を高めながらそれを訊ね掛けていった。
「ノア……? 俺に触らせてもいいの……?」
「当たり前じゃないか。ボクはホステスになったその瞬間から、キミという崇高なる血筋に全てを捧げるつもりで毎日を過ごしてきたんだ。そして、ようやくとも言えるだろうか。……ボクの神聖なる乙女を、キミに捧げる時がきた。どうか受け取ってほしい。これがボクなりの……誠意だ」
もう片方の手も取って、自身の胸部にあてがっていくノア。こうして、両手で抱えるように少女の乳を包み込んだ自分は、今も手のひらに伝わってくるコリコリなソレに意識を注ぎ、ノアの望み通りに、揉みしだくような動作でその両手を動かし始めた。
手で掬える脂肪は少ないものの、こちらの温もりを求めんと反り立った敏感な部位が、自己主張を強めてくる。その期待に応えるべく自分は人差し指と中指を交互に動かす運動を行っていくと、そうして撫で掛けたコリコリとした部位は一層と硬直し、優しく愛撫するこちらのアプローチにノアもまた段々と息を荒げながら、ピクピクと全身を痙攣させて悶え始めていった。
……“ココ”が好きなんだろうな。これまでの経験から何となく察しがついた、ノアの弱点。それも、他ホステスよりもだいぶ敏感である様子から、おそらく少女は“自身で開発してある”と推測できてしまった。
次第にも、ビクンッと身体を跳ね上げるようにして痙攣を起こし出したノアの姿。息を漏らすような嬌声も堪らず零し始めた少女は、上を向いたり、下を向いたりと落ち着かない様子で鋭い快楽を味わっていく。
可愛い……。ノアも、こんな姿を見せてくれるんだ……。
内心で抱いた、少女に対する恍惚とした感想。ただでさえ意識してしまっていた少女への好意が余計に増していき、この感覚が一層もの興奮を煽ってくることで、自分はノアの頭部に顔を埋めながら、暫しと健気な乳を蹂躙し続けていく。
……辛抱堪らん。もっとノアの気持ちを昂らせてあげたい。
好奇心からなる興味。自分は開いていた両脚をノアの両脚に掛けていき、そこからゆっくりと開くことで少女の股を広げていった。
清涼感あふれる少女をご開帳。寝間着ではあったものだが、こちらの行為にノアは恥ずかしそうな様子を見せてくると、次にも少女は声を震わせながら、俯いたその状態で喋り出してきた。
「か、柏島歓喜……っ。やめてくれ……っ。これではボク、オトコにふしだらなオンナみたいで、とても恥ずかしい……!」
「大丈夫だよ、ノア。ノアの恥ずかしがる姿、とても可愛いよ」
「と、とても可愛い……!? そんなワケがないだろう……っ。あ、あぁ……恥ずかしいよ……。ボクのこんな姿、他のホステスや学校の連中、ヤクザのみんなにも見せられない……っ!! ボクがこんな格好をしていては……ボクがこんな顔をしていては……っ。ボクがこんな、恥ずかしいことをしていては示しがつかないというのに……っ!」
働きかける両手の指が、コリコリとしたソレを刺激し続けていく。これにノアはビクンッと身体を跳ね上げて達していくと、瞬間にも少女は、今までに聞かせたことのない甲高い嬌声で「あんっ」と喘ぎ、数度に渡る、間隔を空けた痙攣を引き起こして天井を仰いでいった。
自分が恥ずかしい姿をしてしまっている。自分の印象を損なうような、他の人には見せられない恥辱に塗れた状況に興奮してしまったのだろうか。
ちょっとだけ、ノアという少女の性質を理解できたような気がする。意外な発見と共に自分は指の運動を止め、両手を乳に添えたまま、ノアを抱き留めるように抱え込んでいく。このアプローチに少女は未だ悶える息遣いで涙目にしていくと、脚を広げた恥ずかしい姿のまま、ノアはどこか切ない声音でこれを喋り出してきたのだ。
「っ……柏島歓喜。こんなに淫らなボクのことを、どうか許しておくれ……。そして、もし許されるのであるならば……もう少しだけ、ボクに快楽をもたらしてもらえないものだろうか……っ。キミの指が、キミの言葉が、キミの趣向が……ボクの淫らな側面を心から掻き立ててくれるんだ……! もっと、キミが欲しい……っ。どうか、心身ともに弱ってしまったこのボクを、キミの手によって慰めてもらえないだろうか……っ!!」
叫ぶまではいかないものの、腹から絞り出すように発してきた少女の要求。恥辱で震わせた声でそれを口にしてきたノアは、途方へと向けた虚ろな眼差しで上半身を反りながら、まるで乳を突き出すようにこちらを求め始めてきた。
……自分の愛撫が慰めになるのなら、本人が満足するまで、喜んで最後まで付き合ってあげよう。
自分も、ノアの力になれるんだ。巡ってきた希望に自分は、「分かった。ノアが満足するまで、ずっと、こうしててあげるから。今日は好きなだけ、俺に恥ずかしい姿を見せてもらえると嬉しいな……」と伝えてから、指の運動を再開させていく。
それからというもの、指の腹で撫で掛ける行為に対してノアは、自身の格好や有様を恥じながらも、没頭するように最後まで悶え続けたものでもあった。