転生先の学友がちょっとエッチな件 作:豪州侍
それは、既定路線だったのかもしれない。
お市が俺の屋敷を訪ねてきたのである。新月の夜のことだった。
「夜分にすまない、新十郎」
光のない夜だというのに、やたらお市の姿はこの世のものではないほどに美しく見える。かぐや姫は彼女だと言われたら、俺は容易く信じるだろう。
「いや、いい。無聊を慰める相手が欲しいと思っていたところだ。……少し待ってくれ、酒とつまみを用意してくる」
そう言って、一旦場を離れる。
(やばいな……)
心のざわめきが抑えられない。
知っていた。
いずれ、浅井長政が観音寺城から脱出する未来だと。お市が言いづらいことを言う時はやたらと唇を気にするのも。そして、一度決意したことは決して翻さないことを。
きっと、今晩に彼女は発つ。
そんな予感をひしひしと感じた。
対して俺は、ついぞ決められなかったのだ。
「待たせたな。……星でも見ながら呑むか」
「ああ、そうだな」
縁側に2人並んで座って夜空を見上げる。
手を伸ばせば、すぐに互いの手に触れる距離。彼女が使っている椿油の匂いが鼻腔をくすぐった。
たわいもない話をしながら酒を進めていく。そんな中、彼女はふとつぶやいた。
「月が綺麗だな、新十郎」
新月の夜に月など見えるわけもない。
だから、その言葉の意味するところは一つしかなかった。
「俺も月は好きだよ。……ただ、手が届くものだとは思わない」
きっと心の底では、気づいていた。俺がお市に抱いていたのは、友情だけではないことを。
育ててくれた恩に報いなくてはならず、それを果たすには不要なもの。抱えたままでは苦しくなると知っていてもなお、ついぞ捨てられなかった大事な思い。
(……ああ、俺はお市に恋をしていたんだ)
しかし、もうそれだけを選んで生きてはいけない。そうするにしては、あまりにこの身体に課せられたものは重かった。
お市は俺の返答を聞き終えると、
「ならば、こうしよう」
と言ってお市は俺の頭を抱き寄せて、唇を奪った。
あまりに鮮やかな手並に俺はただ目を見開くことしかできない。
初めてのキス。あまりの心地よさに脳が痺れそうになってしまう。
「ぷはっ……。なぁ新十郎、ここまで降りてきても無理か? 私と共に来てはくれないのか?」
頬を上気させながらお市は誘う。それはあまりに艶かしく、甘美な夢だった。
理性と慕情と男のサガ。
この3つが俺の脳内を渦巻いている。
惚れている相手がここまでモーションをかけてきているのだ。この思いに報いてやりたい。
しかし、何かがちらつく。
俺たちはそういう関係になるべきではない、という矜恃が胸の内にある。
「すまない……ッ!?」
だから、続けて「お前と共に行くことはできない」と言うつもりだった。しかし、それはお市の再びの口づけで封じられた。
「……なぜだろうな、新十郎。私はお前の姿を見るともう身体の疼きが抑えられないのだ。浅井に戻る以上、私はお前の嫁にはなれない。だが、せめて子種が欲しいんだ。六角義賢に奪われる前に、愛なき政略結婚でつまらない散らし方をするより、最も愛した新十郎にこの純潔を散らされたい」
言うと、お市は自らの着物を脱ぐ。
思わず目を手で覆うが、お市に無理やり外された。
そうして、俺の眼下には14歳の少女にしては破格なサイズの双丘が広がる。
「奴に言われるのも腹立たしいが、義賢に言わせれば私は江州一の美少女だそうだ。その私を抱けるのだから少しは光栄に思え」
言うと、今度はお市が俺のチンポを竿の根元から擦り上げる。
「それとも、不能なのか?」
妖艶に口の端を吊り上げて笑うお市。
その淫美な挑発は俺に火をつけた。
「ひゃっ!」
腕力に任せてお市を押し倒す。
そして、お市の乳を鷲掴みにした。
掴んだ指からはみ出てくる柔肉。戻ってくるような弾力。
不思議な感触だが、心地よい。
「手荒な真似をしてすまない。……だが、お前が悪いんだぞ。こうもしきりに誘うからな。義賢ほどじゃないが、俺だって男だ。可愛い子を犯したい願望はある」
そこからはひたすらに愛を紡ぐ時間だった。
丁寧にお市を愛撫し、まずは俺のチンポを受け入れられるように下拵えをする。
胸が最高だったので右手で味わいつつ、左手や舌を使ってお市の膣を徹底的にほぐした。
「あっ……新十郎っ……! いくら気持ちいいからってそこばかりいぢめるのは、やめてくれ……ッ!」
「そうは言ってもだな、ここを舐めた時のお前の顔が可愛らしくて仕方ないんだ」
特にお市のお気に入りは、クンニだった。
こいつ、ひと舐めしただけで感じやがってからに。だが、この反応ならば、もしかすると心配は杞憂かもしれない。
俺もお市も初めてだ。
だから、迂闊に挿入するのは怖い。挿れるのは互いが完全にふやけきってからと決めていた。
それにしても、今のお市ほど淫美な生き物はいないと思う。
