ありふれてないオーバーロードで世界征服 R-18シーン集 作:sahala
ぴちゃ、ちゅぷ、ちゅっ———。
「う、ん……」
下半身から伝わる甘い疼きにナグモは目を覚ました。朝立ちで勃起したペニスがねっとりとした暖かさに包まれて、ビクンビクンと震えてナグモの意識を覚醒させていく。
カリ首をねちっこく丁寧になぞられ、裏筋にチロチロとくすぐったい感触が襲う。掛け布団の中がモゾモゾと動く度に水っぽい音が響き、ナグモは陰嚢が痛くなる感触に堪らずに布団を捲り上げた。
「んっ♡、じゅぷっ♡、じゅる♡……あ、おはよう。ナグモくん♡」
そこには自分の恋人である香織が、ナグモの股間に顔を埋めていた。
「あー……香織? 何をしているんだ?」
「起きたらナグモくんのおちんちんがビンビンで苦しそうだったから、慰めてあげてるの♡ 朝から元気だね♡」
「っ、これは夜間陰茎勃起現象といって性的な興奮とは関係は、んんっ!」
「じゅぷっ♡、ちゅっ♡……ぷはぁ、大丈夫♡ ナグモくんの溜まったザーメン……全部飲んであげるから♡ はぁむっ♡」
朝立ちのメカニズムを説明しようとしたナグモを遮る様に、香織は先程より激しくペニスにしゃぶりついた。
膨張したペニスを口いっぱいに頬張り、口内粘膜がねっとり包んで離さない。顔を上下にストロークさせ、潤んだ瞳で見上げながらペニスを刺激していく。
「んんっ♡、じゅぷぷっ♡、ちゅっ♡……ふぅ♡、んふぅ♡……はあっ♡、んちゅっ♡……じゅるるる〜……♡」
寝汗で蒸れたペニスを味わい尽くすかの様に、鼻で大きく息を吸いながら香織は根元までがっぽりと咥え込んで吸引してくる。
喉奥まで届いてしまうのではとないか、と思うほどに呑み込まれていく肉棒。
顔が上下していく度に月光の様な銀髪が朝日にキラキラと反射して、上気した頬も相まって蠱惑的な雰囲気を醸し出していた。
朝の爽やかさに似つかわしく無い淫靡な音が部屋に響いていく。
「か、香織、は、んっ……!」
「じゅぷっ♡、じゅぷっ♡、んぢゅっ♡、じゅるるるっ♡、ぢゅっ♡、ちゅるるるっ♡!」
香織の口内でペニスが溶けてしまったのではないか、と錯覚する様な快感。
溜まった欲望を尿道を押し上げてきて、ナグモの腰が浮き上がってしまう。
ナグモの漏らす喘ぎ声すら掻き消す程に香織の口淫の激しさを増していく。
両手で腰をがっちりと捉えて、頬がこけるくらいにペニスを吸い上げる。それでも紅い瞳は愛しの少年のよがる姿を見逃さまいと上目遣いでジッと見つめていた。
「うっ、くぅぅぅっ!!」
「んんっ♡!?……ん、んむっ、んぅう♡……」
勢いよく精液が跳ね出され、口内を穢していく。
香織は喉奥に当たった精液に一瞬だけ目を見開いたが、すぐに口を窄めると一滴も垂らすまいとするかの様に吸い上げていく。
ごきゅっ♡、ごきゅっ♡、ごきゅっ♡
喉を鳴らしながら、香織は目を細めて精液を飲み干していく。そして纏わりついた精液すらも残すまいと、口の中でモゴモゴとペニスを舐め始めた。
「んれろっ♡、れるっ♡、ちゅっ♡、ちゅぷっ♡」
「うっ……んっ……」
「んっ♡、ちゅぷんっ♡……ふぅ、ご馳走様。ナグモくんのザーメン、やっぱり美味しい♪」
ペロリ、と唇についた精液も舐める香織に、ナグモはペニスは再び硬さを取り戻していた。
***
「なあ、香織……本当にやるのか?」
浴場に移動して服を脱いだナグモは、不安そうな声で香織に聞いた。壁に手を付き、脚をガニ股に開いて尻を突き出す。側から見れば、なんとも間抜けな姿にナグモは羞恥で顔を真っ赤にしていた。香織はペタンと女の子座りをしてナグモの尻に息が掛かるくらい密着しながら楽しそうな声を出す。
