※この作品はR-18です。

天江輝男の日常   作:原野イアン

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人気アイドルとまさかの一夜?(2)

 輝男はベッドの上で仰向けに寝そべっている。

 生まれたままの姿をさらし、裸の股からは、固く膨張した剛直がいきり立っている。

 そこへ、色白の裸体をさらす春花が、輝男の腰の上にゆっくりとまたがる。

 均整が取れ、細く引き締まった肢体に、たわわな肉の果実が左右に二つ、胸元から盛り上がっている。

 

 「春花……」

 

 顔を赤らめ、ためらいがちに呼びかける輝男。

 輝男の呼びかけに、春花は輝男自身の先端を自分の秘裂にあてがうことで応じる。

 濡れぼそった秘裂に固く大きい異物が当たる感触に、

 

 「あっ…」

 

 春花はたまらず声を上げる。

 顔を赤らめながら眼下を見下ろすと、緊張とためらいの入り混じった顔を赤らめる輝男の姿が認められる。

 

 「何も怖がらなくていいよ」

 

 「いや、別に怖くはないよ」

 

 「輝男君のような人がアイドルとエッチだなんて、一生あるか無いかという機会なんだから」

 

 「もし、エッチできるのなら、甘んじて受け入れられるけど……

 でも、君自身はどうなんだ?

 本当は、エッチ……いや、セックスなんて死ぬほど、嫌になっているんじゃ……」

 

 人気美少女アイドルとの“本番”を前にして、彼女を取り巻くしがらみ云々をつい口走ってしまう。

 今、輝男が事に及ぼうとしているのは、ただのアイドルではない。

 将来、自分の義母となる女性であり、“枕営業”で死ぬほど嫌になるくらいにセックスを強いられた挙句、事務所社長の恣意で切り捨てられ、芸能界を追われた非運の美少女である。

 ためらいの根拠となる一言を聞かされた春花は、気分を害するどころか、柔和な笑みで輝男を見つめる。

 

 「私……好きな人とのエッチなら、喜んで受け入れられるわ。

 例え、それがどんな人であろうと……

 輝男君は、私がこの身を委ねるに最もふさわしい人だから……」

 

 笑みを絶やさずに輝男とのセックスに快く臨む旨を告げると、

 

 「私は輝男君…あなたが欲しいけど……輝男君は?」

 

 率直な愛欲を告げながら、輝男に向かってそうたずねる。

 アイドル・佐倉春花の今の問いかけに、

 

 「俺は君が……春花が欲しい……」

 

 輝男は何のためらいもなく即答する。

 愛欲を求めて止まない春花の気持ちが、輝男から一切のためらいを跳ねのけたのだ。

 

 「ありがとう、輝男君。じゃあ…」

 

 そう言葉を返すと、春花はゆっくりと腰を沈める。

 秘裂を覆うぬめりに煽られて、固く大きなモノが彼女の中に飲み込まれる。

 

 「あっ、あぁ……お、おっきい……」

 

 自ら受け入れる剛直の感触に、春花は切なそうに声を上げる。

 輝男は、春花の動きに成されるがままの状態にありながら、

 

 (春花の中……ぬめりがすごく…キツイ……)

 

 今の時分で狭く、表面をぬめりで覆われているヴァギナの感触に感嘆する。

 春花はそのまま腰を沈め、輝男自身を受け入れようとするが、

 

 「うぅっ、んっ、んうぅっ……」

 

 額に冷や汗をにじませ、苦しそうに顔を歪ませながら、息詰まるようなうめき声を漏らす。

 決して初めてというわけではないが、これまで受け入れたモノの中でもかなり大きい方のようだ。

 

 「大丈夫か?」

 

 遅々とした動きと苦しそうなうめき声に、輝男はたまらず心配そうに呼びかける。

 

 「う、うん、大丈夫。だから…心配しないで……」

 

