※この作品はR-18です。

天江輝男の日常   作:原野イアン

227 / 242
小春、解禁

 澄み渡る青空が中心街を見下ろす。

 人の行き来が絶えない大通りを、一組の若い男女が歩いている。

 

 「いい天気。まさに小春日和って感じね」

 

 「あぁ、そうだな」

 

 左腕にギュッとしがみ付く小春に、輝男は素っ気なく言い返す。

 輝男のぞんざいな態度に、小春は横からムッと不機嫌な顔を見せる。

 

 「輝ちゃんったら、久しぶりに顔を合わせたのに、そんな嫌そうな顔をして!」

 

 「別に嫌じゃないさ」

 

 「だったら、もっと嬉しそう顔をしてよ」

 

 「……って言うか、お前が大げさなんだよ」

 

 「そんなことを言わないでよ。

 大学受験で大変だって言うから、ずっと会いに行くのを我慢してたんだから」

 

 「でも、事あるごとに電話して来たけどな」

 

 「もう、輝ちゃんったら、あぁ言えばこう言うで……

 こっちは、やっとパパとママに、輝ちゃんに会いに行っていいってOK出してもらったんだから」

 

 店が建ち並ぶ区画へ歩を進めながら、輝男と小春は会話を交わす。

 

 「わざわざ、会いに来てくれたのは結構だけど……

 もうしばらくしたら、俺、大学に通うために東京に引っ越すから……

 会おうと思えば、いくらでも会いに行けるじゃないか」

 

 「そりゃそうだけど、御学堂大学に受かったお祝いでやって来たんだから。

 それに、アタシ、四月から三年に進級するけど……

 今度は、アタシの方が大学受験に本腰を入れなきゃいけなくなるから」

 

 「そっか……。今度はお前が大変な思いをする番か」

 

 「だから、今度は輝ちゃんがアタシを励まして、応援してね」

 

 「あぁ、そうするよ」

 

 目的地へと向かう道すがら、輝男と小春はなおも会話を続ける。

 わずかの間、沈黙した後、小春が口を開き、話を切り出す。

 

 「……実は今日、ママと一緒にこっちに来たの?」

 

 「お母さんが? どうして?」

 

 「何でも、輝ちゃんのお母様に大事な話があるとか……」

 

 小春の今の言葉に、輝男は少々、訝しげな表情を見せる。

 

 「一体、何の用件で?」

 

 「わかんないわよ。いくらたずねても全然、教えてくれないし」

 

 輝男からの問いかけに、小春は不満げに表情を曇らせて言い返す。

 しかし、すぐにニンマリと笑みを歪める。

 

 「……もしかして、輝ちゃんが東京の大学に通うものだから、いっそのこと、アタシと同居してもらうよう、許しを得てもらうためだったりして」

 

 「それだけは絶対に無いから」

 

 にやけながら期待に声を弾ませる小春に、輝男は冷淡な返事を返す。

 

 ◇ ◇ ◇

 

 同じ空の下、天江家のリビングでは、真純が四十代半ばくらいの長身の女性とテーブル越しに向き合っている。

 

 「真純さん、あれからそちらの方で何か変わったことはございませんか?」

 

 「いいえ、今のところ、無事に日々を過ごしておりますわ」

 

 大富小夜子からの問いかけに、真純は柔和な笑みを浮かべながら言い返す。

 すると、目の前に置かれたカップに注がれたレモンティーを口にする。

 

 「小夜子さんこそ、わざわざこんなところにお出でなさって、申し訳な無い限りです」

 

 「何をおっしゃるんですか?

