チート能力会得してダンジョン潜り ~たまにエロい事します~ 作:塞翁が馬
結局、ディット達が帰ってきたのは次の日の昼前という遅い時間となった。日が昇るまで快感をむさぼり続けていれば、こんなに遅くなるのも当然の事だ。
「ねえねえ、お兄ちゃんどうだった!?」
「その…す、凄かったです…」
「はい~、雄々しくて素敵でしたよ~。そしてまだまだ成長段階ですから、これからもっと素晴らしくなっていくと思います~。楽しみですね~」
鎧を脱いでいるプレアが、目をキラキラさせながら帰ってきたばかりのアールとマールに尋ねる。対して、頬を赤らめながら答えるアールと、言葉通りに期待を感じさせる満面の笑みで答えるマール。二人の反応にプレアも嬉しそうに頷いている。
「ディットさん…大丈夫ですか?」
一方、どこかぐったりとしている様子のディットにササメアが心配そうに寄って来る。しかし、ディットは大丈夫だ…とばかりに手を上げるだけだった。どうやら、かなり徹底的に搾り取られた様だ。
「けっ! 女の一人二人相手したくらいでそんな体たらくとは情けない奴だ! ボクの組織のリーダーなんて何人の女に囲まれても豪快に笑ってるぞ!!」
そして昨日と同じく突っかかって来るオルガン。ディットに「まだいたのかお前…」という視線を向けられるが、オルガンは気にする素振りはない。
「大丈夫! 次はオルガンちゃんもお兄ちゃんの相手してもらうから!」
しかし、ここでプレアから飛び出す爆弾発言。
「はあっ!? っざけんなコラ!! なんでボクがこんな冴えない男と寝なきゃならないんだっ!?」
「このチームにいる以上は決定事項なんでーす! ホラお兄ちゃん、この小柄な体に男の子みたいな見た目に反する大きなお胸というギャップ、触ってみたくない?」
当然オルガンは激怒し反対するが、プレアは聞く耳を持たない。どころか、ディットに見せつけるようにその豊満な胸を揉みしだくではないか。
「あっ、こ、こらっ、や、やめろっ!! ううっ、さ、ササメア! た、助けてくれっ!!」
たまらずササメアに助けを求めるオルガンだが、ササメアは引き攣った笑みを浮かべながら見つめるのみだ。碌に抵抗すらしない…どころか狼狽え怯えるオルガンを見るに、どうやら昨日の夜、プレアの手によってオルガンは分からされてしまった様だ。
「プレア、放してやってくれ…」
憐れみを感じさせる声でディットが頼むと、プレアは「はーい」と素直にオルガンを開放した。そして、胸を押さえて涙ぐんでいるオルガンに、改めて向き直る。
「オルガン、本当に俺達と一緒にいるつもりか?」
「はあっ、はあっ…。あ、当たり前だっ! こ、こんな…こんな悪魔の巣窟にササメアを残していけるかっ!! 例えお前らにどんな拷問凌辱をされようとも、きっと…必ずササメアを助け出してみせるっ!!」
「―――なあプレア。昨日この子に何をやったんだ?」
「んー別に? いちいち反抗する姿がたまらなく可愛かったから、ずっと抱っこしてただけだよ?」
憤怒の中に怯えも見えるオルガンの様子に、流石にいたたまれなくなったのか思わず尋ねてしまうディット。しかしプレアはあっけらかんと答えるだけだ。
「…む、無理やり抱きしめられて…”マッシ―の秘薬”まで使ったのに全然かなわなくて…ああ、もう放して、ボクの体をまさぐらないで…っ!」
だが、プレアの答えに唐突に顔を青ざめ怯え始めるオルガン。どうやらその”抱っこ”とやらは想像を絶する程恐ろしかったようだ。
「筋力を数倍にする秘薬を使ってもかなわなかったのか…」
「プレア様の御身は細身ではありますが鍛えられておりますので…」
「最初に突っかかってきたのはあの子だと思うので自業自得ですが、ちょっと可哀そうにも思いますね~」
そんなオルガンの様子を見て、ディット、アール、マールの三人はご愁傷様…とばかりの感想を漏らすのだった。
昼を少し過ぎた頃、ディット一行は再び外に出る。昨日ダンジョン内でディットが言った通りに、ダンジョンギルドに新チームを結成したと報告するためだ。
これについて、プレアが既にダンジョン内でメグミに認証してもらったのに、更に違う所に報告する必要があるのかと疑問を口にする。
「メグミさんに認証してもらわないと、レベルを始めとしたダンジョンの恩恵が受けられない。そして、ギルドに登録しておかないと、金や人間関係のいざこざを全部自力で解決しなければならなくなってしまう。どっちに登録してもらうのも大事な事なんだ」
「………ふーん、そんなものなんだね」
ディットの説明を受けるも、それでもまだ納得がいってなさそうなプレア。とはいえ、ディットの決定に口を挟むつもりもないのか、これ以上何かを聞いてくることはなかった。
そうしてギルドへと辿り着いた一行、勿論、全員が昨日収穫した果物を入れた袋を手にしている。
「これは凄いです! ディットさん以外はギルドに登録すらしていなかったというのに、既にダンジョンの31階に到達したというのですか!?」
受付の女が驚愕の声を上げ、その声に周囲の探索者たちもざわめき始める。途端に受付の女はハッと我に返り「し、失礼しました…」と頭を下げる。
「そ、それでは納入物をお預かりします。加えてギルド登録に必要な書類をお渡ししますので、必要事項をご記入ください」
コホンと一つ咳払いをしてから、事務的な対応をしてくる受付の女。その書類を受け取り、必要事項の記入を終え提出。登録完了と、納入物に対する報酬の用意を待っていたその時だった。
「よお、お前まだこの街に居やがったのか」
不意にかかる明らかに見下した乱暴な声。全員が声の方へ振り向くと、そこには数人の女を連れた厭味ったらしい笑みを携えた男が立っていた。
「あの人は…」
その女たちの一人を見たプレアがポツリと呟く。そう、その一人は明らかにリストリアだ。気まずそうに顔を明後日の方へ向けている。そして、リストリアを連れているという事はつまりこの男が…。
「ビット…」
その男…ビットの名前を呼ぶディット。途端、プレア達全員が警戒に身構えた。
「ああ、そう簡単に離れる気にはならなくてね…。ところで、何か用か?」
「けっ、てめえみてえなクズに用はねえ。俺が用があるのは…」
ディットを一瞥した後、ビットの視線はプレアとササメアに止まった。
「なあアンタら、こんなクズと一緒にいないで、俺達と一緒に来ないか? リアに聞いたぜ。アンタらすんげー強いんだってな。アンタらと俺達が力を合わせれば、まさに百人力だと思うんだよなぁ」
ディットを罵倒しながらプレアとササメアを勧誘するビット。その言い様にササメアが何かを言わんと一歩踏み出すが、それをプレアが手で制し、そして抑揚のない冷たい声で一言言い放った。
「ふーん、だって。どうするお兄ちゃん?」