校舎内に生徒たちのざわめきがとどろく。
彼らは皆、教室を出て、廊下に繰り出し、ある者はそのまま校舎を出て、またある者は部活動に入る。
下校の途に着く生徒たちを、依然として降り続く秋雨が迎える。
しかし、数分経った後、校舎内の教室や廊下はひと気も無く、静寂に包まれていった。
誰もいない教室の時計は、三時四十分を指している。
静まり返った校舎の一角、保健室内の仕切りの内側では、一組の男女生徒がベッドの淵に並んで腰を下ろす。
一対あるベッドの片方には、制服のブレザーが二枚、脱ぎ捨てられている。
もう一方のベッドに腰を下ろす輝男と七海は、互いに顔を向き合わせながら唇を重ねる。
二、三回、唇を重ね合わせた後、二人はそのまま互いの舌先を絡ませ合う。
絡み合う舌から唾液が跳ねるような音が小さく響き、
「うぅっ……うぅ……んぅ……」
甘ったるくかすかなうめき声が漏れる。
輝男は七海とディープキスを続けながら、彼女をそのまま優しく押し倒す。
七海の襟元に手をかけると、彼女のスクールネクタイを外し、ワイシャツのボタンを一つ、また一つと外す。
自分の服を脱がそうとする動きを認めながらも、七海はねっとりとしたディープキスを続ける。
しかし、間も無くして、輝男は七海とのディープキスをやめた。
二人の間をつなぐ唾液の糸が千切れると、七海は呆然とした顔を赤らめ、正面を見上げる。
七海のワイシャツはすべてボタンを外され、はだけられている。
ワイシャツの内側からは、色白の素肌とFカップはあろう形よい美巨乳を覆うシンプルな白のブラジャーが姿を現した。
輝男はそのまま、七海の左右のふくらみを左右の手でつかむ。
輝男の手が下着越しに愛撫してくると、
「あっ、あぁ……」
七海の口から、かすかな喘ぎが漏れ出た。
輝男は七海の喘ぎを聞き入りながら、何度もブラジャー越しの愛撫を繰り返す。
輝男の手のひらは、ブラジャーの質感とその下にある大きく柔らかな肉感を同時に堪能している。
「あっ、んんっ……ん、くぅっ……」
輝男の愛撫を甘受しながら、手の甲を噛み、声を上げるのを必死に押し殺す七海。
輝男は恥じらう七海の表情を横目に見ながら、柔らかな胸の感触を味わう。
何回か下着越しの愛撫を続けた後、ブラジャーのカップをずり上げた。
ブラジャーの下から、Fカップはあろう大きな胸のふくらみがブルンと弾み出る。
大人しくあどけない容姿に似つかわしくない美巨乳をさらされ、七海は羞恥に顔を赤らめる。
輝男はそのまま、裸の胸を真上からジックリと揉みしだく。
輝男の手のひらは、温かく感じる大きな柔肉を飽くことなく揉み続ける。
「うぅ……ん、くぅ……」
裸の胸を揉まれる感触に、七海は声を殺しながらうめく。
しかし、すぐに手の甲を口から離すと、
「せ、先輩……」
若干、覚束ない声で輝男に呼びかける。
「先輩は……私と……黒山先輩と日向先輩……どっちのオッパイがいいんですか……?」
愛撫を続ける輝男に、七海は顔を赤らめながら問いかける。
「どれがいいなんて、決められないよ……
君も日向も……それに黒山も……皆、きれいで柔らかいオッパイをしているよ……
いずれのオッパイも、俺を気持ちよくさせてくれているし……」
そう言うと、輝男は七海の裸の胸に顔をうずめた。