 輝男さんが御学堂大学に受かったと聞きましたので、一度、お祝いに顔を出した方がいいかと思いまして」

 

 「なおさら、申し訳ない思いでいっぱいですわ。

 ……ただ、義息(むすこ)としては、あくまで御学堂大学は万一のための滑り止めみたいなものでして……」

 

 「滑り止めであっても、御学堂大学も容易には受かることのできない狭き門ではありませんか。

 もちろん、輝男さんの本命は東大であることは、私どもも前々から承知しておりますわ」

 

 「えぇ……。東大の方は明後日、入試結果が発表されますので……」

 

 真純がそう言うと、二人は飲みかけのレモンティーをまた口にする。

 和やかで落ち着いた雰囲気の中、小夜子はレモンティーを飲み干す。

 空になったカップをテーブルの上に置くと、真純をまっすぐ見つめながら口を開く。

 

 「東大であろうが御学堂大学であろうが……

 輝男さんが来月には、大学に通うために東京へ引っ越さなければいけないことに変わりはありませんし……」

 

 「えぇ……」

 

 そう相槌を打つ真純の表情は、寂しそうに曇っている。

 前々から承知してはいたが、大学進学のためとはいえ、最愛の義息と離れ離れになる寂しさを抑えられずにいる。

 寂しい思いを隠せない真純を前に、小夜子は一瞬、重い表情を見せる。

 義理とはいえ、愛する息子のことを心配する母親の気持ちを、まるで我が事のように受け止めているかのようだ。

 しかし、すぐに表情を切り替えると、足元に置いてあるカバンから何かを取り出す。

 小夜子の手にある大きめの封筒から、一枚のパンフレットが取り出された。

 小夜子は真純にパンフレットを手渡す。

 真純は、手渡された見開き状のパンフレットを見て驚く。

 

 「これは……?」

 

 「私どもBRラウンヅが新規で始めましたシェアハウスの案内ですわ」

 

 小夜子からの説明を聞くと、見開きページに掲載されているシェアハウスの間取り図、各部屋の写真、その他、説明文を凝視する。

 

 「御学堂大学、早稲田大学からは歩いて十分ほどの距離にあるところですが、一人用の個室に家具類も完備しておりますので。

 バス、トイレ、リビングは共用で、インターネットの使用も可能ですが、家賃と共益費の他は一切の支払いは不要となっておりますの。

 入居者のための家具、家電、それに共用でのテレビ、録画再生のためのDVD/BDレコーダーと、必要最低限の品は揃えておりますが、輝男さんのような学生さんがお住まいになるには申し分ないかと思われますわ」

 

 穏やかな笑みを浮かべながら、自分の夫が経営する不動産会社の物件を紹介する小夜子。

 しかし、小夜子からの今の説明に、真純は何故か表情を晴れようとしない。

 真純の表情を認め、小夜子は心配そうに表情を曇らせる。

 

 「……もしかして、お気に召しませんでしたか?

 それとも、もう既に、輝男さんのための引っ越し先を決められたのでは……?」

 

 「いいえ。東大の受験結果がわかった後で引っ越し先を考えようとしておりましたので……

 ただ……」

 

 「ただ?」

 

 「シェアハウスとなると、他の方々とも同居しなければいけなくなるではありませんか?

 もし、万一、輝男さんが他の入居者の方々と不穏な関係に陥ってしまったらと思うと……」

 

 小夜子のせっかくの勧めをありがたく思いながらも、万一の不安を隠そうとしない真純。

 親元から離れた最愛の義息(むすこ)が、向こうの入居先でどんな目に遭うか……?

 親として当然の不安が、真純の心から容易に離れない。

 真純の不安を真正面から見ると、小夜子は穏やかな笑みを彼女に見せる。

 

 「輝男さんならきっと上手く行きますわ。

 それに、今回はただ単に紹介しただけで、絶対に入居しろと無理強いするわけではありませんから」

 

 「そうですか……」

 

 自信を請け負う小夜子に、真純はなおも表情を晴れさせない。

 

 「輝男さんが帰られたら、是非、検討してもらうよう言っておいて下さい。

 こちらのシェアハウスに入るか否かはその後で決められても十分、構いませんので……」

 

