※この作品はR-18です。

天江輝男の日常   作:原野イアン

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泉・最初で最後の…(3)

 汗の乾かぬ裸体をさらしながら、輝男がベッドの上で腰を下ろしている。

 真正面には、火照りの収まらぬ美貌をほほ笑ます泉の姿がある。

 

 「後、もう一回はいけるわよね?」

 

 泉は笑みを浮かべながら、確かめるように言葉をかける。

 そのまま身を屈め、輝男の裸の股と向き合う。

 泉の目は、二度も果ててダランと垂れている肉の棒をとらえる。

 ある程度の大きさを保っているが、硬度はハッキリと弱まっている。

 表面は愛液と白濁のかけらでまぶされている。

 泉の柔らかな唇が、肉の棒の先端にチュッと触れる。

 泉はペロッと舌を出すと、肉の棒の表面を舐め始める。

 片手で肉の棒をつかみ、上から下、下から上、360度隈なく舐め回す。

 輝男はため息を付きながら、自分自身を舐め回す泉を見下ろす。

 淫欲のかけらを舌で舐め取る人気アイドル・泉を見つめると、小学校に入ったばかりの幼い泉の幻が、一瞬、今の泉の姿と重なって見える。

 

 (いずちゃんが、こんなにエッチに積極的になるなんて……

 十年前、小学校に入ったばかりの頃には、まったく想像もできなかったよ……)

 

 苦も無く幼なじみとのエッチに耽る泉を見て、内心、嘆息を禁じ得ない。

 明るく、優しく、屈折したところなど微塵も無かった幼なじみの変わり果てた姿に、何とも言えない気分にさいなまれる。

 みだらな奉仕を甘受しながらも、幼なじみをそこまで追い込んだ世のひずみに、嘆きと憤りに似た気持ちを禁じ得ずにいられない。

 しかし、輝男本人の意思に関係なく、彼の陰茎は、欲望と刺激、そして、本能のままに固さを取り戻す。

 何度も繰り返し絡み付く泉の舌は、先程の淫交の残滓を余すところ無く拭い取る。

 愛液と白濁のかけらが拭い払われると、泉は口を開け、陰茎をゆっくりとくわえ込む。

 

 「んっ、んん……んうぅ……」

 

 かすかにうめきながら、口を前後にゆっくりと動かす。

 幼なじみにして人気アイドルのフェラチオに、輝男は深い嘆息で応じる。

 輝男が見下ろす先には、ウットリと頬を赤らめながら、自分自身をくわえ、しゃぶり続ける泉の姿がある。

 前後に口を動かしたかと思うと、首を傾げ、回すように口を動かす。

 泉の口内では、とらえられた陰茎に、舌がうねるように絡み付いている。

 ベテランともいうべき経験者特有の巧みな動きに、輝男は半ば戸惑い気味に言葉を失う。

 そんな輝男に構わず、泉は口の動きを速める。

 泉の口内からは、唾液が跳ねるような音と、

 

 「んっ、んんっ、んうっ、んくぅっ、んむぅ……」

 

 艶やかにトーンアップするうめきが漏れる。

 泉は、前後運動と首を傾げ、回すような口の動きを、ペースアップしながら交互に繰り返す。

 口淫に耽りながらも、上目遣いで幼なじみを見上げる。

 すると、一旦、輝男自身から口を離した。

 体を起こし、輝男とまっすぐに向き合う。

 紅潮した美貌と、左右に盛り上がるたわわな肉の果実、そして、細く引き締まり、均整の取れた裸体が、輝男の目の前に突き付けられる。

 

 「輝ちゃん、何だか、いまいち、乗り切れてないみたいだね」

 

 半ば不満げに泉が言葉をかける。

 

 「そうか……」

 

 「一度、最後までエッチしてバテたわけじゃないわね」

 

 そう言うと、泉は輝男をまっすぐ見つめたまま黙り込む。

 わずかな沈黙の後、泉は口を開く。

 

 「……もしかして、小さい頃の泉を引きずっているんじゃないの?」

 

