※この作品はR-18です。

お試しのSS集   作:ムメイ

60 / 88
一応純愛というかオリカプの世界線
ドチャクソ犯される世界線とはまた違う感じになるかなぁと

まぁうん、完全な自己満足ですよ!!!


417の日記念 掃除屋の嫁ぎ先、馴れ初め編

仕事だ、今回の依頼は秘密裏に処理してくれ。

アリーヤ・アーキテクトは知っているな? 言わずと知れた貴様ら人形の根幹部品を製造しているメーカーだ。

その製造技術リーダーであり社長でもあるオクス氏が拉致された。

今回の依頼はこのオクス氏の救助及び敵対組織への威嚇だ。

トラッカーの発信情報からある程度は絞り込んでいるが候補地はいくつかある。

下手人の判別はつかないが相応の警備が予測される。

期限は3日、おそらくはその時間がターゲットの健康状態の限界と思われる。

可能な限り素早く、痕跡を残さず叩き潰しターゲットを救助してくれ。

 

 

 

 

 

 

 

私が何か裏が黒い仕事を割り振られるっていうのは別に珍しい話じゃない。

寝覚めに着信していたメールを見てみれば……表沙汰にはしたくない案件が飛び込んでいた。

有名企業、アリーヤ・アーキテクトの若社長が誘拐された。

下手人は不明……もとい、怪しい相手が多すぎる……といったところか。

件の会社、アリーヤ・アーキテクトは機械人形の基礎フレームを手掛ける名門。

その前社長、アインリヒ・アーリア・バイツは視察中に事故に遭って他界。

その妻、グローリア・バイツも引き継ぎ中に他殺……残された遺児、オクスが弱冠12歳にして社長に就任。

その手腕でもって今まで切り盛りし続けていた……が、それをよく思わない周りの会社がぶち殺しに暗殺者や間者……まぁーそんなのが多い多いと。

……呪われてんなぁ……うへぇ。

 

「ただ、コイツしか知らない製造方法とかがあるし、発想が独自な物だから生かされている可能性が非常に高い……と」

 

ぶち殺されてる可能性は低い……それはまぁ良い。

口を割ればぶち殺されてる可能性があるけど……そも、拷問とかするもんかねぇ?

監禁して飼い殺しにして成果物をかすめ取るってのが妥当な線か……

 

「大口の契約を結んでいてほぼ子飼いみたいな所にそんな茶々入れされてI.O.PもUASもあっちこっちお冠だねぇ」

「利益って絡むと人間はすぅぐバカになるのよねぇ」

「実働は私と姉貴がやってくるから……最近入った新入りといっしょに後方支援よろしく」

「私はアンタの指示は受けないわよぉ? 私を動かせるのはただ一人、私のカオスだけ」

 

オプショナルで証拠は残すな……って所がある、全力で潰しに行って誰がヤッたかの証拠は残さない……

なんだったら襲撃され奪還されたってのも定時連絡とかでしるまで理解らせないようにしろってんだからハードだ。

まぁやることは簡単かつ手早く……ネットワーク遮断から突入、襲撃、全滅させてターゲットを連れて帰る。

派手に殺っても良いけれど程々にしなければならない……か。

って所で私が気軽に使える手札はほぼ切っちまおう、これでダメだったらしょーじきキツイ。

ハッキングは専門家として雇ってるドリーマー姉妹……カオスとドロシーにサイバー方面は任せて……

暴力部隊としてキャリアが長い私と……WW3で現役バリバリで前線で殴り合っていた姉貴で行く。

最近拾った元老兵は躯体が躯体で改造しないとって所だけど設計者がよっぽど悪辣なのか改造が滅茶苦茶大変なボディ。

セクサドールとして最適化されていて私以上にそっち方面の機能が多いと来た。

ま、出来て潜入工作って所か……って感じなのと……今の人形の性能っつーのを見せないとね。

 

「カオス、聞いてた?」

「……聞いてるわ。ドロシー、仕事の時間よ」

「はぁい♥」

「ま、多少目立つ車両にはなるがG63で行くか……」

 

私のメインで使ってる車両は改造車で目立つからな。

まだ市販されている車両であるG63が目立たず客を乗せても平気だし武器を乗せても平気だ。

暴力沙汰の仕事に使うならこれ以上良い選択肢はないだろ。

一応で目立たない改造で防弾仕様にはしたからね。

姉貴にメッセージを送って……武器も閉所でやり合うの考えて……っと。

 

『すぐに戻る、M1887の用意だけしておいてくれ』

 

姉貴も乗ってくれた、じゃあ後は全力で暴力を振るいに行くだけ。

情報もささっと共有しておいてっと……よし、完璧♥

 

「じゃ、私はコイツを使っちゃおうかな……」

 

閉所で対人相手、要人確保ってなると使う武器が限られる。

そんな中取り回しが良くてってなると……これだよねー

 

 

 

 

 

 

 

