輝男と静流が見つめる中、花火も打ち止めを迎えようとする。
そこへ、何者かが彼らの傍に歩み寄って来た。
「お義兄ちゃん……」
「輝ちゃん……」
心配そうに呼びかける瑠奈と小春に、輝男は彼女たちの方を振り向く。
二人の目に、やり切れないと言わんばかりに重い表情を浮かべる輝男の姿が映る。
「二人とも、俺のことを心配してくれたんだね。ありがとう」
輝男の今の言葉に、瑠奈も小春も返す言葉が出て来ない。
すると、小春の後ろに立っている豪が、輝男と向き合いながら口を開く。
「天江、さすがの俺も、今回ばかりはお前に同感だぜ。
俺も色んな野郎と出会ったけど、今まで会ったヤツの中で一番の最低野郎だったぜ」
豪が苦々しい顔を見せながら、吐き捨てるような口調で言う。
静流の純粋な恋心を無惨に裏切った先輩――大原万寿雄のことを言っているのは明白だ。
「俺だったら、一生、立てなくなるくらいに、あの野郎を散々に殴り倒していたさ!」
豪が苦々しく言葉を続けると、小春は、スマートフォンで誰かと電話をし始める。
「あぁ、ハル坊? アタシ、小春だけど、ちょっとばかり可愛がって欲しいヤツがいるんだけど……
……そう、大原万寿雄とかいうヤツだけど……そいつを思いっきり痛め付けちゃって。
そう……一生、立てないくらいに……いっそのこと、一生、半身不随にさせちゃっていいから」
悪友の一人と思しき電話相手に向かって、静流を手ひどく裏切ったことに対する復讐を頼み込む。
すると、輝男は小春からスマートフォンを取り上げ、すぐに通話を切った。
「ちょっと、何、するのよ!?」
「余計なことはしないでくれ!」
「何、言ってるの!? じゃあ、輝ちゃんはあのクズ野郎をそのまま許すつもり!?」
詰るように問いかける小春に、輝男は思わず口ごもる。
「アタシも、さっきのやり取りを見てたら、はらわたが煮えくり返って仕方がないんだよ。
例え、輝ちゃんが絶対にダメだと言っても、あのクズ野郎を半殺しにしてやらないと気が済まないんだから」
「君たちの気持ちはよくわかるよ。でも、今はそっとしてくれないか。
ヤツに復讐するのも結構かもしれないけど、今は静流さんの心の傷を癒す方が大事なんだ」
兄同様、万寿雄への憤怒をあらわにする小春に、輝男は必死に制止を訴える。
「頼むから、今は俺たちを放っておいてくれ」
「……うん。わかったわ、お義兄ちゃん……」
重ねて訴える輝男に、瑠奈は憂いを帯びた面持ちでうなずく。
瑠奈と小春、そして、豪がこの場を去るのを見ると、輝男は再び、静流の方を振り向く。
静流は暗くうつむいたまま、静けさを取り戻した夜空を見つめる。
花火大会は終わりを迎え、人々の賑わいも徐々に薄れていく。
周囲にほとんど人がいなくなった後も、輝男と静流は遠くに広がる夜の海と向き合う。
すると、
「……輝男さん……」
弱々しい声が、輝男の耳に届いた。
声が聞こえて来た方を振り向くと、陰鬱に満ちた静流の美貌が輝男をまっすぐに見ていた。
と、次の瞬間、静流は突進するかのように輝男に抱き付いてきた。
輝男の胸に顔をうずめると、身を震わせ、声を殺してすすり泣く。
悲哀の念を一気に発露させる静流を、輝男は優しく抱き締める。
沈痛な面持ちを浮かべたまま、何も言わずにそっと抱き締め続ける。
どれほど時間が経ったか……
静流は輝男に抱き締められたまま、ゆっくりと顔を上げる。
涙に濡れている顔は、未だ悲哀の極みにある。
どれだけ泣いたところで、心から愛していた先輩に裏切られた傷は簡単に消えるものではない。
何も言葉をかけなくても、今の静流の表情を見れば容易に理解できる。
重苦しい沈黙がしばらく続いた後、静流の口がゆっくりと動き出した。