 春花は冷や汗をにじませつつも、必死になって笑顔を見せ、輝男に言い返す。

 すると、一拍置いた後、意を決したかのように腰を勢い良く落とす。

 

 「あっ、あぁっ……!」

 

 春花は輝男の腰の上で大きくのけ反り、息が詰まったかのような喘ぎ声を上げる。

 勢い良く腰をぶつけてきた春花に、輝男はグッと歯を食いしばる。

 自分自身が春花の中を突き破り、奥へと突き当たる感触を感じ取る。

 春花は荒く息を弾ませながら、輝男の腰の上で静止している。

 呼吸を落ち着かせると、輝男を見下ろしながら口を開く。

 

 「て、輝男君の……お…奥に当たってる……」

 

 紅潮した美貌を見せながら、自分の中に入った輝男自身の感触を口走る。

 春花はそのまま、ゆっくりと腰を上下に動かす。

 

 「あぁ……あんっ、あっ、あぅ……んうぅ……」

 

 切なそうに喘ぎながら、スローペースに上下運動を繰り返す。

 輝男は、春花の中で剛直とヴァギナがこすれるのを痛感する。

 彼の目は、ウットリとした春花の面持ちと、上下に震えるFカップバストをとらえれ離さない。

 

 「どう? 気持ちいい?」

 

 「あぁ、気持ちいいよ」

 

 「もっと気持ち良くなって」

 

 嬉しそうに言葉をかけると、春花は腰の動きをペースアップさせる。

 速まる腰の動きに合わせて、

 

 「あぁっ、あぁ……んうぅっ、んっ、んあっ、あんっ……」

 

 春花の喘ぎは艶やかにトーンアップする。

 

 (春花の中、更に温かく、キツくなってる……)

 

 騎乗位で自分自身を貪る春花を眺めながら、彼女の中の感触に感嘆する輝男。

 春花の中の四方の肉壁は、固く膨張した剛直と摩擦を繰り返しながら、熱とぬめりを増していく。

 四方から強まる肉圧は、剛直を通して、輝男の神経にみだらな刺激をもたらす。

 春花は、摩擦がもたらす苦痛を忘れて、無我夢中に腰を振り続ける。

 大きく上下運動を繰り返したかと思うと、叩き付けるかのように腰を小刻みに振り、ぶつける。

 輝男と春花の間には、水音混じりの肉と肉の衝突音が響き、

 

 「あぁっ、ハァッ、あぅ、んっ、あぁんっ、ハァッ……」

 

 春花の艶やかな喘ぎとベッドのきしむ音と共に、みだらな三重奏を響かせる。

 

 「す、すごい……いい……気持ちいい……」

 

 熱に浮かされたかのように、歓喜の声を上げる春花。

 彼女の胸元から盛り上がるFカップバストは、ブルブルと上下に揺れている。

 成されるがままの輝男の上で、春花は上下に腰を振り続けたかと思うと、前後に腰をくねらせたりする。

 上下運動と前後のくねりを繰り返しながら、自らが中に取り込んだ輝男自身を弄び続ける。

 

 (は、春花……すごく…上手い……!)

 

 絶えず刺激をもたらして止まない春花のみだらな技巧に、輝男は内心、言葉を失う。

 考えたくはないが、事務所社長をはじめ、淫欲、邪欲に狂う無能で下劣なお偉方への奉仕を強いられ、心ならずも備わった技巧が、一介の男子高校生との愛欲によって、十二分にその力を発揮している。

 春花の喘ぎと中から迫る肉圧、そして、視界に映る恍惚とした美貌と揺れ続ける美巨乳は、輝男に幾重もの刺激をもたらし、彼の中の沸騰をいたずらに昂らせる。

 輝男は額に冷や汗をにじませ、歯を食いしばり、左右の拳をグッと握り締める。

 内側からわき上がる昂ぶりを何とか堪えようとしている。

 しかし、次の瞬間、腰を振り、くねらせ続ける春花の前に、輝男は勢い良く体を起こした。

 突然の予期せぬ動きに、春花は驚きながら動きを止める。

 

