漆黒の夜空がタワーマンションを見下ろす。
マンション内の一室に、卓上から薄明かりが灯っている。
明かりの下で、ノートにシャープペンシルを走らせる手が一つ。
パジャマ姿の輝男が、机上に並べられた教科書、参考書に目を通しながら、ノートに書き込んでいる。
その表情はいつになく真剣で、熱心さがありありと認められる。
そのままの状態がしばらく続いた後、ようやく、ペンを持つ手が止まった。
薄明かりが灯る中、輝男は天井を仰ぎ、フゥーッと深くため息を付く。
その表情には、疲れの色がハッキリと認められる。
しかし、すぐに顔を下ろすと、目の前の机上にある小さなデジタル式の時計を手にする。
時計は“AM.0:55”と表示されている。
「もう、こんな時間か……」
疲れたかのように力無い口調でつぶやくと、
「明日から期末考査とはいえ、思ったよりも長くかかったな……」
そう言葉を続けながらベッドの上に入る。
枕元に件の時計を置くと、そのまままぶたを閉じ、眠りにつく。
輝男はさっきまで、期末考査のためのテスト勉強を日付が変わった後も続けていたのだ。
やれるだけのことはやったと言わんばかりに、明日に備えて寝入ろうとする。
明かりは消え失せ、闇の中で深い眠りにつく輝男……
◇ ◇ ◇
『……ぁん……あん……ん…あん……』
艶めかしく喘ぐ少女の声が、かすかに聞こえて来る。
闇の中から聞こえる喘ぎ声に、徐々に光が開けていく。
閉ざされたまぶたがゆっくりと開き、目の前の光景が明らかになっていく。
と、次の瞬間、輝男は驚愕に満ちた形相で目の前にあるものを見る。
「な、何……!?」
驚きの声を上げる輝男の目の前には、生まれたままの姿で腰を上下に振る一人の少女がいた。
幼さの残る顔を恍惚に赤らめ、控えめにふくらむ乳房と小柄な体をさらしながら、何度も腰を振っていく。
「る、瑠奈……! お前、何、やってんだ!?」
驚愕しきった形相で、目の前にいる瑠奈に声をかける。
輝男はパジャマこそ着ているが、下半身は何故か素裸の状態である。
その素裸の腰の上に、瑠奈はまたがり、何度も腰を振り続けているのだ。
しかも、輝男の股から突っ立っている陰茎が、瑠奈の秘裂に飲み込まれ、抜き差しを繰り返している。
「お、お義兄ちゃん……気持ちいい……?」
瑠奈は目の前の輝男を認めると、恍惚しきった形相で輝男にたずねる。
「あぁ、とても気持ちいい…って、そんなこと、言ってる場合じゃないだろ!
どうして、こんなことを……!?」
「だって、このところ、ずっと瑠奈のことを構ってくれなかったから!」
困惑しきった輝男に返答すると、瑠奈は腰の振りを強める。
「だから、瑠奈、もう我慢できなくて、お義兄ちゃんの寝込みを襲っちゃったってわけ……
あぁ、いい……すごい……!」
上下運動をペースアップさせながら、艶を帯びた声で言葉を続ける瑠奈。
しかし、すぐに、ビクンと体を大きくのけ反らせる。
「お義兄ちゃんのオ〇ン〇ン……瑠奈の中で固く、大きくなってる……!」
瑠奈は、自分の中で最愛の義兄自身が硬度を増し、膨張していくのを認め、歓喜の声を上げる。
真上から腰をぶつけ続け、肉と肉の衝突音を鳴らすと、
「お義兄ちゃん、我慢しなくていいから……
今までしなかった分……思いっきり熱いの、全部、瑠奈の中に流し込んで……」
恍惚とした声で義兄に膣内射精をうながす。
瑠奈の今の言葉に、輝男は驚愕し、困惑しきった形相を見せる。
「やめろ、瑠奈! とにかくやめるんだ!」
近親相姦を潔しとしない意思を示すかのように、必死になって制止を訴える。
すると、
「あぁんっ!」
左手の方から、けたたましい別の喘ぎ声が聞こえて来た。
喘ぎ声が聞こえて来た方を振り向くと、輝男はまたも、驚愕の表情を見せた。
「じゅ…純…ちゃん……!?」
驚愕する輝男の視線の先には、向かって左側の手元で、背を向けるように四つん這いの体勢を取っている水無月純の姿があった。
輝男の左手は、人差し指と中指が純の美尻の真ん中に深々と突き刺さっている。
左手の二本指は、まるで別の生き物のように主(あるじ)の意思に関係なく純の中をかき回している。
「あぁんっ! お、お兄さんの指……すご過ぎるよ……!