普段のクールな姿は彼方に消え去って唇から止め度となく涎を垂らし、身体は桜色に染まっている。
今も自らそのいやらしい唇を開いて、俺のイチモツを恍惚とした目で見ていた。
早く、こいつに俺の子種を注ぎ込みたい。イチモツがそう叫ぶのを感じる。
(これはっ、もう我慢の限界かもしれないな)
お市にフェラをされながら、俺は悦楽に耐える。どういう教育を受けたらこうまでエッチになるんだ? 最高かよ。
ああ、もう思考が完全にケダモノよりになっている。
このままでは、お市を傷つける犯し方をしかねない。
それだけは、許せなかった。
「待たせたな、お市。これからが本番だ」
そう言いながら、お市を再度押し倒して指で秘所を押し広げる。
彼女の股はすでに愛液で濡れていた。これならば、問題は無さそうだ。
俺はお市の肩を掴んで支えとし、ついにイチモツを挿し込む。
「ああっ……! 私の中に新十郎がいる……!」
歓喜の声をあげるお市。その目には薄らと涙が浮かんでいた。
いつからだろう、俺がお市を好いたのは。自覚したのはさっきだが、きっと昔から、それこそこいつが女だと知ってからかもしれない。
お市の膣はぎっちりと俺のチンポを締め上げて離さない。だいぶ濡らしたにも関わらずちょっと痛いが、彼女を手放す心の痛みに比べれば何ほどもない。
「少し、揺らすぞ」
そう言って腰を振り、少しずつ彼女の子宮を目指す。
すると、イチモツにこつんと何かが当たる感触があった。
これが、処女膜ってやつか。
お市の顔を見る。すると、彼女は頷いた。
思いっきり腰を打ち付ける。
すると、膜が破けた。股を確認すると彼女の血で赤く染まっている。
さぞや痛かっただろう、お市は葉を食いしばり我慢している。
「ごめんな、でも嬉しいよ」
「痛いけど、私も嬉しいよ新十郎。私を女にしてくれてありがとう」
痛かっただろうに、怖かっただろうに、彼女は飾り気のない笑みを浮かべる。
その表情があまりに尊くて仕方がなかった。
戦乱の世も、六角も浅井もこの際どうでもいい。
ただ、お市だけを見ていたかった。
*
その後は、あまり動かさないように行為を続けた。
痛みが収まってからは、彼女はなんども俺の乳首や唇をいじってくる。
互いに気持ちよくさせ合って、ついにしかるべき時が訪れた。
「射精ぞっ! お市っ!」
「来て、新十郎!」
身体の限界を察して、最後の渾身の一撃を膣に打ち込む。
「ああっ! ああああああああああッ♡」
背を弓なりに反らせながら、お市は甲高い嬌声をあげる。
俺のイチモツもまた、ドバッと溜め込んでいたモノを解き放った。
「……はあ、はあ、はあ……」
絶頂し、疲れ切ったお市はへたり込んでそのまま俺の身体にもたれかかる。
その振動で、俺が出したモノもちょっと漏れて寝台の上に広がった。
流石にこれ以上は、お市には辛いようだ。
俺は静かにイチモツを抜き、揺らさないようにお市を寝かせた。
そして、クールダウンするために深呼吸。
「……いや、冷静に考えてヤバいわ」
頭が冴えた結果、ようやく今の部屋の現状を把握する。
まず、なんというかものすごい雌の匂いがする。
精液も寝台に垂れ流されたままになってるし、なによりも裸のままで満足気な笑みを浮かべて寝ているお市がいやらしすぎる。
「これ、全部俺たちがやったんだよな……」
後片付けのことを考えると頭が痛くなってくるが、もう野となれ山となれだ。
「だが、まぁ幸せだからいいかな……」
俺は、そうひとりごちて不貞寝した。
*
あの夜の後、俺は決意した。
お市について六角を出る、と。
あれだけのことをしたのだから、ケジメをつけなくてはならない。
それに、お市と共に見る天下の夢も悪くはない。
「そうか、お前は幸せになれたのだな……!」
小谷城で初めて会った久政殿が泣いていた。
妻子を政略のためとはいえ、淫魔と悪名高い六角義賢に人質に出したことをずっと気に病んでいたらしい。
妻はともかく、娘は満面な笑みを浮かべて帰ってきたのだ。それも、乱世では到底叶うべくもない惚れた男と結ばれるという夢を叶えて。
「猿夜叉丸の顔を見れば、そちの器量など疑うべくもない。新十郎殿、浅井を、猿夜叉丸をお頼み申す」
そう久政殿は頭を下げ、即日中に浅井の家督が俺に譲られた。偏諱も同日に行われ、六角高村から浅井高政に名を変えた。
かくして俺は戦国大名・浅井高政として、乱世に名乗りをあげることになる。
無論、元六角一門に家督を奪われた形になるため反乱が起きたが、すぐに鎮圧した。
義定たちと戦わなければならないのが、心にクるがそうも言ってられない。
「行ってらっしゃいませ、旦那様」
穏やかに微笑むお市とその膨らんだお腹を見て、俺は江南に出陣する。
守らなくてはならないのだ、この笑顔とまだ見ぬ我が子を。
そのためならば、俺は躊躇いはしない。