憂鬱な帰路を味わった……女の身になったということを良く理解らせられた気がする。
薄っぺらな理解ではない……自分が魅力的すぎる女になってしまっている。
少なくとも見た目はかなりドスケベ、これは元男である俺自身がはっきりといえる。
ふらふらと夜になりつつある田舎道を帰ったが……痴漢されたというこの恐怖は心を蝕んだ。
たかだか24分……されど24分、密着され……身体を押し付けられ逃げ場を潰され……
首筋や耳元にオッサンのキモイ吐息を浴びながら……ダボTなのが災いして生乳を弄られた。
ブラジャーの重要性も少し理解したかも知れない。
少なくとも……生で揉み回される事は……時間は少なく出来たかもしれない。
「……高校の制服はコレか……アビドス制服みたいだな」
朝を迎えた俺は顔を洗い、朝飯作って食って……それから着替えた。
姿見に映る自分はブルアカ本編ではまず見られなかったアビドス高校の制服だ。
ブレザーのオプションもあるが……基本的にはノノミと同じ様なデザインか。
母校の制服じゃぁない……こういう所も過去の俺とは違うな。
「ブラも……キツいがしたぞ、これで少しは違うだろ」
残り数ヶ月、バイトのシフトもあるが……まずは学業だ。
社会経験は学生生活になんのアドバンテージもありゃしないが……まぁ、考え方は変わってくる。
アルバイトの姿勢っていうのも少しは変わってくる。
少なくとも規則というものが何故あるのかってのも良く分かってるさ。
必要最小限の教科書にノート、筆記用具を通学カバンに叩き込む。
スポーツブラはかなりのサイズがあるハズだが……残念ながらこの規格外デカパイにかかればパッツパツだ。
通学準備に動いてる間もキツくてしょうがない……サイズが合ってないんじゃないか?
いや、元からこんななのかもしれないが……知らん。
で、奥の方に普通のブラもあったが……こっちはフィッティングすらしちゃいない、着るかバカが。
まぁ……独りになった俺に金銭的余裕は全然ありゃしない。
こんな下着一つとっても買い替える余裕はそんなに無いんだろ……相場も分からんが、大きいとなれば特注品になるはず。
まだ入っているから後回し……まぁこんな所か。
「ん……風が強い……」
スカートはなんと頼りないことか……風が吹き抜けていって嫌に無防備さを強調する。
鍵を掛けて……さ、通学だ……また憂鬱な事にならなきゃ良いが……
まぁ、通勤通学ラッシュ時間帯だ、ほぼ避けられんだろうな……
学生定期券を提示してさっさと駅のホームに立つ。
通学路の途中でも野郎の眼を感じたが……ホームに立つと余計に意識する。
皆顔と胸を交互に見て……太腿とかもジロジロと見てくる。
気持ち悪い……睨んでやると直ぐ様視線を散らすのが殆ど、堂々と見る気概もないか。
まぁクロコのガチ睨みとかおっかないだろうからしょうが無いか。
「……ん、満員……うげぇ」
ゆっくりとホームに滑り込んでくる電車……これで揺られること35分って所に学校はある。
ぶらぶらと日中から歩きで散歩した帰りよりずっと長い。
そんな時間をこの満員の中で過ごさなきゃならん……当然痴漢リスクっつーのもある。
すこし……身震いしちまうな。
「まぁ乗るしかねぇ、バイク通学なんてのは許可されねぇしな……ファッキン3無い運動……」
降りる人を通してから少しの隙間に身体をっ……ぐぉぉぉ引っ掛かる……!
こんなんだから出来る事ならバイクとかで通学出来たらなぁ!!
あー、なんか野郎どもの反応が耳に入る、ムシムシ……さっさと空いてるスペースに……
いや無理だオッサンに囲まれてしまったな……
それも……オッサンに胸を押し付ける形に……まぁ何もしてこなけりゃ役得って事で許してやるけど。
「……っ」
発進ですこし、パイポジが……ぐ、ぐぐ……
おかしいだろ、スポブラはそういうのが起こり……づらいってだけかぁ?
髪も後ろのオッサンとの間に挟まってあーもう……くそったれェ……
こんなにスペース取ってしまうもんか……前はこのおっぱい、ケツもまぁデカい……
変な気を起こさせるだけの爆発力はあるよな……はぁ。
カタンカタンと音を立ててゆっくりと加速していく……何事もなく……
……すりすり……むにっ♥
「……ん」
はぁ……まぁ、狙われるよな、そうだよな……はぁぁ……
何処から手が伸びてきてる……視線を動かしてみても……分からん、くそ……流石に掴まらないだけある。
手を掴んでやろうと思ったらするりと逃げられるな……相手は俺の行動が良く見えている。
眼の前のオッサンは違うな……勃起はしてる感じだが……
憂鬱な通学時間の始まり始まり……クソが。
最初に触られてるのは尻……小手調べって所か。
怖さで身体がすくむ感じはない、少し身を捩って逃げれないなぁ。胸が完全に引っかかってる。
無理に抜け出そうとしたらブラウスのボタンがおなくなりか。
しゅるり……♥
……ノンストップでスカートをめくりやが……
むんず……ぐにっむにぃっ♥
この、やろぉ……特定出来てないのをイイことに……
何処だ、どっちから手が……
すす……つつー♥
太腿にも……うぅぅぅキモイ……!
