※この作品はR-18です。

チート能力会得してダンジョン潜り ~たまにエロい事します~   作:塞翁が馬

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悲惨な追放劇

「と、いう訳でお前は解雇だ」

 

 とある木造の薄暗い一室において、椅子に座っている高慢な態度の男が、その目の前に立っている緑のローブを身にまとった男に宣言する。

 

「…ま、待ってくれ、頼む! もう少し修練を積めば」

 

「うるせぇ。折角俺達にも芽が出てきたってのに、てめえに合わせてちんたらやってたら全員出遅れちまうだろうが」

 

 必死に縋る緑のローブの男だったが、高慢な男は聞く耳を持ちそうにない。

 

「し、しかし……がっ!?」

 

 それでも尚も縋ろうとする緑のローブの男だったが、唐突に傍にいた背中に槍を背負っている背の高い女に思い切り殴られてしまった。

 

「しつけぇんだよ! リーダーのビットが出ていけっつったらさっさと出ていきやがれ!!」

 

 殴られた個所を押さえてうずくまっている緑のローブの男に、背の高い女は更に指をぽきぽきと鳴らしながら威嚇してくる。傍から見ても明らかに苛ついており、燃えるような赤い髪がその苛つきをさらに激しく見せている。加えて、

 

「く……くく……。い、今時シュウレンとか……使う言葉ふっる……」

 

「誠に残念ですが、私達は急ぎ上を目指さなければなりません…。潔く諦めなさい…」

 

 派手な格好に三角帽子をかぶった女は嘲笑を、厳めしい文様の入った法衣を着ている女は涼しい顔で無慈悲な言葉をぶつける。二人とも帽子を、そして僧帽を深くかぶっているため髪の色は分からないが、あからさまに態度に出している三角帽子の女の方は勿論、法衣を着ている女の方も表情こそ目をつむっていて読めないが、そこはかとなく嫌らしい感じがする。

 

 そんな中においてもう一人、漆黒の簡素なドレスに身を包んだ女もいたが、この女は目の前で起こっている事に興味がないのか、明後日の方向を向いていた。纏っている雰囲気も他の者達とは少し違う。

 

「う……うぐぐ……」

 

「ま、という訳でお前を解雇という方向で全員意見が一致してるんだわ。さっさと出ていけ。それとも、今度は俺に気が済むまで殴られてから放り出されたいか?」

 

 そう言って、嗜虐の笑みを浮かべて立ち上がる高慢な男性…恐らく彼がリーダーのビットだろう…は、槍を背負った女性よりも更に一回り高い背丈から、拳を強く握りしめて苦悶の声を上げて地面にうずくまっている緑のローブの男を見下ろす。

 

 緑のローブの男の体格はお世辞にも良いとは言えない。そんな小柄な体格でこのビットから乱暴をされれば、最悪死んでしまう可能性すらある。

 

 まだ痛む個所を押さえながらそれでも懸命に立ち上がり、少しふらつきながらもそそくさとその場を後にする緑のローブの男。背後からの複数の嘲笑から逃げるように…。

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