 「えぇ……。義息(むすこ)には、帰ったら、その旨、ちゃんと言っておきますので」

 

 「それに……。実は既に、若干名、心当たりのある方にもこちらの件を紹介しておりますので……

 もし、向こうが承諾して、輝男さんも了解なさるとしたら……

 真純さんも一切の心配は無用になりますわ」

 

 小夜子はそう言いながら、自信ある笑みを真純に向ける。

 真純は、小夜子の笑みを一瞬、見ると、すぐに手中にあるパンフレットの見開きページを見下ろす。

 ページには、シェアハウス入居のための申込用紙が添えられている。

 

 ◇ ◇ ◇

 

 中心街にある大型ショッピングビルの最上階に、輝男と小春がいる。

 二人は今、映画館の入口に立っている。

 入口の横には映画のポスターが貼られている。

 そのポスターには、車いすの若者に背後から寄り添う、輝男たちと同い年くらいの少女の笑顔が映っている。

 

 「ヤダ、これ、泉梓の映画じゃない?」

 

 ポスターを見た瞬間、小春は思わず苦い顔を見せながら言う。

 ポスターに映っているのは、輝男の幼なじみである海原泉にして、人気アイドル、美少女女優でもある泉梓である。

 小春は、去年の温泉旅行で泉梓と出くわし、激しいいさかいを繰り広げたことを思い出し、不快感を募らせる。

 元々、アンチでもあり、かつて輝男の取り合いを激しく繰り広げた泉の出演映画を前にして、表情を苦くさせ、足を重くさせる。

 

 「嫌なら無理して付き合わなくてもいいんだぜ。

 俺はこのまま泉梓の映画を見るから」

 

 輝男は素っ気なく言うと、小春を置いて、一人、映画館に入る。

 

 「もう! 輝ちゃんの意地悪!」

 

 ムッと不機嫌な顔を赤らめながらも、小春はすぐに輝男の後を追う。

 

 

 十分後、結局、小春は、輝男と一緒に映画を見る羽目になった。

 闇と静寂の中、輝男と小春は寄り添いながら映画を見る。

 映画は、人気男性アイドル演じる若者と泉梓演じるヒロインの心の交流と葛藤を描いたヒューマンドラマとなっている。

 小学校時代のいじめのせいで下半身不随になり、今また末期がんに侵された主人公の若者と、ひき逃げで妹を、いじめ自殺で弟を亡くし、母親まで愛人との不倫で家を出て行った不幸を背負うヒロインがひょんなことから出会い、末期がんのために余命わずかとなり、周囲からも孤立した主人公をヒロインが寄り添い、最期の時まで支えるという内容になっている。

 輝男は真剣な表情で黙しながら、真正面のスクリーンに映る映画を見つめ続ける。

 やがて、映画はクライマックスに差し掛かる。

 がんの進行によって主人公は車いすにもたれたままグッタリとしてしまう。

 瀕死の状態に追い込まれた主人公に、泉演じるヒロインが泣きながらしがみ付く。

 

 『どうして……!? どうして、何も悪いことなんかしていないのに……!

 あなただけ、こんなみじめでひどい思いを強いられなきゃいけないの……!?』

 

 ずっと非運の人生を強いられ、今まさに死にかけようとする主人公にすがり付きながら、ヒロインが悲痛の念を叫ぶ。

 本作屈指の名シーンを前にして、輝男の横から、ハッキリとわかるくらいのすすり泣きが聞こえてくる。

 輝男が横を振り向くと、小春が涙に目を潤わせすすり泣いているのがハッキリと見えた。

 

 「ひどいよ……! いくら何でもひど過ぎだよ……!」

 