え、というかだ……まさか複数人……?
おいおいおい、こんな話しは過去に聞いたことは……
早鐘のようになっていく心臓、一つ疑い出すとあれもこれも疑わしく見えてくる。
どの男が痴漢だ?誰と誰だ……いや、何人俺の身体を狙ってきている……眼の前のオッサンもいつ襲ってきてもおかしくない……!!
たった30分……されど30分……
――――踏切内の立ち往生が発生したため一時停車いたします
いや、おいおい嘘だろ……この状況で……くっ
「お、おいキミ」
「すみません、少し通して……」
なら……強引にでも逃げるしか無い……!
緊張、恐怖、混乱、疲労……ヒトはこれらを抱えすぎると時に正常な判断を下せなくなる。
シロコの場合もまたそうだった、痴漢にマークされているという事実、それが恐怖を増幅させる。
視野は狭くなり少し落ち着けばそれが危ないと分かる様な事をしてしまう。
ブラウスのボタンを引きちぎり、大ぶりなグレーのスポーツブラを大胆に見せながら逃げ込んだ先は……
電車の中でも壁際、最後尾のドア付近……それも開かない側であった。
痴漢の格好の餌食になる場所へノコノコと逃げ込んでしまった。
「ぁ……」
「へぇ……今日はしっかりブラをしてきているんだねぇ……」
逃げて、逃げて……壁にぶち当たった所でまたも後ろから腕が伸びてくる。
反射する窓ガラスもまた同じ、手すりと座席が邪魔をして逃げることは出来ない。
助けを求めて視線を巡らせるも全員見て見ぬ振り……
それもそのハズ、相手は関われば関わるほど面倒な事になるという噂の男。
失って痛い職は無い、家族も居ない……あるのはただただ痴漢をしたいという歪んだ欲望。
そして理想の女を自分で穢すという物……シロコはそんな男の理想を叶える存在でもあった。
執着されるのは当然とも言える。
抱きすくめられ、暴れることも叶わず……両胸を揉まれる。
背中に感じるのはふくよかな腹回り、首筋に感じる荒い息……そしてガラス越しに見える気味の悪い笑み。
他に見えるのは仕立ての良いスーツだけ……
電車は動かない、まだまだ停車している。動きが止まった中でシロコは痴漢にべったりと張り付かれた。
「でもダメじゃないか……こんな野暮ったいブラは……」
「うるさい……見世物じゃねぇ……!」
「ヒヒヒ……良いねぇ、気が強いのも好みだよ……」
窓ガラスの反射越しに睨んでも怯む様子はない、そんな女も痴漢して餌食にしてきたのだから。
意に介した様子もなく制服のブラウスの中へ手を潜らせていく。
と、同時に……シロコの個人情報という弱みを握ろうとバッグの方にも手を伸ばす。
流石にそれは防御されるが……ならばと手に余りある爆乳に両手を添える。
グイグイと揉み込んでブラ越しに揉み込んで好き勝手弄んでいく。
分厚い生地でもこれは妨げる事ができない。
なんなら伸縮性のある素材でするすると胸にアクセスされかねない。
そうなれば全体の圧迫感に加えて痴漢の手のひらがグイグイと食い込む悪夢になりかねない。
ノーブラは論外、しかして他もまた地獄だった。
「しかしこんな所に逃げ込んでくれるなんて……痴漢して欲しかったんだねぇ……昨日はノーブラ……むっつりちゃんだねぇ」
「ちがっ……ん、んん……!!」
声で否定しても行動では言い逃れ出来ない。
痴漢の中ではもう確定してしまっている……シロコという少女は完全にむっつりスケベでされたがりの変態少女であると。
嫌がっているのはまだしっかりと自覚していないから……といった具合。
ぷつっ……ぷつっ……
むにぃっ……むにむに……♥
大質量の乳に負けて殉職したボタンのほか……キュッと締まった腰回りのボタンも外されていき完全にシロコの胸周りは出てしまった。
野暮ったいスポブラだとしてもその大きさ、ハリ、形の良さというのを隠せないでいる。
その事実が余計に……脱がした時のインパクトというのを膨らませる。
これ以上好き勝手されてもたまらないと腕を掴むも見た目通りのひ弱な少女でしかない。
大の大人相手には腕力では敵わず、無理やりに楽しんでいるという背徳感を煽るばかり。
「ここかな……ここかなぁ……?」
「いい加減に……っ……!」
「ふぅん……開発の余地が残ってるなんて意外だねぇ、こんなに大きなおっぱいしていて……弄ってないんだ?」
「胸だけで感じるなんてエロ同人の見すぎだろ……や・め・ろ……!!」
「こっちの方は……ツルツルなんだねぇ、穴は……」
胸をいくら弄っても感じる様子はない、不快感を露わにして抵抗を続けるシロコ。
これは初日には無かった反応だが……それでも探るように痴漢の男はシロコの身体を弄っていく。