「輝男……さん……」
静流はか細い声を出しながら、輝男をまっすぐに見る。
「お願い…です……。今夜は……ずっと一緒にいて下さい……」
静流の今の申し出に、輝男は思わず戸惑う。
「でも、もう、そろそろ帰らないと……。時間だって、かなり遅くなってるし……」
戸惑いながらも断りに似た返事をする輝男に、静流は首を横に振る。
「このまま帰ったら……今日のことを、ずっと一人で抱えて苦しまなければなりません……
私……一人で苦しみや悲しみを抱えることなど、どうしてもできません……
このままだと、身も心も引き千切られそうで……」
静流は次第に声を震わせながら、自らが抱える痛切な気持ちを吐露する。
失恋……と呼ぶには余りにも酷すぎる裏切りを真正面から受け、悲痛の念をいつ爆発させてもおかしくない状態にある。
輝男は今の言葉を聞くと、しばらく黙った後、真剣な表情を見せる。
「本当にいいのか……? 俺と一緒にいたいなんて……
俺が君と一緒に夜を過ごしても、それで君が癒される保証は…」
「あなたしかいないんです。あなたの優しさに癒やされないと……私……」
そこまで言うと、静流は言葉を詰まらせ、すぐにまだ涙を流した。
あふれる涙を懸命に拭う静流を、輝男は黙って見つめる。
静流の申し出が何を意味するか、嫌でも十分にわかっている。
しかし、すぐには応諾の返事を言うことができなかった。
意地悪な見方をすれば、失恋で落ち込んでいるところにつけ込んで、相手の少女をまんまとモノにするようなものだからだ。
それでも、輝男は、静流が泣き止むのを待つかのように無言で彼女を見つめ続ける。
暑さが和らぐ夏の闇夜だけが、一組の男女を静かに見つめる……
◇ ◇ ◇
人通りもまばらな裏通りに面するホテル・ラブベスト。
そこの二階の一室で、輝男と静流は向き合っている。
不安げに見つめて来る輝男に、
「何も心配しないで下さい。今夜はずっと、ここに一緒にいて下さるだけでいいんですから」
静流が幾分、落ち着きを取り戻した面持ちで優しく語り掛ける。
「正直、信じられないよ。君のようなお嬢様とラブホで一夜を明かすことになるなんて」
「構いませんわ。
このホテルは、ベスト・グループが運営するホテルの中で、唯一のラブホテルですから」
はにかみながら言う輝男に、静流はさっきと同じ優しい口調で言い返す。
しばらく沈黙した後、輝男は神妙な面持ちで静流と向き合う。
「静流さん……俺、正直に言うけど……
俺はあなたの他にも、色んな女の子と関係を持っている……
同級生とか先輩とか……それと、たまたま遊びに行った時に偶然、知り合った娘とか……
ハッキリ言って、二股、三股程度の話じゃない。
下手をすれば、あの男よりもだらしがないかもしれない」
輝男は率直、かつ、端的に、自分が抱える女性関係を静流に告白する。
これからやることを前にして、自分がいかなる男かを正直に告げようとする。
もしかしたら、静流からひどく軽蔑されるかもしれないというリスクを承知で……
静流は輝男の今の告白を聞くと、別段気を悪くする様子を見せない。
「……でも、あなたは、あの人よりはかなり違うと思いますわ。
その人たちとは仲良く付き合っていらっしゃるみたいですし……
あなたも、ご自分が今、付き合っていらっしゃる人たちを大切に思っていらっしゃるんでしょ?」
「ま、まぁね……」
「でしたら、その人たちと同じように私も……」
「……けど、このままだと、本当に君の純潔が……
一生の伴侶となる人のために大事に守ってきたものを、今、捨ててしまわなければならなくなるよ。
俺と君はお見合いをした身だけど、そのまま結婚するとも限らないし……」