 やや曇り気味な口調で言ってくる泉に、輝男は思わず言葉を詰まらせる。

 図星を指されたかのような輝男の顔が、泉の目に否応無く映る。

 泉は輝男をまっすぐ見つめながら、やや寂しそうに笑みを浮かべる。

 

 「輝ちゃんが小さい頃の泉を大切にするの、とても嬉しいけど……

 私、小さい頃のままの泉でい続けるわけにはいかないから……

 年月が経てば、嫌でも人は変わってしまうかもしれないし……

 輝ちゃんだって、小さい頃の優しく元気な輝ちゃんはそのままだけど……

 やっぱり、変わるところはちゃんと変わってるんだから……」

 

 そこまで言うと、ニヤッと不敵な笑みを見せる。

 

 「さっきのセックスから察するに、輝ちゃんもかなり経験豊富みたいだし……」

 

 泉の今の言葉に、輝男は顔を真っ赤にして硬直し、言葉を詰まらせる。

 思わず冷や汗を垂らすその脳裏には、真純や瑠奈、桜月をはじめ、色んな少女、女性たちとセックスに耽った時の記憶が次々と浮かぶ。

 数年ぶりに会ったはずなのに、すべてを知り抜いているかのように最も痛いところを突いて来る幼なじみに、輝男は言うべき言葉が出てこない。

 恥じらいに顔を赤らめ、身を固くする輝男に、泉はクスッと笑みをこぼす。

 

 「別にそれでも構わないよ。

 変わるところは変わるけど、一番、大事なところは昔のままでも……

 私も輝ちゃんも、お互いを思う気持ちを忘れなければ、他はどれだけ変わっても大丈夫だから」

 

 優しく言葉をかけると、泉は輝男と唇を重ねる。

 一瞬のキスの後、再び、輝男自身をくわえる。

 初めから速いペースで陰茎をしゃぶると、

 

 「んっ、んぐっ、んうぅっ、んくぅっ……!」

 

 息詰まるようなうめきを、唾液が跳ねるような音と共に鳴らす。

 泉の口内では、柔らかく生温かい口腔が、陰茎を絶えずこすり続けている。

 口がもたらす刺激に、輝男自身は固さ、大きさを増していく。

 

 「んっ、んぐぅっ!」

 

 硬度を増し、膨張する幼なじみ自身を認め、泉は思わず眉をしかめてうめく。

 輝男もまた、幼なじみの口内で固く、大きさを増す自分自身に、冷や汗を垂らし、歯を食いしばる。

 柔らかく、生温かい刺激が、自分自身を充血させ、容赦無く昂らせるのを痛感する。

 

 「い、いずちゃん……このままじゃ……」

 

 輝男は苦悶の声を震わせながら、フェラチオに耽る泉に呼びかける。

 泉は、輝男の今の呼びかけなど聞こえなかったかのように、口を前後に動かしながら、根元を握る片手をもしごかせる。

 口と片手による二重の刺激に、輝男の中では淫欲がグツグツと煮えたぎる。

 しかし、間も無くして、泉は輝男自身から口を離す。

 大きく息を吐く泉の目の前には、唾液と別の液で表面をまぶされた剛直が、天を向くように突っ立っている。

 

 「ヤダ、もう、すっかり元気になっちゃって……」

 

 またも固く膨張した剛直を見て、半ばからかうかのように言葉をかける。

 剛直の先端をピンと指で弾く泉に、輝男は返す言葉が出ない。

 すると泉は、紅潮した顔を神妙にさせながら、輝男と向き合う。

 

 「今度は輝ちゃんの番だよ……」

 

 そっと呼びかける泉に、輝男もまた神妙な面持ちを見せる。

 泉が言わんとすることをすぐに理解し、その先にあるものに思いを馳せずにいられない。

 

 

 生まれたままの姿で、ベッドの上に四つん這いになる泉。

 胸元からは、形よいDカップバストがブルンと垂れている。

 安産型の美尻がプリッと突き出て、真ん中から蜜をしたたらせている。

 泉の背後では、輝男が膝立ちの体勢で幼なじみを背中越しに見ている。

 すると、泉が四つん這いのまま、後ろを振り返る。

 