胸はもう良いとばかりに今度は下腹部へ……スカートの奥にあるショーツ、その中へ手を潜らせる。
毛がいっさい無いツルリとした秘所を撫で、穴に指を一本だけ潜らせていく。
濡れもしていない穴はキツく慣れていないのは明白。
純潔であるとは思われるが……このガードの緩さは何だと疑問を抱かせる。
気持ち悪い男にとっては都合の良い様に見えてくる……
「おじさんに純潔を捧げるつもりかなぁ?」
ぞわぁ……っと悪寒が背筋を駆け上がっていく。
とんでもなく気持ち悪い妄想を口にしてきたのだ。
「ヒヒヒ……今度はしっかりしたブラをしてこないと……」
「違うと……ん……!」
痴漢による身体の弄びは始まったばかり……
電車が動き出すのはまだまだ先……地獄のような時間はまだまだ続く。
なんとか電車が動き出したのが無駄に時間を掛けて30分……そこから学校までとなればかなり時間を要した。
その間もずっと痴漢は気持ち悪い妄言を吐きながら胸やら股やらあちこち触り続けた。
サイズもアレコレ言っていたが……実際どうか知らない。
身長は165、これは元々のシロコテラーの身長ドンピシャ……目測でしかないが、俺自身の判断も相違ない。
問題は乳房やウェストの判断……こっちもまぁ色々言われたが……目測以上だったのは覚えてる。
俺が出来たのはヤツが触ってくるのを耐えるしか出来なかった。
抵抗しても全然だった……それが本当に、女になったというのを如実にさせた。
学校は……良くも悪くも記憶通りで俺が女になった事以外はなんの変化も無かった。
下ネタというか……ズリネタにされているのが俺だと知ったのは……まぁ、当然とも思えた。
逆の立場ならそうする。
しかし……3サイズな、知っておくべきなのは間違いない……
揉みくちゃにされたスポーツブラが本当に合っているのか……その判断すら出来やしない。
「ん……出来た、応急処置としては……上出来」
ブラウスのボタンが弾け飛んでいたのもある、もしかしたらサイズが合わないのかもしれない。
応急処置で裁縫し直す……一人暮らしの賜物だな。
苦しさに耐えかねてスポブラを脱いだが……まぁ、大きさはかなりのモノ。
ブラウスに収めるのも一苦労だったし……結局また生乳……
これを見咎められたらどうなるか……痴漢に遭遇したらまた、揉みまわされるのは間違いない……
……気持ち悪いあの感覚が蘇ってくる。
「ブラをしても執着される……はぁ……」
どう転んでもアレには執着されている……なら、俺は俺の為に出来ることをするしかない……
痴漢関係は……相談しても良いかもしれないが後ろ暗い噂が後を絶たない事を考えると……
もしかしたら警察は動いてくれないかもしれない。
「気乗りはしないが、ランジェリーショップ……行ってみるか……?」
財布を覗いてみて手持ちは……まぁまぁある。
無駄遣いは出来ないが身体の事を考えると必要な出費とも言える。
本当に……気乗りはしない、中は男のままだぞ?
気まずいって感想しか出ない……一応近くにショッピング施設はあったはず……
そこで買い物をしてしまえばいいか……バイトは明日だからまだ大丈夫。
これでバイト先でもセクハラまつりとかだったらイヤなんだがな……あり得なくはない。
考えれば考えるほどにイヤな想像が出来てしまう。
ランジェリーショップ、思わずたじろぐが……今の俺は見た目は紛うことなき美少女。
放課後になると友人の誘いを一切断って突撃した。
ここで日和っては……いけない気がした。
店員はもちろん女性、騙してる感じがしてならんが……3サイズ測定となった。
身長は165cmそれに対してトップバストが100超え、124とは驚いた……
アンダーは67でウェストは56と細いの何の。
ヒップは……なんとまぁ92、デカい……がだらしないデカさではない。
ノーブラなのを怒られたがこっちにはこっちの事情があるってもんで……やはりというか、既存のモノでは対応しきれない。
特注品になるらしく1週間後に取りに来いとも言われた。
あちこち巻き尺ぐるぐるされるのは中々堪えた……やはりというか場違い感が否めないし……
自分の身体と完全に認識してるワケじゃないからその罪悪感というか……な……
「結局はブラは……」
「ちょっと待ってなさい、間に合わせになるけどその見事なおっぱいを守るのを作ってあげるわ」
「お、おぅ……助かります……」
ブラはとりあえず、どうにかなりそうだ。
少し待って……それから、帰路につこう……ちょっと疲れたな。
どうせまた、電車に乗れば痴漢に遭うんだから……夜道をふらふら歩いても良いかもしれないけど……
そこで襲われたら、今度こそ助からないんだけどな……どっちが良いんだろう……