「もし、あなたと結婚できなかったとしても……
あなたに純潔を捧げることなど、私、まったく惜しくありません。
あなたほど、私の“初めて”を捧げるにふさわしい人は他におりません」
笑顔を見せながら言う静流に、輝男は言葉を失う。
裏切り、失恋の痛みが完全に消え去らない中、ほんの一、二回、顔を合わせただけの男に純潔を捧げようとする静流の健気さに、どう言葉を返したらいいかわからなかった。
すると、静流は輝男の腕にしがみ付きながら、頬を赤らめ、まっすぐに見つめて来る。
「お願いです……私を……思う存分に愛して下さい……」
澄んだ声で言葉をかける静流に、
「静流…さん……」
輝男はこれから純潔を奪う相手の名を呼び返すだけで精一杯の状態である。
一分後――
輝男と静流は、部屋の真ん中を占めるキングサイズのベッドの横で、真正面から向き合いながらキスを交わす。
緊張しているかのような輝男に対して、静流は完全に心を許すかのような安らかな面持ちをほんのりと赤らめている。
輝男と静流は、抱き締め合いながら何度もキスをする。
輝男は静流とキスをしながら、彼女の背中に手を回す。
上向きに締められているファスナーに触れると、そのままファスナーをジィーッと下ろす。
輝男と静流が唇を離すと同時に、彼女の着ていたワンピースが、乾いた布ずれ音を立てながら床の上に落ちる。
静流は恥ずかしそうにうつむきながら、色白で均整の取れた細い裸体をそっと抱き締める。
ワンピースと同様、清楚な雰囲気の白のブラジャーとパンティーが静流の裸体にまとう
ブラジャーの下からは、形よい大きな左右のふくらみが見える。
自らの裸体を優しく抱き締めながら立ちすくむ静流の前で、輝男もまた下着姿になる。
グレーのノースリーブシャツとトランクスのみという格好になると、再度、静流を優しく抱く。
そして、そのまま彼女をベッドの上にそっと押し倒す。
静流はときめきと緊張の混じった顔を赤らめて、息をのむように見下ろす輝男を見上げる。
輝男は下の方へ顔を近付けると、またも静流とキスをする。
二、三回、唇をついばんだ後、半開きになった静流の唇に、舌先を差し込ませる。
「うぅっ……」
男の舌が入り込む異様な感触に、静流はたまらずうめく。
しかし、輝男は構わず、自分の舌を静流の舌に絡ませる。
本当に未経験なのか、静流は輝男とのディープキスで彼の舌に一方的に絡まれている。
絡み付く舌の隙間から、唾液の跳ねる音に混じって、
「うぅっ……ふぅ、ふぅ……」
荒く、甘ったるい吐息が漏れる。
やがて、輝男は静流とのディープキスをやめた。
静流は呆然とした顔を赤らめ、荒く息をするだけである。
すると、輝男は静流の胸をブラジャー越しに揉みしだいた。
「あっ、イヤッ……」
輝男の愛撫に気付き、思わず声を上げる静流。
輝男はそのまま、手のひら越しにブラジャーの質感とその下の柔らかな肉感を堪能する。
(静流さんって、思ったよりも胸が大きいな……。桜月と理華さんの中間くらいか……)
何度も抱いた同級生、担任を思い浮かばせながら、今、自分が愛撫する少女の胸について感嘆する。
そのままブラジャーのカップを上の方へずらすと、ブラジャーの下から、柔らかくて大きな美乳がプルンと弾み出る。
男の前で裸の胸をさらされて、静流は思わず恥ずかしそうに両手で顔を覆う。
(本当に初心(うぶ)なんだな、静流さん……)
あからさまに恥じらう静流に苦笑しながらも、輝男は裸の美乳を直に揉みしだく。
「うっ、うぅ……」
静流は今の愛撫に声を殺しながらうめく。
自分が心を許した相手とはいえ、男に裸の胸を揉まれることに、これ以上は無い羞恥を感じているのだろう。