もっちりと弾む肉感を間近にして、愛撫を続けながら、先端を口に含む。
「あぁっ……イヤッ……」
胸先から来る刺激に、七海はビクンとのけ反り、か細く喘ぐ。
輝男は七海の喘ぎを聞き入りながら、裸の胸を揉み続け、舌先で桃色の小さな蕾を舐め回す。
舌、そして、指先で左右の胸先を弄られ、七海はイヤイヤと身悶える。
「ヤダ……やめ…て……おかしく……なっちゃう……」
荒い吐息を交えながら、苦悶の声を輝男にかける。
絶えず胸の方から襲ってくるみだらな刺激に神経を侵され、そのまま耐えられずにいるようだ。
苦悶を隠せない七海を尻目に、輝男は彼女の美巨乳を貪り続ける。
輝男の手の内で、七海の裸の胸は形を歪めたかと思うと元の丸みをすぐに取り戻す。
交互に舐められ、指でこねくり回される左右の小さな蕾は、徐々に固さを増して立っている。
(百川……感じて来ているな……。オッパイも温かくなってるし……)
輝男は七海の胸元に顔をうずめながら、確信めいたつぶやきを発する。
輝男の手のひらは、収まりきれないくらいの大きな肉の果実が内側からジンワリと熱を帯びるのを認めている。
すると、
「せ、先輩……や、やめて……」
悩ましげに悶えていた七海が、弱々しい声で制止を呼びかけた。
七海の今の訴えに、輝男はゆっくりと顔を上げる。
七海は真下から輝男を見つめると、
「わ、私にも……せ、先輩の……」
恥ずかしそうに顔を赤らめながら、途切れ途切れに懇願の声をかける。
ベッドの上で、輝男は腰を下ろしている。
制服のスラックスと下着は既に脱いでおり、素裸の下半身をさらしている。
輝男が見下ろす先には、七海がそのままの格好で身を屈めている。
股から突っ立つ陰茎を間近で見ると、そっと唇を寄せた。
先端にチュッとキスをすると、口を開けてゆっくりとくわえ込んだ。
輝男自身をくわえると、そのまま口を前後に動かし始める。
「んっ……んん……んうぅ……」
ぎこちないながらも、口を前後に動かし続け、輝男の陰茎に刺激をくわえようとする。
(まさか……あの七海ちゃんが、進んで俺のをフェラチオしてくれるなんて……)
輝男は、眼下で懸命にフェラチオをする七海に深くため息を付く。
誰かから強制されたわけでもない。
自ら進んで愛する先輩の一物をくわえ込み、しゃぶろうとする健気さに、輝男は嘆息を禁じ得ない。
真上から七海の頭に優しく手のひらを触れさせ、撫でていく。
輝男に頭を撫でられたのに気付いたのか、七海はフェラチオをペースアップさせる。
「んんっ、んむっ……んうぅっ……んくぅ……」
陰茎でふさがれた口元から、うめき声が艶やかにトーンアップされる。
口の動きも速まり、生温かい口内で、輝男自身が絶えず口腔にこすられ続ける。
唾液が跳ねるような音が響くと、
「んんっ、んぐっ、んむっ……んぐぅ……!」
息詰まるようなうめき声が、七海の口から漏れ出る。
(ヤバい……! 七海ちゃんの口の中で……ますます固く…大きくなってる……)
可愛い後輩のフェラチオを甘受しながらも、その口内で硬度を増し、膨張の一途をたどる自分自身に、輝男は内心、困惑の念を募らせる。
可愛い後輩、それも一見、地味で大人しく、ついこの前までエッチとは無縁だった美少女が、どこで覚えたか知らないが男のモノを懸命に口でしごく様に、困惑と昂りを半々に感じ取っていく。