「私だって、ナグモくんにお尻のハジメてを上げたんだよ? じゃあ、ナグモくんのお尻も味わう権利があると思うんだけどなあ?」
「それは何か違う様な……。それに、その……かなり恥ずかしいのだが……」
「もうお互いの恥ずかしい所なんて、たくさん見せ合ってるから今更だよ。それに、今日はいっぱいエッチな事に付き合ってくれるんでしょ?」
香織の期待する声にナグモは何も言えなくなる。
ほぼ毎日、香織に求められるままに魔力供給という名目でセックスをしていた。しかし、さすがに問題があると判断して香織とセックスをするのは数日おきと決めたのだ。そもそも魔力を供給するだけなら、何もセックスする必要はないし、セックスをしないと魔力供給ができないと覚えられたら緊急時に困った事になる。
しかし、香織からすればまさに
(しかし禁欲してた分、セックスの内容が過激になってるのでは……)
これだとあまり意味が無いんじゃないか、とナグモは思う。しかも自分の尻穴を舐めたい、という要求にはさすがに「頭がおかしくなってないか?」と口に出しそうになった。
しかし、ナグモの精液という大好物を数日間も断たれ、もはや我慢の限界が来ていた香織の勢いに気圧され、気が付いたら「ま、まあ、香織もよく我慢していたし……」と頷いてしまっていたのだ。
「な、なあ、本当にやるのか? その、僕の……肛門を? さすがに不潔だと思うぞ……?」
「ちゃんとお風呂で洗ってくれたんだから大丈夫だよ。それにナグモくんの身体なら、どの部分でも美味しいだもん♪」
「いや、そういう問題じゃ……」
「いいから、いいから。私に任せて……ね?」
尚も言い募ろうとするナグモに、香織はクスリと悪戯っぽく微笑む。
香織はナグモの尻を両手で掴むと、左右に広げて———。
「んっ……♡」
ちゅっ、というリップ音と共に、ナグモの背中がゾクリと震える。
「れろっ……♡ んれろぉ……♡ ちゅぷっ……♡」
「ぁ、んっ……!」
初めは菊門の皺を舐める様に。そして、舌先で優しくつつく様に香織は菊門を責めていく。
「ぴちゃ♡、ちゅっ♡、ちゅるるっ♡」
「あ、うっ……! ま、待て、香織……! これ、何か、まずい……!」
「れろれろっ♡、じゅるるるっ♡」
「ふ、ぅんぅ……!」
今まで感じた事の無い感覚にヒクヒクと緩んだ尻穴に、香織は躊躇いなく舌を挿れていく。チロチロと舌を小刻みに動かすと、ナグモから何かを堪える様な声があがる。
(あは……♡ 気持ち良いんだね、ナグモくん♡ ニューロニストさんの言ってた通りだ……男の人も、お尻を弄られると気持ち良くなっちゃうんだね♡)
『男をヨガらせる後ろの穴のツボ』を教わった通りに、香織は排泄孔の中を舐め抉っていく。
「やめ、んっ、は、うっ……!」
「れるちゅぷ……んれぇろ♡ はぁぁ……♡ ナグモくんのお尻、美味しい……♡ ちゅ、ぢゅうぅぅ♡ はむっ、じゅるるっ♡ ずっと舐めていたいの……ちゅっ♡ れるるるっ♡」
刺激から逃れようとするナグモの尻たぶを逃がさない様に掴み、香織はより深く舌を捻じ込んでいく。ナグモは息を荒くしながら、快楽を耐える様に歯を食い縛ろうとし———。
「ふぅ、ああっ……!?」
キュッと香織の手に握られたペニスの感覚に、ビクンッと背を反らした。香織の右手がナグモの開いた足の間を通り、ブルンと震えながら勃っていた肉棒を優しくシゴいていた。しかし、ナグモのアナルへの舌奉仕はそのまま継続する。
「んっ♡、ちゅるっ♡、れろっ♡、ちゅぷっ♡、じゅっ♡、ちゅばっ♡、じゅるるるるるるぅぅぅ♡」
シュッ♡、シュッ♡、シュッ♡、シュッ♡———。
「う、ああっ、香織っ……!」