どんなに情報を規制しようが電気の流れ、情報の流れ……物資の流れというのは消せないものである。

すこしの綻びは大半は埋没してしまい見つけるのは困難を極めるが……データのスペシャリストが二人並んで処理した場合はデータの砂丘から砂場程度に早変わり。

ましてや候補地がある程度限られていて拉致された推定時間まで理解っているのであれば簡単というもの。

そして、警戒したくとも人員を配置してしまえば怪しまれる。

そのジレンマから設備に頼るほかなくなる……外には人の目がなく、設備ばかり……となれば自ずと襲う時間は決まる。

人が寝静まり、有視界距離が大幅に短くなる夜。

 

『もうすぐ該当地域、ポイントAに到着ね。こっちで追いかけてはいるけど』

「通信が安定しないだろ?耳が腐るほど聞いた」

『なら良いわ、随時情報は更新するから……幸運を』

「りょーかい」

 

候補地以外にも考えを残しつつ絞り込みをかけてほぼ精確な地点を探り出すことに成功した。

よほど計画的にやったのか物資はかなり間を開けて納入していたが……それでも脚がついてしまった。

そして今、超えてはならない一線を超えたバカに特大の授業料を請求しに二人ほどのメッセンジャーが送り込まれた。

 

「下車、行動開始」

「了解、フォワードは任せた」

「任せろ、ケツは任せた」

 

制圧しにいくには些か装備が少なく纏められている。

フォワードを行くツェリスカはいつものトレンチコートの色合いを黒染めにし、メインウェポンとしてM1887を装備。

珍しいショットガン向けのサプレッサーがくっついているのは今回の作戦の為。

それに応じた弾薬ポーチを追加した程度、いつも持ち歩いている自分の第二の名にもなったツェリスカは勿論携行している。

が、そんな程度の物、防具や暗視ゴーグルなどはない。

後ろに控えているシーナも同じような物、担いでいるのは閉所での取り回しが大変良い……

 

「お前がそいつを担ぐとはな」

「416、選ぶ場所さえ間違えなければ完璧ってね」

 

かつては因縁を向けていた相手と同じ武装、416

自身が取り扱う417の姉妹銃であり、オーソドックスなカービンライフル。

持ち込んだ弾薬もそれに準じて取り替えている。

掲げるその表情は苦笑が浮かんでいた。

 

「行くぞ、ターゲット以外は」

「オールエリミネート」

「よろしい」

 

隠れ蓑に使われていたランドリーに近づいていく、それとほぼ同時に周囲の電灯、電子ロック、監視カメラがシャットダウンされる。

当然、後方支援組の二人によるハッキングで制御を乗っ取っての事……持続時間は精々が十数分。

電気が途絶え、内部で自家発電装置に切り替わったとしても維持されるのは最低限の設備。

作戦開始の合図、二人の表情はすっと感情の色が抜け落ちる。

 

「……ブリーチ成功」

『よし、先行する……クリア』

『アイコピー』

 

意思疎通はP2Pの戦術ネットワーク、可視光線は出す必要はない。

二人の目はしっかりと改良された戦術人形の目、暗視はしっかりと効く。

出力の都合上ツェリスカはパッシブ赤外線だがシーナはIR、より目が効く。

 

『施設内ネットワークも滞りなく掌握したわ』

『マップもアップロード済みよ』

『でかした』

『慌ててなさそうなのは流石に向こうもプロか……』

 

カメラコントロールは奪っておきながら操作は受け付けるようにしている。

無論、シーナ達侵入者の映像が流れないループビデオを混ぜ込みながら……

リアルタイムで見られながら着実に死のメッセンジャーが近寄っているとは思ってなさそうだが……

非常時の対応に抜かりはない、ついでに救出対象の様子を見ている様子もあるが……反応から手引きしているとは考えられない。

自分たちのツメの甘さを察知して苦い顔をしているのが数名。

 

――――パシュッ、パスッ カランッ

 

『ワンダウン』

『チェック……クリア』

 

巡回の警備員も出会い頭に消音化されたショットガンの直撃を受けてほぼ即死。

ヒットしたのがどこであれ、ボディーアーマーを着ていても胸骨に強いショックを受けて気絶するのは免れない。

そこに追撃、確認の意味合いもある拳銃での後頭部射撃が挟まるのだから絶対に死ぬ。

粛々と一人ずつ死が届けられていく。

あとに残るのは……

 

ガチャコッ、カラン

 

生命を奪った鉛玉の受け皿だったモノのみ。

 

 

 

 

 

 

複数人相手でも特に反応させずに撃ち殺すのは容易い。

人間ばかりなのは反人形思想からなのか……人形だとハッキングとかで無力化されるとかって所なのか……

バッテリー需要が多くなって怪しまれるからか……まぁこんなザマなら導入してろよって所だけどね。

人間の柔軟性が必要なら私や姉貴みたいなイレギュラーをなんとか引っ張ってだなぁ……って思ったけどそいつらは挙ってI.O.Pが抑えちまうし。

ま、詰みってワケで……道中は全滅、ここまで6分ちょい。

流石に本丸の連中も察して構えてるだろうけど……

 