 小春は鼻をすすりながら、涙声でそうつぶやく。

 泉梓がヒロイン役をやるから…と最初は嫌がっていたのに、すっかり感情移入してしまっている小春に、輝男は思わず呆れ顔でため息を付く。

 正直、館内のあちこちからもすすり泣きの音がかすかに漏れるが、間近にいるせいか、小春のすすり泣きの方が、他の者のそれをすべて合わせた程度に大きい。

 連れの者の余りの号泣ぶりに、輝男は恥ずかしそうな表情を見せながら、小春から目をそらす。

 それでも結局は、最後まで小春と一緒に映画を見たのである。

 

 

 その後、輝男と小春は、同じビル内のフードコートで昼食を取り、ゲームセンターで遊び、近くのお店をウィンドウショッピングしたりして、久しぶりの再会を楽しく過ごしていった。

 

 ◇ ◇ ◇

 

 ホテル・ラブベストの一室で、輝男と小春が向き合う。

 すぐに唇を重ねたかと思うと、半開きになった唇の隙間から舌先を差し込ませる。

 絡み合う舌先から唾液の跳ねるような音が漏れ出る。

 ディープキスに耽りながら抱き締め合うと、輝男は小春の背中に両腕を回す。

 しかしすぐに、左右の手を下の方へ這わせ、ミニのデニムスカートの上から小春の美尻を撫で回す。

 最愛の男の痴漢行為を甘受しながらも、小春の細い右手はジーンズの上から輝男の股を撫でさする。

 

 「ん……んん……ん、う……」

 

 唾液の跳ねるような音に重なって、かすかなうめき声が聞こえて来る。

 輝男は、ねっとりと絡み付く舌の感触を直に感じながら、ざらつくデニムの感触とその下にある柔らかな肉感も堪能する。

 加えて、股が丁寧に撫でられ続ける異様な感触も併せて認める。

 やがて、輝男と小春はディープキスをやめる。

 二人の間をつなぐ唾液の糸が千切れると、横にあるベッドの上にそっと小春を押し倒す。

 押し倒すと同時に、着ていたTシャツも脱がし、濃いピンクのブラジャーに覆われた形良いFカップバストをさらす。

 真上から迫ると、またも小春とキスを交わす。

 キスを終えると、ブラジャーの上から愛撫を仕掛ける。

 

 「あっ、あぁ……」

 

 輝男の愛撫にすぐに反応し、艶やかな喘ぎを上げる小春。

 小春の喘ぎを聞き入りながら、四、五回ほど下着越しの愛撫を繰り返す輝男。

 すると、小春のブラジャーのカップをずり上げ、なだらかな丸みを帯びた美巨乳を弾み出させる。

 さらされた裸の胸が、輝男の左右の手につかまれる。

 手のひらに収まり切れない程度の大きさの左右のふくらみを、輝男はジックリと揉みしだく。

 

 「あぁんっ、いい……もっと…もっとして……」

 

 最愛の男による久しぶりの愛撫に、小春はウットリと歓喜の念を漏らす。

 小春の歓喜に応じるかのように、輝男は円を描き、あるいは、パン生地でもこねるかのように裸の胸を揉み続ける。

 

 「輝ちゃんったら……すごく優しくしてくれて……気持ちいい……」

 

 「オッパイ揉まれただけでそんなに感じられたら、最後までもたないぞ」

 

 またも歓喜の声を上げる小春に、輝男は愛撫を続けながらも呆れる。

 

 「だって……輝ちゃんとは久しぶりなんだもん……」

 

 呆れる輝男に向かって、甘えるような言葉を返す小春。

 輝男は何も言い返さず、裸の胸を揉みながら、先端の蕾を指先でこねくり回す。

 

 「ぶっちゃけた話、アタシのオッパイって、大きくてスベスベして最高なんでしょ?