アタシ……イきそ……! お兄さんの指で……イっちゃう……!」
純は身を震わせながら、ヴァギナをかき回す指の動きに歓喜の悲鳴を上げる。
すると、
「お義兄ちゃん! 純じゃなくて、瑠奈の方を向いてくれなきゃイヤ!」
思わず純を凝視している輝男に向かって、瑠奈は、唇を尖らせて声を上げる。
そのまま腰を振り続け、最愛の義兄のモノを貪り続けていると、
「瑠奈……まさか、お兄さんとエッチしまくってたなんて……
近親相姦なんていけないことなのはわかってんでしょ?
先生に言いつけてやるから……!」
指責めにさいなまれながらも、純が当然とも言うべき批判の言葉を瑠奈にかける。
瑠奈は同級生にして友人からの非難に、顔を赤くする。
「うるさい! 誰が何と言おうと、お義兄ちゃんは瑠奈のものなんだから!」
声を上げて言い返す瑠奈に、
「瑠奈、もういい加減にしろ! それに、純ちゃんも……!」
輝男は困惑しきった調子で制止をうながし、純にも自分との行為をやめようと訴える。
しかし、次の瞬間、突如、目の前に突き付けられた左右の大きなふくらみに視界をふさがれてしまう。
「輝男さん……輝男さんの大好きなオッパイですよ……
さぁ、思う存分、味わって……」
瑠奈、純と同じく、生まれたままの姿をさらす七瀬が、輝男の真ん前に自分の美巨乳を突き付ける。
視界をふさぐように押し付けられた二つのたわわな肉の果実に、輝男は思わず硬直してしまう。
すると、
「あぁっ! ダメ! る、瑠奈……イっちゃう!」
「あぁんっ! お、お兄さん……! アタシ、イっちゃうよぉ――!」
視界をふさがれた輝男に向けて、剛直を貪り続ける瑠奈と指でヴァギナをかき回されている純が、共に声高に限界を訴えてきた。
輝男が言葉を返すより先に、七瀬は輝男の後頭部に両腕を回し、彼の頭をギュッと抱き締める。
そのまま、輝男の顔に柔らかくて大きなDカップバストを押し付ける。
「な、七瀬…ちゃん……苦しい……」
たまらず苦悶の声を上げる輝男に、
「そのまま、私のオッパイ、吸っちゃって下さい……。赤ちゃんのように……」
七瀬はそっとささやくように声をかける。
すると、次の瞬間、
「あぁっ……イ……イくぅ―――!」
瑠奈は輝男の股の上で体を大きくのけ反らせ、絶頂の声を上げた。
そして、
「あぁっ……イ、イヤ―――!!」
純は四つん這いの体を震わせながら、体を大きくのけ反らせ、やはり絶頂の悲鳴を上げた。
間もなくして、瑠奈の中に飲み込まれた輝男の剛直は、瑠奈の中に淫欲のしたたりを一滴残さず吐き出した。
と、同時に、輝男の左手の二本指にヴァギナをかき回され続けた純は、秘裂の内側からイヤらしい水を一気に噴き出した。
輝男は愕然とした面持ちで、目の前にあるものを見る。
輝男の視線の先には、恍惚とした笑みをうつろにさせながら、瑠奈がグッタリと横たわっているのが見えた。
薄赤色に染まった色白の裸体に汗をにじませ、左右の太ももの隙間からはドロッとした白濁のかたまりをこぼしていく。
瑠奈のすぐ傍では、純が、尻を突き出しながらうつ伏せとなっていた。
恍惚と疲労がない交ぜになった顔を赤らめ、荒い吐息をうつろに繰り返す。
「ど……どうして……?」
思いもしなかった事態を前にして、輝男は呆然となりながら、力無くつぶやく。
そんな輝男の背後では、七瀬が後ろから優しく輝男を抱き締めている。
輝男の背中に、たわわな肉の果実が二つ、ムニュッと押し付けられている。
「輝男さん……気持ちいいですか……?」
七瀬がウットリとした口調で輝男の耳元にささやく。
しかし、今の輝男は、可愛い義妹を相手に心ならずも膣内射精をし、併せて、義妹の親友をも指で犯し果てたことに対する衝撃で頭の中がひどく混乱している様子である。
七瀬のささやきも彼女の柔らかなふくらみも、今の輝男にはまったく届かない。