 「輝ちゃん……来て……」

 

 乞うようなまなざしを震わせ、艶を帯びた声で呼びかける。

 輝男は何も言わず、背後から泉の美尻を左右につかむ。

 固くいきり立つ剛直の先端を、美尻の真ん中にある秘裂にあてがう。

 しかし、そこから先へ何故か進めずにいる。

 

 (これが、本当に最後のセックスになるのかもしれない……

 これが終わったら、もう、いずちゃんを抱くことも、会うこともかなわない……)

 

 人気アイドルであるが故に容易に顔を合わせられない泉のことを思い、不安とためらいの念が、輝男の中で頭をもたげる。

 泉を抱きたい気持ちに偽りは無いが、泉を相手にするのは今回限りだと思うと、ついつい二の足を踏んでしまう。

 今のセックスが終われば、もう二度と会えないかもしれない寂しさが、輝男の動きを妨げようとする。

 すると、

 

 「早く…来て……焦らさないで……」

 

 輝男に背を向けたまま、艶を帯びた声で泉が急かす。

 剛直の先端が触れたのを認めるも、そこから先へ事が進まないことに、焦燥感を募らせてしまう。

 泉の今の声を聞くと、輝男は意を決したような面持ちを見せる。

 

 「いずちゃん……行くよ……」

 

 「うん……」

 

 搾るような声で呼びかける輝男に、泉は小声で即応する。

 輝男はゆっくりと腰を進ませ、自分自身を泉の中に差し込ませる。

 秘裂を覆う蜜のぬめりに助けられて、輝男自身は泉の中に潜り込んでいく。

 

 「んんっ、うぅっ……」

 

 固く大きな異物の侵入に、泉はのけ反りながらうめく。

 泉の中は、熱とぬめりに表面を覆われながら剛直を待ち受ける。

 剛直の侵入に応ずるかのように、泉のヴァギナは収縮を仕掛ける。

 少しずつ迫る肉圧を認めると、輝男は勢い良く腰をぶつける。

 輝男の腰が泉の美尻にぶつかると、

 

 「あっ、あぁっ……!」

 

 泉は四つん這いの体勢を保ったまま、体を大きくのけ反らせ、息詰まるような悲鳴を上げた。

 泉の今の悲鳴を聞くと、輝男自身の先端は、ヴァギナを抜けて、泉の中の最奥に突き当たる。

 深々と突き刺す肉杭に、泉は歯を食いしばり、ベッドのシーツをつかむ握力を増す。

 

 「す、すごい……! 輝ちゃん……奥に……当たってる……!」

 

 声を震わせて、自分の中にいる輝男の感触に感嘆する。

 すると、それを合図に、輝男は腰を前後に動かし始めた。

 美尻の真ん中から、固く膨張した剛直が抜き差しを繰り返し、

 

 「あっ、んうぅっ、あぁっ、ハァッ、あんっ……」

 

 泉は艶やかな喘ぎを繰り返す。

 剛直が行き来を繰り返すヴァギナは熱とぬめりを増し、剛直に突き刺された秘裂の隙間からは、蜜が絶えずこぼれ続ける。

 律動を繰り返す輝男自身に、泉の熱とぬめりが容赦無く絡み付く。

 輝男は、泉の中を覆う熱とぬめりを潤滑油代わりにして、動きを加速させる。

 動きをペースアップした輝男の腰は、すぐに泉の美尻とぶつかり合う。

 水音混じりの衝突音が輝男と泉の間で響き、ベッドがきしむ音と、

 

 「あっ、んんぅっ、んうっ、あんっ、あぁんっ!」

 

 トーンアップした泉の喘ぎと重なり合う。

 泉の体は、背後からの律動に押されるように前後に揺れている。

 輝男の目にはハッキリと見えないが、胸元から垂れる美巨乳はブルブルと震え続けている。

 

 (いずちゃんの中、さっきよりも締まりが強い……!