 一度でもアタシのオッパイを味わったら、もう、他の娘なんか受け付けられないくらいに病み付きなったりして」

 

 小春は愛撫を甘受しながらも、自分の美巨乳に対する自慢を臆すること無く言ってのける。

 そんな小春の口を、輝男のキスがまたもふさぐ。

 一瞬のキスの後、輝男は小春の胸元に顔をうずめる。

 豊満な左右のふくらみに指を深く食い込ませながら、先端の桃色の蕾を口に含む。

 甘噛みし、舐め回す輝男の動きに、

 

 「あぁんっ、あぁっ……!」

 

 小春はのけ反り、イヤイヤと首を横に振る。

 胸先から襲って来るみだらな刺激に、率直な反応を示す。

 輝男は小春の美巨乳を貪りながら、その感触をジックリと堪能する。

 

 (小春のオッパイ、相変わらず大きくてモチモチして……温かくなってる……)

 

 胸先を貪り、大きな柔肉を揉み続けながら、内側からジンワリと熱が生じて来ているのを認める。

 輝男の口と舌は、小春の胸先から固く突っ立ちながら震えていくのを直に感じ取る。

 やがて輝男は、小春の胸元から顔を離す。

 すかさず、ミニのデニムスカートに触れると、すぐにスカートを脱がす。

 スカートを脱がされると、ブラジャーとお揃いのパンティーもすぐに脱がされる。

 パンティーの下から茂みに覆われた個所が目に入ると、輝男は小春の太ももを左右に開かせる。

 小春は成されるがままに股を開かされ、最愛の男が付け根に顔をうずめるのを許してしまう。

 裂け目の内側に見えるサーモンピンクの恥肉に舌を這わせ、肉の花弁を隈なく舐め回す。

 

 「あぁっ、んっ、んぅっ、んくぅっ……!」

 

 股の方から襲って来るみだらな刺激に、小春は悩ましく悶えながら、艶やかに喘ぐ。

 小春の喘ぎを聞き入りながら、輝男は肉の花弁を舐め続け、貪るような動きを見せる。

 小春の耳に、舌なめずりするかのような音と貪るような水音が、続け様に重なって響く。

 

 「あぁ……ハァ……んぅ……うっ……あぁんっ……」

 

 大事なところを貪られ続け、小春の喘ぎはより艶やかさを増し、荒い吐息を交えていく。

 一方の輝男は、花弁の内側から染み出る蜜を舐め尽くそうと舌を動かす。

 蜜を舐め取り、すする一方で、小春の内側から吐き出される芳醇なメスのにおいを嗅ぐ。

 思わず頭がくらくらするかのようなかぐわしいにおいを鼻で吸いながら、舌を内側に差し込ませる。

 

 「んあぁっ……!」

 

 歓喜と衝撃な混ざった小春の叫びに応じて、蜜の流れが更に増していく。

 メスのにおいは強度を増し、輝男の嗅覚に容赦無く突き刺さる。

 更には、花弁の内側から小さな豆のような突起が姿を現す。

 輝男が突起を口に含むと、

 

 「あぁんっ! イヤッ!」

 

 小春は恍惚と苦痛に声を上げ、たまらずのけ反る。

 

 「ヤダ……お願い、やめて……!」

 

 輝男の執拗なクンニに悶えながら、痛切な調子で制止を必死に訴える。

 小春の今の訴えに、輝男はようやく小春の股から顔を離す。

 力無く開かれた股の付け根には、蜜で濡れぼそった秘裂がひくついている。

 

 「このままじゃ…イきそ……。お願い……来て……」

 

 恍惚とした美貌を熱っぽく赤らめながら輝男を見上げ、弱々しく懇願する。

 輝男は小春の今の訴えに黙って耳を傾けるが、ジーンズの下からは、大きな盛り上がりがハッキリと認められる。

 

 

 小春は、一糸もまとわぬ姿でベッドの上に仰向けに寝そべっている。

 恍惚に顔を赤らめて見上げる先には、膝立ちの体勢でこちらを見下ろす輝男の姿がある。

 輝男もまた、生まれたままの姿で小春と向き合う。

 輝男は、小春の腰を左右の手で押さえ、グイッと引き上げる。

 蜜で濡れぼそった裂け目に、固く突っ立つ輝男自身の先端があてがわれる。

 