すると、輝男の目の前に、一人の少女が姿を現した。
「も、百川……!?」
驚く輝男の目の前には、生まれたままの姿をさらす七海が立っていた。
特徴的なノンフレームのメガネと形良い色白のFカップバストが、輝男の目にハッキリと映る。
妹が後ろからしっかりと輝男に抱き付いているが、七海は構わず輝男の真ん前に身を屈める。
七海の目の前には、白濁のかけらと愛液がこびり付いている陰茎が突っ立っている。
七海はすかさず、液にまみれた肉の棒をくわえ込む。
「んんっ……んんっ……!」
大きく口を前後に動かしながら、愛しい先輩のモノをしゃぶっていく。
艶やかなうめき声と唾液が跳ねるような音が、輝男の耳に重なって聞こえる。
「百川、君まで……?」
突然、姿を現し、いきなり自分のモノをフェラチオする可愛い後輩に、輝男は困惑を新たにする。
そこへ、背後にいた七瀬が輝男の上着を脱がした。
輝男の上半身を素裸にさせると、改めて、自分の豊満な胸を輝男の背中にすり付ける。
「輝男さん……気持ちいい……ですか……?」
Dカップバストを繰り返しこすりながら、ウットリとした声でささやく。
しかし輝男は、目の前で貪るように自分自身をしゃぶり続ける七海に困惑し、七瀬の今のささやきが耳に入っていない。
やがて、七海が輝男の陰茎を口から離した。
荒く息を吐く七海の目の前には、唾液にまみれた剛直が天を向くように反り返っていた。
さっきまでこびり付いていた白濁のかけらと愛液は拭い取られたが、別の淫欲の痕跡が刻み込まれ、輝男自身を大いに充血させている。
いわゆる“お掃除フェラ”を済ませた七海は、そのまま輝男の股の上にまたがる。
「お、おい、やめろ! 七海ちゃん!」
「あ――! お姉ちゃん、ズルい!」
輝男自身を自ら秘裂に飲み込ませようとする七海に、輝男は驚きの声を上げ、七瀬は非難の叫びを上げる。
「七瀬……悪いけど、お姉ちゃんがイってからにして……」
七海は剛直の先端を秘裂にあてがいながら、妹に言葉を返す。
そして、そのまま一気に腰を落とす。
「あっ、あぁんっ……!!」
喉を突き出すようにしてのけ反り、艶やかな悲鳴を上げる七海。
悲鳴を上げたかと思うと、そのまま大きく腰を上下に振る。
(うぅっ……! すごい、締まってる……!)
自分自身を飲み込んだヴァギナの狭さに、輝男はたまらず苦悶の念を独白する。
そんな輝男の目の前では、
「あっ! あっ! あっ! あっ! あっ!」
七海が自ら激しく腰を振り続けながら、輝男自身を貪り続ける。
心ならずも備わったFカップバストがブルブルと震え、上下に波打っている。
「や、やめろ、百川! このままじゃ……出る……!」
歯を食いしばり、目を閉じ、汗をにじませながら、ケダモノのように暴れ続ける可愛い後輩に哀訴を試みる。
しかし、七海は輝男自身を飲み込んだまま、輝男の腰に自分の腰を真上からぶつけ、乾いた衝突音を鳴らす。
「だ、出して……下さい……! 先輩の熱いの……全部、下さい……!」
輝男の訴えを受け入れるどころか、逆に腰の動きを激しく小刻みにさせ、そのまま限界をうながす。
「ダ、ダメだ……! 七海ちゃん――――――!!」
股の辺りで沸き立つ沸騰感を痛感しながら、天を仰ぐようにのけ反り、悲痛な声を上げる輝男……
薄明かり一つ無い部屋の端、ベッドの上で、輝男はハッと体を起こした。
パジャマ姿のままだが、体中に冷や汗がにじみ出ている。
愕然とした表情を呆然とさせ、荒い吐息を繰り返す。
「夢か……」
額ににじむ汗をぬぐいながら、ため息交じりにつぶやく。
瑠奈と七海に立て続けに自分自身を貪られ、純や七瀬ともみだらに交わっていた輝男だったが、あの光景は今さっきまで輝男が見ていた夢だったのだ。
ベッドから起き上がったまま、輝男は闇の中でしばし呆然とする。
(何で、あんな夢を見たんだ……?)