『突入準備……生態反応は6、ターゲットは別所、誤射の危険性無し』

『ブリーチ後グレネード、右は私が』

『了解、左は俺が……行くぞ3・2・1……』

 

コントロールルームでありターゲットの部屋の管理等を行っている場……一番防備が固くて人数もある場所なハズなんだけどねぇ……

少数精鋭でちょっとは歯ごたえがある応対はしてくれよぉ……

 

バガンッ、ポンッ

 

「くそっ、この精度人形か!」

「怯むな、音からして軍用ではない」

「何が完璧な隠蔽工作だ……貧乏くじを引かされたな」

 

奴さん達の肉声がする、まぁそこそこの歳をくったおっさんたちだな。

グレネードで負傷者はたぶん無し、遮蔽にはしっかり隠れてやがる。

 

『これまでのデク共とは違うな、この距離での撃ち合いの経験は?』

『一方的な蹂躙ならいーっぱい』

『上等、3・3で食い散らすぞ……出来りゃ殺さずにな』

『なんでまたー……あ、はい、りょーかい……姉貴も中々お人好しだねー』

『使えるコマは増やすに限る、吐かせる情報もあるだろうが』

『んま、それもそうか』

 

全員じゃなくても数人……できりゃ頭だけ残してりゃ良い。

吐かせるもん吐かせる為に連れ帰りゃ情報は一切無しでしょ。

痕跡は残らない……まぁ完璧ってぇワケで……

一番落ち着いてる左奥のは残すとして、私は全滅させるか。

 

「……許しは請わんよ、恨んでね」

 

アイン・ツヴァイ・ドライ。ゲームセット。

 

 

 

 

姉貴は普通にその後頭を抑え込んで身ぐるみ剥いでから縛り上げて担ぎ上げて撤収。

比較的人当たりが良い私にターゲットの護送を任された。

ターゲットのオクス氏は現在20ちょっと……さっきの銃撃戦で怯えてなければいいけど。

 

『内部映像を映すわ』

「りょーかい……おや、意外と落ち着いてる」

『敵反応、罠も特になし……アンロックするわ』

 

内部を綺麗に掃除したらあとはもうドリーマー達が完全掌握、中は筒抜け。

電子錠は全部遠隔解除できるし……映像も共有が雑に通ってしまう。

まぁ相手を驚かせない為に武器は収納して……っと。

 

「失礼します、少々騒がしくなりましたが……お迎えに上がりました」

「……次はどこへの移送だ?」

「いえいえ、アリーヤ・アーキテクトに帰すべくあがったんですけどー……」

 

かなり疑心に溢れてるな……この黒髪の長身の……かぁー妬ましくも思えないほど整ったイケメンだなー……

疑心は無理もないかもしれないけどさ……

 

「まぁ貴方の意思は関係なく、私と一緒に来てもらいますけど」

「フン……だろうな」

「ご理解が早くて助かります、ではエスコートしますので」

 

こっちを見て色めくでもなく侮蔑するでもなく……フラットに見てくる……ふーん?

人形の言う事だからと否定もしないし……あーあー皆コイツみたいなフラットさんだったらねー

一応異常を察知してなにか来るとも限らないし……416は構えておくか。

その前に姉貴から無線が飛んでくるとは思うけど。

 

 

 

 

 

 

――――ってのが、私とオクスとのファーストコンタクト。

この時はまさか……私がオーナーになって欲しいなんて告げる相手になるとは思いもしなかった。

 

 

 

 

 

帰りの道中もなんの障害もなく、するすると車まで誘導、そのままセーフハウスへ。

奪還が完了した報告を上げつつ……流れで次の任務も承った。

というのも……私と姉貴でこのオクス社長の護衛を勤めろっていう。

会社での業務中から私生活まで……姉貴は突っぱねたけど、私は受けた。

っていうのもさー……

 

「……あは……はぁ」

 

起きてる時はむっすーとしてるのが緊張の糸が切れたのか寝ちゃったの。

信頼できる秘書さんや世話になってるI.O.Pのお偉方と連絡が取れてマジで安全って理解った瞬間にバッタンよ。

倒れる前に支えられたから良かったし、ベッドに運んだのは良いんだけど……

その後が私の手を握って離さなくなっちゃったのよ……滅茶苦茶安心した顔して……

うーん……母性というのが擽られるのか……何なのか。

なんとか離そうとするもか細い声で「行かないでくれ」ってさ。

 

……そーいや、両親と幼い時に死別してるんだっけか……わかんねぇけど、そういう愛情に餓えてるのかね。

私の親父、お袋は……調べた時には墓の下、姉貴が居るから少しはマシだけど……

やっぱ、辛いわな……おまけに安心出来る場所が少ないと来たらな……

 

私の新しい生活がまた始まりそうだ。

それにー……ぼちぼちあのスラムも新しい治安維持部隊に委任して……私は離れないとって思ってたしね。

一気に同居人が増えることになるけどそこは事後了承をいただこうじゃねぇの。

ま、私はアフターケアまでバッチリなんでね、ふふん。

あとは無理やりにでも満足させて了承をもぎ取るだけよ……

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。