 「行くぞ……!」

 

 「うん……」

 

 小春の応諾を受けると、輝男は一気に腰を進ませた。

 小春はベッドのシーツをギュッとつかみ、歯を食いしばりながら、最愛の男による猛進に耐える。

 間も無くして、輝男自身の先端がヴァギナを突き破り、小春の中、最奥に突き当たると、

 

 「あっ、あぁっ……!」

 

 小春は、喉を突き出すようにして体を大きくのけ反らせ、息詰まるような喘ぎを上げる。

 すぐにグッタリと横たわるも、全身から汗を噴き出し、荒く息を吐き続ける。

 さすがの小春も、今の輝男の猛進には余裕が持てずにいるようだ。

 輝男は小春と深くつながったまま、彼女の呼吸が落ち着くのを待つ。

 やがて、小春の荒い吐息が鎮まると、腰を前後に動かす。

 二、三回、スローペースの律動を繰り返した後、腰の動きをペースアップさせる。

 速まった律動に応じるかのように、小春の体は絶えず悶え続ける。

 

 「あぁっ、あんっ、んっ、んんっ……んうぅっ……んぁっ……!」

 

 悶え続ける小春の口から、艶やかな喘ぎが途切れること無く漏れ続ける。

 小春の身が悶えるのに合わせて、胸元の美巨乳がブルブルと震え続ける。

 小春の腰を抑えている輝男は、眼下で悶える小春と、震え、上下に揺れる左右のふくらみを目にすると、すぐに腰を強くぶつける。

 水音混じりの肉と肉の衝突音が、輝男と小春の間で響く。

 

 「あぁんっ! イヤッ! ハァッ、あっ、んっ、んうぅっ……!」

 

 激しく繰り返される律動に、小春は喘ぎを上ずらせる。

 

 「て、輝ちゃん……! すごい……激しい……気持ちいい……!」

 

 自分の中で容赦なく動き回る輝男自身のせいで、小春は我を忘れたかのような気分に陥る。

 歓喜の声を上げる小春に、輝男は小刻みな律動で応じる。

 小刻みに前後運動を繰り返す剛直を囲みながら、ヴァギナが収縮を強める。

 

 (小春……すごく…締まって来る……!)

 

 収縮を仕掛けるヴァギナの肉圧に、輝男が内心、驚嘆の声を上げると、

 

 「んぐぅっ! ヤダッ! い、痛い……!」

 

 ヴァギナと剛直の摩擦に、小春がたまらず苦痛の声を上げる。

 小春の苦痛の叫びを耳にしながらも、輝男は動きを止めない。

 狭まる四方の肉壁から染み出る熱とぬめりが、輝男自身に絡み付き、その動きを煽っているからだ。

 荒く息を弾ませながらなおも腰をぶつけ続ける輝男に、

 

 「あぁんっ! もっと……もっとぉ――――――……!」

 

 苦痛を訴えて間も無いのに、更なるみだらを求めて咆哮する。

 いずれにせよ、輝男に腰を抑え付けられたままでは、逃げようにも逃げられない。

 

 

 小春は、ベッドの上で文字通りグッタリと横たわる。

 小麦色の素肌から噴き出た汗は、ベッドのシーツの上にポタポタと落ちていく。

 輝男と久しぶりのセックスに気分が著しく昂揚し、体が思ったよりも早く熱っぽくなったのだろう。

 そんな小春の背後から、何者かの手が彼女の細い左脚を持ち上げる。

 片脚を上げさせられると、両脚の付け根に固く膨張した剛直が深々と突き刺さっているのが認められる。

 輝男は小春の左脚を持ち上げると、つながったままの自分自身を通して、小春に腰をぶつける。

 

 「あぁっ! んっ、んうぅっ……んっ、あ、ハァッ……!」

 

 背後から責めて来る輝男に、小春はベッドのシーツをギュッとつかみ、前後に身を押されながら、上ずったような喘ぎを繰り返す。

 輝男と小春の間から、引っぱたくような肉と肉の衝突音が響く。

 剛直が行き来を繰り返す秘裂の隙間からは、蜜がトロトロとこぼれ続ける。

 

 「こ、小春……すごく締まって……キツイ……!」

 

 「な、何、言ってんの……!?