 でも、熱とぬめりがすごく絡み付いて……腰が止まらない……!)

 

 荒く息を弾ませ、腰を振り続けるその奥で、泉の中の感触に感嘆する。

 増す一方の肉圧を痛感しつつも、絡み付いてやまない熱と愛液に心地良い刺激を感じ、動きを加速させる。

 絶えず背後から犯し続ける幼なじみの動きに、

 

 「いいっ、すごい……激しい……! 私……とても気持ちいい……」

 

 泉はシーツをつかむ握力を増しながら、歓喜の声を上げる。

 輝男が動くたびに、泉の中で輝男自身は限界まで固さ、大きさを増す。

 と、同時に、泉のヴァギナも、熱とぬめりを増しながら収縮を強める。

 膨張一途の剛直と狭まる一方のヴァギナの摩擦は、泉に少なからぬ苦痛をもたらしているはずだ。

 しかし、恍惚とした彼女の形相からは、苦痛の色はわずかでも認められない。

 理性と感覚が麻痺したかのように、呆けたような顔を赤らめる。

 小さい頃、いつも一緒で仲良しだった幼なじみにして、今も自分のことを心配し、心から思ってくれる輝男に抱かれているという状況が、泉の心を喜悦で満たし、一切の苦痛を排除しているのだろう。

 一方の輝男は、背後から激しく小刻みに腰をぶつけ続ける。

 すると、美尻を抑えていた左右の手を放し、泉の両手首につかませた。

 泉の左右の腕を後ろに引っ張ると、背後からの律動を再開する。

 輝男と泉の間で、引っぱたくかのような衝突音が響く。

 

 「あぁっ! ハァッ! あっ、んっ、ハァッ、あぅっ、んあっ!」

 

 後ろへと体を引き上げられた泉は、背後から押されるように身を揺らしながら、けたたましく喘ぐ。

 律動に押される体に応じて、胸元の美巨乳が大きく震える。

 輝男は荒く息を弾ませ、歯を食いしばり、体中に汗をにじませながら、

 

 「い、いずちゃん……泉……泉……!」

 

 熱に浮かされたかのような声で、自らが犯す幼なじみに呼びかける。

 輝男の前では、背後から犯されるがままの泉が、その身を抑え付けられ、揺さぶられている。

 

 「て、輝ちゃん……さっきより……すごく…激しい……! もっと……もっとぉ――――――!」

 

 泉は我を忘れたかのように、更なるみだらを背後から犯す幼なじみに求め、叫ぶ。

 今の彼女は、人気アイドルでも美少女女優でもない。

 愛する男と限界まで愛欲に耽り切る一匹のメスでしかない。

 

 

 輝男は汗だくの体で腰を下ろしている。

 彼の腰の上では、

 

 「あんっ、ハァッ、んっ、んうっ……!」

 

 泉が押されるように上下に身を揺らしながら喘ぎ、のけ反る。

 泉の秘裂には、直立した剛直が突き刺さったままでいる。

 固く膨張しきった剛直を通して、輝男は泉目がけて何度も腰を突き上げる。

 輝男と泉の耳に、腰がぶつかり合う音が絶えず聞こえる。

 背面座位で泉を犯しつつ、彼女の胸元に背後から両手を回す。

 突き上げに押され、揺れ続けるDカップバストを、背後から鷲づかみにすると、そのままジックリと揉みしだく。

 柔らかく大きな肉感に加え、わき上がる熱と汗ばんだ感触が、輝男の手のひらに伝わる。

 

 (いくら大好きだった幼なじみとはいえ、人気アイドルのオッパイをこうして好きなだけ揉めるなんて……)

 

 背後から裸の胸を愛撫しながら、輝男は今の状況に感嘆を禁じ得ない。

 淫欲に我を忘れているように見えつつも、今、自分が抱いている相手が何者かであることに思いを馳せずにいられない。

 すると、

 

 「て、輝ちゃん……オッパイが…好きなのね……」

 