 「て、輝男君……?」

 

 「ごめん、俺、もう我慢できない……」

 

 申し訳無さそうに言うと、唖然とする春花に向けて腰を突き上げる。

 

 「あぅっ!」

 

 突然の突き上げに押されるように、春花はのけ反りながら喘ぐ。

 成されるがままだった輝男は、反撃すると言わんばかりに、激しく腰の突き上げを繰り返す。

 輝男の突き上げに、春花はその身を上下に押され、Fカップバストを震わせる。

 しかしすぐに、輝男の裸体にギュッと抱き付く。

 真正面から密着し合う二つの裸体の間で、熱と汗が混ざり合う。

 春花のたわわな肉の果実は、輝男の引き締まった胸板に押し潰されている。

 

 「輝男君も……私を求めて……私が欲しくてたまらないのね……」

 

 春花は輝男を抱き締めながら、優しい声でそっと耳元にささやく。

 輝男と春花は、真正面に顔を合わせると、そのまま唇を重ねる。

 唇を重ねたかと思うと、半開きになった唇の隙間から舌先を差し込ませる。

 二つの舌先がうねり合い、絡み合う中、輝男は腰の突き上げを再開する。

 

 「んっ、んぅっ……!」

 

 ディープキスを続ける春花は、自分の中を突き上げる剛直の猛進に、たまらずうめき声を上げる。

 輝男と春花は、ディープキスと秘裂に突き刺さった剛直でもって互いにつながり合っている。

 音を鳴らして剛直が抜き差しを繰り返す秘裂の隙間からは、蜜のようなものが絶えずこぼれ続けている。

 剛直とヴァギナの摩擦が苦痛と刺激を半々にもたらす中、輝男と春花は舌を絡ませ続ける。

 唾液が跳ねるような音と、

 

 「んっ、んふぅ……んうぅ……」

 

 ウットリとした艶やかなうめき声が、ディープキスの隙間から漏れる。

 輝男と春花も、自分たちが何者であるのかを忘れて、本能のままに愛欲に耽る。

 真正面からぶつけられる人肌の温もりと中で絡み付く熱とぬめり、そして肉圧が、輝男を容赦なく奮い立たせる。

 引っぱたくような衝突音を鳴らしながら、更に激しく、小刻みに真下から腰を打ち据える。

 狭まる一方のヴァギナを、輝男自身は何度も突き破る。

 容赦なく犯し続ける輝男の動きに、春花はギュッと抱き締める細腕をわなわなと震わせる。

 熱っぽく染まった薄赤色の素肌からは、絶えず汗が噴き出ている。

 強まる一方の剛直とヴァギナの摩擦は、春花に少なからぬ苦痛をもたらしている。

 しかし、春花は少しでも苦痛から逃げるどころか、輝男の腰に自分の両脚を左右から絡み付かせる。

 やがて、ディープキスをやめると、

 

 「す、すごい……激しい……! もっと……もっとぉ――――――……」

 

 春花は輝男をまっすぐ見つめながら、声を上げて切々と求める。

 乞うようなまなざしを震わせ、目元に涙をにじませている。

 

 

 春花はベッドの上で仰向けに寝そべりながら、正面から押されるようにその身を揺らし続ける。

 ベッドのシーツをギュッとつかんで我が身を支えながら、

 

 「あぁんっ、ハァッ、あぅっ、んぅっ、うっ、あっ、ハァッ……!」

 

 悩ましく身悶え、艶やかに喘ぐ。

 胸元から盛り上がるFカップバストは、遠目にもわかるほどブルブル震えている。

 春花の正面では、輝男が、膝立ちの体勢で春花の左右の太ももを抑え、股を開かせている。

 絶えず腰をぶつける輝男の股からは、固く膨張した剛直が春花の秘裂に突き刺さっている。

 輝男と春花の間には、固く大きな肉の棒が三分の一も姿を見せていない。

 深々と突き刺さっている肉杭は、音を立てて春花の中を抜き差ししている。

 