 輝ちゃんの……オ〇ン〇ンが……ガチガチに固く大きくなったせいじゃない……!」

 

 自らをさいなむ窮屈な痛覚を、輝男と小春は共に相手のせいだと言い合う。

 実際には、限界まで締め付けを強めるヴァギナと徐々に固く膨張する剛直の摩擦こそが一番の原因であるが……

 輝男はそのまま、二、三回、腰をぶつけたかと思うと、一旦、動きを止める。

 しかし、間を置かず、小春の左脚を下ろすと同時に、彼女の体を90度下へ回転させる。

 小春がうつ伏せの状態となると、剛直でつながったままの美尻をつかみ、引き上げる。

 美尻を引き上げられた拍子に、小春は四つん這いの体勢を取る。

 すると、輝男は背後から小春の美尻に腰を打ち据える。

 輝男が腰をぶつけると同時に、固く膨張した輝男自身がヴァギナを突き破り、小春の中、最奥に突き当たる。

 

 「あぅっ!」

 

 輝男の猛進に、小春は四つん這いのまま大きくのけ反ると、

 

 「ヤダ……! 輝ちゃんの……奥に当たってる……!」

 

 熱っぽい声を上げながら、歓喜の念を震わせる。

 小春の今の言葉を聞くと、背後から繰り返し律動を仕掛ける。

 水音混じりの鈍い抽送音を鳴らしながら、輝男自身が小春の中を行き来する。

 肉付きのいいプリッとした美尻にも汗が噴き出て、左右からつかむ輝男の手のひらに染み付く。

 手のひらに染み付く汗と熱に構わず、荒く息を弾ませながら律動を繰り返し、腰をぶつける。

 引っぱたくような衝突音が、輝男の腰と小春の美尻の間からトーンアップして響く。

 

 (小春の中……! かなり強く絡み付いている……!)

 

 背後から腰をぶつけながら、激しく迫る四方からの肉圧に内心、驚嘆の声を上げる輝男。

 輝男自身を拒み、あるいは締め付けるかのようなヴァギナの動きに、輝男自身は必死にあらがい、何度も最奥へと突き進もうとする。

 久しぶりの小春とのセックスに、無意識の内に無我夢中になっているのだろう。

 

 「あんっ、ヤダッ! お、お腹……壊れちゃう……!

 でも、いいっ……メッチャ激しくて……すごくいいっ……!

 もっと……もっと強く突いてぇ――――――……!」

 

 小春は背後からの律動に押され、前後に身を揺らしながら、我を忘れたかのように咆哮する。

 剛直とヴァギナの摩擦がもたらす苦痛は、完全に消え失せていない。

 しかし、最愛の男との久しぶりのセックスに対する大きな喜びが、小春の肉体的な苦痛をはるかにしのいでいる。

 そのことを証明するかのように、恍惚とした小春の美貌は、我を忘れたかのように呆けており、熱っぽく紅潮している。

 そして、胸元から重く垂れるFカップバストはブルブルと震えが止まらない。

 と、次の瞬間、小春は痙攣でも起こしたかのようにビクッとのけ反った。

 そして、

 

 「あぁっ、イヤ……ダメ……! イ、イく……イっちゃう……!」

 

 声を震わせながら、自らの限界を訴える。

 小春が限界の声を上げると同時に、彼女を背後から犯し続ける輝男も、汗をにじませながら苦痛に顔を歪ませる。

 輝男の中では、欲望がわき立ち、煮えたぎっているのだ。

 限界の声を上げる小春に応じるかのように、輝男の中の欲望がマグマのように沸騰し出しているのだ。

 しかし、輝男はそのことをおくびにも出さず、引っぱたくかのように腰を小刻みにぶつけ続ける。

 