 愛撫と真下からの抽送に責められながらも、ウットリとした声で泉が声をかける。

 

 「そ、そうか……?」

 

 輝男は愛撫と律動を続けながら、泉に一言、言い返す。

 

 「私、とても嬉しいの……

 今、輝ちゃんとエッチしているけど、今までで一番、気持ちよくて最高なエッチだわ……」

 

 愛欲の真っただ中、偽りも虚飾も無い、率直な思いを輝男にぶつける泉。

 

 「多分、これ以上に気持ちよくて、嬉しい気持ちになれるエッチは、絶対に味わうことはないわ」

 

 続けて言う泉に、輝男は何も言い返さない。

 感謝の気持ちを伝えつつも、泉もまた、最初で最後になるかもしれない幼なじみとの愛あるセックスに対して、名残惜しい気持ちと寂しさ、むなしさを痛感せずにいられない。

 輝男は泉に言葉を返す代わりに、愛撫の力を強め、激しく小刻みに腰を繰り返し突き上げる。

 つい寂しい表情を見せてしまった泉は、真下から強まる突撃に、驚いたかのような顔を見せる。

 頭をもたげて来たむなしさ、寂しさを振り払うかのように、激しく腰をぶつけ続ける輝男。

 ベッドのきしむ音と引っぱたくような肉と肉の衝突音が、輝男と泉の耳に届く。

 

 「あぁんっ! もっと……もっと突いて―――」

 

 律動に押されるように身を揺らしながら、切なくも艶やかに声を上げる泉。

 彼女の頬に、背後からの荒い息遣いがかかる。

 輝男は、更に収縮を強めるヴァギナの肉圧を痛感しながらも、柔らかくて温かい、汗ばんだ美巨乳を何度も揉みしだく。

 刺激的な肉の感触を二重に味わい、輝男の中で淫欲の昂ぶりがグツグツと煮えたぎる。

 

 

 さっきまで輝男の腰の上で犯されていた泉は、ベッドの上で文字通りグッタリと横たわっている。

 汗ばみ、火照り切った裸体をさらし、荒い吐息を繰り返す。

 そこへ、秘裂に突き刺さったままの剛直を通して、男の腰がぶつかる。

 深々と突き刺さる剛直に、泉はベッドのシーツをつかみ、

 

 「あぁんっ!」

 

 悲鳴にも似た嬌声を上げる。

 輝男が、横たわる泉の左脚を上げながら、付け根にある蜜で潤った秘裂に自分自身をぶつけているのだ。

 

 「だ、大丈夫か? いずちゃん」

 

 「う、うん、大丈夫……。とても……気持ちいい……!」

 

 荒く息を弾ませながらたずねる輝男に、泉は歓喜の念を返す。

 そのまま二、三回、律動を繰り返すと、泉の体を仰向けにさせる。

 上下に顔を向き合わせると、勢い良く腰をぶつける。

 

 「んうぅっ!」

 

 たまらずのけ反り、艶やかなうめき声を上げる泉。

 目元にはうっすらと涙がにじんでいる。

 涙に濡れた瞳を開かせ、輝男をまっすぐに見上げると、

 

 「て、輝ちゃんの……奥に当たってる……」

 

 涙交じりに言葉をかける。

 輝男自身が自分の中、最深部に突き当たったのを認め、思わず感極まっている。

 泉の今の言葉に、輝男はそっと唇を重ね、舌で泉の涙を拭う。

 

 「行くよ、いずちゃん……」

 

 「このまま最後まで……お願い……」

 

 意を決したかのように言葉をかける輝男に、泉は顔を赤らめつつも、やや寂しげな表情を見せる。

 二人とも、終わりが近付いているのをつとに感じている。

 このまま限界まで達すれば、また離れ離れになることを思い知り、名残惜しい気持ちをわき立たせてしまう。

 輝男はまた泉とキスすると、意を決したかのように腰を一旦、引かせ、また深々と自分自身を突き進ませる。

 

 「あぁんっ!」

 