「そんなに恥ずかしがらなくてもいいよ。すぐに気持ちよくなるから」
輝男は笑みを浮かべながら、静流に優しく語りかける。
そして、色白の美乳を揉み続けながら、胸先に口をつける。
円を描くように揉む一方で、赤ん坊のように桃色の頂に吸い付く。
優しく食い込む指の感触と胸先から来るみだらな刺激に、静流はかすかに身を震わせる。
恐る恐る、顔を覆っていた両手をずらし、胸の方に目を向ける。
静流の視線の先には、裸の胸を優しく揉み続けながら、胸先に口を含み、舌で舐め回す輝男の姿が見えた。
「て、輝男……さん……あっ、うぅっ……」
輝男の名をつぶいた途端、ビクンとのけ反り、人差し指を噛みながらうめく。
初めて感じる刺激に、必要以上に反応したのだろう。
一方、輝男は、美乳に浸透する熱を手のひらで感じ取り、舌でもって胸先の頂が固く立っていくのを認める。
「あっ、うぅっ……あ、ハァッ……」
かすかに切なく聞こえる少女の喘ぎが、輝男の耳に流れ込む。
やがて、輝男は愛撫をやめ、静流のパンティーに手をかける。
糸が切れたかのようにグッタリと横たわる静流は、輝男の動きに気付いていない。
輝男はそのまま静流のパンティーをすぐに脱がす。
スルッと脱がされたパンティーの下からは、うっすらとした黒い茂みを添えた色白の恥丘が見えた。
茂みの奥に輝男が顔をうずめようとすると、
「あ、イヤ、やめて……! そこ、汚いわ……!」
ようやくハッと我に返った静流が、慌てながら輝男に向かって声を上げる。
狼狽と羞恥に美貌を歪めながら、真上から輝男の頭を抑えようとする。
しかし、輝男は静流の動きを無視し、開かれた両脚の付け根に舌を這わせる。
「あっ、あぁ……イヤッ、ヤダ……!」
股の方から来る刺激にのけ反り、身悶えながら、羞恥と苦悶の声をか細く漏らす。
輝男はかすかに響く静流の喘ぎを聞きながら、彼女の秘裂に舌を這わせる。
誰も触れたことの無い肉の花弁に、男の舌が満遍無く触れられる。
ざらつく舌の感触が肉の花弁にこすれ、静流を身震いさせる。
「イヤ、ヤダ、ヤダ……やめて……やめて……下さい……」
静流は泣くような苦悶の声で、輝男に制止を訴える。
静流の美貌は、恥じらいの極地にあるかのように顔がひどく紅潮している。
そんな静流の秘所からは、芳醇なメスのにおいに伴われて、蜜のようなものがこぼれ出て来た。
流れ出る蜜を認めると、輝男はすぐに舌で舐め取ろうとする。
ペチャ、ペチャ…と何かを舐める音と、
「あっ、あぁ……ハァッ、あぅっ、ハァッ……」
声を殺すような喘ぎが密室に重なって響く。
室内では、大きなベッドの上で一組の男女がみだらに交わっている。
輝男は途切れることの無いいやらしい蜜を舐め尽くそうとしている。
一方の静流は、自分の大事なところを荒らす輝男に抗する代わりに、無意識の内に悩ましげに身悶える。
ベッドのシーツをつかみ、身をくねらせ、時折、のけ反らせながら、
「あぁっ……んんっ……うっ、う、くぅっ……あっ、ハァ……」
荒く甘ったるい吐息を交えながら、切なそうな喘ぎを途切れること無く発する。
すると、ようやく輝男がクンニをやめて体を起こした。
輝男が見下ろす先には、弱々しい美貌を赤らめながら、震える瞳でこちらを見上げる静流の姿があった。
色白の素肌は、かすかに赤みを帯びているように見える。
そして、彼女の大事なところは、ハッキリとわかるくらいに潤みを帯び、蜜をしたたらせている。
輝男は空いている静流の右手首をつかむと、そのまま彼女の右手を自分の方へ引き寄せた。
間も無くして、静流の右手のひらは、トランクスの下から盛り上がっているものを認めた。
手のひらを通して伝わる固く盛り上がった感触に、静流は一瞬、血の気が引いたような顔を見せながら驚く。