 「うぅっ! んっ! んんぅっ!」

 

 真正面からの容赦無い前後運動に、春花は何度ものけ反り、艶やかなうめき声を上げる。

 

 「て、輝男君……激しくて……気持ちよ過ぎて……たくましくて……

 もう、何も考えられない……

 まだ、私と同い年くらいなのに、すごい経験豊富みたい……」

 

 真正面から犯されながらも、うわ言のように歓喜の念をかける。

 

 「そりゃあ、君のような可愛く素敵なアイドルとエッチしてるからさ……

 君だって、俺に食らい付いて離さないじゃないか……」

 

 輝男は繰り返し腰をぶつけながら、春花に言葉を返す。

 激しく往来を繰り返す剛直を、ヴァギナは限界まで強く締め付けようとする。

 内側から染み渡る熱とぬめりが心地よい刺激をもたらす一方で、万力のように締め付けんとする肉圧が、少なからぬ苦痛をもたらす。

 刺激と苦痛がない交ぜになった不思議な感覚が、輝男の神経を伝い、更に彼自身を昂らせる。

 引っぱたくような肉と肉の衝突音にベッドのきしむ音、そして、

 

 「あぁっ、イヤッ、あっ、うぅっ、んあっ……!」

 

 上ずった艶やかな喘ぎが、輝男の耳に流れ込む。

 肉感と聴覚が容赦なくさいなむ中、輝男はうっすらと目を開ける。

 目を開けた先には、激しい律動に押されながら身悶え、美巨乳を揺らし続ける春花の姿が見える。

 輝男はすかさず左右の手を伸ばすと、眼下で揺れ続ける美巨乳をつかむ。

 汗と熱が手のひらに染みる中、柔らかく大きな左右のふくらみを揉みしだく。

 

 「あぁ、いい……すごく……気持ちいい……」

 

 まぶたを閉じたままの春花は、胸元から感じる愛撫に歓喜の念を漏らす。

 汗と涙が混ざり合っている目元をうっすらと開き、視線の先にある輝男を見上げる。

 輝男は激しく小刻みに腰をぶつけながら、春花の胸をジックリと揉みしだいている。

 

 「て、輝男君……オッパイが…好きなのね……」

 

 ウットリとした笑みに汗をにじませながら、優しく言葉をかける春花。

 

 「君のオッパイ……柔らかくて…温かくて……病みつきになりそうだよ……」

 

 「お気に召して、とてもうれしいわ……」

 

 春花が輝男にそう言葉を返した途端、

 

 「あぅんっ!」

 

 突然、痙攣でも起こしたかのようにのけ反り、艶やかなうめき声を上げた。

 

 「ヤ、ヤダ……ダメ……イく……イっちゃう……」

 

 一転して身と声を震わせ、戸惑いに似た面持ちを見せる。

 春花の今の言葉を聞くと、輝男は小刻みに腰を強く打ち据える。

 ラストスパートをかけるかのような輝男の動きに、乾いた衝突音がBGM代わりとなる。

 

 「あぁんっ、イヤッ、んっ、うぅっ、ハァッ、あぁ……んくぅっ……!」

 

 激しくも悩ましく身悶える春花の口から、切羽詰まったかのような喘ぎが艶やかに漏れる。

 輝男の剛直は前後運動を繰り返しているが、激しくも素早く動いているせいか、その姿を微塵も見せてくれない。

 その代わりに、剛直が突き刺さった秘裂の隙間から、蜜の流れがその勢いを増していく。

 剛直を通して腰をぶつけ続ける一方で、輝男は春花の美巨乳を延々と揉み続ける。

 未来の義母となる美少女アイドルのたわわな肉の果実は、主(あるじ)が限界にさいなみ、自らもハッキリと熱を帯びながらも、最初の頃と同じように、何度強く揉んでもすぐに元の美しい形状に戻るハリの良さを保っている。