 泉がのけ反り、悲鳴を上げると、それを合図に激しく小刻みに前後運動を仕掛けて来た。

 輝男は、膝立ちの体勢で何度も腰をぶつけ続けながら、律動に押されて揺さぶられる泉の姿を見下ろす。

 

 「あんっ、イヤッ、ハァッ、んっ、んうっ、あぅっ、あっ、あぁんっ……」

 

 ベッドのシーツをつかみ、イヤイヤと身悶えながら、艶やかな喘ぎを繰り返す泉。

 彼女の胸元からは、薄赤色に染まり、汗ばんで久しいDカップバストがブルブルと揺れている。

 泉の美貌は、汗をにじませ、紅潮し、目元にたまった涙をこぼしている。

 みだらに耽り切る幼なじみの姿を目に焼き付かせながら、真正面からの律動を繰り返す輝男。

 彼の耳に、肉と肉の衝突音とベッドのきしむ音、そして、幼なじみの喘ぎがハッキリと届く。

 泉の中は、輝男自身をとらえんばかりに、限界まで肉圧を強めていく。

 締め付けを増すヴァギナの動きに、輝男の中は限界まで沸騰点に達していく。

 輝男は汗をにじませ、歯を食いしばり、荒い吐息を繰り返しながらも、律動を繰り返す。

 

 「い、いずちゃん……俺…」

 

 震える声で輝男が呼びかけようとした途端、

 

 「あぁんっ! ダメッ! い、泉……イっちゃう!」

 

 泉はシーツをつかむ力を強め、激しく身悶えながら、限界間近を告げる。

 泉の限界が間近いことを認めると、輝男はラストスパートをかけるかのように、小刻みに腰をぶつける。

 引っぱたくような衝突音が、輝男と泉の間で響く。

 

 「あぁっ、あっ、あっ、んぅっ、ハァッ、あぅっ、んうぅっ……!」

 

 限界にさいなまれながらも、悩ましく身悶え、艶やかな喘ぎを繰り返す泉。

 そんな泉を犯し続ける輝男の左右の手は、泉の太ももをつかんだままわなわなと震えている。

 輝男もまた、これ以上、暴発を抑えられずにいるようだ。

 閉ざしていたまぶたを開き、限界間近の泉を改めて見下ろす。

 恍惚に赤らみ、美巨乳を震わせ、その身を悶えさせる今の泉の姿に、一瞬、幼い頃の泉の姿がフラッシュバックして重なる。

 

 「い、いずちゃん、いずちゃん……!」

 

 一瞬だけ見えた幻を振り払うかのように、輝男は腹の底から搾るような声を上げる。

 そして、泉目がけて激しく腰を一突きさせると、

 

 「あぁっ! イ、イく……イくぅ――――――!!」

 

 泉は、喉を突き出すようにして体を大きくのけ反らせ、絶頂の咆哮を上げた。

 輝男は泉の今の叫びを聞くと、ギュッと締まり切った泉の中に、淫欲の奔流を再度、流し込んだ。

 力尽きたかのように、火照りきった体をグッタリとさせると、

 

 「て、輝ちゃんの……熱いの……泉の中に……いっぱい……」

 

 自分の中に流し込まれる熱いほとばしりを認め、涙交じりにつぶやく泉。

 輝男は泉とつながったまま、彼女を見つめ続ける。

 汗を拭うのを忘れ、力尽きたかのように果てる幼なじみをいつまでも見つめる。

 彼の表情からは、心地よい疲労と共に、寂しさが色濃くにじんでいる。

 最初で最後になるかもしれない幼なじみとのセックスが終わりを迎え、寂莫とした思いを禁じ得ずにいられない。

 

 一介の高校生と、売れっ子の人気アイドル――

 

 ずっと一緒で仲良しだった幼なじみなのに、まったく別々の世界に向かわなければならないからだ。

 グッタリと横向きになっていた泉の顔が、真上から見下ろす輝男の方を振り向く。

 一方の泉は、涙をにじませたまま輝男を見つめると、これ以上は無いくらいの笑顔を見せる。

 