「静流さん、君のおかげにこんなになっちゃったよ……」
輝男は自分の陰茎が固く隆起していることを、柔らかな口調で語りかける。
輝男の今の言葉に、静流は驚きと恥じらいの入り混じった顔を赤らめたまま、何も言い返せない。
「ここまで来ちゃったら、もう、行くところまで行かないといけないけど……どうする?」
既に流れは決まっているはずなのに、改めて念を押すように問いかける。
こうしてラブホの一室で一緒にいて、そのまま夜を明かそうとする以上、事はどのように流れ、どういう結末を迎えるかは、輝男も静流も承知済みであるはずだ。
しかし、輝男は万一のことを考えて、静流に念を押すように問いかける。
このまま静流の“初めて”を奪うことに、若干、ためらいの気持ちがあるようだ。
静流が失恋、あるいは裏切りを受けた直後での性交に、輝男自身、気が引けているのかもしれない。
それと同時に、静流自身、純潔が奪われることの苦痛を考えて拒否すると思っているのかもしれない。
わずかな沈黙の後、静流は輝男をまっすぐに見つめたまま、口を開く。
「お願いです……このまま私の……純潔を……あなたに……」
かすかに震えながらも、意を決したかのようなまなざしで、輝男に言葉をかける。
覚悟を決めた静流の今の言葉に、今度は輝男が言葉を失う。
ベッドの端に、男女二人の下着が脱ぎ捨てられている。
ベッドの上には、生まれたままの姿をさらす若い男女が向き合っている。
輝男は神妙な面持ちで眼下にあるもう一つの裸体を見下ろす。
ベッドの上に仰向けに寝そべる静流は、かすかに赤らむ色白の素肌と美乳をさらけ出しながら、何かを待ち構えている。
静流が見つめる先には、輝男の端整な顔と、彼の股から隆起する陰茎がある。
輝男の陰茎は、部屋に常備してあるコンドームに包み込まれている。
輝男は、乞うようなまなざしで自分をまっすぐに見つめる静流の赤らんだ美貌に、ゴクッと唾をのむ。
静かに左右の太ももを開かせると、輝男の脳裏に過去の記憶が次々と浮かぶ。
お見合いの席で初めて静流と会った時のこと――
静流から自分が恋をしている相手がいることを告げられたこと――
そして、その恋の相手であるかつての先輩に、静流が無惨に裏切られ、捨てられたこと――
胸が苦しくなる思い出が、輝男の脳裏に次々と浮かぶと、
「輝男さん……」
そっと呼びかける少女の声にハッと我に返った。
我に返るなり、眼下にいる静流とまたもまっすぐに向き合う。
「私なら大丈夫ですから……早く……」
静流が努めて笑顔を見せながら、輝男に言葉をかける。
静流の今の言葉に、輝男は意を決したかのように厳しい表情を見せる。
「どこまで痛く感じるかわからないけど……でも、確実に痛い思いをするから……
それだけは覚悟して……
……俺も……できる限り優しくするから……」
何とか静流を落ち着かせようと、可能な限り思いやりのある言葉をかけようとする。
静流は無言でうなずくと、そのまままぶたを閉じる。
覚悟を決めた静流に向かって、輝男は陰茎を秘裂に差し込ませる。
「うっ……うぅっ……!」
濡れぼそった秘裂の中に入り込む男自身に、静流は苦しそうにうめく。
汗がにじみ出て、ベッドのシーツをギュッと強くつかむ。
(やはり、初めてなだけあって、結構、キツイな……)
三分の一ほど入った時点で、輝男は内心、疲れたかのように独白する。
輝男自身は、未だ誰も荒らしていない手狭なヴァギナを窮屈に感じている。
一回、深呼吸をすると、そのまま腰を沈めていく。
「あぁ……! あっ、あぁっ……!」
自分の中を徐々に進む肉の柱に、シーツをつかむ握力を増しながら、息詰まるようなうめき声を上げる。