呆然とした表情の奥で、驚愕と困惑の入り混じった独白をする。
(テスト勉強に集中するために、このところ、一週間近く、誰ともエッチしなかったせいか?
それとも、テスト勉強に疲れて、知らず知らずの内にストレスがたまったせいか?)
みだらな悪夢を見てしまった原因を心の中で探ろうとする輝男。
しかし、すぐにまた寝床に着く。
(とにかく、明日から大事な期末考査があるんだ。それに備えて、グッスリ寝ておかないと……)
自分自身に言い聞かせるように心の中でそうつぶやくと、再び、眠りにつこうとする……
◇ ◇ ◇
『……ぉくん……輝男君……輝男…君……』
遠くから、優しく呼びかける声が聞こえて来る。
パジャマ姿のまま、ベッドで眠っている輝男は、どこからか聞こえて来る呼び声に深く眠り続ける。
すると、すぐ傍から、何者かの柔らかい唇が輝男の頬にそっと触れた。
柔らかなキスに、輝男はようやくまぶたを震わせた。
閉ざされたまぶたが上下に開くと、すぐ目の前に何者かが立っているのに気付いた。
「さ、桜月……!?」
目を開けるなり、制服姿の桜月が柔らかな笑みを浮かべながらこちらを向いているのに気付いた。
ハッと体を起こすと、輝男は今、自室が煌々と明かりが灯っているのに気付いた。
ベッドの上で体を起こすと、戸惑いながら桜月と向き合う。
「ど、どうして、君がここに?」
戸惑ったまま当然の疑問をぶつけようとすると、
「やっと起きてくれたのね」
傍から、別の声が輝男に呼びかけて来た。
声が聞こえて来た方を振り向くと、輝男はまたも驚きの表情を見せた。
輝男の視線の先には、やはり学校の制服を着ている葵と、御学堂大附属高の女子制服である淡いブラックのセーラー服を着用している小春、そして、聖清学院高校の女子制服であるグレーのワンピースを着用している静流が立っていた。
葵はいつも見せる鋭く厳しい表情で輝男を見つめ、小春は気の強そうな元気な笑顔を浮かべている。
そして、静流はおっとりとした笑みで輝男をとらえている。
そこへ桜月が加わり、四人の制服姿の美少女たちは、パジャマ姿で呆然とする輝男とまっすぐに向き合う。
「どういうことなんだ? どうして、君たちが俺の部屋にいるんだ?」
驚き、戸惑いながら輝男がたずねると、
「天江君……私たち、どうしてもあなたに話したいことがあるの……」
葵はほんのりと頬を赤らめながら、輝男に言葉を返す。
「あなたにとって大事なお話なんです……」
「そういうわけだから、ビックリしないでちゃんと聞いてね」
静流と小春が、共に笑みを浮かべながら輝男に言い聞かせようとする。
葵たちの続け様の言葉に、輝男はどうしても要領が飲み込めないといったような顔を見せる。
「一体、大事な話って……?」
輝男が訝しげに言うと、桜月たち四人は、一斉に何かを手にして、輝男の目の前に突き付けた。
彼女たちが手にしているものを見て、輝男は思わず、唖然とする。
「何、それ……?」
輝男が唖然としながらたずねると、
「ヤダ、もう、何、言ってんの? 妊娠検査キットに決まってんじゃん」
小春が、自ら手にしているもの――妊娠検査キットを手にしながら、半ば呆れたかのように言う。
四人が手にしている妊娠検査キットには、すべて赤紫色のラインが色濃く表示されている。
「私たち……皆、陽性ですの……」
恥じらうかのような笑みを紅潮させながら、静流が輝男に言って来る。
静流の今の言葉に、輝男は驚愕の余り、身を固くする。
「よ、陽性……ってことは……?」
「そうよ……。私たち、皆、おめでた……
このお腹の中に、あなたが注いでくれた子種が宿っているのよ……」
唖然としながらも何とか言葉を発する輝男に、葵は恥ずかしそうに顔を赤らめながら、自分たちを襲ったただならぬ事態を告げた。
その瞬間、輝男は驚愕の余り、ベッドから勢いよく立ち上がった。
「う、嘘だろ!? 皆、揃って、妊娠だなんて!? それも俺のせいで……!?」
信じられないと言わんばかりに驚愕に青ざめると、
「嘘じゃないわ……
私たち、三ヶ月ほど前、輝男君と別々にエッチしたけど、その時、孕まされちゃったみたいなの……」
桜月が落ち着き払った口調で事のきっかけを言う。
頬を赤らめながらも笑みをこぼす桜月からは、嫁入り前の身で男の子種を孕まされたことに対する悲痛や憤りはまったく認められない。
むしろ、逆に、愛する男の子種を孕まされたことに対する、得も言われぬ多幸感を見せ付けてくれる。
否、桜月だけじゃない。