 柔らかく温かなFカップバストの感触と、自分自身に絡み付く熱とぬめり、そして肉圧に、輝男は歯を食いしばり、身を震わせ、汗を飛び散らせる。

 

 「は、春花……俺も……!」

 

 愛撫を続け、腰をぶつけながら、絞るような声で自らの限界を訴える。

 輝男の中では、淫欲の昂ぶりが激しく煮えたぎり、いつ暴発してもおかしくない状態である。

 しかし、わき上がる限界をまぎらすかのように、春花の大きな胸を揉みしだき、剛直を彼女の中、最奥に突き進ませる。

 すると、

 

 「き、来て……早く……

 私の中に……て、輝男君の熱いの……全部……」

 

 春花は悩ましく身悶えながら、震える声で輝男にそううながす。

 春花の今の言葉に、輝男は愛撫と律動による二重の責めで応じる。

 水音混じりの衝突音とベッドのきしむ音が、輝男と春花の耳に届く。

 

 「ダ、ダメだ……! 春花……で、出る……!」

 

 歯を食いしばり、苦悶するかのように、輝男が限界の声を上げると、

 

 「お願い……早く……私なら……大丈夫だから……」

 

 春花はベッドのシーツをつかむ手を震わせながら、途切れ途切れに言葉を返す。

 愛欲をもって体を重ねてくれた相手の淫欲を、健気にもすべて受け止めようとする。

 間も無くして、輝男は二、三回、腰を強く打ち据えると、

 

 「は、春花……春花――――――!」

 

 自らが犯す人気美少女アイドルの名を叫んだ。

 

 「て、輝男……あ、あぁ――――――……」

 

 春花は輝男の叫びに応じようとするも、途中で体を大きくのけ反らせ、絶頂の声を上げた。

 春花が果てると同時に、輝男の中で溜まりに溜まった淫欲のほとばしりが、春花の中へ熱い濁流となって一滴残さず流し込まれた。

 輝男の暴発を認めると、本能的に春花の両脚が輝男の腰に絡み付く。

 自分を抱いてくれた若者を文字通りに確保し、彼の淫欲を受け入れる。

 

 「あぁ……熱い……」

 

 自分の中に流れる熱い奔流に、歓喜の声を震わせる春花。

 彼女の目元からは、一すじの涙がこぼれていく……

 

 

 輝男はベッドの上でうつ伏せになっている。

 汗の乾かぬ裸体をさらし、荒い吐息を繰り返す。

 彼の横では、春花が火照りの収まらぬ裸体をさらけ出している。

 特徴的なFカップの美巨乳は、熱っぽく薄赤色に染まり、汗ばんでいる。

 茂みの奥からは、白濁のかたまりが一すじの流れとなってこぼれている。

 春花は仰向けの状態で荒く息を吐く。

 やがて、呼吸が落ち着くと、横にいる輝男の方を振り向く。

 一方の輝男は、半ば気だるそうに体を動かし、横を振り向く。

 振り向いた先には、紅潮した美貌をほほ笑ます春花の姿があった。

 

 「輝男君、ありがとう……」

 

 心からの笑顔で感謝の言葉をかけると、春花は輝男の頬にキスをした。

 

 「春花……」

 

 自分にキスしてくれた春花に呼びかける輝男だったが、すぐに重々しい疲労感が彼の神経を蝕んで来た。

 春花と向き合いながらも、意識がボンヤリとし、そのまま視界が暗くなる……

 

 ◇ ◇ ◇

 