 「ありがとう、輝ちゃん……

 今日の輝ちゃんとのエッチ、私にとって、一生の思い出になったから……

 輝ちゃんもきっと忘れないだろうけど、私も絶対に今日のことは忘れないから……」

 

 心からの笑顔で優しく呼びかける泉に、

 

 「俺も……今日のことは絶対に忘れないよ……いずちゃん……」

 

 輝男は感極まったかのような面持ちで言葉を返す。

 

 ◇ ◇ ◇

 

 輝男はホテル・ラブベストを後にして、中心街の大通りを歩いている。

 彼の横には、長い黒髪を後ろに束ね、帽子とメガネで顔を隠している泉が並んで歩いている。

 

 「ねぇ、輝ちゃん……」

 

 泉が正面を見据えたまま、輝男に呼びかける。

 

 「輝ちゃんは何で、学校に行って、勉強をしているの?」

 

 泉の今の問いかけに、輝男は驚きながら、泉の方を振り向く。

 思いもしなかった問いかけに、思わず驚いてしまう。

 泉は、自分の方を振り向く輝男に目を向けず、そのまま口を動かす。

 

 「将来のため、生きるために勉強してるんでしょ?

 まさか、何となく学校に行って、勉強してるわけじゃないよね」

 

 正面を見据えたまま言葉を続けると、

 

 「私だって同じよ。

 生きるために芸能界に身を置いて、アイドルとして頑張ってるんだから」

 

 自ずと神妙な面持ちを見せながら、自らが抱える矜持を言い聞かせる。

 間も無くして、駅正面手前のバス停に差し掛かると、輝男と泉は足を止めた。

 ようやくにして、輝男と泉は正面に向き合う。

 

 「君の言うことはもっともだけど……

 君のいる世界は、俺たちのいる世界とは違うから」

 

 神妙な面持ちを見せながら、輝男は泉に言い聞かせようとする。

 

 「俺の場合、普通に頑張れば、高校を出て大学に入り……

 やがて、社会に出て、社会人として頑張るけど……

 君の場合、二、三年どころか、明日も頑張っていける保証なんて無い。

 君の気持ちに間違いは無いけど、君の熱意なんて無よりもとるものでしかない。

 君が身を置く世界は……」

 

 神妙な面持ちを崩さずに、幼なじみに対する憂慮を言う輝男。

 一度きりの愛欲に興じながらも、それ以前に抱えていた憂いを、改めて泉にぶつける。

 自分のことを心配してやまない幼なじみに、泉は、わずかでも迷いの無い笑みを見せる。

 

 「大丈夫よ。私、そう簡単にやられたりはしないから。

 輝ちゃんが、私のことをいつまで気にかけ、遠くから見守っていてくれるなら……

 私、明日も……いいえ、二年、三年、更に長い年月、ずっと頑張っていくから」

 

 懸念を振り払うかのような言葉を自信たっぷりにかける。

 輝男が今、言った言葉は、決して杞憂なんかじゃないことを、泉自身は嫌でも痛感している。

 それでも、大好きな幼なじみに余計な心配をかけたくない思いから、今しがたの言葉をかけたのだ。

 もちろん、自分自身、決して負けたくないという気持ちも含めて……

 すると、泉は輝男の頬にチュッとキスをした。

 突然のまさかのキスに、輝男は半ば戸惑ったような表情を浮かべ、顔を赤らめる。

 

 「お、おい……」

 

 輝男が戸惑いの声を漏らすと、一台の大型バスがバス停に停車した。

 バスが停まったのを認めると、

 

 「じゃあね、輝ちゃん」

 

 泉はやや寂しげに笑みを曇らせながら、別れの挨拶をする。

 そして、そのまま輝男の方を振り返らず、バスに乗車する。

 間も無くして、泉の乗った東京行きの大型バスは発車した。

 遠のくバスの後ろ姿を、輝男はいつまでも見つめ続ける。

 その表情は、寂しさとむなしさにさいなまれているかのように重く沈んでいる。

 まるで、一生の別れに出くわしたかのようだった……

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