 「あぁ……! あっ、あっ、あっ……! ハァッ、ハァ……うぁ……!」

 

 自分の中を小刻みに動き続ける輝男自身に、小春は息詰まるかのような喘ぎを発する。

 小春の身を支える両腕、両脚はわなわなと震え、噴き出る汗は止まることを知らない。

 間も無くして、小春の両腕はバランスを崩して倒れた。

 うつ伏せに突っ伏す体勢となった小春に向けて、輝男はなおも腰をぶつけ続ける。

 共に、引っぱたくかのような水音混じりの衝突音を耳にすると、

 

 「こ、小春…」

 

 「き、来て……早く来て……!」

 

 輝男の呼びかけをさえぎるかのように、切羽詰まった調子で小春が呼びかける。

 ベッドのシーツをギュッとつかみ、突っ伏したままで、

 

 「今までできなかった分……アタシの中に……全部、ぶちまけて……!」

 

 震える声で、うながすかのような言葉を、背後から犯す最愛の男にかける。

 小春の今の呼びかけを聞くと、輝男は二、三回、腰を強く打ち据える。

 そして、固く膨張しきった輝男自身がギュッと締まり切ったヴァギナの向こう側へめり込むと、

 

 「あぁっ! んっ……んぁあ――――――……!」

 

 小春は体を大きくのけ反らせながら、腹の底から絶頂の咆哮を上げた。

 輝男は、小春の今の叫びを耳にすると、溜まりに溜まった欲望を一滴残さず吐き出した。

 

 (て、輝ちゃんの熱いの……いっぱいだよ……!)

 

 自分の中に流し込まれる淫欲の奔流に、目元に涙をためながら、内心、歓喜の念を叫ぶ小春。

 輝男は直に見ることができないが、これ以上は無い恍惚しきった美貌を、小春は遠慮なしに見せ付けている……

 

 ◇ ◇ ◇

 

 中心街の真ん中にある交差点の手前で、輝男は小春、小夜子と向き合っている。

 母娘の背後には、黒塗りの軽自動車が横付けで停車している。

 

 「輝男さん、うちの娘がとんだ迷惑をかけて本当にすみませんでした」

 

 小夜子は輝男に申し訳なさそうな表情を見せながら、彼に深々と謝る。

 

 「とんでもない。久々に小春さんとお会いできて、とても嬉しかったです」

 

 娘のことで陳謝する小夜子に、輝男は笑みを浮かべながら感謝の言葉を返す。

 そこへ、小春が嬉々とした面持ちで、二人の間に割って入る。

 

 「輝ちゃん、来月からは大学進学で東京に引っ越すんだから、これからは、会おうと思えばいつでも会えるよね」

 

 小春が輝男をまっすぐ見つめながら嬉しそうに言うと、

 

 「まったく、この娘ったら……

 もう、輝男さんのために、わざわざ青春(あおはる)市くんだりまで足を運ぶのも今日で最後にしなさい」

 

 小夜子が遠慮知らずの娘に呆れながら、ため息交じりに苦言を呈する。

 母親の今の苦言に、小春は思わず憮然とした表情を見せる。

 母娘のやり取りに、輝男はついつい苦笑いを浮かべる。

 やがて、小夜子は車の運転席に向かい、小春は助手席に入ろうとする。

 

 「それじゃあ、輝男さん…」

 

 「今度は東京で会おうね―――!」

 

 乗車しようとした刹那、小春は母を遮るようにして輝男に挨拶する。

 間も無くして黒の軽自動車は動き出し、輝男の前から去って行く。

 小春の乗った車の後ろ姿が遠のく様を、輝男は和やかな笑顔でいつまでも見つめていた。

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