みだらに耽る後輩に戸惑う一方で、当の後輩の献身に暴発寸前まで気分を昂らせていく。
「んんっ、んぐぅっ……!」
剛直をくわえ、しゃぶり続ける七海も苦しそうに顔を歪めている。
自分の口内で限界まで膨張していく男自身に、ようやく息苦しさを認めたのだろう。
やがて、七海は輝男の剛直を口から離した。
「プハァッ……!」
大きく息を吐き、呼吸を取り戻そうとする七海の前で、輝男の剛直は、唾液と別の液に表面をまぶされながら固く大きく突っ立っている。
呼吸を取り戻し、落ち着いてきた七海は、自分のせいで固く膨張した剛直を認め、まっすぐに視線を向ける。
「もう、こんなに大きくなって……」
呆然としたかのようにつぶやくと、膝立ちの体勢でゆっくりと身を起こした。
輝男が見ている前で、自ら制服のスカートを脱ぎ出し、ブラジャーとお揃いのショーツにも手をかける。
輝男と同様、裸の下半身をさらすと、ベッドの上で仰向けの状態に寝そべった。
輝男が見下ろす先には、左右の大きなふくらみと色白の素肌、薄めの黒い茂み、そして、ノンフレームのメガネの奥に見える乞うようなまなざしがある。
「輝男さん……先輩たちとは、昨日、生でヤりましたか? それともゴムで?」
顔を赤らめ、弱々しくもまっすぐに見つめながら、七海が輝男に問いかける。
七海の今の問いかけに、輝男は恥ずかしそうに顔を赤らめる。
「な……生で……。二人とも安全日だと言ってくれたから……」
「……じゃあ……私も生で……」
「い、いいのか?」
「はい……。私、今日は大丈夫な日ですから……」
驚きと戸惑いを隠せない愛しの先輩に向かって、七海は安心を請け負うかのように言葉を返す。
しかし、輝男はそれでも戸惑いの色を打ち消せない。
七海はそんな輝男を見ると、
「本当に……大丈夫ですから……。来て……」
柔和な笑顔を見せながらうながすかのように声をかける。
七海の今の言葉を聞くと、輝男は彼女の左右の脚を開かせる。
茂みの奥、肉の裂け目に、固く膨張した剛直の先端をあてがう。
「あっ……」
固く大きなものが当たる感触に、七海はか細く声を上げる。
「七海…ちゃん……行くぞ……」
搾るような声で、そっと輝男が呼びかける。
今の輝男の呼びかけに、七海は無言でこくんとうなずく。
次の瞬間、輝男は勢い良く腰を一気に突っ込ませた。
秘裂をこじ開け、中のヴァギナをかき分けるかのような輝男自身の猛進に、七海はベッドのシーツを勢いよくつかむ。
「うっ! うぅっ……!」
歯を食いしばり、色白の素肌から汗を噴き出しながら、苦痛に耐えるかのようにうめき声を漏らす。
そして、輝男がそのまま腰を強くぶつけると、
「あっ、あぁんっ……!」
七海は体を大きくのけ反らせながら、息詰まるような喘ぎを発した。
輝男自身の猛進に一瞬、のけ反り、すぐに糸が切れたかのようにグッタリとなる。
汗をにじませ、火照ったかのように赤らむ顔で荒い吐息を繰り返す七海に、
「大丈夫か? 百川」
輝男は不安に満ちた面持ちで呼びかける。
経験が浅いせいか、固く膨張しきった男自身の猛進を余裕で受け止めきれずにいるようだ。
しかし、七海はすぐに輝男の方をまっすぐに見つめると、
「だ、大丈夫……です……。このまま……続けて……」
瞳を震わせながら、行為の続行を弱々しく訴える。