情けない声を上げて、ナグモの腰がガクガクと揺れる。足から力が抜けて、崩れ落ちそうになる身体にシュルシュル、と香織の髪の毛が巻き付いた。香織の髪の毛は触手の様に動き、ナグモの身体を持ち上げる。
「ま、待て、この体勢、本当に恥ずかし、うぅ、ああっ!」
「ちゅぶじゅ……じゅるれるぅぅ……♡ ああ……硬ぁい……♡」
壁に手をついていたナグモの身体を反転させ、髪の毛が触手の様に絡み付いてナグモの四肢を拘束した。足をM字に開かせたチングリ返しの状態で持ち上げ、香織はアナル奉仕と手コキに没頭する。
「んぇろぉっ、ちゅぶむちゅぅ、ちゅぶ♡ ずぢゅるるうぅぅ♡♡」
紅い目を爛々と輝かせて、香織はひたすらナグモのアナルを舐め回す。ペニスが一層に膨らんでビクンビクンと震えて、待ち切れない様に香織はナグモの肉棒に添えた手でシゴいた。
「あぁ、くぅ、あ、あああああっ!!」
どぶびゅびゅるる! びゅ、ぶびゅるるる、ぶびゅびゅうぅぅ――!!
ナグモの背が弓形に反らされ、天へと突き上げられたペニスから噴火の様に白濁した液が射精される。溢れ出た精液はナグモの尻に密着していた香織の顔へと降り注ぐ。
「んぅうう♡ れろっ、ちゅぷん♡……ああ、勿体ない♡」
名残惜しそうに尻穴から舌を引き抜いた香織は、顔にかかった精液を掬い上げて自分の口元へと運ぶ。ちゅぱ♡、ちゅぱ♡と熊が蜂蜜を舐める様に精液を味わった。
「う、ぁ………」
「っと、ごめん、ナグモくん。大丈夫だった?」
髪の毛の拘束を緩めると、ナグモは力が抜けた様にぐったりと崩れ落ちそうになる。床に倒れる前に香織は髪の毛の量を増やして、即席のハンモックを作ってナグモの身体を受け止めた。
「刺激が強くて疲れちゃったんだね? 大丈夫だよ、いま元気の出る物を飲ませてあげるからね」
香織はプルンッと乳房をナグモに差し出す。お椀の様に丸い乳房の上に、ツンと立った桜色の蕾がナグモの唇へ近付いた。
「ぁ、ぅぅ……?」
尻穴責めという恥辱と快楽が入り混じった体験に、ナグモの頭脳はショートしていた。ボーっとした頭のまま、本能的に差し出された乳首に口を付ける。
ちゅぱっ♡
「んぅ♡」
乳首を吸われて、香織がくすぐったそうに身じろぎする。その途端、桜色の蕾からジワリと乳発色の朝露が漏れ出した。
「あぁ♡、んっ♡……驚いた? 自分の身体を好きに変えられるなら、おっぱいを出せると思ってコッソリ練習してたんだよ? あんっ♡、はぁっ♡」
香織が嬉しそうに説明するが、ナグモはほとんど聞いていなかった。ショートした頭脳は理性よりも本能を優先させ、口の中に広がる甘い乳液を吸い出す事に専念させていた。香織はナグモの髪の毛を梳く様に優しく頭を撫でる。
「んっ♡、あふ♡、んんっ♡……ふふっ、必死にならくても良いでちゅからね? 私のおっぱいはナグモくんだけの物でちゅよー♡ よちよち♡」
赤子のような反射的な吸引行為。もう赤子と呼ぶ時期を越えたナグモが、孕んだことすら無い自分の乳房を夢中になって吸っている。香織の中で母性本能が沸き起こり、同時に異常な状況に興奮を助長していく。ちゅうちゅうと乳首を吸われるたびに息が漏れ、胸元で唇を震わせる姿に愛おしさすら覚えてしまう。思わず赤ちゃんをあやす様にナグモに接していた。
「ん……んん。ごく、んくっ……っ」
「ああっ♡、やぁん♡ もっと、もっと吸って♡ ママのパイパイ、いっぱいゴクゴクちてぇ♡」
ゴクゴクとナグモの喉が動くたびに吸い出される快感が乳房を包み、熱い息を漏らすたびに震えた乳首と唇の隙間から白いミルクが零れていく。香織は聖母の様に慈愛に満ちた笑みを浮かべながら、再び膨らんできたペニスを優しく撫で上げた。