静流と同じように、輝男もまた、体中に冷や汗をにじませる。
すると、輝男の陰茎の動きが止まった。
何かにぶつかって、そのまま先に進めないようだ。
輝男はすぐに、自分自身の前進を阻むものの正体に気付くと、
「静流さん……行くよ……!」
搾るような声で静流に言葉をかける。
輝男が言わんとしていることをすぐに理解したのか、
「はい……」
と、透き通るような声で応諾の返事をする静流。
次の瞬間、輝男は意を決したように強く腰を前に動かした。
途端、静流の中で何かがブチブチと破れる感覚が生じた。
「うぅっ……! うぅっ……!」
歳相応の整った美貌に汗が噴き出て、息詰まるようなうめき声を上げながら歯を食いしばる。
生まれて初めての、恐らく生涯唯一の苦痛の中にある静流を無視して、輝男は更に腰を進ませる。
輝男自身は、静流の中で膜のようなものを少しずつぶち破っていく。
間も無くして、輝男は全身に汗を噴き出し、緊張した面持ちで歯を食いしばりながら、腰を前に思いっきり動かす。
輝男の腰が静流の股に当たると、
「あっ、あぁ――――――っ!!」
静流は自分の中で何かが完全に破れた感覚を激しい苦痛と共に感じ取り、悲鳴を上げた。
泣くような悲鳴を上げる静流の秘裂から、一すじの赤い血が、隙間を通して流れ落ちていく。
ギュッとシーツをつかみながら、しばらく激しい苦悶を繰り返した後、そのままグタッとなる。
「ハァ……ハァ……ハァ……」
涙交じりの大きな吐息の音が、輝男の耳にかすかに届く。
体中に汗をにじませながら、輝男はうっすらと目を開く。
開かれたまなざしの先には、弱々しく横たわる静流の姿がある。
汗と火照りの収まらぬ顔と閉ざされたまぶたにうっすらとにじむ涙が、輝男の目に映る。
荒い吐息を繰り返す静流を、輝男は黙って見下ろす。
やがて、静流の吐息が徐々に落ち着きを取り戻すと、
「静流さん……大丈夫か?」
輝男が心配そうにたずねる。
輝男の今の言葉に、静流はゆっくりと彼と顔を会わせる。
そして、すぐに優しい笑顔を輝男に見せる。
「はい……。最初はとても痛かったけど……今は大丈夫です……
輝男さんが優しく声をかけて下さった上に、輝男さん自身が私の中にいるから……
それに、輝男さんのが私の中を突き進んでいると、頭の中にあるものが何もかも真っ白に消えてしまって……」
そこまで言うと、静流は自ずと涙をこぼしていく。
「好きな人に抱かれることって、こういうことなんですね……
体を重ね、男の人の動きを受け入れていると、嫌なこともつらいことも全部忘れられて……
後は、好きな人の優しさとぬくもりだけが、私の体に残り、心に刻まれるんですね……」
笑みを浮かべ、涙を流しながら、嬉しさに満ちた思いを告げていく。
大好きだった先輩に裏切られ、一生分の心の傷に苦しんでいた静流の姿はここにはいない。
今、この場にいるのは、純潔を捨てた代わりに、本当の愛を知った少女の姿である。
輝男は静流の今の言葉を聞くと、真上から重なるようにしてキスをする。
キスを終えると、再び体を起こし、静流と向き合う。
「静流さん……」
「いいですよ、動いて……。私なら大丈夫ですから……」
静流の応諾に、輝男は腰の動きでもって応じる。
輝男がゆっくりと腰を動かすと、
「あっ、あぁ……」
静流はビクンとのけ反りながら、かすかに喘ぐ。
静流の苦痛を和らげるために、ゆっくりとした前後運動を何度も繰り返す。
しかし、二、三分ほど続けた後、徐々に律動をペースアップさせる。
少しずつ速くなっていく輝男の動きに、
「あっ、あぁっ! んっ、んうぅっ、ハァッ、あぅっ……」
静流の喘ぎは艶やかにトーンアップする。