 閉ざされたまぶたが震え、ゆっくりと開く。

 目を開け、ゆっくりと体を起こす。

 しばらくボンヤリと呆けていた後、輝男はハッと我に返る。

 彼はパジャマ姿のまま、さっきまで机の上に伏したまま眠っていたことに気付いた。

 勉強の途中で眠っていたことを証明するかのように、教科書と参考書、そして、ノートは開いたままである。

 そして、机上のスタンドから発せられる明かりだけが、部屋の中を灯している。

 

 「やっぱり、夢だったのか……」

 

 半ば残念そうにつぶやく輝男。

 彼の脳裏には、さっきまで夢で見ていた人気美少女アイドル・佐倉春花とのセックスの模様が、克明によみがえる。

 まるで、本当にセックスしたかのような感覚が、輝男の心身に刻まれている。

 ふと、机上の端にあるスマートフォンを拾い上げる。

 スマートフォンを操作すると、ディスプレイに一枚の画像が表示されている。

 

 ラメの入った銀と黒の衣装をまとい、ステージ上で熱唱する佐倉春花――

 

 夢の中で見たのとまったく同じ衣装をまとう春花の画像を見つめていると、

 

 (もし、本当に“佐倉春花”とエッチしたら、きっとあんな感じだったんだろうな……)

 

 再び、夢の中でのセックスを思い出しながら、内心、感慨深げにつぶやく。

 “佐倉春花”が今の真純であることをわかっていながらも、まったく別の人間を相手にしたかのような新鮮な気分を感じずにいられない。

 もちろん、真純は何度もこの手で抱くほど愛しい間柄だが、“佐倉春花”もまた、真純に勝るとも劣らないくらいに愛欲の対象となるにふさわしい存在である。

 しかし、夢…あるいは妄想の中だけでしか“佐倉春花”を抱けないことに、正直、もどかしい気持ちを抱かずにいられない。

 そんな輝男の心境など構わずに、カーテンの隙間からは心地よい日差しが差し込んで来る。

 机上にあるデジタル式の時計は、“am.6:30”と時刻を表示している。

 

 

 リビングで、輝男、真純、瑠奈の三人がいつものように朝食を食べている。

 白のワイシャツにグレーのスラックスといういで立ちの輝男は、横にいる制服姿の瑠奈と一緒に朝食を進める。

 しかし何故か、ずっとうつむいたまま朝食を食べている。

 

 「どうしたの? お義兄ちゃん、何だか変だよ」

 

 ずっとうつむいたままの義兄に、横にいる義妹が訝しげに声をかけると、

 

 「そ、そうか……」

 

 輝男は言葉少なく、瑠奈にそう言い返す。

 それでも、うつむいたまま、朝食のメニューを食べ終えようとする。

 ふと、目線を上げると、テーブルを挟んで普通に朝食を食べる真純の姿が見えた。

 いつもと変わらぬ真純を見ると、突然、佐倉春花の幻が、真純の姿に重なった。

 現実に今、真向かいで向き合っている義母と幻として浮かび上がるかつての人気美少女アイドルに、輝男は顔を真っ赤にしてしまう。

 

 「もう、お義兄ちゃんったら、やっぱり変だよ」

 

 義母を前にして紅潮し、硬直してしまう義兄に、横にいる瑠奈は怪訝の度合いを増す。

 しかし、何故そうしているのか、その理由を知らずにいる。

 

 (ダメだ……。しばらくは義母さんをまともに見れない……)

 

 恥じらいに顔を真っ赤にするその奥で、羞恥の念を叫ぶ輝男。

 夢の中でまだ十代の頃の義母――すなわち、佐倉春花と激しくセックスした光景が、輝男の脳裏にこびり付いたまま離れない。

 幸いと言うべきか否か、当の真純も瑠奈も、輝男の今の様子を怪しんだり、追及したりする様子を見せない。

 そして、輝男がどれだけ過去の義母のことで劣情を催しても、現実には、いつもと変わらぬ一日の始まりが彼を待ち受けている。

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