「学業半ば……それも、生徒会長を務める身でありながら、妊娠なんて言語道断だけど……
天江君の子供だったら……どんなことがあっても絶対に産むから……」
「あなたとお見合いをした私と致しましては……
本来より少し早く、あなたとの一粒種をもうけるだけですから……」
輝男に向けて言葉をかける葵も静流も、これ以上は無い喜びに満たされたかのように、頬を赤らめながら満面の笑みを見せる。
彼女たちは、未だ学業を修める身であるのを忘れて、愛する男の子種をお腹に宿した喜びを隠そうとしない。
笑みを向ける桜月たちに対して、輝男は愕然としながら言葉を失う。
想像だにしなかった事態を前にして、どう応じればいいのかわからない状態にある。
すると、
「アタシ、輝ちゃんのこと、信じてるから。
まだJKのアタシたちをママにさせた輝ちゃんが、ちゃんと責任を取ってくれることをね」
小春が身をせり出しながら、快活な笑みを浮かべて輝男に言い聞かせる。
そして、そのまま輝男の手を引っ張り、自分たちの方へ引き寄せる。
「お、おい! 何をするんだ!?」
驚きと戸惑いに声を上げてたずねると、
「アタシのパパ、東京で大きい不動産屋やってんだけど……
パパに頼んで、アタシたちと輝ちゃんのために一番上等な部屋を用意させてもらったから」
小春は顔色一つ変えず、輝男にそう返答する。
小春の今の言葉に、輝男はまたも愕然と言葉を失う。
「アタシたちと輝ちゃん、そして、お腹の赤ちゃんのための愛の巣よ」
「あ、愛の巣!?」
輝男が小春に向けて驚愕の声を上げると、
「天江君、いい加減、観念しなさい」
傍から、やんわりととがめるかのような声が聞こえて来た。
輝男はすぐに、声が聞こえて来た方を振り向く。
輝男の視線の先には、共に不敵な笑みを浮かべながら両腕を組む理華と真白の姿があった。
「天江君、未だ学校に通う身の女の子を四人も孕ませて、まさかそのまま逃げるわけじゃないよね?」
不敵な笑みを崩さずに、真白が輝男をまっすぐににらむと、
「さすがの私たちでも、今回ばかりは、天江君を庇うこともその行為を見過ごすこともできないわね」
真白の横にいる理華が、やんわりと輝男をたしなめる。
「残念だけど、天江君、あなた、今日付けでもって学校を退学よ」
何の迷いも無く、死刑宣告にも等しい言葉を続けてかける理華に、
「そ、そんな……」
輝男は愕然と立ち尽くしながら、悲嘆に満ちた声を上げる。
自分が関係を結んだ少女たちのまさかの妊娠と無情な退学通告に挟まれ、真っ暗などん底に突き落とされたような気分に陥る。
まるで死人のように、青ざめた顔で立ち尽くしたまま静止していると、
「……でも、心配しないで。
学校は退学になったけど、天江君のための仕事はちゃんとこちらで用意しておいたから」
「退学となった身を遊ばせるのは、私たちとしても受け入れがたいから……
黒山さんたちの出産費用と赤ちゃんのミルク代のために、目一杯働いてもらうわ」
愕然とし続ける輝男に構わず、理華と真白が続けて言葉をかける。
「さすがです。天江君や私たちのためにそこまで配慮して下さって」
「それなら一安心ですわ」
「……というわけだから、頑張ってね、輝男パパ!」
「もし、お仕事でクタクタに疲れ果てても……
私たちがいつも傍にいて、いくらでも癒してあげるから」
葵、静流、小春、そして、桜月が続けて言葉をかけるも、輝男は未だ、愕然と静止し続けている。
そんな輝男を見つめると、理華と真白は、まるで示し合わせたかのように一瞬、互いに向き合いながらうなずく。
「天江君、言い忘れちゃったけど……
実は、私たちも、あなたにどうしても伝えなきゃいけないことがあるの……」
理華は笑みを浮かべながら言うと、ほんのりと頬を赤らめる。
真白と一緒にブラウスの胸ポケットから何かを取り出し、輝男の前に突き付ける。
二人が手にしているのは、桜月たちが手にしているものと同じ妊娠検査キットである。
「実を言うと……私たちも陽性なの……」
「天江君、三ヶ月ほど前に私たちとガンガンヤりまくったけど、どうやら、その時、孕んじゃったみたい」
妖艶な笑みを赤らめながら、理華と真白がまさかの事態を輝男に言い聞かせる。
「え――!? 先生たちもですか――!?」
「すごい! 信じられませんわ!」
「ヤダ、もう! 輝ちゃんったら、超種馬――――――!!」
驚きつつも喜色満面といった桜月たちの声が続けて響く。
彼女たちの続け様の声が耳に届くと、
(う、嘘だ……嘘だろ……?)