七海の今の訴えを聞くと、輝男はゆっくりと律動を仕掛ける。
「あっ、あぁ……あっ、う、あ……」
比較的スローペースな律動に、七海はか細い喘ぎで応じる。
七海の体を襲う前後の揺れも控え目で、胸元の美巨乳は弱々しく震えている。
七海の体を気遣うかのように、輝男はスローペースでの律動を繰り返していたが、数分経った頃には腰の動きは自ずと速まっている。
「あっ、あっ、あぁ……あっ、うぅっ……んあぁっ……」
ペースアップする律動に合わせるかのように、七海の喘ぎは徐々にトーンアップしていく。
真正面からの律動に押されて、七海は絶えず体を悩ましげに揺らし続ける。
身悶える七海の胸元で、形良いFカップバストはブルブルと震えを増していく。
恍惚の度合いを増すあどけない美貌と絶えず震える美巨乳を眺めながら、
(七海ちゃんの中……締まってきてる……)
前後運動を繰り返す剛直を通して、七海のヴァギナが収縮を増していくのを感じ取る。
更にペースアップする輝男の腰の動きに、七海は何度もビクン、ビクンと痙攣でも起こしたかのようにのけ反る。
「うぅっ、んうぅっ……! て、輝男さんの……固く……大きくなってる……!」
息詰まるような口調で、自分の中でうごめく肉の棒の感触を叫ぶ。
固く膨張した剛直と狭まるヴァギナの摩擦に、七海は少なからぬ苦痛を覚えている。
輝男は激しく律動を繰り返しながら、真上から覆い被さるかのように七海と体を重ねる。
柔らかく大きな美巨乳が、輝男の胸に押し潰される。
輝男はごく至近距離に七海と向き合うと、そのままキスをする。
唇を重ね、舌先を絡ませ合いながらも、輝男の腰は律動を続け、剛直は荒々しい前後運動を繰り返す。
「うぅ……んうっ! んんぅ……!」
絡み合う舌の隙間から、艶やかなうめき声が漏れる。
しかし、そのかすかなうめき声も、肉と肉がぶつかり合う乾いた衝突音とベッドがきしむ音に難なくかき消される。
やがて、輝男と七海はディープキスをやめた。
二人の間をつなぐ唾液の糸が千切れると、
「百川、どうだ?」
剛直の抜き差しを繰り返しながら、輝男がたずねてくる。
剛直とヴァギナの摩擦にさいなまれる七海は、輝男に弱々しいまなざしを向けると、
「き、気持ちいい……です……
嫌なこともつらいことも……何もかも、忘れられそう……です……」
途切れ途切れに、歓喜の言葉を輝男にかける。
実際には、絶え間ないみだらな苦痛と歓喜に、神経が半ば麻痺しかけているのかもしれない。
輝男は再びベッドの上で体を起こした。
あぐらをかくような体勢を取ると、小刻みに腰を突き上げていく。
「あっ、あぁんっ! あっ、ハァッ、あっ、んあぁっ……!」
輝男の腰の上では、七海が輝男に抱き付いたまま、彼による強い突き上げを甘受している。
二人とも既にワイシャツを脱ぎ、上半身も裸にしている。
素裸の上半身は、いずれも赤みを帯び、汗が絶えず噴き出ている。
密着した二つの裸体で汗が混じり合う。
その上では、輝男と七海がまたも唇を重ね、舌を絡ませ合う。
ディープキスに耽るその下では、水音混じりの衝突音が響く。
剛直は依然として突き上げと律動を繰り返しているが、突き刺さった秘裂の隙間からは、蜜のようなものがこぼれてくる。
(七海ちゃんの中……熱く締まって……すごく潤ってる……!)