***
「あっ♡ あんっ♡ ひぅ♡ ああっ♡」
パン、パンと肉を打つ音がベッドの上で響く。ナグモは四つん這いになった香織の後ろからペニスで突き上げる。膣肉から熱いエキスを漏らす香織の陰裂は、ナグモの肉棒をスッポリと飲み込んで淫靡な水音を響かせていた。
「んっ♡ あんっ♡ お尻がぁ♡お尻、くちゅくちゅしないでぇ♡」
「さっきの礼だ。たっぷり弄ってやるから覚悟しろ……!」
腰のピストンに合わせる様に、にゅぷっ♡、にゅぷっ♡とナグモの指が香織のアナルに出し挿れされる。浴場での恥辱を返そうとするかの様に、ナグモは香織の陰裂とアナルを責めていく。
「あんっ♡、あっ♡、ああっ♡、おひりぃ♡ おひりぃが、おまんこになってぇ♡、おまんこもぉ♡ ナグモくんのおチンポでいっぱいなのぉ♡ ああんっ♡」
激しい責めに香織は舌を出して、涙を流しながらよがり狂う。陰裂はヒダの一本一本がナグモのペニスに絡み付いて極上の雌壺となり、菊門はナグモの指を呑み込む様にきゅっ♡、きゅっ♡と締め付けていく。
ナグモもまた、荒い呼吸で目の前の雌を貪る様に夢中で腰をピストンさせる。
「あっ♡、ああっ♡、はぁっ♡、い、イく……♡ イく、イくのぉ♡」
絶頂を意識した香織は顔にマゾヒスティックな喜悦を浮かべてお尻を振る。もっと快楽を得ようとふりふりとお尻を左右に振りたくる仕草は、餌をねだる犬の様でもあった。
「ああっ♡、ああんっ♡、も、もうだめぇぇ♡、イくぅ、イくぅううぅぅ♡」
ブルンブルンッ♡と乳房が大きく揺れ、乳首から乳液がピュッ、ピュッと締め損なった蛇口の様に漏れ出す。玉汗が弾ける様な香織の痴態に、ナグモの痛いくらいに滾ったペニスを子宮口まで突き上げ……。
「くぅ、はああああっ……!!」
「イクっ、あっぁぁぁぁああぁぁぁああぁぁんんっ♡♡♡」
びゅぶるるるうっ!!ぶぶゅううううぅっっ!!!
大きく背を反らして香織は絶頂する。同時にナグモのペニスから射精された精液が、香織の膣内で跳ね回った。どくっ、どくっと脈打つ射精は長く、香織の膣内どころか子宮の底まで白く染め上げるかの様だ。にゅぷっと、粘着質な音を立てて香織のアナルから指が抜かれる。
「あぁん♡……はぁ、はぁ……♡」
香織は気持ち良さそうに身じろぎしたが、快楽の余韻に浸る様にうつ伏せのままベッドに倒れていく。その背中に覆い被さる様にナグモは顔を近づけて唇を重ねた。
「はぁ……んっ……ちゅっ♡ ……んちゅっ♡……」
熱い吐息が混じり合う。お互いの舌を絡め合う様なキスに、二人はしばらく没頭していた———。
***
「今日も気持ち良かったよ、ナグモくん♡」
ベッドの上でナグモに腕枕をしてもらい、裸体同士を擦り寄せる様に密着しながら香織は微笑んだ。セックスの後はこうして同衾しながら
「もう肛門を舐めさせるなんて、二度としないからな……」
「え~……ナグモくんのアナル、とっても美味しかったのに……」
「……君な。仕舞いには身体に永久機関でも埋め込むぞ」
少なくともそれで香織に魔力供給する必要はなくなるから、今日の様な激しいセックスをする必要は無くなる筈だ。人類の夢と呼ばれる機構も、ナグモからすれば片手間で作れる物だった。
ぷぅ、と頬を膨らませていた香織だったが、ナグモの言葉にポツリとつぶやいた。
「永久、か……」
「香織……?」
「……ねえ、ナグモくん。私って、もう歳を取らない身体になっちゃったのかな?」
香織の質問に、ナグモは目を見開いた。少しの間を置き、質問に答える。
「……そうだな。色々と特殊ではあるが、君の身体は基本的にアンデッドだ。人間の様な肉体的な成長は望めないだろうな……」