呆然自失の形相の奥で、愕然とした思いをうつろにつぶやく。
信じがたいことが立て続けに突き付けられ、正直、どう応じていいかわからず、思わず呆然となってしまう。
目の前が真っ暗になるような錯覚に襲われながら、
「アタシと輝ちゃんの赤ちゃんなら……
絶対、とびっきり可愛い女の子か、メッチャイケメンな男の子のどちらか……
もしくはその両方ね!」
「“十七歳の母”、“ママは高校二年生”……考えただけでも身が震えますわ」
「あと、もう少ししたら、このお腹が膨らんでいくのね……
天江君が注いでくれた子種のために……」
「……私……輝男君の赤ちゃんなら……二人でも三人でも産むわ……」
歓喜に打ち震える少女たち――幾度も抱き、ついには子種を孕ませた者たち――の声をかすかに聞き入る……
輝男がベッドの上で勢いよく起き上がる。
驚愕に満ちた形相に冷や汗をにじませ、荒い吐息を繰り返す。
薄明かり一つ無い部屋の中には、輝男の他に誰もいない。
ただ、閉ざされたカーテンの隙間から、日差しがかすかに入り込んで来るだけだ。
目の前にある部屋の光景を呆然と見ていると、思いっきり大きくため息を付き、そして、頭を抱える。
(俺、本当にどうかしている……!
一度ならず、二度もあんな悪夢を見てしまうなんて……!)
今さっきまで見た夢を思い返し、内心、驚愕の念を叫ぶ。
桜月、葵、静流、そして、小春――
深く関係を結び、何度も抱いた少女たちのまさかの妊娠を夢の中で見て、はかり知れない衝撃と悲嘆にその身を動かせずにいる。
ただの夢として片付けたいが、単なる夢として切り捨てるには余りにも生々しく、また、万一の確率で現実に起こり得る可能性も捨てきれない。
愕然とし続けながら、寝床の上でしばし呆然としていると、
『お義兄ちゃん、いつまで寝ているの!? もう朝ご飯の時間よ!』
閉ざされたドアの向こうから、ノックの音と共に義妹の呼び声が聞こえて来る。
しかし、輝男は愕然としたままその場から動けずにいる。
それだけ、今しがたまで見た夢の衝撃ははかり知れないくらいに大きい。
枕元にあるデジタル式の時計は、“AM.7:15”と表示されている。
それは、今日一日の始まり、期末考査初日の訪れを告げているのだ。
今回はいつもとは違って、実際のセックスではなく、夢オチ二連発のお話となりました(笑)。
当初は、もう一つ、理華&真白との3P夢オチも加える予定でしたが、文章量の都合で省略せざるをえませんでした(苦笑)。
今回の話で一番、書きたかったのが、桜月、葵、小春、静流の妊娠報告夢オチだったので、そっちの方を優先させた結果となりました。
今回、輝男は、桜月たち女の子を夢の中だけとはいえ妊娠させましたけど、現実においては、彼女たちを孕ませることは決してありませんので、その辺はご安心を(笑)。
(修学旅行編に登場したバスガイドさんのケースは、例外中の超例外ですので……(苦笑))