輝男はディープキスを続けながら、七海のヴァギナが際限なく狭まり、熱とぬめりを増していくのを痛感していく。
普通であれば、窮屈になっていく肉壁に難儀して動きが滞ってしまうが、四方から取り巻く熱と愛液を潤滑油代わりにして限界まで動きを速めていく。
途端、七海は輝男とのディープキスをやめ、
「あっ、あぁっ……! んんうぅっ……ハァッ……!」
上下にビクンとのけ反りながら、息詰まるような喘ぎを繰り返す。
荒々しく続く律動に、苦痛と刺激を増していったのだろう。
そして、輝男の体を力強く抱き締め、噴き出る汗を染み付ける。
「あっ、あぁっ……あんっ、んあぁっ……!」
七海は艶やかな喘ぎを繰り返しながら、腰を上下に振り続ける。
七海の胸元では、Fカップバストが上下に大きく波打っている。
七海の真下では、輝男が自分の上でみだらに揺れ続ける彼女を見上げている。
輝男の股から突き上がっている剛直は、七海の秘裂によって上下に貪られている。
七海は騎乗位の体勢で輝男自身を貪りながら、腰の動きをペースアップさせる。
輝男と七海の間から、引っぱたくかのような肉と肉の衝突音が鳴り響き、
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ……!」
上ずったような喘ぎが、七海の口からリズミカルに繰り返される。
恍惚とし、紅潮した顔と、絶えず大きく揺れ続ける美巨乳が、輝男の目に否応なく焼き付かれる。
「て、輝男…さん……気持ちいい……ですか……?」
小刻みに腰を振り続けながら、七海が眼下の輝男にたずねる。
「あぁ……とても……気持ちいいよ……」
輝男の返答に、七海は顔を赤らめながら笑みを浮かべる。
「じゃあ、もっと気持ち良くなって……あぅっ!」
そう言葉を返そうとした途端、七海はビクンとのけ反り、うめき声を上げた。
「ダ、ダメ……イく……イっちゃう……」
のけ反ったまま、震えるような声で自らの限界を告げる。
七海の今の言葉を聞くと、輝男はまたも真下から腰を強く突き上げる。
ラストスパートをかけ、限界へといざなおうとする輝男の動きに、七海は小刻みな上下運動で応じる。
上下に腰がぶつかり合う音とベッドのきしむ音、そして、
「あぁっ、うぅっ……うっ、あぁっ……!」
七海の艶やかな喘ぎが、みだらな三重奏を響かせる。
輝男は腰の突き上げを繰り返しながら、真下から左右の手を伸ばす。
腰を振り続ける七海の美巨乳をつかむと、そのまま円を描くようにして愛撫する。
剛直の突き上げと愛撫という二重の責め苦を仕掛ける輝男に、
「あっ、あぁ……ハァッ……ハァ……うぅ、あ……」
七海は切なそうな喘ぎと荒い吐息を交互に繰り返す。
輝男自身を貪らんとする腰の動きはそのままだが、中にある四方の肉壁は、膨張しきった剛直に強烈な肉圧を加え続けている。
七海の中で生じる締め付けは、輝男の顔に苦痛の色を浮かばせ、七海本人の体を大きく震わせる。
二人とも、これ以上は長く続けられそうにない状態にある。
それでも、自らをさいなむ苦痛をまぎらすかのように、たわわな肉の果実をまるでパン生地でもこねるかのようにジックリと揉みしだき続ける。
しかし、間もなくして、輝男の左右の手はFカップバストをつかんだまま硬直してしまう。
「な、七海…ちゃん……! お、俺……」
額に汗をにじませながら、搾るような声で輝男が呼びかけると、
「ダ、ダメ……! イ、イく……イくぅ……!」
輝男の股の上で、七海は何度も痙攣しながら限界の声を上げる。
それでも、七海の腰はまるで別の生き物のように上下運動を繰り返し、自ら飲み込んだ男自身を貪らんとする。
しかし、次の瞬間、輝男の腰が勢い良く真下から一突きを食らわせると、
「あぁっ、イッ、イヤァ――――――ッ……」
七海は美巨乳をつかまれたまま、輝男の股の上で喉を突き出すようにして体を大きくのけ反らせた。
七海の絶頂の声を聞くと、ギュッと締まりきった七海の中に淫欲の奔流が一滴残さず流し込まれた。