「でも、ナグモくんは普通の人間なんだよね? じゃあ、この先、五十年……ううん、六十年? 分からないけど、何十年後にはナグモくんが先に死んじゃうのかな……?」
それはきっと、いずれ訪れる結末だろう。
ナグモはオーレオール・オメガの様に不老の存在として創られたわけではない。この身体は人間同様に歳を取り、やがて寿命を迎えて朽ち果てていく。しかし、アンデッドとなった香織は今と変わらない姿のまま、老いていくナグモを看取る事になるだろう。
「……嫌だよ、そんなの」
ギュッとナグモの身体を抱き締められる。アンデッド化して紅くなった瞳が、ナグモの目をまっすぐと見る。
「ナグモくんがいなくなっちゃった後の世界なんて、私はいらない……ナグモくんと一緒に生きたいの。同じ時を刻みたいの。ずっと、ずっとずっと、それこそ永久にナグモくんの隣りにいたいの」
———まるで。生者に縋り付く亡者だ。
香織は紅い瞳を輝かせ、ナグモの胸に顔を埋めながら懇願した。
「だから……お願い。私と一緒に、永遠を生きて。私を……一人にしないで」
香織の言葉に含まれた意味に、ナグモはすぐに答えられなかった。
その瞬間、ナグモの脳裏に自らの創造主が浮かび上がった。
異形種の巣窟であるナザリックにおいて、自分を人間として創った至高なる存在。亡き息子を偲び、代用品とはいえ自分を実の子供の様に接してくれた六本腕の機神。
人間の身体を捨てるという事は、創造主に創られた自分を捨てるのと同義だ。かつて、ナグモは創造主が定めた『人間嫌い』という定めから外れそうになって自傷行為にまで走っていた。それくらいナグモにとって、じゅーるに創られた『ナグモ』という在り方は大事なのだ。
ふと、ナグモは香織を見た。香織の身体は小さく震えていた。まるで奈落の底に置き去りにされ、寒さと孤独で震えているかの様だ。
ナグモは香織の身体を暖める様に優しく抱き締め返す。
「……大丈夫だ」
気付けば、ナグモは香織を安心させる為の言葉を紡いでいた。
「君をもう一人にはしない。この先、何があっても僕は君の傍にいる」
「……本当?」
「ああ、約束だ。君が永遠を生きるというならば———僕も、永遠を生きよう」
それは、一つの宣言。
ナグモは心の中で、自らの創造主に対して罪悪感を感じながらも、自分に愛を教えてくれた少女を選んだ。
後ろめたい気持ちに、胸の中で風穴が空いた様な気がする。ナグモはそれを誤魔化そうとする様に、香織を強く抱き締める。
「ナグモくん……ありがとう」
香織もまた、強く抱き締め返す。ナグモと離れたくない様に。
ナグモを、離さない様に———。
「ねえ……二人共、歳を取らないなら、どこまでも行けるよね? 今はアインズ様のお供として冒険者をやってるけど、二人で世界中を旅行するとか面白そうだよね」
「………そうだな」
「いっぱい、いっぱい、二人の思い出を作ろうね。アルバムが何冊あっても足りないくらい、楽しい事をしようね」
「………そうだな」
「雫ちゃんが来たら、三人で思い出を作るの。私が好きになったんだから、雫ちゃんもきっとナグモくんの事を好きになってくれると思うの。私と雫ちゃんでナグモくんのお嫁さんになって、いっぱい、いっぱい愛し合おうね」
「………そうだな」
香織が楽しそうに語る未来に、ナグモは頷いた。
自分の愛した少女がいるのだ。それはきっと、輝かしい未来となるだろう。
そう、自分に言い聞かせていた。
「ナグモくん……ずっと、ずっと、ず〜〜〜っと、一緒にいようね。約束だよ?」
楽しみだなあ、楽しみだなあ……。
何が楽しみって、この思い出すらも呪いに変わるのだから♪