静流の喘ぎを聞き入りながら、輝男は更に腰の動きを速める。
優しく撫でるようなヴァギナの感触も、今は強くこすり合うそれへと変わっている。
静流のヴァギナは、微熱と愛液が染み出て、輝男の陰茎と何度も接触する。
輝男の陰茎も、元々、手狭だったヴァギナが更に狭まっていくのに反比例して、固さと大きさを増している。
「あぁっ、うぅっ……!」
静流の喘ぎに若干、苦痛の色が混じる。
しばらく弱まっていた手の力が再び強くなり、ベッドのシーツをギュッと強くつかむ。
激しく腰を動かしていた輝男は、静流の顔が再び、苦痛に歪んでいるのを認める。
「静流さん、やっぱり、まだ無理か?」
申し訳無さそうに言う輝男に、静流は両腕を真上に大きく広げる。
「大丈夫です、痛くありませんから……。それよりも……輝男さん……来て……」
優しく言葉をかける静流に、輝男は真上から静流の裸体に身を寄せる。
静流の両腕が輝男の背中に周り、彼の体を抱き締め、引き寄せていく。
輝男と静流――
二人の裸体が上下に重なり合い、引き締まった胸板と大きく柔らかな美乳が上下に押し合う。
そのままの状態で、輝男は静流に向かって腰をぶつける。
「あっ、あぁんっ!」
輝男の腰の動きに、静流はのけ反りながら声を上げる。
輝男は静流とギュッと抱き締めながら、何度も腰をぶつけ続ける。
静流は輝男を強く抱き締めることで、自分の中を荒らす貪欲な動きを甘受する。
「ハァ、ハァ……し、静流さん……静流……!」
荒く息を弾ませながら、自らが抱く少女の名を叫ぶ輝男。
「て、輝男…さん……もっと……もっと強くして……!」
静流は自分の中を荒らし続ける剛直の動きに、みだらな懇願を上げる。
器用に腰だけを激しく、小刻みに動かしながら、輝男は静流とキスをする。
唇を重ね、舌を絡ませ合いながらも、静流の中では固く膨張する一方の剛直と際限無く収縮する蜜壺が強くこすれ合う。
「うぅっ、うぅ……ふぅー、ふぅー……」
絡み合う舌の隙間から、荒い吐息とうめき声が漏れる。
輝男も静流も互いを抱き締める力を増している。
そして、それに合わせるように、剛直とヴァギナも限界ギリギリまで密着し合う。
やがて、輝男と静流がキスをやめると、
「あぁ……ダ、ダメ……! な、何だか……変な気分が……!
頭の中が真っ白になってしまうような……!」
静流は震える声で、自分の中で生じた初めての異様な感覚に対して、戸惑いを訴える。
「イきそうなのか? 俺もそろそろヤバいんだ……!
でも、このまま一緒に最後まで進もう……!」
輝男は静流に自分が絶頂に差し掛かっていることを教えると、自らも限界に差し掛かっていることを告げる。
そのまま、ラストスパートをかけるかのように、激しく小刻みに腰を打ち据える。
「あ、あ、あ、あ、あ……!」
輝男と抱き合いながら、静流は体をのけ反らせ、上ずった喘ぎを繰り返す。
輝男は密着しながら静流の喘ぎに耳を傾け、彼女の中に自分自身を強くこすらせる。
彼女を裏切り、心に傷を負わせた先輩の代わりに、自らを静流の体と心に刻ませようとする。
「し、静流さん……お、俺、もう……ダメだ……!」
「て、輝男さん……早く……早く、来て……!」
限界にさいなむ輝男と静流が、共に熱に浮かされたような声で相手に言葉をかける。
しかし、間も無くして輝男の腰が静流の股にぶち当たると、
「あぁっ……あっ、あぁ――――――っ!!」
静流は体を大きくのけ反らせながら、腹の底から限界の叫びを上げた。
静流が絶頂に達して間も無く、ギュッと締まり切ったヴァギナの中で、輝男は思いっきり果てた。
共に限界に達した輝男と静流は、糸が切れたかのようにグッタリしつつもなおも互いを抱き締め合っている……