(あぁ……先輩の熱いほとばしりが……私の中に……全部……)
七海は自分の中に注がれる濁流を認め、内心、歓喜の声を上げる。
(先輩……輝男さん……大好き……)
目元ににじむ涙をこぼしながら、自分を激しく抱き、犯した最愛の先輩に対する思慕を叫ぶ……
◇ ◇ ◇
保健室から輝男と七海が出て来る。
既に制服に着替え直し、下校準備を済ませている。
今の二人からは、さっきまで激しくセックスに耽っていた様子は微塵も認められない。
そのまま、階段の近くまで差し掛かると、目の前に二人の女子生徒が立っているのに気付いた。
「百川さん……」
「七海ちゃん……」
輝男と七海の前に立つ葵と桜月は、二人とも沈痛な面持ちで七海に声をかける。
桜月と葵の表情を見ると、輝男は一人、無言でその場を去って行く。
桜月も葵も、自分たちの横をそのまますれ違う輝男に一瞬でも振り向こうとしない。
自分たちにとって可愛い後輩である七海をただまっすぐに見つめ続ける。
「ごめんなさい……
己の欲望に負けてハレンチな行為に耽ったことが、あなたを深く傷付けることになるなんて……
生徒会長として……いいえ、一人の女子生徒、一人の人間として……
ケダモノにももとる所業を犯したことは、どれだけ謝っても謝りきれるものでは無いわ……」
葵は七海をまっすぐに見つめながら昨日の淫行を思い返し、今更のように罪悪感と悔悟の念を言って来る。
すると、葵の横に立つ桜月がすぐに口を開く。
「まさかとは思っていたけど……
あなたも、私たちと同じように天江君のことが好きだったなんて……
なのに、あなたの気持ちも知らずに、あなたの大好きな先輩と何度も体を重ね、愛欲に身を焦がし続けて……
そのせいで、あなたが苦しい思いをしてしまうなんて、本当に考えても見なかった……
私も天江君のことが大好きで、あなたのことも可愛い大事な後輩だと思っている……
……でも、こんなことになってしまった以上、先輩として、同じ学校の生徒として、あなたに合わせる顔が無い……
どう謝ればいいか……どう償えばいいかわからないけど……
でも、これだけは言わせて……
ごめんなさい……本当にごめんなさい……」
結果的に自分を慕ってくれる可愛い後輩を傷付けたことに対して、桜月は深々と頭を下げ、謝罪の弁を口にする。
二人とも、目の前の後輩が、自分たちと同じように輝男と関係を持ち、何度も体を重ねていることに対して、わずかながらでも嫉妬の念をわき上がらせる代わりに、謝意にも似た気持ちを伝えようとする。
事情はどうあれ、自分たちにとって可愛い後輩である七海を深く傷付けたことに対して、何とか許しを得、彼女の心の傷を少しでも癒そうと必死になっている。
七海は自分に向けて強く謝意を伝える二人の先輩を見ると、
「桜月さん……葵さん……私……もう、大丈夫ですから……」
ゆっくりと開いた口元から、柔らかい声を流していく。
七海の今の声に、桜月は顔を上げ、葵は驚いたかのような顔を見せる。
二人が見つめる先には、七海の柔らかな笑顔がある。
「私、あの出来事で先輩たちが嫌いになったわけではありません。
確かに、ショックを受けて、落ち込んでましたけど……
……でも、そのことで先輩たちを恨んでなんかいませんから……」
笑みを絶やさずに言う七海に、桜月も葵も何も言い返せずにいる。
「だって、私……日向先輩も黒山先輩も……それに天江先輩も……
先輩たちのことが大好きですから……
……だから、これからも一緒に仲良くさせて下さい……」
「七海ちゃん……」
「百川さん……」
単なる先輩、後輩ではなく、同じ絆で結ばれた者同士として優しく語りかける七海に、桜月も葵も感極まったかのように言葉を詰まらせる。
そして、すぐに心からの優しい笑顔を七海に見せる。
そんな彼女たちを、輝男は物陰から愛おしそうに見つめている。
その表情には自ずと笑みがこぼれている。
輝男もまた、ようやく暗雲が心から取り払われたのを感じ取った。
既に空は薄暗くなっているが、秋雨は止んで久しくなっている……